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王都防衛編
110.お仕置きプレイ
しおりを挟むひどい。尻を叩くなど、人の所業ではない。この男は鬼か悪魔か。嫌がるように身体を揺らせば、胸の突起が重力によって引っ張られるし、腰を引いてもユストゥスは逃がしてくれなかった。
痛みが強いかといえば、それほど強いわけではないが、仕置きに身体を叩かれるのは幼少期を思い出して身が竦む。
ただ……何といったらいいのか。パシンパシンと手が振り下ろされるたびに臀部がじんじんと熱を持つ。それを媚薬で火照った私は情欲の熱と勘違いしてしまいそうになる。
「はっん、っぁあ、あっ」
「やーらしー声。ユストゥスもっと強く叩かないと意味ないよ?」
<けど、クンツは子供のころ折檻を受けてたらしいじゃねえか。あんまりひどくしたくない>
「トラウマを刺激するのは忍びないけど、最近のクンツは自由過ぎる。この辺りで一度ちゃんと教育しておかないと危ない」
<だがな……>
<ユストゥス。クンツくんだけじゃなく、貴方も巻き添えを食らうところだったんですよ。甘やかしすぎるのは良くないです>
ユストゥスの手が止まったところでそっと背後を盗み見ると、エリーアス様とマインラート、そしてユストゥスがなにやら会話をしていた。手話は基本両手を使うので、ユストゥスが意見を表明したければ、その手を止めるしかない。叩かれなくなってほっとしていたところで、ひと際大きく強く尻を叩かれた。
「っ~~!」
驚きが広がり、そして後から追いかけるように痛みを認識する。
「ユストゥスができないなら、僕がやるけど?」
<エリーアス……もう少し手加減してやってくれ>
油断していたところでのその仕打ちに、私は息を飲んで身体を強張らせる。じわりと滲む視界で恐る恐る後ろを見上げれば、ユストゥスを押しのけるようにしてエリーアス様が立っていた。すり、と臀部を撫でてくるのはエリーアス様の御手だ。ひく、と喉が震えた。
なんだかんだと甘い不思議な目色の男より、エリーアス様の方が断然怖いぞ?!
<普段、あれだけ怪我しても平然としているのに、叩かれるのは苦手なのですね>
「えりーあす、さま。ごめんなさい。もうしな、い、っ」
なるべく気持ちが伝わるように、しおらしく訴えていると、ぐにぐにと臀部を手のひらで揉まれた。トレーニングの結果、私の下半身はだいぶ肉厚で、そこも力を込めれば硬く引き締まる。
だが、なるべく従順に見せるようにされるがままになっていると、双丘のはざまを指で擦られた。慎ましやかに閉じた穴のふちをなぞられて、私はそっと身体を震わせる。指先で軽く弄るだけで、肛門の擬態が解けて、卑猥な穴がその指先を咥え込もうと反応を始めた。見えてるわけではないが、その身体の反応は十分馴染みがあるものだ。
エリーアス様は、私とおまんこしたいのだろうか。
「んっ、んぅう……」
呼吸がまただんだんと弾んでくる。エリーアス様との性交は食事にはならないので、あまり価値を見出せないが、私の魔肛をいじめることでエリーアス様の留飲が下がるなら、いくらでも弄ってほしい。臀部を叩かれるよりは断然ましだ。私は受け入れるように足を開いた。拘束されているせいでほとんど変わらないが、私の従順さに免じてやめてくれ。
指先がふちをなぞって、くぷりと侵入してくる。反射的に力を抜いて、ゆっくりと侵入してくる指の感触を追っていると、前立腺を肉襞越しに柔らかく指先がなで……っ。
身体が快感に弛緩していたところで、臀部に手のひらが振り落とされた。
「ひぃいいっ?!」
乾いた音が響き、痛さよりその衝撃と音で身体が強張る。身体が強張るということは、尻にも力が入るということで、エリーアス様が手を動かしていないにも関わらず、私は指を締め付け、ピンポイントでぐりっと自ら性感帯を刺激ししてしまった。
萎えていたはずの性器は半分勃ち上がり、身体の揺れに合わせて先端を上下左右に揺らす。その動きは奇しくも乳首の重りと同様の動きを見せ、背後でユストゥスが声なく「えっろ……」と呟いていた。マインラートは、手のひらで叩くのは痛かろうとエリーアス様に鞭を差し出すが、それには軽く首を横に振って断る。
そんなやり取りも気づかず、私はひいひい喘いでいた。
「本当に反省してる?」
「ひてるっ!してるかりゃ!」
「許可されてない行動はもうしない?」
「しないっ!っは、あ、あぁあ、ん!」
振り下ろされるたびに声が上がる。痛いし怖いし気持ちいいしつらい。頭がふわふわして涙が溢れるのにおちんぽはより硬くなり、尻は本能的にエリーアス様の指を飲み込むように動く。それでまた叩かれて、涙がぼろぼろと零れ落ちた。
「ごめ‶ん‶な‶ざい‶ぃ‶いッ!」
<なあ、もういいんじゃねえの?>
ユストゥスがそわそわと落ち着かないままエリーアス様に訴える。エリーアス様に場所を譲って、私の横に立った男の股間は隆起させていた。
こいつ泣いてる私で勃起しているぞ?!変態か!でも許す!さっさとエリーアス様の許しを貰って、私におまんこしてくれ!
そんな私の心を見透かしたかのように、エリーアス様は訝しそうに目を細めた。するっと指を引き抜かれ、改めてエリーアス様がユストゥスに向き直る。標的が私からユストゥスに移ったようだった。
「ユストゥスも、自分ならクンツのわがままをどうにかできるって思ってたんでしょ。確かに娼館連れていってもいいとは言ったけど、今回は僕に前もって一言あるべきだったんじゃないかな」
<声をかけに行ってる間に、クンツが飛び出しそうだったんでね。でも悪かった。俺も反省してる>
殊勝な態度で真面目な顔で頷くユストゥス。ほら、ほらっ!ちゃんとこいつも反省しているではないかエリーアス様!
ここで下手に口を挟むと、さらに怒られる気がして口を挟めない。止まってしまった涙を絞り出そうと、私は必至で瞬きしながらじいっとエリーアス様を見上げた。少し離れたところに立つマインラートからはすべてが丸見えでジト目を向けられるが、なるべく憐憫を催してもらい、早々に許してもらおうと頑張るしかない。
「どうだかな。ユストゥス結構自信家だから、クンツが何かしでかしても、自分がリカバリできるって思ってない?」
<そんなことねえよ。……なあエリーアス>
気安い態度で、ユストゥスはエリーアス様の麗しいきめ細やかな頬を手の甲で軽くすり、と撫でた。それに頬を寄せ返したエリーアス様は、少しばかり考える素振りを見せる。
もうちょっとだ、頑張れユストゥス!早く私を自由にしてくれ!変な姿勢で留め置かれているものだから、片足に地味に力が入りすぎてしまうのだ。正直ちょっと疲れる。
いや、これが任務や戦場ならいくらでも耐えられるのだが、そうではないと思うと途端に疲労が増すのだ。結局娼館では誰も買わなかったしユストゥスとも性交する時間がなくて、私は腹を空かせている。早くたっぷりと腹の奥に白濁を吐き出してもらい、早々に寝たい。
心底そう思うが、それを口に出したらまたお仕置きされることは明白だ。私だって学習しているのだ。私の大人しい態度のボロが出ないうちに、開放してくれ。
「よし、じゃあ君の精液で手を打とうユストゥス」
結論が出たのか、にんまりと微笑んだエリーアス様に、私は目を見開き、ユストゥスは苦虫を噛み潰したような表情になり、マインラートは軽くため息を付いた。
<……クンツにはまだ今晩の分入れてやってねえんだけど。その点、お前はもう今日は十分にセックスしてんだろ?>
「いやだなあユストゥス、僕はあればあるだけ嬉しいの知ってるだろう」
身に着けていた寝着を早々に脱ぎ捨てたエリーアス様は、よりにもよって私の目の前にクッションを集めると、しどけなくその身を横たえて、溢れんばかりの色香をユストゥスに向け始めた。そして出番のなくなった道具を片付け始めたマインラートを呼ぶ。
「マインラート、舐めたい」
<……私はもう出ないんですが>
「しゃぶってたいんだよ。マインラートのおちんぽ美味しいからね」
呼ばれたマインラートは、わずかに眉間にしわを寄せながらも近づく。立膝の状態でぐいっと麻の奴隷服のズボンをずり下げ、萎えたままの性器を露出させると、エリーアス様に差し出した。
エリーアス様はさらさらと落ちてくる髪を少し邪魔そうに指で掬い、耳にかけると、綺麗な顔のラインを歪ませるように、マインラートのペニスを舐め始める。それから来ないのか、と言わんばかりにユストゥスに流し目を向けた。
「ユストゥス……私のおちんぽを、エリーアス様に差し出す気か」
専属奴隷といえど、他の騎士とも性交をしているのは重々知っている。だがユストゥスは、あまり私の目の前でほかの騎士にペニスを与えるようなことはしなかった。エリーアス様と性交しているのは、一度も見たことがない。恨めしい眼差しを向ける私に、ユストゥスは眉尻を下げた。
<しょうがねえだろ。ちゃんとお前にも注ぐから>
手話の解読に時間をかけているうちに、ユストゥスはエリーアス様の元に向かってしまった。私はといえば、身動きが取れないままだ。
「うう……私のおちんぽ……」
悲しみのまま私が声を漏らすと、エリーアス様だけが晴れやかに笑った。
はっはっ、と乱れる呼吸が耳朶を打つ。マインラートが遠慮なく腰を揺らして、エリーアス様の喉奥を犯していた。マインラートの外見に似合わぬ剛直が、エリーアス様の唇と舌を纏わりつかせている。
ぐぽぐぽといやらしい水音が密やかに広がり、ユストゥスと四つん這いになったエリーアス様の足をさらに開かせ開かせ、後孔を弄り始める。
「ぁふ、あん、そこ、っぁ、きもち、ぃ……」
密やかな甘い声。私は訳も分からず顔が赤面するのを自覚した。私に対しては雄の顔を見せるエリーアス様が、今は媚び切った雌の姿態を露わにしている。綻び、溶け切った魔肛に、ユストゥスは自身の熱杭を埋めた。
「ぁあ、っはは、ユストゥスと3Pするのは久しぶりだね。んっ、ぁんっそこ、あっ」
私のおちんぽが、エリーアス様のおまんこを抉っている。……うわ、あいつ、あんなに膨らませて……。
マインラートも出ないといった割には、ペニスを大きくしていた。エリーアス様は口淫で巧みにマインラートを刺激しながら、手を足の間に差し入れ、玉を揉みこみつつ、会陰のあたりを弄っている。
その刺激にマインラートが顔をしかめた。さらりとした黒髪を揺らすように首を横に振り、がっつくエリーアス様の頭を押しのけようとしている。
「んっぷ、なに、マインラートおしり、ん、いじ、られたく、ない?きもちいい、のに」
バツバツとユストゥスに突き上げられながらエリーアス様は艶やかに笑った。ぶんぶんと激しく肯定を示すマインラートの腰は、後ろに引こうとしているようだが身体が動かないのか、珍しくあからさまにマインラートが舌打ちをしている。
「おちんぽ、いっぱつ、でっ、勃つよ?」
<っ明日不能になったら困るの、貴方でしょう?!>
「えー、いじりた、ぁん」
朗らかに会話しているエリーアスの背後で、まるでユストゥスは無表情で突き上げ、そして動きを止めた。つるりとした美しく白い尻がわずかにびくびくと震えて、魔肛がまるで生き物のようにユストゥスのペニスを締め付けているのがわかる。
「ぁ、……っは、ぁあ、ユストゥスのおちんぽ、美味しいね」
<もう、いいか>
「まだ、だめ。ちゃんと吸収しきるまで奥ぐりぐりし、っあ、あ……」
腰を引きかけたユストゥスをエリーアス様は留め置き、ユストゥスもまた舌打ちをした。奴隷2人がしぶしぶといった表情を浮かべても、エリーアス様はどこか余裕の表情である。そのまま私に意味深な視線を向けてきた。
「クンツも嫌でしょ、自分の奴隷を好きに扱われるの」
「いや?参考になるのでそれほどでもない。あ、でもエリーアス様、一回だけだぞ?それ以上搾り取ったら、私の分の精液がなくなってしまう」
よく考えたら、私は他人の性交が見たかったのだ。多少身体に熱があるが、それでもとても淫猥でビッチで美しいエリーアス様の性交をこうして眺められるのは貴重だった。
この間は眺めようとしたところで巻き込まれて私が喘がされたし、普段からいいように転がされているので、私が入らない性交を見るのはなかなかない。興味深い。
マインラートは、あまりエリーアス様の身体を噛んだり舐めたりしないな。おじさまはするのだろうか?エリーアス様の場合、すぐに治癒されてしまうので、ほとんど身体に痕が残らないから判断に難しい。そうか……なんなら相手の尻も弄ればいいのか……。
「……」
<……>
<……>
なるほどと勉強している私を、穴が開きそうなほどにエリーアス様とマインラートが見つめ、それから無言でその視線をユストゥスに向けた。視線を向けられたユストゥスはどこか気落ちしたまま、萎えた性器を引き抜いている。
「……ユストゥス、クンツは、その、記憶がね?」
<わかってる。この程度でいちいち落ち込んでたら、お嫁様の相手なんかできねえよ……。これでもたまにちょっとした執着心見せてくれたりもするんだ。……まあ、単なる独占欲かもしれねえけどな>
「降ろしてくれユストゥス」
大きくため息を付いたユストゥスは身繕いを終えると、私に近づいてきた。なので私はここぞとばかりにねだる。どこか視線を合わせないようにしながら、ユストゥス私の身体に付いていた拘束を外してくれた。クリップでひしゃげていた乳首も自由にしてくれる。……肥大した上につぶれてるんだが、これは元に戻るんだろうか……。ただでさえ最近大きいというのに。
「と、とにかく、2人ともこれ以上は勝手なことしないようにね」
そういう雰囲気が霧散してしまったのか、マインラートも身繕いを終えるとエリーアス様の肩にふわりとストールのような物をかけている。それからエリーアス様が脱ぎ捨てたワンピースを拾いに行っていた。
「オズワルドのことは解決したら詳細は伝える。もう一人いた騎士のことも調べがつけば、なるべく穏便に事を進めるから」
「はい、エリーアス様」
エリーアス様に、今日のところは解散という雰囲気を出されたので、私もユストゥスに服を着させられながらぴんと挙手した。
ユストゥスの手にされるがままに下着を履き、スラックスを履かされる。部屋に入ったらどうせ脱ぐのだが、移動を裸でするのは寮ではルール違反だ。性交中の廊下での露出プレイはありだが、全裸で歩き回るのは許されない。裸で過ごすのは解放感があって好きだが、それでもTPOは私もわきまえているぞ。
「なに?まだなにかあるの?」
どこか疲れた表情を浮かべるエリーアス様に、私はふふんと胸を張った。
「幸か不幸か、顔見知り、昔の兄弟だ」
決まった。格好良く言い放つと、その場の空気が固まった。私にシャツを羽織らせていたユストゥスでさえ動きを止める。
真っ先に立て直したのはエリーアス様だった。どこか気恥ずかしそうな表情を浮かべつつ、口を開く。
「昔の兄弟?」
「む。まあ、今も兄弟なのだが。あの騎士の名はフィンリー・リンデルベルガー。第五侯爵が一家、<防壁>リンデルベルガー家、家長ツェーザルの次男だ。本来、三男までは種馬なのだが、あの男は剣と防壁魔法が得意で近衛騎士に抜擢されたと聞いている」
後を継ぐ予定の長男と、どう考えても他の上位貴族よりも魔力練度が低いリンデンベルガー家において大出世した男の名ぐらいは、兄弟従兄弟揃って覚えた。
他は無理だ。多すぎる。
あの場での反応速度も素晴らしかった。私も一応兄弟として胸を張れる。……相対した私が動けなかったのは置いておいてだ。
「ちなみに目が合ったが、おそらく向こうは私がリンデンベルガーなのは気づいても、どのリンデンベルガーなのかは覚えていないと思うぞ。頭の作りは私と一緒でばかだ」
意気揚々と話を続けていると、なぜかユストゥスが巻き戻すように私の服を脱がし始めた。なんだここでおまんこするのか?それでもいいぞ。
だがユストゥスは私を全裸に剥くと、なぜか私をもう一度ブランコにぶら下げ始めた。腕は後ろ手に固定され、先ほどは付いていた片足も両足ともに折り曲げて、太ももとふくらはぎを縛ってしまう。
「ゆ、ユストゥス??」
エッなんで?どうして今私はまた縛られているのだ??
ぱちりと瞬きをした私はユストゥスに追いすがる眼差しを向けるが、疲れた表情で髪をくしゃりとかき回される。そして親指を立てるとくいっとどこかを指差した。
その先に視線を向ければ、にこやかに微笑んだエリーアス様が、マインラートから傅かれるようにして恭しく差し出されたバラ鞭を受け取っているところだった。
軽く何度か振り、ひゅんひゅんと音を立てる鞭に私の目はくぎ付けになる。
「エリーアス様……?」
「どうして、さっさと、兄弟だって言わないんだよッ?!いろいろ考えてた僕が馬鹿みたいじゃないか!!」
「ヒッ、アッ、ごめんなさいッ!!」
それから私は一時間程度、エリーアス様の気が収まるまで嬲られた。バラ鞭はそれほど痛くなかったし、なんだかんだとユストゥスにも精液をもらうことができたが、それでもとてつもなく怒られた。
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