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第1章 アルストロメリア編
第24話 レイとアリスのお茶会
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アリスはドキドキしていた。
レイからどんなお仕置きをされるのかわからないからだ。
(うぅ、余裕ぶっていた、あの時の自分を殴りたい。これじゃ火に油を注いだだけじゃないですか。なんで私はこういつもやらかすのでしょうか。しかし、嫌なら覚悟を持って断ればいいでしょうし、レイ君は私が本当に嫌がることはしないと思うので、恐らく安全のはずです――)
「そうだね。決めた! 僕とお茶を飲もう」
「へっ?」
アリスは思っていたのと違う方向性の答えに戸惑う。
(あれ、これってお仕置きじゃなかったのでしょうか?)
「あれ、アリスはまた別のことを期待していたのかな」
レイはアリスをからかうように笑う。
これには、アリスも何か言ってやりたいが、これ以上何か言うと自爆しそうなので黙る。
「問題なさそうだね。お茶が冷めてしまったからメイドに淹れさせようか」
レイは流れるような動作でテーブルの上にあった鐘を鳴らす。
アリスはこの動作にさすが産まれながらの貴族だと思う。
この自然に人を使うことができるのは、人の上に立つことができる人間に必要な能力だ。
しかしアリスは未だに、自分でやろうとしてメイドに止められてしまい申し訳なさそうにお願いしてしまう。
これでは次期女王としてはダメなのだ。
息をするように人を使えなければ、
人の上に立つ人間にはなれないのだ。
(はぁ、この世界に来て2日目とはいえ、まったく慣れないものですね。普通の生活ならばいざ知らず、次期女王としての生活は私にとってハードルが高いのです。これではいけないと思うことが多くて自分が情けなくて嫌になります)
アリスは思い込み自分を責めてしまうところがある。
それではダメなのだと本人も自覚しているが、自分でそう簡単に治せるものでもない。
「はい、そろそろ新しい紅茶が必要と思い、湯をご用意いたしました。今、紅茶を淹れますので、しばしお待ちを」
メイドはそういうと、流れるように洗練された動作で紅茶を淹れていく。
その姿を静かに眺めているとレイが口を開く。
「ねぇ、アリスは紅茶と珈琲のどっちが好きかな?」
「そうですね。私は紅茶の方が好きですね。レイ君はどちらの方が好きなのですか」
「そうだなぁ、僕も紅茶の方が好きかな」
メイドが紅茶を淹れ退出していく。
「あのなんで、こんな質問をするんですか?」
「アリスは子供だね。お互いを知るには、こんなくだらないことでも、話していってお互いのくだらないことまで知っていくのが、恋愛の楽しみだよね。アリスはどう思う?」
この言葉を聞いてアリスは後悔をする。
(あぁ、私はバカでした物理的に愛を求めるばかりで、心と心のつながりを疎かにしていました。これは私の怠慢が招いた失敗です。どうやって、償えばいいのでしょうか?)
アリスはまたも考えすぎてしまう。
異世界に来て2日目ということに甘えないのが、
彼女の良いところでもあり悪いところでもある。
「あの、ごめんなさい。
私はそういうことを気にしていませんでした」
アリスは非常に申し訳なさそうに頭を下げる。
これにはレイも慌て、アリスを抱きしめてしまう。
「あのねアリス。
僕は、君のそういうところも含めて愛しているんだ。
だから、頭を下げるなんてことは止めてね。
僕は君とお互いに対等な恋愛をしたいんだ」
アリスはこの言葉に、涙を流してしまう。
「アリスのそういう純粋なところが好きなんだ」
「はい……」
レイはアリスを抱きしめながら頭を撫でる。
「だから君は君のままでいてくれるかい」
「はい……」
アリスは心の中で、これからはありのままで彼らに接しようと思うのであった。
レイからどんなお仕置きをされるのかわからないからだ。
(うぅ、余裕ぶっていた、あの時の自分を殴りたい。これじゃ火に油を注いだだけじゃないですか。なんで私はこういつもやらかすのでしょうか。しかし、嫌なら覚悟を持って断ればいいでしょうし、レイ君は私が本当に嫌がることはしないと思うので、恐らく安全のはずです――)
「そうだね。決めた! 僕とお茶を飲もう」
「へっ?」
アリスは思っていたのと違う方向性の答えに戸惑う。
(あれ、これってお仕置きじゃなかったのでしょうか?)
「あれ、アリスはまた別のことを期待していたのかな」
レイはアリスをからかうように笑う。
これには、アリスも何か言ってやりたいが、これ以上何か言うと自爆しそうなので黙る。
「問題なさそうだね。お茶が冷めてしまったからメイドに淹れさせようか」
レイは流れるような動作でテーブルの上にあった鐘を鳴らす。
アリスはこの動作にさすが産まれながらの貴族だと思う。
この自然に人を使うことができるのは、人の上に立つことができる人間に必要な能力だ。
しかしアリスは未だに、自分でやろうとしてメイドに止められてしまい申し訳なさそうにお願いしてしまう。
これでは次期女王としてはダメなのだ。
息をするように人を使えなければ、
人の上に立つ人間にはなれないのだ。
(はぁ、この世界に来て2日目とはいえ、まったく慣れないものですね。普通の生活ならばいざ知らず、次期女王としての生活は私にとってハードルが高いのです。これではいけないと思うことが多くて自分が情けなくて嫌になります)
アリスは思い込み自分を責めてしまうところがある。
それではダメなのだと本人も自覚しているが、自分でそう簡単に治せるものでもない。
「はい、そろそろ新しい紅茶が必要と思い、湯をご用意いたしました。今、紅茶を淹れますので、しばしお待ちを」
メイドはそういうと、流れるように洗練された動作で紅茶を淹れていく。
その姿を静かに眺めているとレイが口を開く。
「ねぇ、アリスは紅茶と珈琲のどっちが好きかな?」
「そうですね。私は紅茶の方が好きですね。レイ君はどちらの方が好きなのですか」
「そうだなぁ、僕も紅茶の方が好きかな」
メイドが紅茶を淹れ退出していく。
「あのなんで、こんな質問をするんですか?」
「アリスは子供だね。お互いを知るには、こんなくだらないことでも、話していってお互いのくだらないことまで知っていくのが、恋愛の楽しみだよね。アリスはどう思う?」
この言葉を聞いてアリスは後悔をする。
(あぁ、私はバカでした物理的に愛を求めるばかりで、心と心のつながりを疎かにしていました。これは私の怠慢が招いた失敗です。どうやって、償えばいいのでしょうか?)
アリスはまたも考えすぎてしまう。
異世界に来て2日目ということに甘えないのが、
彼女の良いところでもあり悪いところでもある。
「あの、ごめんなさい。
私はそういうことを気にしていませんでした」
アリスは非常に申し訳なさそうに頭を下げる。
これにはレイも慌て、アリスを抱きしめてしまう。
「あのねアリス。
僕は、君のそういうところも含めて愛しているんだ。
だから、頭を下げるなんてことは止めてね。
僕は君とお互いに対等な恋愛をしたいんだ」
アリスはこの言葉に、涙を流してしまう。
「アリスのそういう純粋なところが好きなんだ」
「はい……」
レイはアリスを抱きしめながら頭を撫でる。
「だから君は君のままでいてくれるかい」
「はい……」
アリスは心の中で、これからはありのままで彼らに接しようと思うのであった。
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