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2.1歳編
36.兄様姉様の友達
しおりを挟むエリアーナSide
風の精霊様の問いを軽く無視しながら料理を食べ進める。
レインのお気に入りは、サバの塩焼き。
ティアは、ティアはきんぴらゴボウ。
ベルは、茶碗蒸し。
ディーは、煮物。
リルは、甘い卵焼きがお気に召したよう。
皆んな、和食が好みなのも驚きだが、チョイスが渋い。
1歳児は普通サバの塩焼きとかきんぴらゴボウなんて食べないと思う。
『闇:姫様、妾たちも一緒に食べたいのじゃ』
見ていて食べたくなったようで、闇の精霊様が声をかけてきた。
ちょうど食べ終わったところなので、精霊様たちを連れて料理が並ぶテーブルへ移動する。
精霊様たちにお皿を持ってもらい、簡単に料理の説明をして、好きなものを取ってもらう。
もちろん、他の人たちも食べるし、これから甘いものやメインものも出てくることを伝えて、少なめに取ってもらうことも忘れない。
説明をしていると、食べ終わったレインたちがこちらに来た。
「ディオン:他のおいちいのもおちえて欲しい」
ディーノ言葉に皆んなが頷く。
精霊様たちに加え、レインたちにも料理の説明をする。
私たちじゃ料理を取れないので、精霊様たちが代わりに取ってくれ、また席まで戻る。
席につき、2度目の料理を楽しんでいると、イル兄様たちが子供たちを連れてやってきた。
「イル兄様:リア達に僕たちの友達を紹介したいんだけど、いいかな?」
「セレ姉様:いつも集まっても、リアは大人数に慣れてなくて、すぐ6人で部屋にこもってしまうから紹介できていなくて……」
兄様姉様の後ろにいるのは、兄様たちのお友達のようだ。
これだけ、4公家に子供がいたら友達もいるだろう。
実際私には5人の同い年の子がいて、みんなと仲がいい。
兄様姉様たちもそう言うお友達がいて、私に紹介したいと思ってくれていたみたいだ。
「リア:ごめしゃい……。おにぇがいちましゅ」
いつも集まってもすぐに誰かの部屋に一目散だったことを誤り、兄様たちの方をしっかり向く。
レイン達も私に合わせて、部屋にこもっていたから王家、4公家のメンバーとはいえちゃんとは知らないみたいで、一緒に兄様たちの方に目を向ける。
「イル兄様:いいんだよ、ありがとう」
紹介するねと言い、兄様の前に出たのはアナ姉様ことレイン達の姉のアナスタシア様と、ドルテナ家のアーシャ様。
「イル兄様:2人は僕と同い年で、アーシャとは婚約することになったからそれも報告するね」
爆弾発言である。
11歳の兄様が婚約することにも驚いたし、公爵家同士で婚約していいんだと言う驚き。
権力とか持ちすぎにならないのだろうか……?
まぁでも貴族の結婚は、政略結婚。
大人の決めたことなんだろうし、大丈夫なのだろう。
「イル兄様:ちなみにカルティール家は恋愛結婚推進派だから、リアも好きな人と結婚できるよ」
またしても爆弾発言だ。
政略結婚ではなく恋愛結婚ということは、つまり、イル兄様とアーシャ姉様は好き同士と言うことになる。
貴族の、しかも準王族の筆頭公爵家の後継が政略結婚じゃなくていいんだ……。
それに、私も好きな人ができたらその人と結婚できるらしい。
なんだか色々と今日初めて知ることが多そうな予感がする。
気をしっかり持たないと、途中で目が回りそうな日になりそうだ。
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