断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる

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衛兵・カミーユの日常

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城勤めが決まった時、家族は両手をあげて喜んだ。片田舎の男爵家の三男の就職先としては出来過ぎだが、意気揚々と仕事を始めて早3年。

今日も今日とて、青空の下、城内でも隠れるように聳え立つ塔を背に一日中立ち続けている。

ここの衛兵を任命されたのは1ヶ月ほど前。

衛兵仲間内でも存在すら知られていなかったこの塔に配置された時は驚いたものだ。

それも、城内で見聞きしたことは基本他言無用だが、ことこの塔の任務中に見聞きしたことは絶対に漏らしてはいけないと誓約書までかかされた。

最初はビビったものだが、何のことはない。
塔には2日とおかず、皇太子のアルフレッド様がやってくる。
王族、それも皇太子殿下にかかわるため、わざわざ誓約書をかかされたのだなと納得した。

同じように、宰相の嫡男で次期宰相と噂されるエルモア公爵家のサイファ様や、当代一の魔術師と言われるバーグ伯爵家のロイド様も皇太子殿下ほどではないがやってくる。

時には連れ立って。

衛兵仲間からその3人はそもそも幼馴染だったと聞いたことがある。

1ヶ月前、貴族が通う王立学院を卒業したあともそれぞれ王城で仕事をしている3人が、この塔に集まって仲間との親交を深めているのだな。と微笑ましく思っている。
特に皇太子殿下には息抜きが必要だ。

卒業といえば、殿下が卒業式後のパーティーで行った断罪事件は当時王城内で密かに噂が広がっていた。緘口令がしかれていたが、人の口に戸はたてられないということだ。

学院で知り合い、殿下と密かに愛を育んでいた男爵令嬢が婚約者候補だった侯爵令嬢に虐げられていたことを断罪したものだ。

確か犯罪まがいのものもあり、侯爵令嬢は貴族籍を抜かれ平民として辺境の修道院へ送られたとか。
うん?確か手を貸していたとされる子爵令息がいなかったか。彼はどうなったのか。

あぁあと、男爵令嬢は結局爵位の低さから側妃になったんだったか。でも今は何の噂もきかないな。

変わり映えのない景色、刺激のない日常に取り留めのないことが頭に浮かぶ。


そういえば、1日に2度、侍女が食事がのっているだろうトレーを持って塔に入る。
1時間もしないうちに戻ってくるが、・・一度も姿を見ていないが、誰か中にいるのだろうか。

ああ、今日も侍女がトレーを持ってやってきた。今日は初めてみる侍女だな。赤い髪の。

いつものように1時間もたたず侍女が出てきた。

今日も変わり映えのしない1日。
明日は休みだし、終わったら飲みに行くか。
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