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#95 昆布出汁の豚汁と、昆布の味噌佃煮で朝ご飯。その1
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怒涛の夜営業が終わり、ゆったりと銭湯に浸かり、食堂に戻る。
壱は部屋に戻る前に、2階のキッチンに寄る。
昼にサユリに協力して貰って出来た昆布。早速明日の朝に使いたいので、鋏で適当なサイズに切って行く。
「サユリ、これ、また悪いんだけど、劣化を止めたりとか、増やしたりとか、お願い出来るかな」
茂造は既に自室に入っているが、サユリは壱に付いて来ていた。訊くと、サユリは鼻を鳴らす。
「そうカピな。我にとってもそれが楽カピ」
「ありがとう。助かるよ!」
これで昆布出汁がいつでも頂ける。
さて、明日の朝の準備である。と言っても、鍋に水を張り、昆布を浸けておくだけなのだが。
昆布出汁を取る為には、火に掛ける30分前から水に浸けるのが良いとされる。それは明日の朝に取り掛かっても間に合いそうかとは思うが、念の為前夜から浸けておく事にする。
昆布出汁の抽出には、水出しの方法もあると聞いた事がある。ならそれを兼ねさせて貰おう。
米も水に浸けておく。
し終えると、壱は部屋に戻る。後は寝るだけである。
「楽しみだなー昆布出汁の味噌汁!」
明日の昼には鰹も届く筈なので、ちゃんとした和風出汁を取る事が出来る日までもうすぐだ。
壱はベッドに潜り込む。サユリは壱の腰の辺りで丸まった。
「サユリ、お休み」
「お休みカピ」
眼を閉じると、すぐに眠気が訪れた。素晴らしきかな快眠。
さて、お待ちかねの朝である。壱はスキップでもしたくなる機嫌の良さで、キッチンに向かう。
昆布を浸けておいた鍋の蓋を開けると、水が薄っすらと色付いていた。
このままでも良い出汁が出ていそうだが、もっと濃く出す為に火に掛ける。鰹節が無いので、その分をカバーしたい。昆布の量も多めにしてある。
出汁が沸いて来たので、このタイミングで昆布を引き上げた。
そこに具を入れたい訳だが、今日は何にしようか。壱は一旦火を止め、厨房に降りる。
冷蔵庫を開けると、豚肉が眼に付いた。そうだ、豚汁にしよう。では他の具材は何にしようか。
棚を見て、玉ねぎ、じゃがいも、人参を取る。
2階に上がり、まずは米を炊く。
次に野菜を剥き始める。じゃがいもは皮を向いて適当に切り、人参は皮を剥かずにじゃがいもより少し小さなサイズに。
昆布出汁の鍋に入れて火を点ける。冷めてはいないので直ぐに沸いて来る。続けてざく切りにした玉ねぎを入れる。
次に豚肉を薄切りにして行き、鍋に入れて行く。灰汁を取り、少し煮込んで行く。
さて、お次は出汁を取った昆布である。捨てるなんてとんでも無い。今日は少し少なめだが、作ってみよう。
昆布を賽の目に切ると、フライパンへ。そこに味噌と砂糖、水を入れて、時折混ぜながら煮詰めて行く。
米が炊き上がったので、蓋を開けて解して蒸らす。
さて、豚汁の仕上げに入る。味噌を溶いて行く。緑のものは人参の葉を使うので、ざく切りにしておく。茂造が起きて来たら入れよう。
しかしその時、茂造が起きて来た。ナイスタイミング。
「じいちゃん、おはよう」
「おはようさんじゃのう、壱。今日もありがとうの。サユリさん起こして来るからの」
「うん。もう出来るよ」
茂造が洗面所に行くと、壱は豚汁に人参の葉を入れる。良く混ぜて、少し味を見てみる事にする。
壱は破顔する。ああ、久しぶりのこの味。ブイヨン出汁の味噌汁も確かに美味しかった。だがやはり昆布出汁には叶わない。
お揚げなどがあればもっと良かったのだが、無いので仕方が無い。今度豆腐作りなどに挑戦出来ないだろうか。
さて、昆布も良い感じに煮詰まって来た。昆布の味噌佃煮の完成である。これは小さな器に盛る。
豚汁をスープボウルに注ぎ、ご飯もスープボウルに。テーブルに置いて、朝食の完成である。
茂造がサユリとともに戻って来た。
「待たせたの。おや、何じゃろうかの、懐かしい香りがするぞい」
茂造が鼻をひくつかせた。
「サユリが採って来てくれた昆布を、サユリの魔法を借りて干したんだよ。今朝は昆布出汁で豚汁作ったよ!」
「おお!」
茂造が驚きで眼を見開き、次には嬉しそうに目尻を下げた。
壱は部屋に戻る前に、2階のキッチンに寄る。
昼にサユリに協力して貰って出来た昆布。早速明日の朝に使いたいので、鋏で適当なサイズに切って行く。
「サユリ、これ、また悪いんだけど、劣化を止めたりとか、増やしたりとか、お願い出来るかな」
茂造は既に自室に入っているが、サユリは壱に付いて来ていた。訊くと、サユリは鼻を鳴らす。
「そうカピな。我にとってもそれが楽カピ」
「ありがとう。助かるよ!」
これで昆布出汁がいつでも頂ける。
さて、明日の朝の準備である。と言っても、鍋に水を張り、昆布を浸けておくだけなのだが。
昆布出汁を取る為には、火に掛ける30分前から水に浸けるのが良いとされる。それは明日の朝に取り掛かっても間に合いそうかとは思うが、念の為前夜から浸けておく事にする。
昆布出汁の抽出には、水出しの方法もあると聞いた事がある。ならそれを兼ねさせて貰おう。
米も水に浸けておく。
し終えると、壱は部屋に戻る。後は寝るだけである。
「楽しみだなー昆布出汁の味噌汁!」
明日の昼には鰹も届く筈なので、ちゃんとした和風出汁を取る事が出来る日までもうすぐだ。
壱はベッドに潜り込む。サユリは壱の腰の辺りで丸まった。
「サユリ、お休み」
「お休みカピ」
眼を閉じると、すぐに眠気が訪れた。素晴らしきかな快眠。
さて、お待ちかねの朝である。壱はスキップでもしたくなる機嫌の良さで、キッチンに向かう。
昆布を浸けておいた鍋の蓋を開けると、水が薄っすらと色付いていた。
このままでも良い出汁が出ていそうだが、もっと濃く出す為に火に掛ける。鰹節が無いので、その分をカバーしたい。昆布の量も多めにしてある。
出汁が沸いて来たので、このタイミングで昆布を引き上げた。
そこに具を入れたい訳だが、今日は何にしようか。壱は一旦火を止め、厨房に降りる。
冷蔵庫を開けると、豚肉が眼に付いた。そうだ、豚汁にしよう。では他の具材は何にしようか。
棚を見て、玉ねぎ、じゃがいも、人参を取る。
2階に上がり、まずは米を炊く。
次に野菜を剥き始める。じゃがいもは皮を向いて適当に切り、人参は皮を剥かずにじゃがいもより少し小さなサイズに。
昆布出汁の鍋に入れて火を点ける。冷めてはいないので直ぐに沸いて来る。続けてざく切りにした玉ねぎを入れる。
次に豚肉を薄切りにして行き、鍋に入れて行く。灰汁を取り、少し煮込んで行く。
さて、お次は出汁を取った昆布である。捨てるなんてとんでも無い。今日は少し少なめだが、作ってみよう。
昆布を賽の目に切ると、フライパンへ。そこに味噌と砂糖、水を入れて、時折混ぜながら煮詰めて行く。
米が炊き上がったので、蓋を開けて解して蒸らす。
さて、豚汁の仕上げに入る。味噌を溶いて行く。緑のものは人参の葉を使うので、ざく切りにしておく。茂造が起きて来たら入れよう。
しかしその時、茂造が起きて来た。ナイスタイミング。
「じいちゃん、おはよう」
「おはようさんじゃのう、壱。今日もありがとうの。サユリさん起こして来るからの」
「うん。もう出来るよ」
茂造が洗面所に行くと、壱は豚汁に人参の葉を入れる。良く混ぜて、少し味を見てみる事にする。
壱は破顔する。ああ、久しぶりのこの味。ブイヨン出汁の味噌汁も確かに美味しかった。だがやはり昆布出汁には叶わない。
お揚げなどがあればもっと良かったのだが、無いので仕方が無い。今度豆腐作りなどに挑戦出来ないだろうか。
さて、昆布も良い感じに煮詰まって来た。昆布の味噌佃煮の完成である。これは小さな器に盛る。
豚汁をスープボウルに注ぎ、ご飯もスープボウルに。テーブルに置いて、朝食の完成である。
茂造がサユリとともに戻って来た。
「待たせたの。おや、何じゃろうかの、懐かしい香りがするぞい」
茂造が鼻をひくつかせた。
「サユリが採って来てくれた昆布を、サユリの魔法を借りて干したんだよ。今朝は昆布出汁で豚汁作ったよ!」
「おお!」
茂造が驚きで眼を見開き、次には嬉しそうに目尻を下げた。
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