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24. フォルス視点
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はぁ…何故なんだろう。僕は、かれこれ九回、離婚している。
一度目は、二十歳の時。父が決めた相手で、うちに相応しいと同じ年齢の侯爵家の令嬢だった。
高位貴族の令嬢であったから、結構高飛車ではあったけれど、お互いの役割はお互いに分かっていると思っていた。
彼女も侯爵夫人として振る舞おうとしていた、と思う。だが一ヶ月もしない内に、『もうこれ以上ここに住むのは無理ですわ!虫が多いから、窓を開けているとたくさん入ってくるし。王都まで遠いから買い物にもなかなか行けないもの!』と言われた。
そう言われたら…離婚するしかないだろう?
そこで、結婚案内所に相談に行き、イシスが担当となった。イシスはベテランだし、なんだか母親のような、お節介を言いつつも親身になってくれた。
二回目、三回目とうちに釣り合う家柄をと希望に入れていたが、二人とも性格は高飛車で、すぐに『無理です!』と言った。理由はきっと、一人目と同じなのかも知れない。
四回目からは、家柄はもうこの際どうでもいいから、とイシスに伝えた。
すると、すぐに会う手筈になり、相手の女性はすり寄って『私なら、必ずや立派な侯爵夫人となってみせます。』と言ってはくるのだが、一緒に暮らしてみると一ヶ月もすると『無理です!』と立て続けに言われる。
何が無理なのか聞いてみると、『思った生活とは違うからです。侯爵夫人ってもっとこう、優雅なものだと思ってました。でも、こちらでの生活はなんだか違います。だから、無理です!』だと。
そんな、コロッと態度が変わるなんてな…。
確かにここは、自然が多いから虫も多い。蚕もいるが、それは彼女達に見せてはいない。裏手の屋敷にも近づかないようにと言ってあるからそれが理由ではないと思うのだが…。
だんだんと面倒になってきた。
結婚って、こんなに難しいんだな。
もう、誰でもいいから嫁に来てはくれないだろうか。
☆★
イシスから連絡があった。これで十回目。今度はどんな相手なのだろうか。
なんと年齢が一回り以上も若いとは!
でも、とても快活で元気がいい。
結婚したい理由も明快で、家族想いだ。心優しいのだな。そう思ったら好ましいと感じ、この子とだったら、一緒に生活してみたいかもと思った。
十回目にして、その思いは初めてだった。
少し生活も大変そうだからと、すぐに子爵家へ使用人や侍女を手配した。
食材も、こちらで手配した。
差し出がましいだろうか?いや、でもいいよな?
子爵も、直接話をした時に王宮の仕事は給料がいいから仕方なくやっていると言っていたから、絹織物は興味があるかと聞いたら、興味はあると言ったので、お願いする事にした。
引っ越す事になるがと言うと、夫人が横で、楽しそうじゃないの!とにこにこ笑って言っていた。
明るい考えが出来る夫人が育ててくれたから、アンリエッタも明るい陽だまりのような子になったんだと思ったら、素敵な家族だなと思った。
☆★
結婚式は、やっぱりアンリエッタはしたいだろうな。
僕だって、可愛いアンリエッタの晴れ姿見たいし。
目一杯着飾ってしまおう!
こんな風に思ったのも、十回目の結婚式で初めてだな。
やって良かった。本当に良かった!もう、本当に可愛いかった!!独り言も聞かれてしまったが…あんかにアンリエッタ可愛いんだから、しょうがないよな。
☆★
アンリエッタがとうとう、嫁いで来てうちで住む事になった。
もう嬉しくて嬉しくて、食事の時間が楽しみだ!
さすがにまだ、同じ部屋を使うのは止めた方がいいよな。
とっても残念だが、同じベッドで寝るなんて手を出さないなんて無理だ!アンリエッタがその内、僕と本当の夫婦になりたいと思ってくれたらその時は、同じ部屋を使えるだろうが、そんな日は来るのだろうか…。
僕の仕事の説明は言いにくいから忙しいとしか言えず苦しいんだ。だって、蚕のお世話しているなんて言ったら…また『無理です!』って言われたらどうしよう。裏手の建物の存在を知られたら説明しないといけないし、今までのように裏手には行かないようにと伝えればいいな。
アンリエッタが、裏手の建物に気づいてしまったみたいだ!どうする?言った方がいいか?いや、でもどうなるか分からない。母みたいに暴れてしまって、最悪な事態になってもいやだ。女性は皆、虫は苦手らしいからな。
と、とりあえず仕事が落ち着くまで、先延ばしにしておこう。
☆★
アンリエッタが、熱を出して倒れたらしい。
この二、三日、蚕の世話に忙しくてアンリエッタと話が出来ていなかった。
だから、余計に心配になった。
…アンリエッタ、そう思っていたなんて。僕に愛人って…それは嫉妬?嫉妬だよな!?
うわ!泣いている姿も可愛い…!
は!いかんいかん!これで『無理です!』って言われたらもう立ち直れん!こうなったらもう、腹をくくってきちんと説明するしかないか…。
☆★
良かった!アンリエッタは今までの女性達とは全く違った!大らかで、可愛いくて…でも、蚕達、食べられないようにしないとな!
いやー、嬉しい!!これからも一緒に暮らせるのが嬉しい!
同じ部屋で良いって…やば!もう信じられない!
十回目にして、やっと掴んだ幸せ。アンリエッタよ、幸せにしてやるからな!!
一度目は、二十歳の時。父が決めた相手で、うちに相応しいと同じ年齢の侯爵家の令嬢だった。
高位貴族の令嬢であったから、結構高飛車ではあったけれど、お互いの役割はお互いに分かっていると思っていた。
彼女も侯爵夫人として振る舞おうとしていた、と思う。だが一ヶ月もしない内に、『もうこれ以上ここに住むのは無理ですわ!虫が多いから、窓を開けているとたくさん入ってくるし。王都まで遠いから買い物にもなかなか行けないもの!』と言われた。
そう言われたら…離婚するしかないだろう?
そこで、結婚案内所に相談に行き、イシスが担当となった。イシスはベテランだし、なんだか母親のような、お節介を言いつつも親身になってくれた。
二回目、三回目とうちに釣り合う家柄をと希望に入れていたが、二人とも性格は高飛車で、すぐに『無理です!』と言った。理由はきっと、一人目と同じなのかも知れない。
四回目からは、家柄はもうこの際どうでもいいから、とイシスに伝えた。
すると、すぐに会う手筈になり、相手の女性はすり寄って『私なら、必ずや立派な侯爵夫人となってみせます。』と言ってはくるのだが、一緒に暮らしてみると一ヶ月もすると『無理です!』と立て続けに言われる。
何が無理なのか聞いてみると、『思った生活とは違うからです。侯爵夫人ってもっとこう、優雅なものだと思ってました。でも、こちらでの生活はなんだか違います。だから、無理です!』だと。
そんな、コロッと態度が変わるなんてな…。
確かにここは、自然が多いから虫も多い。蚕もいるが、それは彼女達に見せてはいない。裏手の屋敷にも近づかないようにと言ってあるからそれが理由ではないと思うのだが…。
だんだんと面倒になってきた。
結婚って、こんなに難しいんだな。
もう、誰でもいいから嫁に来てはくれないだろうか。
☆★
イシスから連絡があった。これで十回目。今度はどんな相手なのだろうか。
なんと年齢が一回り以上も若いとは!
でも、とても快活で元気がいい。
結婚したい理由も明快で、家族想いだ。心優しいのだな。そう思ったら好ましいと感じ、この子とだったら、一緒に生活してみたいかもと思った。
十回目にして、その思いは初めてだった。
少し生活も大変そうだからと、すぐに子爵家へ使用人や侍女を手配した。
食材も、こちらで手配した。
差し出がましいだろうか?いや、でもいいよな?
子爵も、直接話をした時に王宮の仕事は給料がいいから仕方なくやっていると言っていたから、絹織物は興味があるかと聞いたら、興味はあると言ったので、お願いする事にした。
引っ越す事になるがと言うと、夫人が横で、楽しそうじゃないの!とにこにこ笑って言っていた。
明るい考えが出来る夫人が育ててくれたから、アンリエッタも明るい陽だまりのような子になったんだと思ったら、素敵な家族だなと思った。
☆★
結婚式は、やっぱりアンリエッタはしたいだろうな。
僕だって、可愛いアンリエッタの晴れ姿見たいし。
目一杯着飾ってしまおう!
こんな風に思ったのも、十回目の結婚式で初めてだな。
やって良かった。本当に良かった!もう、本当に可愛いかった!!独り言も聞かれてしまったが…あんかにアンリエッタ可愛いんだから、しょうがないよな。
☆★
アンリエッタがとうとう、嫁いで来てうちで住む事になった。
もう嬉しくて嬉しくて、食事の時間が楽しみだ!
さすがにまだ、同じ部屋を使うのは止めた方がいいよな。
とっても残念だが、同じベッドで寝るなんて手を出さないなんて無理だ!アンリエッタがその内、僕と本当の夫婦になりたいと思ってくれたらその時は、同じ部屋を使えるだろうが、そんな日は来るのだろうか…。
僕の仕事の説明は言いにくいから忙しいとしか言えず苦しいんだ。だって、蚕のお世話しているなんて言ったら…また『無理です!』って言われたらどうしよう。裏手の建物の存在を知られたら説明しないといけないし、今までのように裏手には行かないようにと伝えればいいな。
アンリエッタが、裏手の建物に気づいてしまったみたいだ!どうする?言った方がいいか?いや、でもどうなるか分からない。母みたいに暴れてしまって、最悪な事態になってもいやだ。女性は皆、虫は苦手らしいからな。
と、とりあえず仕事が落ち着くまで、先延ばしにしておこう。
☆★
アンリエッタが、熱を出して倒れたらしい。
この二、三日、蚕の世話に忙しくてアンリエッタと話が出来ていなかった。
だから、余計に心配になった。
…アンリエッタ、そう思っていたなんて。僕に愛人って…それは嫉妬?嫉妬だよな!?
うわ!泣いている姿も可愛い…!
は!いかんいかん!これで『無理です!』って言われたらもう立ち直れん!こうなったらもう、腹をくくってきちんと説明するしかないか…。
☆★
良かった!アンリエッタは今までの女性達とは全く違った!大らかで、可愛いくて…でも、蚕達、食べられないようにしないとな!
いやー、嬉しい!!これからも一緒に暮らせるのが嬉しい!
同じ部屋で良いって…やば!もう信じられない!
十回目にして、やっと掴んだ幸せ。アンリエッタよ、幸せにしてやるからな!!
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