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#168 コンシャリド村の懸念 その2
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「この世界には大小の街や村があるカピが、それらを纏める国の機関が勿論あるのだカピよ。そこがとある王の時に悪政を強いたカピ。茂造はまだこの世界にいなかったカピが、我はとうに産まれていたカピよ。罪人の扱い、それはもうそれまで以上に酷いものになったカピ。煽り、見せしめの処刑。内容は罪の大小で多少は変わったカピが、ひとりを殺した人間が裁判も碌に無しに即日火炙りになった時には絶句したカピ」
「魔女裁判みたい……」
余りの事に壱が呟くと、サユリはまた息を吐く。
「罪を犯す者が魔法の素養を持っていると言う事を前提にしたら、当たらずとも遠からずと言ったところカピか。だがこの世界では魔法使いは基本的に優遇されるカピ。魔法の素養云々は別としても、王は馬鹿な事をしていたカピ」
「そうじゃのう。儂も直接見た訳では無いがのう、初めて話を聞いただけで嫌な思いをしたもんじゃ」
茂造が悲しそうな表情で眼を伏せる。
「うん……、俺も凄い嫌だと思ってる。で、その王はどうなったの?」
「当然そんな悪政を、民が許しはしないカピ。クーデターが起きたカピよ。ま、そんな王だったカピから、真剣に衛る配下も殆どおらず、結果その王はあっさりと殺されて新しい王が就いたカピ。けど、植え付けられた「罪は絶対悪」と言う、まぁ確かにそれは間違いでは無いカピが、過剰な部分は変わらなかったカピよ。ほぼ洗脳に近かった事もあったカピが、まぁ自分にさえ降り掛からなければどうでも良いカピからな。それは正直、悪王の1番の負の遺産カピ。まぁ、1度染み付いてしまったものを払拭するのは難しいものカピ」
「ああ、だからこの村の存在を、あまり他に知られたく無いんだ……」
壱は眼を伏せた。
「そうカピ。その悪習が色濃く残っているのは、魔法使いレベルが中程度以下の街や村なのだカピ。ノルドの前の街もそうだカピ。魔法使いが強ければ、王政に頼る必要は無いのだカピ。その時この村はまだ無かったカピが、サロガン街は魔法使いが代々強いカピから、その時も大丈夫だったのだカピ。この村と近いのがそういう街だったのは、本当に幸いしたカピよ」
「じゃあ噂が広まっちゃったら、この村はどうなるの?」
「うむ、下手をしたら壊滅する為に動かれるかも知れないカピね。当然我がそうならない様にアンテナを強化するカピよ。医者であるノルドがこの村に来た事は幸いカピ。その加護の分をある程度回せるカピ。茂造、悪いカピが回覧板を作って欲しいカピ」
「解ったぞい。みんなに怪我や病気に気を付ける様に回したら良いんじゃな」
「その通りカピ。よろしくカピ」
「では早速作るとするかの、明日朝いちから回せる様にの。おお、じゃがそろそろ仕込みの時間かの?」
茂造が時計を見る。
「じいちゃん、少しぐらい遅くなっても大丈夫だよ。俺たちだけで仕込みいけると思う」
壱が言うと、茂造は笑みを浮かべ、穏やかに頷いた。
「そうじゃの。壱たちだけに任せても大丈夫じゃの。では少し遅れて行くからの。よろしくの」
「うん」
壱は元気に返事をすると立ち上がり、サユリと厨房へ。茂造は自室に回覧板用の用紙と筆記具を取りに行った。
予想以上の大事に、壱はやや混乱していた。
何が出来るかは判らないが、この世界に来てまだ間も無い異世界人の壱にとって、根を生やし始めたこのコンシャリド村が失われるのは大いに困る。
万が一壊滅させられたら、村人はどうなるのか。相当苛烈だと言う話を聞くと不安にもなる。それこそ皆殺しにされてもおかしく無いのかも知れない。考えたくなど無いのだが。
確かにこの村には前科者が多い。だが、みんな良い人たちなのだ。罪を償い猛省し、懸命に働いて生活を営んでいる人たちばかりなのに。
だがひとつの目的に向かい、熱に浮かされた人間は何をするか判らない。そんな可能性もあって然るべきなのだ。
サユリに頼るしか術が無いのかも知れないが、現状何も出来そうに無いのが歯痒かった。
「魔女裁判みたい……」
余りの事に壱が呟くと、サユリはまた息を吐く。
「罪を犯す者が魔法の素養を持っていると言う事を前提にしたら、当たらずとも遠からずと言ったところカピか。だがこの世界では魔法使いは基本的に優遇されるカピ。魔法の素養云々は別としても、王は馬鹿な事をしていたカピ」
「そうじゃのう。儂も直接見た訳では無いがのう、初めて話を聞いただけで嫌な思いをしたもんじゃ」
茂造が悲しそうな表情で眼を伏せる。
「うん……、俺も凄い嫌だと思ってる。で、その王はどうなったの?」
「当然そんな悪政を、民が許しはしないカピ。クーデターが起きたカピよ。ま、そんな王だったカピから、真剣に衛る配下も殆どおらず、結果その王はあっさりと殺されて新しい王が就いたカピ。けど、植え付けられた「罪は絶対悪」と言う、まぁ確かにそれは間違いでは無いカピが、過剰な部分は変わらなかったカピよ。ほぼ洗脳に近かった事もあったカピが、まぁ自分にさえ降り掛からなければどうでも良いカピからな。それは正直、悪王の1番の負の遺産カピ。まぁ、1度染み付いてしまったものを払拭するのは難しいものカピ」
「ああ、だからこの村の存在を、あまり他に知られたく無いんだ……」
壱は眼を伏せた。
「そうカピ。その悪習が色濃く残っているのは、魔法使いレベルが中程度以下の街や村なのだカピ。ノルドの前の街もそうだカピ。魔法使いが強ければ、王政に頼る必要は無いのだカピ。その時この村はまだ無かったカピが、サロガン街は魔法使いが代々強いカピから、その時も大丈夫だったのだカピ。この村と近いのがそういう街だったのは、本当に幸いしたカピよ」
「じゃあ噂が広まっちゃったら、この村はどうなるの?」
「うむ、下手をしたら壊滅する為に動かれるかも知れないカピね。当然我がそうならない様にアンテナを強化するカピよ。医者であるノルドがこの村に来た事は幸いカピ。その加護の分をある程度回せるカピ。茂造、悪いカピが回覧板を作って欲しいカピ」
「解ったぞい。みんなに怪我や病気に気を付ける様に回したら良いんじゃな」
「その通りカピ。よろしくカピ」
「では早速作るとするかの、明日朝いちから回せる様にの。おお、じゃがそろそろ仕込みの時間かの?」
茂造が時計を見る。
「じいちゃん、少しぐらい遅くなっても大丈夫だよ。俺たちだけで仕込みいけると思う」
壱が言うと、茂造は笑みを浮かべ、穏やかに頷いた。
「そうじゃの。壱たちだけに任せても大丈夫じゃの。では少し遅れて行くからの。よろしくの」
「うん」
壱は元気に返事をすると立ち上がり、サユリと厨房へ。茂造は自室に回覧板用の用紙と筆記具を取りに行った。
予想以上の大事に、壱はやや混乱していた。
何が出来るかは判らないが、この世界に来てまだ間も無い異世界人の壱にとって、根を生やし始めたこのコンシャリド村が失われるのは大いに困る。
万が一壊滅させられたら、村人はどうなるのか。相当苛烈だと言う話を聞くと不安にもなる。それこそ皆殺しにされてもおかしく無いのかも知れない。考えたくなど無いのだが。
確かにこの村には前科者が多い。だが、みんな良い人たちなのだ。罪を償い猛省し、懸命に働いて生活を営んでいる人たちばかりなのに。
だがひとつの目的に向かい、熱に浮かされた人間は何をするか判らない。そんな可能性もあって然るべきなのだ。
サユリに頼るしか術が無いのかも知れないが、現状何も出来そうに無いのが歯痒かった。
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