45 / 50
4章 碧、転機を迎える
第10話 予想外のお客さま
しおりを挟む
日曜日も過ぎ、月曜日になった。「とくら食堂」の営業が始まる。朝の5時から仕込みが始まり、お父さんと碧は手際よく作り上げていく。
今日の卵料理はスクランブルエッグ。小鉢はパプリカとおくらのマリネ。お味噌汁はお揚げさんとお豆腐で、お昼のメインは太刀魚のムニエルである。
赤と黄色のパプリカはへたと種を取って乱切りにし、おくらは額を切り落とす。それを蒸し器で蒸したら、熱いうちにマリネ液に漬ける。マリネ液は少しばかり酸味を効かせてある。熱で少し飛ぶことからと、暑いのでさっぱりと食べて欲しいからだ。
和と洋っぽいお料理がまぜこぜだが、バランスは良いと思う。今日もお客さまに満足してもらえたら嬉しいのだが。
8時半になると弓月さんが訪れ、その30分後には佐竹さんもやってきた。ふたりはやはりカウンタ席の隣同士で、和やかにお話をしている、様に見える。佐竹さんは楽しそうなのだが、弓月さんの表情はほんのわずかに引きつっていた。
それでも以前よりはかなり軟化している様に思える。下心があるなんてはっきり言っていた佐竹さんだが、そもそも無理強いしたりするつもりは無いのだと思う。そこはきちんと空気を読んで、弁えることができる人なのだ。弓月さんもきっとそれに気付いている。
佐竹さんは相変わらず早食いではあるものの、食べ終わってすぐに帰ることはせず、弓月さんとのおしゃべりを楽しんでいた。
9時半にもなれば、他にお客さまはおらず、「とくら食堂」は穏やかな雰囲気に包まれていた。
お父さんはお昼に使う太刀魚を下ごしらえしていた。筒切りにするので、まずは出刃包丁で頭と内臓とひれを外していく。そうしてひとり分の大きさにしたら、塩水を張ったボウルに入れていく。臭み取りと、身を柔らかくするための一工夫だ。
碧は洗い物をし、お母さんはレジの途中確認をしている。
佐竹さんと弓月さんの賑やかなお話声、お父さんが太刀魚を切り分けるごりごりとした音、それらがゆったりと響いている店内に、派手な音を鳴らしたのは開き戸だった。
さすがに店内にいた全員が驚いて、出入り口に目を向けると、立っていたのはひとりの女性だった。
ピンク色の、ロリータファッションというのだろうか、ビジネス街である本町ではあまり見掛けない格好だった。緩やかに波打つ髪は肩のあたりで切り揃えられていて、ヘッドドレスがふわりとたなびいている。
その表情は心なしか興奮している様に見える。碧はびっくりしつつも「いらっしゃいませ、おはようございます」とお迎えした。
「あの、都倉碧さんて、えっと、あなたですか?」
女性はそろりと店内に入ってきながら、碧に聞いた。
「はい、そうですが」
碧は一瞬知っている人か? と記憶を辿る。だが思い出せない。確かに初対面だったはずだ。少なくとも、碧の知り合いに、ロリータファッションを好む人はいない。
「あの、わたしに何か」
碧が問うと、女性は「あ、あの」とつっかえながらも。
「あの! 楓お兄ちゃんを返してください!」
そう言い放った。
かえで? 楓? 返してとは。何が何やら分からず頭が混乱すると、女性はさらに口を開いた。
「あなたが一昨日会った楓お兄ちゃんです。お兄ちゃんはあたしの婚約者なんです!」
どういうことだ。碧は驚愕で目を見開いてしまう。
一昨日会ったということは、渡辺さんのことだろう。そうだ、確かフルネームは渡辺楓さんだった。
ということは、渡辺さんは婚約者がいる身分で、結婚相談所に登録しているということか? そういったことは登録時の面談で確認されるが、確かに既婚者の様に戸籍などで分かることでも無いので、見逃されていても不思議では無い。
「碧ちゃん、この女性、とりあえず座ってもろてええ?」
佐竹さんが冷静に言って立ち上がる。碧は「あ、はい」と我に返る。佐竹さんは女性を促して、カウンタ席の出入り口の近いところに座らせた。
「碧ちゃん、その楓って人、呼んだ方がええんとちゃうか? 連絡先は分かるんやろ?」
すると女性が声を荒げる。
「やめてください! お兄ちゃんは呼ばんといてください!」
「そういうわけにはいかんやろ。碧ちゃん」
「は、はい」
碧は泡だらけの手を洗って水分を拭い、バックヤードに向かう。畳の上に置いたバッグに入れてあるスマートフォンを取り出して、SNSで渡辺さんにメッセージを送った。
おはようございます。
至急です。
今、渡辺さんの婚約者を名乗る女性が、「とくら食堂」に来られています。
平日のお仕事中に大変申し訳無いのですが、来ていただくことはできませんか?
よろしくお願いいたします。
すると、助かることにすぐに既読がついた。少し経つと。
おはようございます。
婚約者に心当たりはないんですけど、できるかぎりすぐに行きます。
ご迷惑をおかけしてすいません。
少々お待ちください。
お返事がきた。渡辺さんのお仕事先は有給が取りやすいと聞いているので、こういうときも融通がきくのだろう。ぜひそうであって欲しい。会社は梅田だったはずなので、すぐに行動してもらえたらそう時間は掛からないはずだ。
碧がスマートフォンをバッグに入れて厨房に戻ると、女性は握り拳を震わせて俯いており、佐竹さんもさすがに弓月さんと話す気にはなれない様で、お父さんが太刀魚を捌く音だけが響いていた。
今日の卵料理はスクランブルエッグ。小鉢はパプリカとおくらのマリネ。お味噌汁はお揚げさんとお豆腐で、お昼のメインは太刀魚のムニエルである。
赤と黄色のパプリカはへたと種を取って乱切りにし、おくらは額を切り落とす。それを蒸し器で蒸したら、熱いうちにマリネ液に漬ける。マリネ液は少しばかり酸味を効かせてある。熱で少し飛ぶことからと、暑いのでさっぱりと食べて欲しいからだ。
和と洋っぽいお料理がまぜこぜだが、バランスは良いと思う。今日もお客さまに満足してもらえたら嬉しいのだが。
8時半になると弓月さんが訪れ、その30分後には佐竹さんもやってきた。ふたりはやはりカウンタ席の隣同士で、和やかにお話をしている、様に見える。佐竹さんは楽しそうなのだが、弓月さんの表情はほんのわずかに引きつっていた。
それでも以前よりはかなり軟化している様に思える。下心があるなんてはっきり言っていた佐竹さんだが、そもそも無理強いしたりするつもりは無いのだと思う。そこはきちんと空気を読んで、弁えることができる人なのだ。弓月さんもきっとそれに気付いている。
佐竹さんは相変わらず早食いではあるものの、食べ終わってすぐに帰ることはせず、弓月さんとのおしゃべりを楽しんでいた。
9時半にもなれば、他にお客さまはおらず、「とくら食堂」は穏やかな雰囲気に包まれていた。
お父さんはお昼に使う太刀魚を下ごしらえしていた。筒切りにするので、まずは出刃包丁で頭と内臓とひれを外していく。そうしてひとり分の大きさにしたら、塩水を張ったボウルに入れていく。臭み取りと、身を柔らかくするための一工夫だ。
碧は洗い物をし、お母さんはレジの途中確認をしている。
佐竹さんと弓月さんの賑やかなお話声、お父さんが太刀魚を切り分けるごりごりとした音、それらがゆったりと響いている店内に、派手な音を鳴らしたのは開き戸だった。
さすがに店内にいた全員が驚いて、出入り口に目を向けると、立っていたのはひとりの女性だった。
ピンク色の、ロリータファッションというのだろうか、ビジネス街である本町ではあまり見掛けない格好だった。緩やかに波打つ髪は肩のあたりで切り揃えられていて、ヘッドドレスがふわりとたなびいている。
その表情は心なしか興奮している様に見える。碧はびっくりしつつも「いらっしゃいませ、おはようございます」とお迎えした。
「あの、都倉碧さんて、えっと、あなたですか?」
女性はそろりと店内に入ってきながら、碧に聞いた。
「はい、そうですが」
碧は一瞬知っている人か? と記憶を辿る。だが思い出せない。確かに初対面だったはずだ。少なくとも、碧の知り合いに、ロリータファッションを好む人はいない。
「あの、わたしに何か」
碧が問うと、女性は「あ、あの」とつっかえながらも。
「あの! 楓お兄ちゃんを返してください!」
そう言い放った。
かえで? 楓? 返してとは。何が何やら分からず頭が混乱すると、女性はさらに口を開いた。
「あなたが一昨日会った楓お兄ちゃんです。お兄ちゃんはあたしの婚約者なんです!」
どういうことだ。碧は驚愕で目を見開いてしまう。
一昨日会ったということは、渡辺さんのことだろう。そうだ、確かフルネームは渡辺楓さんだった。
ということは、渡辺さんは婚約者がいる身分で、結婚相談所に登録しているということか? そういったことは登録時の面談で確認されるが、確かに既婚者の様に戸籍などで分かることでも無いので、見逃されていても不思議では無い。
「碧ちゃん、この女性、とりあえず座ってもろてええ?」
佐竹さんが冷静に言って立ち上がる。碧は「あ、はい」と我に返る。佐竹さんは女性を促して、カウンタ席の出入り口の近いところに座らせた。
「碧ちゃん、その楓って人、呼んだ方がええんとちゃうか? 連絡先は分かるんやろ?」
すると女性が声を荒げる。
「やめてください! お兄ちゃんは呼ばんといてください!」
「そういうわけにはいかんやろ。碧ちゃん」
「は、はい」
碧は泡だらけの手を洗って水分を拭い、バックヤードに向かう。畳の上に置いたバッグに入れてあるスマートフォンを取り出して、SNSで渡辺さんにメッセージを送った。
おはようございます。
至急です。
今、渡辺さんの婚約者を名乗る女性が、「とくら食堂」に来られています。
平日のお仕事中に大変申し訳無いのですが、来ていただくことはできませんか?
よろしくお願いいたします。
すると、助かることにすぐに既読がついた。少し経つと。
おはようございます。
婚約者に心当たりはないんですけど、できるかぎりすぐに行きます。
ご迷惑をおかけしてすいません。
少々お待ちください。
お返事がきた。渡辺さんのお仕事先は有給が取りやすいと聞いているので、こういうときも融通がきくのだろう。ぜひそうであって欲しい。会社は梅田だったはずなので、すぐに行動してもらえたらそう時間は掛からないはずだ。
碧がスマートフォンをバッグに入れて厨房に戻ると、女性は握り拳を震わせて俯いており、佐竹さんもさすがに弓月さんと話す気にはなれない様で、お父さんが太刀魚を捌く音だけが響いていた。
1
あなたにおすすめの小説
下宿屋 東風荘 2
浅井 ことは
キャラ文芸
※※※※※
下宿屋を営み、趣味は料理と酒と言う変わり者の主。
毎日の夕餉を楽しみに下宿屋を営むも、千年祭の祭りで無事に鳥居を飛んだ冬弥。
しかし、飛んで仙になるだけだと思っていた冬弥はさらなる試練を受けるべく、空高く舞い上がったまま消えてしまった。
下宿屋は一体どうなるのか!
そして必ず戻ってくると信じて待っている、残された雪翔の高校生活は___
※※※※※
下宿屋東風荘 第二弾。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
鎌倉黒猫カフェ クロスオーバー
櫻井千姫
キャラ文芸
鎌倉の滑川近くにある古民家カフェ「クロスオーバー」。イケメンだけどちょっと不思議な雰囲気のマスター、船瀬守生と、守生と意思を交わすことのできる黒猫ハデス。ふたりが迎えるお客さんたちは、希死念慮を抱えた人ばかり。ブラック企業、失恋、友人関係、生活苦......消えたい、いなくなりたい。そんな思いを抱える彼らに振る舞われる「思い出のおやつ」が、人生のどん詰まりにぶち当たった彼らの未来をやさしく照らす。そして守生とハデス、「クロスオーバー」の秘密とは?※表紙のみAI使用
【完結】「かわいそう」な公女のプライド
干野ワニ
恋愛
馬車事故で片脚の自由を奪われたフロレットは、それを理由に婚約者までをも失い、過保護な姉から「かわいそう」と口癖のように言われながら日々を過ごしていた。
だが自分は、本当に「かわいそう」なのだろうか?
前を向き続けた令嬢が、真の理解者を得て幸せになる話。
※長編のスピンオフですが、単体で読めます。
あやかしが家族になりました
山いい奈
キャラ文芸
★お知らせ
いつもありがとうございます。
当作品、3月末にて非公開にさせていただきます。再公開の日時は未定です。
ご迷惑をお掛けいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
母親に結婚をせっつかれている主人公、真琴。
一人前の料理人になるべく、天王寺の割烹で修行している。
ある日また母親にうるさく言われ、たわむれに観音さまに良縁を願うと、それがきっかけとなり、白狐のあやかしである雅玖と結婚することになってしまう。
そして5体のあやかしの子を預かり、5つ子として育てることになる。
真琴の夢を知った雅玖は、真琴のために和カフェを建ててくれた。真琴は昼は人間相手に、夜には子どもたちに会いに来るあやかし相手に切り盛りする。
しかし、子どもたちには、ある秘密があるのだった。
家族の行く末は、一体どこにたどり着くのだろうか。
【完結】二十五歳のドレスを脱ぐとき ~「私という色」を探しに出かけます~
朝日みらい
恋愛
二十五歳――それは、誰かのために生きることをやめて、
自分のために色を選び直す年齢だったのかもしれません。
リリア・ベルアメール。王都の宰相夫人として、誰もが羨む立場にありながら、 彼女の暮らす屋敷には、静かすぎるほどの沈黙が流れていました。
深緑のドレスを纏い、夫と並んで歩くことが誇りだと信じていた年月は、
いまではすべて、くすんだ記憶の陰に沈んでいます。
“夫の色”――それは、誇りでもあり、呪いでもあった。
リリアはその色の中で、感情を隠し、言葉を飲み込み、微笑むことを覚えた。
けれど二十五歳の冬、長く続いた沈黙に小さなひびが入ります。
愛されることよりも、自分を取り戻すこと。
選ばれる幸せよりも、自分で選ぶ勇気。
その夜、彼女が纏ったのは、夫の深緑ではなく――春の蕾のような淡いピンク。
それは、彼女が“自分の色”で生きると決めた最初の夜でした――。
隠された第四皇女
山田ランチ
恋愛
ギルベアト帝国。
帝国では忌み嫌われる魔女達が集う娼館で働くウィノラは、魔女の中でも稀有な癒やしの力を持っていた。ある時、皇宮から内密に呼び出しがかかり、赴いた先に居たのは三度目の出産で今にも命尽きそうな第二側妃のリナだった。しかし癒やしの力を使って助けたリナからは何故か拒絶されてしまう。逃げるように皇宮を出る途中、ライナーという貴族男性に助けてもらう。それから3年後、とある命令を受けてウィノラは再び皇宮に赴く事になる。
皇帝の命令で魔女を捕らえる動きが活発になっていく中、エミル王国との戦争が勃発。そしてウィノラが娼館に隠された秘密が明らかとなっていく。
ヒュー娼館の人々
ウィノラ(娼館で育った第四皇女)
アデリータ(女将、ウィノラの育ての親)
マイノ(アデリータの弟で護衛長)
ディアンヌ、ロラ(娼婦)
デルマ、イリーゼ(高級娼婦)
皇宮の人々
ライナー・フックス(公爵家嫡男)
バラード・クラウゼ(伯爵、ライナーの友人、デルマの恋人)
ルシャード・ツーファール(ギルベアト皇帝)
ガリオン・ツーファール(第一皇子、アイテル軍団の第一師団団長)
リーヴィス・ツーファール(第三皇子、騎士団所属)
オーティス・ツーファール(第四皇子、幻の皇女の弟)
エデル・ツーファール(第五皇子、幻の皇女の弟)
セリア・エミル(第二皇女、現エミル王国王妃)
ローデリカ・ツーファール(第三皇女、ガリオンの妹、死亡)
幻の皇女(第四皇女、死産?)
アナイス・ツーファール(第五皇女、ライナーの婚約者候補)
ロタリオ(ライナーの従者)
ウィリアム(伯爵家三男、アイテル軍団の第一師団副団長)
レナード・ハーン(子爵令息)
リナ(第二側妃、幻の皇女の母。魔女)
ローザ(リナの侍女、魔女)
※フェッチ
力ある魔女の力が具現化したもの。その形は様々で魔女の性格や能力によって変化する。生き物のように視えていても力が形を成したもの。魔女が死亡、もしくは能力を失った時点で消滅する。
ある程度の力がある者達にしかフェッチは視えず、それ以外では気配や感覚でのみ感じる者もいる。
あっ、追放されちゃった…。
satomi
恋愛
ガイダール侯爵家の長女であるパールは精霊の話を聞くことができる。がそのことは誰にも話してはいない。亡き母との約束。
母が亡くなって喪も明けないうちに義母を父は連れてきた。義妹付きで。義妹はパールのものをなんでも欲しがった。事前に精霊の話を聞いていたパールは対処なりをできていたけれど、これは…。
ついにウラルはパールの婚約者である王太子を横取りした。
そのことについては王太子は特に魅力のある人ではないし、なんにも感じなかったのですが、王宮内でも噂になり、家の恥だと、家まで追い出されてしまったのです。
精霊さんのアドバイスによりブルハング帝国へと行ったパールですが…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる