異世界転移した次期女王の仕事は甘い恋愛の日々でした(旧異世界転生は甘い出会いの連続でした)

山野ブタさん

文字の大きさ
25 / 62
第1章 アルストロメリア編

第25話 レイとアリスのお茶会2

しおりを挟む
「さて、アリス。
 紅茶が冷めてしまうからお茶会を始めようね」

レイはアリスにそう言い。
紅茶を飲む。
アリスも紅茶を飲み一息つく。

(ふぅ、意外と何事もなくお茶会ですね。安心しました。この2日間で、本当にいろいろありすぎて心臓にとても悪かったので落ち着けて良かったです)

アリスはアップルパイをケーキスタンドから取り皿に移す。
すると、その皿をレイが取り上げてしまう。

「何するんですかレイ君?」

不思議そうに小首をかしげ抗議するアリス。

「アリスに食べさせてあげようと思ってね」

(はい、何事もなくはありませんでした。また心臓がドキドキしそうなイベント発生です。やはりレイ君はレイ君でした)

レイは楽しそうにナイフとホークを使いアップルパイを食べやすい大きさに切っていく。

「はい、あ~ん」

(あのレイ君、男性の前で口を大きく開けるのは恥ずかしいのですが。あぁ、いえ嫌とかではないのです。ただ、恥ずかしいというだけです。なので、そんな寂しそうな顔をしないでください)

アリスは恥ずかしさを、押し殺し口を開ける。

「あ~ん……ハムハム……もぐもぐ」

(すこし気恥ずかしいですが、これはこれで恋愛をしている甘酸っぱさがあっていいですね)

「それではレイ君、後は自分で食べるので返してください」

アリスはレイに取られたアップルパイの乗った皿を取り返そうとするがレイに止められる。

「だめだよアリス。今回のお仕置きは食べさせ合いをしようと思ってね」

(はい、お仕置きは終わっていませんでした。食べさせ合いとは、つまりあれですか? 間接キスの繰り返しというやつですか。あのキスはしましたが、これはこれで心臓に悪いのですが――)

「あの……これはさすがに――」

アリスも気恥ずかしさに断ろうとするが、
レイの無言の笑顔の前に黙る。

「それじゃ、アリス食べさせてね♪」

アリスはしぶしぶアップルパイを切り分ける。
最後の抵抗とばかりに大きめに切り分けるのも忘れない。

「はい、レイ君。あ~ん」

「もぐ……もぐもぐ……アリスの味がして美味しいね♪」

この言葉にアリスは固まり、真っ赤になった顔でレイにジト目で抗議する。

「ふふ、冗談だよ。アップルパイの味しかしないよ」

うぅ、またレイ君にからかわれました。
いつまでたってもレイ君の冗談には勝てません。

「それじゃ、アリス。はい、あ~ん」

「もぐぅ……もぐもぐ……んんぐぅ」

アリスは最後のアップルパイを食べ、心を落ち着かせる。

(アップルパイが小さかったのでよかったです。これを何回もやるのは心臓に悪いですからね。落ち着け私。ひぃひぃふぅ……ひぃひぃふぅ)

「それでアリス。これで最後のお仕置きだよ」

レイはスプーンでハチミツを何度も口に含む。

(どうしたのでしょうか。レイ君はハチミツ好きの某黄色い熊なのでしょうか。ハチミツが好きすぎてたくさん食べているのでしょうか)

アリスがバカなことを考えているとレイがアリスの頭を押さえ彼女の唇を奪う。

「んん……んぐぅ……んっ?」

アリスはレイの舌が自分の舌を舐め上げるのを感じると同時に甘いハチミツの味が口の中に広がるのを感じる。

(これが甘いキスというやつですか? 絶対に違いますよね。だからレイ君、落ち着きましょうね。もう私の心臓が限界なんですが? あぁ、唇まで舐めないでください)

レイはアリスとのハチミツを使ったキスを楽しむと優しげに笑う。

(あのレイ君、マニアック過ぎませんか? あのレイ君、なぜ固まっているのですか?そんなにまずそうな顔をして扉を見つめ――)「

アリスはぎこちない動きで扉の方に振り返ると、そこにはニコニコと笑うアルの姿があった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?

すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。 一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。 「俺とデートしない?」 「僕と一緒にいようよ。」 「俺だけがお前を守れる。」 (なんでそんなことを私にばっかり言うの!?) そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。 「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」 「・・・・へ!?」 『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!? ※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。 ※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。 ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。

旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハーレム異世界ラブコメ〜

ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉 転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!? のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました…… イケメン山盛りの逆ハーレムです 前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります 小説家になろう、カクヨムに転載しています

おばさんは、ひっそり暮らしたい

蝋梅
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。 たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。 さて、生きるには働かなければならない。 「仕方がない、ご飯屋にするか」 栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。 「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」 意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。 騎士サイド追加しました。2023/05/23 番外編を不定期ですが始めました。

【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました

ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。 名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。 ええ。私は今非常に困惑しております。 私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。 ...あの腹黒が現れるまでは。 『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。 個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。

【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!

ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。 ※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜

恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。 右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。 そんな乙女ゲームのようなお話。

処理中です...