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・腹黒宰相は異世界転移のモブを溺愛する
31)食堂
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「こちらの部屋の方が少し広いだろう?」
「は、はい」
この部屋のほうが面積が少し広い。ベットの横には大きめのテーブルと二人掛けのソファーがある。俺の方が荷物が多いので店主は俺をこちらにしたのだろう。合間を見て片付けられそうな仕事をしようと資料を持参してきたのだ。だが部屋に入るなりイブがもじもじし始めた。
「どうした?」
「い、いえ」
ちらりとベッドの方をみて俺をみた。なんだそういうことか。
「大丈夫だ。無理やり襲うような事はしない」
同意があれば別だがな。キスもしたことがないなら閨事もまだなのだろう。それなら大事に扱ってやらなければ。
「そんな……別に……」
ぼっと音が出そうな勢いでイブの顔が赤くなる。くくっ。からかいがいがあるな。
「俺はソファーで寝るから」
「だめです。僕がソファーで寝ます!シドはベットで寝てください」
「急ぎの仕事を持ってきたのでね。夜は少し仕事をするつもりだ。それに公務が忙しい時はベットで寝る暇もないのさ。ソファーで仮眠をとる事に慣れているのだよ」
「仕事ってこれですか?」
テーブルの上にいくつか書類を広げたままだった。夕飯までの間、仕事をしようと思っていたからだ。
「悪い。すぐに片付ける」
「僕に出来ることはありませんか?」
「……そうだな。次に瘴気が湧きそうな地域を調べているんだ」
「ピィ」
毛玉が反応したな。
「過去の書物を読んでみたが瘴気が湧くのは戦がおこった場所や処刑が行われた場所など、人々の憎悪や負の感情が溜まりやすい場所とあった。だが今回は泉だ。それも飲料水として使われていた場所だ。瘴気が湧く場所には規則性がないのかもしれない」
「そうなんですね」
「神殿がある王都には瘴気が少ない。やはり光属性の者が集まっているからだと俺は推測している」
「ピィ」
「一か所に集中させずに各拠点に支部を作ったほうが良いんじゃないかと思うのだ」
地方に治癒師たちはいるにはいる。しかし神殿の息のかかった場所にしか存在していない現状だ。
「僕はまだ仕組みがよくわからないのですが、定期的に土地や地域を浄化することが出来れば瘴気が湧かないという事でしょうか?」
「おそらくは」
「ピィピィ」
「イブ。毛玉は肯定してくれているのか」
「はい。そうみたいです」
「よし、夕飯を食べたら少し地図を見てみよう」
「はい」
「ここの食堂では地元の特産品が食べれるそうだ」
「特産品ですか?」
「ああ。新鮮な魚や野菜……あの沼からは離れているが万が一のことを考えて魚はやめておこうか。肉料理を頼もう」
「はい。お腹が減ってきちゃいました」
「ははは。では階下に降りよう」
夕飯時のせいか食堂は賑わっていた。こういう場の方が庶民の生活を直に見る事ができる。時世や流行り事、世論。貴族だけの世界で生きていたらわからない事を交流を通じて知る事は大事だ。俺はときどきこうして市井にくりだし人々の声を聴くようにしている。
「この先の村が瘴気に襲われてたらしいぜ」
「そうなのか?全然知らなかったぜ」
「なんでも皇子さまが早急に浄化してくれたらしい。ああ騎士団もきてくれていたそうだ」
「すげえな。俺は北の街から逃げてきたんだがやっぱり王都が近いとすぐに対処してもらえるんだな」
北の街か。少し前に瘴気の吹き溜まりが発生した場所だ。今は閉鎖区域に指定されてるはずだ。避難場所から逃げてきたのか?次は閉鎖地区の現状調査と浄化だな。
「は、はい」
この部屋のほうが面積が少し広い。ベットの横には大きめのテーブルと二人掛けのソファーがある。俺の方が荷物が多いので店主は俺をこちらにしたのだろう。合間を見て片付けられそうな仕事をしようと資料を持参してきたのだ。だが部屋に入るなりイブがもじもじし始めた。
「どうした?」
「い、いえ」
ちらりとベッドの方をみて俺をみた。なんだそういうことか。
「大丈夫だ。無理やり襲うような事はしない」
同意があれば別だがな。キスもしたことがないなら閨事もまだなのだろう。それなら大事に扱ってやらなければ。
「そんな……別に……」
ぼっと音が出そうな勢いでイブの顔が赤くなる。くくっ。からかいがいがあるな。
「俺はソファーで寝るから」
「だめです。僕がソファーで寝ます!シドはベットで寝てください」
「急ぎの仕事を持ってきたのでね。夜は少し仕事をするつもりだ。それに公務が忙しい時はベットで寝る暇もないのさ。ソファーで仮眠をとる事に慣れているのだよ」
「仕事ってこれですか?」
テーブルの上にいくつか書類を広げたままだった。夕飯までの間、仕事をしようと思っていたからだ。
「悪い。すぐに片付ける」
「僕に出来ることはありませんか?」
「……そうだな。次に瘴気が湧きそうな地域を調べているんだ」
「ピィ」
毛玉が反応したな。
「過去の書物を読んでみたが瘴気が湧くのは戦がおこった場所や処刑が行われた場所など、人々の憎悪や負の感情が溜まりやすい場所とあった。だが今回は泉だ。それも飲料水として使われていた場所だ。瘴気が湧く場所には規則性がないのかもしれない」
「そうなんですね」
「神殿がある王都には瘴気が少ない。やはり光属性の者が集まっているからだと俺は推測している」
「ピィ」
「一か所に集中させずに各拠点に支部を作ったほうが良いんじゃないかと思うのだ」
地方に治癒師たちはいるにはいる。しかし神殿の息のかかった場所にしか存在していない現状だ。
「僕はまだ仕組みがよくわからないのですが、定期的に土地や地域を浄化することが出来れば瘴気が湧かないという事でしょうか?」
「おそらくは」
「ピィピィ」
「イブ。毛玉は肯定してくれているのか」
「はい。そうみたいです」
「よし、夕飯を食べたら少し地図を見てみよう」
「はい」
「ここの食堂では地元の特産品が食べれるそうだ」
「特産品ですか?」
「ああ。新鮮な魚や野菜……あの沼からは離れているが万が一のことを考えて魚はやめておこうか。肉料理を頼もう」
「はい。お腹が減ってきちゃいました」
「ははは。では階下に降りよう」
夕飯時のせいか食堂は賑わっていた。こういう場の方が庶民の生活を直に見る事ができる。時世や流行り事、世論。貴族だけの世界で生きていたらわからない事を交流を通じて知る事は大事だ。俺はときどきこうして市井にくりだし人々の声を聴くようにしている。
「この先の村が瘴気に襲われてたらしいぜ」
「そうなのか?全然知らなかったぜ」
「なんでも皇子さまが早急に浄化してくれたらしい。ああ騎士団もきてくれていたそうだ」
「すげえな。俺は北の街から逃げてきたんだがやっぱり王都が近いとすぐに対処してもらえるんだな」
北の街か。少し前に瘴気の吹き溜まりが発生した場所だ。今は閉鎖区域に指定されてるはずだ。避難場所から逃げてきたのか?次は閉鎖地区の現状調査と浄化だな。
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