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第2章 取り込まれる者
16,リオルドの回想
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庭園では枢機卿とユウトが一生懸命花を選んでいた。
籠の中には黄色やオレンジなどのいかにも元気印のメイに似合いそうな花が沢山入れられているが、まだ選び足りないようで二人で花を見ながらうろうろしている。
朝、目が覚めたらユウトはもう起きていて、着替えまで済ませていた。
「早く食堂にご飯を食べに行って、メイのお見舞いに行こう?」
俺が起きるのを待っていたようで、急かすように寝ている体を揺さぶってくる。
ーーーこいつ、昨日の夜の事を忘れたのか?
無かった事にされたように感じて腹が立ち、手を引き寄せてキスをしたらユウトは顔を赤くして黙った。
忘れたわけでは無いらしい。
その後に行った食堂の空気は重かった。
使用人が毒を盛られて倒れ、まだ犯人も捕まっていない。
一人を狙ったものなのか、無差別的な犯行なのか、それすらもこれから調査が始まる段階なのだ。
明るく食事など出来る筈が無い。
「ジブリールとキーンを巻き込んでしまってすまない。二人を疑っている訳ではないことを理解して欲しい」
王は二人が城にしばらく滞在することになったことを詫びた。
毒を盛られた時間を加味して、その日城に宿泊していた来客は帰宅することが許されず、城に留まることを命じられた。
他にも子爵家の夫婦が2組宿泊していたのだが、幼なじみだというその2組はちょうどその時間に仲良く城下街に出掛けており、疑いは晴れ帰宅を許された。
犯人が来客の2人の内の1人に決まった訳ではない。
使用人、出入り行者…枢機卿、王族もまた、可能性としては毒を混入する事が可能だ。
重苦しい朝食を終え、やっと今ユウトと庭園に来たところだ。
ーーージブリールと、キーンか。ルーツの子が城に揃ったな。
ユウトの存在を知ったのは偶然だった。
幼い時より自分は“ルーツの子”と結婚するのだと言い聞かされて育ってきた。
それが王族として生まれた者の義務であるのだと。
幼心に自分の相手はクリスがいいと決めていた。
クリスはよく城に遊びに来ていたし、兄と自分とクリスの3人で過ごすことが多かった。
クリスは可愛くて明るくてひまわりのような存在だった。
クリスとなら一緒に国を支えていけると思っていた。
兄の結婚話が出た時、お相手として同じ年のクリスが選ばれた。
俺は焦り、何度も何度も王や王妃に嘆願した。
周りに使用人がいようが、貴族がいようがお構いなしに王に願った。
クリスは俺の結婚相手にこそ相応しいと。
結局、根負けした王がクリスの意思に任せようと言い、俺は喜んだが、選ばれたのは兄のアーノルドだった。
この時のことを人々はよく覚えていて、俺がまだクリスに片想いをしていると勘違いされ続けている。
二人が結婚して2年も経つとクリスへの気持ちは自然と消えていた。
俺も別に国を翻弄したい訳ではない。
アーノルドとクリスに後継者が出来れば、俺は一生未婚のままでもいいのだ。
溜まる性欲は、話のわかる未亡人と解消すればお互いに良いだろうと逢瀬を重ね楽しんでいた。
ただ、このくらいから城内に不穏な空気が見受けられた。
最初は傍観していたものの、見過ごすことも難しくなったリオルドは王に相談した。
王や王妃を巻き込んで手を尽くしたが、善処することは出来ず最終的にはリオルドが結婚するのが一番の解決策だと決まった。
俺はこの時19歳、王族が結婚する平均年齢18歳から、もう1年も過ぎていた。
話は分かる。
俺が結婚するのが最善だろう。
だが、どうしても踏み切れない。
ルーツの子は、もうキーンしか残っていないのだ。
俺はキーンが昔から苦手だ。
学院での同級生ではあるが、強いものに媚びへつらい、弱いものにはあたりが強く、俺を見ては腰を揺らして近づいてくる。
これが妃というのも問題がある。
せめてジブリールならと思ったが、彼はとっくに結婚し女との間に子を成していた。
転機が訪れたのは、ある子爵家のパーティに呼ばれた時だった。
俺はもう1年近く、王や王妃からの結婚を急ぐ声から逃げ回っていた。
子爵家の令嬢はふくよかではあるが人の良さそうな娘で、婚約者と楽しそうに話している。
それを見て、“やはり、内面も大事だよな”と俺は再確認していた。
「リオルド!偶然だね、会えて嬉しい」
「あぁ、キーンも来ていたのか」
キーンの姿を確認すると俺はゲンナリした。また、あれが始まるぞと。
キーンはリオルドに近づくと小さな声で耳打ちを始めた。
「ねぇ、子爵家の娘見てよ…クスクス」
「幸せそうじゃないか」
「でも、あのでぶっちょだよ。クスクス…恥ずかしくないのかな?」
コイツは本当に妃教育を受けたのだろうか?
発言も思考も品というものが一切ない。
国の為だと分かっていても、キーンと結婚することはどうにも無理だ。
「男の価値は連れ合いで決まるよ。あんなでぶっちょじゃさ…クスクス」
「…少し、言いすぎじゃないか?」
「あ、そんなつもりじゃないよぅ。ねぇ、リオルド僕を見てよ」
自分に自信があるのだろう。キーンは見た目だけはとても美しい。
「僕ならリオルドに恥はかかせないよ?っていうか、早く婚約しようよ。結婚できるルーツの子は僕しかいないんだからさ!」
「…そうか?」
何でコイツしかいないんだ。
贅沢は言わない、もっとまともなら何でもいい。
「そうかって…マグドー家は駄目だよ!もうクリスが嫁入りしてるんだから!」
「え?」
「だから、クリスの弟はだめ!一公爵家から1人の決まりでしょ?」
「クリスに弟が…いるのか?」
キーンはしまったという顔をした。
リオルドがクリスの弟の存在を知らないとは思いもしなかったのだ。
「変わり者だよ!それか体が相当病弱だね。見た目はクリスに似てるなんて噂だけど…どうだか。学院にも来ないで家庭教師を付けてるらしいし、社交界にも一切顔を出さないよ」
「悪い、俺は先に帰る」
「ちょっと待ってよ!リオルド!」
ーーークリスに弟がいる?そんな話は聞いた事がない。
アーノルド達の婚姻式にも来なかったじゃないか。
俺は子爵家のパーティを抜け出し城へと馬を走らせた。
キーンじゃない相手がいる!それだけで胸は踊った。
別に白い結婚でいいんだ。
ひとまず俺が結婚すれば、今の城を渦巻く問題は一旦解消される。
アーノルド達に子供が出来たら、速やかに結婚を解消してやれば良い。
城につき息を切らせ階段を駆け上がり、王の部屋へと急ぐ途中でクリスに会った。
「やあ、リオルド。急いでどうしたの?」
「クリスの弟はどうして婚姻式に来なかったんだ?」
一瞬でクリスの顔は固まった。
「あぁ…。体が...弱い子なんだ」
「そうか、俺は義兄弟なのに名前も年齢も知らなかったよ。年はいくつなんだ?」
「…14かな、ちょっと忘れた」
ーーー忘れた?弟の年齢を?もしかして、わざと俺から隠していたのか?
「14か、まだ幼いな?」
「あぁ…うん」
クリスの顔は最後まで固まったままだった。
王の部屋に入り、クリスの弟の話をすると二人は驚いた顔をした。
「ああ、クリスには弟がいる。今年17になったか、時期マグドー公爵だ」
「俺は知らなかった」
「そうだったかな…」
明らかにおかしい。だが、気にはしていられない。
「17なら、来週20になる俺と丁度いい。俺はその弟と結婚する」
「そういうと思っていたから隠していたんだ。リオルドがキーンを好いてないのは分かっていたから…」
王と王妃は項垂れ何とか俺を説得しようとしたが、俺は頑として受け付けなかった。
最終的には“白い結婚”にすることを約束させられた。
こちらは元よりそのつもりだ。
その弟には身代わり妃という体で王族に入って貰い、離婚の際には良い縁談とそれなりの謝礼をやろう。
「ね、リオルド様聞いてます?」
ユウトの大きな黒い瞳が俺を覗き込む。
瞳はいつも濡れたように潤っていて、見ていると吸い込まれてしまいそうだ。
「悪い、なんだ?」
「メイの花、オレンジを主にしてるんだけど…白もいれてみた方が綺麗だよね?」
「あぁ、そうだな」
ーーーそんな事で悩んでいたのか。何もかもが可愛いな。
白い結婚にしようという気持ちは、初めての顔合わせで消え去った。
遅れて入った部屋でソファーに座るユウトを見た時、一瞬で心を全て奪われた。
クリスの時とは違う、もっと強烈で強い気持ちだ。
俺はユウトに一目惚れした。
そして絶対に手に入れてやると誓った。
初夜をあのような形にするつもりは無かったが、どこかの段階で体を奪おうとは考えていた。
“白い結婚”になどさせるつもりは無かったのだ。
「だよね、やっぱり白も入れよう。メイが喜ぶといいな」
ユウトが俺を見て笑う。
俺のことを好きだと言う。
こんな幸せな未来があるとは思いもしなかった。
これから立ち向かう敵は思った以上に強大で、把握できていない部分が多い。
何としてもこの戦いは負けるわけには行かない。
籠の中には黄色やオレンジなどのいかにも元気印のメイに似合いそうな花が沢山入れられているが、まだ選び足りないようで二人で花を見ながらうろうろしている。
朝、目が覚めたらユウトはもう起きていて、着替えまで済ませていた。
「早く食堂にご飯を食べに行って、メイのお見舞いに行こう?」
俺が起きるのを待っていたようで、急かすように寝ている体を揺さぶってくる。
ーーーこいつ、昨日の夜の事を忘れたのか?
無かった事にされたように感じて腹が立ち、手を引き寄せてキスをしたらユウトは顔を赤くして黙った。
忘れたわけでは無いらしい。
その後に行った食堂の空気は重かった。
使用人が毒を盛られて倒れ、まだ犯人も捕まっていない。
一人を狙ったものなのか、無差別的な犯行なのか、それすらもこれから調査が始まる段階なのだ。
明るく食事など出来る筈が無い。
「ジブリールとキーンを巻き込んでしまってすまない。二人を疑っている訳ではないことを理解して欲しい」
王は二人が城にしばらく滞在することになったことを詫びた。
毒を盛られた時間を加味して、その日城に宿泊していた来客は帰宅することが許されず、城に留まることを命じられた。
他にも子爵家の夫婦が2組宿泊していたのだが、幼なじみだというその2組はちょうどその時間に仲良く城下街に出掛けており、疑いは晴れ帰宅を許された。
犯人が来客の2人の内の1人に決まった訳ではない。
使用人、出入り行者…枢機卿、王族もまた、可能性としては毒を混入する事が可能だ。
重苦しい朝食を終え、やっと今ユウトと庭園に来たところだ。
ーーージブリールと、キーンか。ルーツの子が城に揃ったな。
ユウトの存在を知ったのは偶然だった。
幼い時より自分は“ルーツの子”と結婚するのだと言い聞かされて育ってきた。
それが王族として生まれた者の義務であるのだと。
幼心に自分の相手はクリスがいいと決めていた。
クリスはよく城に遊びに来ていたし、兄と自分とクリスの3人で過ごすことが多かった。
クリスは可愛くて明るくてひまわりのような存在だった。
クリスとなら一緒に国を支えていけると思っていた。
兄の結婚話が出た時、お相手として同じ年のクリスが選ばれた。
俺は焦り、何度も何度も王や王妃に嘆願した。
周りに使用人がいようが、貴族がいようがお構いなしに王に願った。
クリスは俺の結婚相手にこそ相応しいと。
結局、根負けした王がクリスの意思に任せようと言い、俺は喜んだが、選ばれたのは兄のアーノルドだった。
この時のことを人々はよく覚えていて、俺がまだクリスに片想いをしていると勘違いされ続けている。
二人が結婚して2年も経つとクリスへの気持ちは自然と消えていた。
俺も別に国を翻弄したい訳ではない。
アーノルドとクリスに後継者が出来れば、俺は一生未婚のままでもいいのだ。
溜まる性欲は、話のわかる未亡人と解消すればお互いに良いだろうと逢瀬を重ね楽しんでいた。
ただ、このくらいから城内に不穏な空気が見受けられた。
最初は傍観していたものの、見過ごすことも難しくなったリオルドは王に相談した。
王や王妃を巻き込んで手を尽くしたが、善処することは出来ず最終的にはリオルドが結婚するのが一番の解決策だと決まった。
俺はこの時19歳、王族が結婚する平均年齢18歳から、もう1年も過ぎていた。
話は分かる。
俺が結婚するのが最善だろう。
だが、どうしても踏み切れない。
ルーツの子は、もうキーンしか残っていないのだ。
俺はキーンが昔から苦手だ。
学院での同級生ではあるが、強いものに媚びへつらい、弱いものにはあたりが強く、俺を見ては腰を揺らして近づいてくる。
これが妃というのも問題がある。
せめてジブリールならと思ったが、彼はとっくに結婚し女との間に子を成していた。
転機が訪れたのは、ある子爵家のパーティに呼ばれた時だった。
俺はもう1年近く、王や王妃からの結婚を急ぐ声から逃げ回っていた。
子爵家の令嬢はふくよかではあるが人の良さそうな娘で、婚約者と楽しそうに話している。
それを見て、“やはり、内面も大事だよな”と俺は再確認していた。
「リオルド!偶然だね、会えて嬉しい」
「あぁ、キーンも来ていたのか」
キーンの姿を確認すると俺はゲンナリした。また、あれが始まるぞと。
キーンはリオルドに近づくと小さな声で耳打ちを始めた。
「ねぇ、子爵家の娘見てよ…クスクス」
「幸せそうじゃないか」
「でも、あのでぶっちょだよ。クスクス…恥ずかしくないのかな?」
コイツは本当に妃教育を受けたのだろうか?
発言も思考も品というものが一切ない。
国の為だと分かっていても、キーンと結婚することはどうにも無理だ。
「男の価値は連れ合いで決まるよ。あんなでぶっちょじゃさ…クスクス」
「…少し、言いすぎじゃないか?」
「あ、そんなつもりじゃないよぅ。ねぇ、リオルド僕を見てよ」
自分に自信があるのだろう。キーンは見た目だけはとても美しい。
「僕ならリオルドに恥はかかせないよ?っていうか、早く婚約しようよ。結婚できるルーツの子は僕しかいないんだからさ!」
「…そうか?」
何でコイツしかいないんだ。
贅沢は言わない、もっとまともなら何でもいい。
「そうかって…マグドー家は駄目だよ!もうクリスが嫁入りしてるんだから!」
「え?」
「だから、クリスの弟はだめ!一公爵家から1人の決まりでしょ?」
「クリスに弟が…いるのか?」
キーンはしまったという顔をした。
リオルドがクリスの弟の存在を知らないとは思いもしなかったのだ。
「変わり者だよ!それか体が相当病弱だね。見た目はクリスに似てるなんて噂だけど…どうだか。学院にも来ないで家庭教師を付けてるらしいし、社交界にも一切顔を出さないよ」
「悪い、俺は先に帰る」
「ちょっと待ってよ!リオルド!」
ーーークリスに弟がいる?そんな話は聞いた事がない。
アーノルド達の婚姻式にも来なかったじゃないか。
俺は子爵家のパーティを抜け出し城へと馬を走らせた。
キーンじゃない相手がいる!それだけで胸は踊った。
別に白い結婚でいいんだ。
ひとまず俺が結婚すれば、今の城を渦巻く問題は一旦解消される。
アーノルド達に子供が出来たら、速やかに結婚を解消してやれば良い。
城につき息を切らせ階段を駆け上がり、王の部屋へと急ぐ途中でクリスに会った。
「やあ、リオルド。急いでどうしたの?」
「クリスの弟はどうして婚姻式に来なかったんだ?」
一瞬でクリスの顔は固まった。
「あぁ…。体が...弱い子なんだ」
「そうか、俺は義兄弟なのに名前も年齢も知らなかったよ。年はいくつなんだ?」
「…14かな、ちょっと忘れた」
ーーー忘れた?弟の年齢を?もしかして、わざと俺から隠していたのか?
「14か、まだ幼いな?」
「あぁ…うん」
クリスの顔は最後まで固まったままだった。
王の部屋に入り、クリスの弟の話をすると二人は驚いた顔をした。
「ああ、クリスには弟がいる。今年17になったか、時期マグドー公爵だ」
「俺は知らなかった」
「そうだったかな…」
明らかにおかしい。だが、気にはしていられない。
「17なら、来週20になる俺と丁度いい。俺はその弟と結婚する」
「そういうと思っていたから隠していたんだ。リオルドがキーンを好いてないのは分かっていたから…」
王と王妃は項垂れ何とか俺を説得しようとしたが、俺は頑として受け付けなかった。
最終的には“白い結婚”にすることを約束させられた。
こちらは元よりそのつもりだ。
その弟には身代わり妃という体で王族に入って貰い、離婚の際には良い縁談とそれなりの謝礼をやろう。
「ね、リオルド様聞いてます?」
ユウトの大きな黒い瞳が俺を覗き込む。
瞳はいつも濡れたように潤っていて、見ていると吸い込まれてしまいそうだ。
「悪い、なんだ?」
「メイの花、オレンジを主にしてるんだけど…白もいれてみた方が綺麗だよね?」
「あぁ、そうだな」
ーーーそんな事で悩んでいたのか。何もかもが可愛いな。
白い結婚にしようという気持ちは、初めての顔合わせで消え去った。
遅れて入った部屋でソファーに座るユウトを見た時、一瞬で心を全て奪われた。
クリスの時とは違う、もっと強烈で強い気持ちだ。
俺はユウトに一目惚れした。
そして絶対に手に入れてやると誓った。
初夜をあのような形にするつもりは無かったが、どこかの段階で体を奪おうとは考えていた。
“白い結婚”になどさせるつもりは無かったのだ。
「だよね、やっぱり白も入れよう。メイが喜ぶといいな」
ユウトが俺を見て笑う。
俺のことを好きだと言う。
こんな幸せな未来があるとは思いもしなかった。
これから立ち向かう敵は思った以上に強大で、把握できていない部分が多い。
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