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28. 持久力大会
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結婚をして三週間が経った。
ヴァルフレードは、王都からそんなに距離の離れていないアンドレイニ侯爵領から王宮にある国防軍へと出勤している。
ボニートも、カールラがいる領地から通っている。が、あまり遅くなってしまう時などは王都にあるタウンハウスに泊まったりもしていた。
ヴァルフレードも、新婚であるから本当なら二人で住みたいと思っていた。だが、アルフォンシーナの教育もある。侯爵夫人としての教育だ。高位貴族であるし、国防軍とも深い関係である為、カールラから直接教わる事もあるだろうと、しばらくはアンドレイニ侯爵領のカントリーハウスで、新婚生活を始めたのだ。
「行ってらっしゃいませ!」
「あぁ。行ってくる。」
馬で向かう方が速い為、馬車ではなく馬に乗ってヴァルフレードは出勤して行った。それを玄関先で見送るのがアルフォンシーナの日課であった。
「アルフォンシーナ、ちょっといいかしら?」
「はい。」
カールラに呼ばれたアルフォンシーナは、後ろを振り返るとボニートと一緒にいるカールラがフフフフと笑っている。
「ねぇ、今日はね、国防軍が参加する持久力大会があるのよ。人数が多いから日程を分けているのだけれど、今日はヴァルフレードがいる第一国防軍の日なの。」
「それでだね、アルフォンシーナさえ良ければ手伝ってほしいのだが、どうかな。」
「ウフフフ。うちで作ったベルガモットの特製ドリンクよ。終わった後、皆に配って欲しいのよ。いつもは私もやっているのだけれどね、アルフォンシーナもヴァルフレードと妻になったのだから一緒にやってくれる?」
「はい!ぜひ、お手伝いさせて下さい!」
「よし、そうと決まれば、準備してくるといい。ルッチラ、まず着替えを。」
「承知致しました。アルフォンシーナ様、どうぞこちらへ。」
ルッチラは、アルフォンシーナがアンドレイニ侯爵家へ来てからの専属の侍女である。アルフォンシーナより十歳ほど年上であるが頼りになる存在だとアルフォンシーナは思っている。そのルッチラに連れられて部屋へと向かった。
☆★
ルッチラに着替えさせてもらったアルフォンシーナはルッチラにお礼を言って、カールラと一緒に馬車へと乗り込んだ。
「荷物も一緒に運ぶのよ。ウフフフ。ヴァルフレード、びっくりするかしらね。」
荷馬車はアルフォンシーナ達が乗った馬車より後ろに三台連なっていた。
「こういう力比べみたいな大会は、年に何度もあるのよ。ほら、そういうのがあった方が日々の練習にも張り合いが出るでしょう?男って、競争が好きなのね。
うちは、親戚筋も軍人を多く輩出しているのもあって、手伝える事は率先してやっているのよ。アルフォンシーナも、やっていってくれると嬉しいわ。」
「はい。いろいろと教えて下さい、お義母様。」
「ウフフフ…良い響きだわね!よろしく頼むわ。」
☆★
以前裸馬競争で走った王都での道のりよりも王都の端まで伸ばした距離を走るのだとカールラに教えてもらったアルフォンシーナは、けっこう距離があると思った。
「そうねぇ。でも、軍人は体力を付けないといけないもの。ボニートもヴァルフレードも腕なんてほら、筋肉が盛り上がって付いているでしょう?
だから何かあったらきっと命を張ってくれるわよ。頼りにしてちょうだいね。」
アルフォンシーナは、命を張ってまでは嫌だと思ったけれど、確かに頼りになると思った。パルミーロ王子に声を掛けられた舞踏会の時の庭園へ逃げ込んだ時の事を思い出したのだ。
あの時抱きしめられて、怖いと感じた気持ちが薄れ、安心出来ると思ったのだ。
「あ、着いたようね。」
カールラとアルフォンシーナは馬車から降りると、持参した瓶をそこで待っていてくれた軍人見習いの人達に運んでもらう。
王宮の正門から見渡せる庭園に机を並べ、その上にベルガモット水をグラスに順に注いで置いた。
「走り終わった人は順にこっちまで来るから。彼等は自分で持って行くから、零したりしないかだけ見てあげればいいわ。あとは、労いの言葉を掛けてあげてちょうだい。」
「はい、分かりました。」
王宮の正門前が出発地点で、王都を走って来た軍人達は、正門が到達地点なのだ。その後は正門をくぐり庭園の方まで歩いてくる。
「ヴァルフレード、何位かしらね。」
「はい。速いのですか?」
「ヴァルフレードはけっこう速いぞ。」
カールラと準備しながら話していると、声を掛けて来たのはボニートだった。
「あなた!開会の言葉はいいの?」
「あぁ。せっかくだからこちらに来たよ。ヴァルフレードの驚く顔が見たいからね。アルフォンシーナが来るなんて知らないから、きっと喜ぶぞ。」
アルフォンシーナは、自分が来た事をヴァルフレードが喜んでくれるといいなとも思ったが、万が一どうして来たのなんて言われたら悲しくなると思ったからそれは考え無いようにした。
それよりもこのベルガモット水がとてもいい香りがして飲みたいと考えていた。
(なんでベルガモットって、こんなに爽やかな香りなんでしょう!気持ちが落ち着くというか。
アンドレイニ侯爵家へ嫁いでから毎日ベルガモット水をいただいているけれど、本当に飽きないわ!)
と、考えていると開始の合図が鳴ったようだ。辺りに大きな鐘の音が鳴り響いた。
「これはね、一般の観客もたくさんいるのよ。裸馬競争の時のように、沿道に人が埋め尽くようにして応援しているの。」
「そうだね。軍人が遠い存在にならないようにという意味も含めて、間近で見る事が出来るようにしているのだよ。」
「だから、恥ずかしい思いをしないように努力する軍人達もいるのよね。」
「そうなのですね。」
ボニートとカールラがそのように教えてくれていた。
一方、手伝っていた軍人見習いは、長官と一緒にいるこの女性は誰なのかと気になっていた。
カールラは毎年このように行事に裏方として参加している為にボニートの妻だと知れ渡っている。
しかし、この黒髪の恐ろしく可愛いこの女性は誰なのだ、いや最近ヴァルフレード様が結婚したからそのお相手なのかとボソボソと話していた。
「ん?そろそろだな。」
歓声が一際大きくなり、鐘が鳴り響いた。走り終えた人が到達地点に到着した合図だ。
すると、人影がちらほらとこちらへと歩いてくるのが見えた。
(こういう時、目が悪いのは不利だわ。誰なのか近くまで来ないと分からないもの。ヴァルフレード、来るかしら。)
「あぁ、来たね。」
「本当だわ。まだ気づいてないのね。」
ボニートとカールラはクスクスと笑いながらヴァルフレードの方へ視線をやる。
体付きのがっしりしたヴァルフレードは一番前にいて、後ろの人達と話しながら歩いて来ていた。
「ハハハ!まだまだお前らには負けないさ!」
「ちぇっ!あと少しだと思ったんだけどなぁ!」
「僕もこの前よりは早く走れたのに、ヴァルフレード様にはやっぱり追いつけなかった。」
ベルガモット水の入ったグラスを取ろうとしてヴァルフレードが机の方を振り返った時に、やっとアルフォンシーナの姿を捉えた。
「え!?あれ?来ていたの?」
「はい。お疲れさまでした。」
そう言って、アルフォンシーナ自らグラスを手渡すとヴァルフレードは嬉しそうに笑った。
「ありがとう、アルフォンシーナ。君が来ていたと知ったら本気で走って、もっと早く着いたのに。」
「えっ?誰?」
「もしかして…奥様っすか?」
「ああ。俺の嫁だ。どうだ?可愛いだろう?アルフォンシーナだ。
でもダメだぞ、アルフォンシーナから受け取るな。お前らはちゃんと自分で取れよ。」
などとヴァルフレードは、話しながら歩いてきた同僚や後輩に話している。
「そんな。私お手伝いに来たのですからやらせて下さいませ。いけませんか?」
「…仕方ない。いいか、アルフォンシーナの手に触れるなよ!?触れた奴はあとで俺が直々にしごいてやるからな!」
「ぎゃー!
ヴァルフレードのしごきは体が持たないって!」
「そうですよ-、でもせっかく手伝いに来てくれてるんだし、僕にくださーい!」
「おい、こら!喜ぶな!
…アルフォンシーナ、来てくれてありがとう。」
「はい!ヴァルフレード、一位だったのね、すごいわ!おめでとう!」
「あぁ、ありがとう。アルフォンシーナが来てくれるなら格好悪い所は見せられないから、これからも精進しないとな!」
「うふふふ。来て良かった!
皆様も、お疲れさまでした。」
「あ、アルフォンシーナ!奴らには労いの言葉は掛けなくていいから!」
「ハハハ!ヴァルフレード驚いたか!」
「そうね。でも、国防軍の人達の為に来たのだもの、そんな事言ってはダメよ!」
「母上が連れて来てくれたのですか?それはありがとうございます。
けれど、アルフォンシーナの手伝いなら俺だけにしてくれよ!新婚なんだから!」
「ワガママ言うもんではありませんよ!」
ヴァルフレードはアルフォンシーナを独占しようとそう訴えたが、カールラに諫められてしまう。そんな姿をアルフォンシーナは、嬉しそうに笑っている。
(フフフ。来て良かった!これからもアンドレイニ侯爵家のヴァルフレードの妻として、いろいろとやっていかないと!)
そう張り切るアルフォンシーナであった。
ヴァルフレードは、王都からそんなに距離の離れていないアンドレイニ侯爵領から王宮にある国防軍へと出勤している。
ボニートも、カールラがいる領地から通っている。が、あまり遅くなってしまう時などは王都にあるタウンハウスに泊まったりもしていた。
ヴァルフレードも、新婚であるから本当なら二人で住みたいと思っていた。だが、アルフォンシーナの教育もある。侯爵夫人としての教育だ。高位貴族であるし、国防軍とも深い関係である為、カールラから直接教わる事もあるだろうと、しばらくはアンドレイニ侯爵領のカントリーハウスで、新婚生活を始めたのだ。
「行ってらっしゃいませ!」
「あぁ。行ってくる。」
馬で向かう方が速い為、馬車ではなく馬に乗ってヴァルフレードは出勤して行った。それを玄関先で見送るのがアルフォンシーナの日課であった。
「アルフォンシーナ、ちょっといいかしら?」
「はい。」
カールラに呼ばれたアルフォンシーナは、後ろを振り返るとボニートと一緒にいるカールラがフフフフと笑っている。
「ねぇ、今日はね、国防軍が参加する持久力大会があるのよ。人数が多いから日程を分けているのだけれど、今日はヴァルフレードがいる第一国防軍の日なの。」
「それでだね、アルフォンシーナさえ良ければ手伝ってほしいのだが、どうかな。」
「ウフフフ。うちで作ったベルガモットの特製ドリンクよ。終わった後、皆に配って欲しいのよ。いつもは私もやっているのだけれどね、アルフォンシーナもヴァルフレードと妻になったのだから一緒にやってくれる?」
「はい!ぜひ、お手伝いさせて下さい!」
「よし、そうと決まれば、準備してくるといい。ルッチラ、まず着替えを。」
「承知致しました。アルフォンシーナ様、どうぞこちらへ。」
ルッチラは、アルフォンシーナがアンドレイニ侯爵家へ来てからの専属の侍女である。アルフォンシーナより十歳ほど年上であるが頼りになる存在だとアルフォンシーナは思っている。そのルッチラに連れられて部屋へと向かった。
☆★
ルッチラに着替えさせてもらったアルフォンシーナはルッチラにお礼を言って、カールラと一緒に馬車へと乗り込んだ。
「荷物も一緒に運ぶのよ。ウフフフ。ヴァルフレード、びっくりするかしらね。」
荷馬車はアルフォンシーナ達が乗った馬車より後ろに三台連なっていた。
「こういう力比べみたいな大会は、年に何度もあるのよ。ほら、そういうのがあった方が日々の練習にも張り合いが出るでしょう?男って、競争が好きなのね。
うちは、親戚筋も軍人を多く輩出しているのもあって、手伝える事は率先してやっているのよ。アルフォンシーナも、やっていってくれると嬉しいわ。」
「はい。いろいろと教えて下さい、お義母様。」
「ウフフフ…良い響きだわね!よろしく頼むわ。」
☆★
以前裸馬競争で走った王都での道のりよりも王都の端まで伸ばした距離を走るのだとカールラに教えてもらったアルフォンシーナは、けっこう距離があると思った。
「そうねぇ。でも、軍人は体力を付けないといけないもの。ボニートもヴァルフレードも腕なんてほら、筋肉が盛り上がって付いているでしょう?
だから何かあったらきっと命を張ってくれるわよ。頼りにしてちょうだいね。」
アルフォンシーナは、命を張ってまでは嫌だと思ったけれど、確かに頼りになると思った。パルミーロ王子に声を掛けられた舞踏会の時の庭園へ逃げ込んだ時の事を思い出したのだ。
あの時抱きしめられて、怖いと感じた気持ちが薄れ、安心出来ると思ったのだ。
「あ、着いたようね。」
カールラとアルフォンシーナは馬車から降りると、持参した瓶をそこで待っていてくれた軍人見習いの人達に運んでもらう。
王宮の正門から見渡せる庭園に机を並べ、その上にベルガモット水をグラスに順に注いで置いた。
「走り終わった人は順にこっちまで来るから。彼等は自分で持って行くから、零したりしないかだけ見てあげればいいわ。あとは、労いの言葉を掛けてあげてちょうだい。」
「はい、分かりました。」
王宮の正門前が出発地点で、王都を走って来た軍人達は、正門が到達地点なのだ。その後は正門をくぐり庭園の方まで歩いてくる。
「ヴァルフレード、何位かしらね。」
「はい。速いのですか?」
「ヴァルフレードはけっこう速いぞ。」
カールラと準備しながら話していると、声を掛けて来たのはボニートだった。
「あなた!開会の言葉はいいの?」
「あぁ。せっかくだからこちらに来たよ。ヴァルフレードの驚く顔が見たいからね。アルフォンシーナが来るなんて知らないから、きっと喜ぶぞ。」
アルフォンシーナは、自分が来た事をヴァルフレードが喜んでくれるといいなとも思ったが、万が一どうして来たのなんて言われたら悲しくなると思ったからそれは考え無いようにした。
それよりもこのベルガモット水がとてもいい香りがして飲みたいと考えていた。
(なんでベルガモットって、こんなに爽やかな香りなんでしょう!気持ちが落ち着くというか。
アンドレイニ侯爵家へ嫁いでから毎日ベルガモット水をいただいているけれど、本当に飽きないわ!)
と、考えていると開始の合図が鳴ったようだ。辺りに大きな鐘の音が鳴り響いた。
「これはね、一般の観客もたくさんいるのよ。裸馬競争の時のように、沿道に人が埋め尽くようにして応援しているの。」
「そうだね。軍人が遠い存在にならないようにという意味も含めて、間近で見る事が出来るようにしているのだよ。」
「だから、恥ずかしい思いをしないように努力する軍人達もいるのよね。」
「そうなのですね。」
ボニートとカールラがそのように教えてくれていた。
一方、手伝っていた軍人見習いは、長官と一緒にいるこの女性は誰なのかと気になっていた。
カールラは毎年このように行事に裏方として参加している為にボニートの妻だと知れ渡っている。
しかし、この黒髪の恐ろしく可愛いこの女性は誰なのだ、いや最近ヴァルフレード様が結婚したからそのお相手なのかとボソボソと話していた。
「ん?そろそろだな。」
歓声が一際大きくなり、鐘が鳴り響いた。走り終えた人が到達地点に到着した合図だ。
すると、人影がちらほらとこちらへと歩いてくるのが見えた。
(こういう時、目が悪いのは不利だわ。誰なのか近くまで来ないと分からないもの。ヴァルフレード、来るかしら。)
「あぁ、来たね。」
「本当だわ。まだ気づいてないのね。」
ボニートとカールラはクスクスと笑いながらヴァルフレードの方へ視線をやる。
体付きのがっしりしたヴァルフレードは一番前にいて、後ろの人達と話しながら歩いて来ていた。
「ハハハ!まだまだお前らには負けないさ!」
「ちぇっ!あと少しだと思ったんだけどなぁ!」
「僕もこの前よりは早く走れたのに、ヴァルフレード様にはやっぱり追いつけなかった。」
ベルガモット水の入ったグラスを取ろうとしてヴァルフレードが机の方を振り返った時に、やっとアルフォンシーナの姿を捉えた。
「え!?あれ?来ていたの?」
「はい。お疲れさまでした。」
そう言って、アルフォンシーナ自らグラスを手渡すとヴァルフレードは嬉しそうに笑った。
「ありがとう、アルフォンシーナ。君が来ていたと知ったら本気で走って、もっと早く着いたのに。」
「えっ?誰?」
「もしかして…奥様っすか?」
「ああ。俺の嫁だ。どうだ?可愛いだろう?アルフォンシーナだ。
でもダメだぞ、アルフォンシーナから受け取るな。お前らはちゃんと自分で取れよ。」
などとヴァルフレードは、話しながら歩いてきた同僚や後輩に話している。
「そんな。私お手伝いに来たのですからやらせて下さいませ。いけませんか?」
「…仕方ない。いいか、アルフォンシーナの手に触れるなよ!?触れた奴はあとで俺が直々にしごいてやるからな!」
「ぎゃー!
ヴァルフレードのしごきは体が持たないって!」
「そうですよ-、でもせっかく手伝いに来てくれてるんだし、僕にくださーい!」
「おい、こら!喜ぶな!
…アルフォンシーナ、来てくれてありがとう。」
「はい!ヴァルフレード、一位だったのね、すごいわ!おめでとう!」
「あぁ、ありがとう。アルフォンシーナが来てくれるなら格好悪い所は見せられないから、これからも精進しないとな!」
「うふふふ。来て良かった!
皆様も、お疲れさまでした。」
「あ、アルフォンシーナ!奴らには労いの言葉は掛けなくていいから!」
「ハハハ!ヴァルフレード驚いたか!」
「そうね。でも、国防軍の人達の為に来たのだもの、そんな事言ってはダメよ!」
「母上が連れて来てくれたのですか?それはありがとうございます。
けれど、アルフォンシーナの手伝いなら俺だけにしてくれよ!新婚なんだから!」
「ワガママ言うもんではありませんよ!」
ヴァルフレードはアルフォンシーナを独占しようとそう訴えたが、カールラに諫められてしまう。そんな姿をアルフォンシーナは、嬉しそうに笑っている。
(フフフ。来て良かった!これからもアンドレイニ侯爵家のヴァルフレードの妻として、いろいろとやっていかないと!)
そう張り切るアルフォンシーナであった。
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