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#180 事の顛末
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しかし実は事の顛末を聞きたくてうずうずしていた。壱は箸を動かしながら、何気無い風を装って言った。
「ねぇサユリ、お腹が落ち着いたら話聞かせてよ。何があって、どうやったの?」
「ふむ……」
サユリは和風カルパッチョを口に入れ、ゆっくりと咀嚼して飲み込むと、ふんと鼻を鳴らす。
「別に面白い話では無いカピよ。カルとミルの結婚パーティの時に、この村を探す集団の気配を感じたから、部屋に篭って回避する為の魔法を掛けていたのだカピよ」
「それはやっぱりこの村を潰そうとして?」
「遠隔で見てみたら、血気盛んに「犯罪者は根絶やしだ」などと言っていたカピからな。あれには流石にゾッとしたカピよ。思い込みの激しい人間は怖いカピ」
「そうじゃのう、怖いのう」
茂造もそう言って顔を顰める。
「で、回避の魔法って?」
壱が聞くと、サユリはふーっと小さく息を吐いた。
「魔力をそこそこ使う羽目になったカピ、なので壱を元の世界に戻してやるのが、また少し遅くなってしまったカピ。それは申し訳無いと思っているカピ。勿論異世界転移程では無いカピが」
「構わないよそんなの。何年も先の事より、まずはこの村を守らなきゃ」
本心だった。
「そう言って貰えると助かるカピ。奴らが諦めて引き返すまで、この村とその周辺の姿を隠して、並行世界のコンシャリド村の上空に飛ばしていたのだカピ。漁場や養蜂所も纏めてカピ」
何て事無いと言う風にさらりと言うサユリ。待て、今かなり凄い事を口にしていなかったか?
「並行世界!?」
驚いて壱の声が大きくなる。食事はまだ完食していないが、口の中に何も入れていなくて良かった。
「そうカピ。ただ見えなくするだけなら、辿り着かれてしまえば触る事などは出来てしまうカピ。それに向こうも魔法使い同伴だったカピから、かなり近くに来られてしまえば感知されてしまう可能性があったカピ。なら存在そのものをこの場から、この世界線そのものから消してしまった方が早いカピ。残滓一欠片残さずにカピ」
「それはそうかも知れないけど、へ、並行世界って」
壱が呆然とすると、茂造が愉快そうにほっほっほっと笑った。
「じゃから言ったじゃろう。サユリさんは壱が想像しているより、ずっと凄い魔法使いなんじゃと」
異世界転移が出来る時点で、とんでもなく力を持った魔法使いだと言う事は壱でも理解していたつもりだった。
それが例え多くの魔力を使うものであっても、出来る事自体が凄いのだと思っている。しかし並行世界に自在に行けるとは。
「異世界転移よりは簡単な魔法なのだカピが、流石に4日5日も不眠不休だと疲れたカピ。食事したら我は寝るカピよ」
サユリは言いながら、また大きな欠伸をした。
「壱、あと1日我が傍にいなくても大丈夫だカピな?」
「うん。ちょっと寂しいけど大丈夫」
「そう言う意味では無いカピ。体調は大丈夫だったカピか?」
「うん。ピンピンしてた」
「なら良いカピ」
サユリは満足げに頷くと、味噌雑炊のサラダボウルに顔を埋めた。
「ねぇサユリ、お腹が落ち着いたら話聞かせてよ。何があって、どうやったの?」
「ふむ……」
サユリは和風カルパッチョを口に入れ、ゆっくりと咀嚼して飲み込むと、ふんと鼻を鳴らす。
「別に面白い話では無いカピよ。カルとミルの結婚パーティの時に、この村を探す集団の気配を感じたから、部屋に篭って回避する為の魔法を掛けていたのだカピよ」
「それはやっぱりこの村を潰そうとして?」
「遠隔で見てみたら、血気盛んに「犯罪者は根絶やしだ」などと言っていたカピからな。あれには流石にゾッとしたカピよ。思い込みの激しい人間は怖いカピ」
「そうじゃのう、怖いのう」
茂造もそう言って顔を顰める。
「で、回避の魔法って?」
壱が聞くと、サユリはふーっと小さく息を吐いた。
「魔力をそこそこ使う羽目になったカピ、なので壱を元の世界に戻してやるのが、また少し遅くなってしまったカピ。それは申し訳無いと思っているカピ。勿論異世界転移程では無いカピが」
「構わないよそんなの。何年も先の事より、まずはこの村を守らなきゃ」
本心だった。
「そう言って貰えると助かるカピ。奴らが諦めて引き返すまで、この村とその周辺の姿を隠して、並行世界のコンシャリド村の上空に飛ばしていたのだカピ。漁場や養蜂所も纏めてカピ」
何て事無いと言う風にさらりと言うサユリ。待て、今かなり凄い事を口にしていなかったか?
「並行世界!?」
驚いて壱の声が大きくなる。食事はまだ完食していないが、口の中に何も入れていなくて良かった。
「そうカピ。ただ見えなくするだけなら、辿り着かれてしまえば触る事などは出来てしまうカピ。それに向こうも魔法使い同伴だったカピから、かなり近くに来られてしまえば感知されてしまう可能性があったカピ。なら存在そのものをこの場から、この世界線そのものから消してしまった方が早いカピ。残滓一欠片残さずにカピ」
「それはそうかも知れないけど、へ、並行世界って」
壱が呆然とすると、茂造が愉快そうにほっほっほっと笑った。
「じゃから言ったじゃろう。サユリさんは壱が想像しているより、ずっと凄い魔法使いなんじゃと」
異世界転移が出来る時点で、とんでもなく力を持った魔法使いだと言う事は壱でも理解していたつもりだった。
それが例え多くの魔力を使うものであっても、出来る事自体が凄いのだと思っている。しかし並行世界に自在に行けるとは。
「異世界転移よりは簡単な魔法なのだカピが、流石に4日5日も不眠不休だと疲れたカピ。食事したら我は寝るカピよ」
サユリは言いながら、また大きな欠伸をした。
「壱、あと1日我が傍にいなくても大丈夫だカピな?」
「うん。ちょっと寂しいけど大丈夫」
「そう言う意味では無いカピ。体調は大丈夫だったカピか?」
「うん。ピンピンしてた」
「なら良いカピ」
サユリは満足げに頷くと、味噌雑炊のサラダボウルに顔を埋めた。
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