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第十五話 皇太子VS第一王子~第一ラウンド
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(何だ…この殺気が漂う空間は…)
レナンジェスは内心で焦る。しかし他の女子達には甘い空間に見えているだろう。何しろミーア嬢の左右には帝国皇太子と王国第一王子だ。その2人がミーア嬢にアーンを始めたのだから。
「レナンジェス、我にも“アーン”をしてくれ」
(空気を読めよ!それどころではないだろ!!)
内心でそう思いながらライディースにアーンをするレナンジェス。すると腐女子であろう令嬢が興奮している。
「あ、あの…公衆の面前でこのような行為は…」
ミーアは顔を真っ赤に染めながら途惑っている。
「そうだぜぇ、レディーを困らせるものではないぜぇ」
「朕はミーア嬢と良い仲になりたいだけだ。其方よりも何歩も出遅れている故にな」
そう言いながら見えない火花を散らす2人。それを見ていた令嬢達はときめきながら見守っている。
「兄上、チャールズ殿。公衆の面前で淑女に辱めをするのは如何なものか?」
見るに見かねた俺様王子が参入してくる。
『お主には関係のない事だ』
2人はハモリながらそう言うと俺様王子は唖然としていた。
『お姉さまを虐めちゃダメですよ!』
不意に小悪魔2人がチャールズとカイザルの間に割って入る。そしてミーアをその場から連れ出してしまった。
「従者が大変失礼しました。この罰はどのようなモノでもお受けします」
レナンジェスは慌てて跪くとチャールズとカイザルに言う。
『いや、今のはグッドジョブだ。流石にミーア嬢を困らせすぎたからな』
2人はまたもや同時に言うと席に着く。そして2人でミーア嬢の素晴らしさを言い合う戦いへと方向が変わっていた。
その後、何故か意気投合した2人はがっしりと握手を交わし食堂から去って行った。
「レナンジェス…何があった?」
2人が去るなり唖然としていた俺様王子がレナンジェスに問い掛ける。
「あの通りでございます…」
「それは解っている。何故、兄上が人前に出て来たのか聞いている。兄上は影の生徒会長として普段は人前に現れないのだぞ?」
「それは…チャールズ殿下とミーア嬢が良い雰囲気になっている事に嫉妬しているとしか…」
「兄上…そんなにあの女が好きなのか…。愛が重すぎる彼女が…」
「その重い愛情を求める殿方もいらっしゃるのでしょう」
「そうなのか?」
「現に御二人いらっしゃいました。それに男にゴックンを強請る方も居ると聞きますし」
その言葉に俺様王子はムッとした顔をする。
「と、兎に角この事態を収束させませんと。しかし結果を急げば争いが生じます。ここは3人でゆっくり時を紡ぐのが良いかと」
「ウム、正論だな」
俺様王子はそう言うと食堂から去って行く。
(地獄だった…)
そんな事を考えている時だった。
「レナンジェス殿、何故ミーア嬢が殿方にあんなに愛されますの?」
不意にレナンジェスに声を掛けてくる令嬢がいる。
(ライバルキャラのリムル=ゾイド侯爵令嬢…ライバル令嬢の中で一番手強い相手が来てしまった…)
彼女はトキメキ魔法学院でライディース、ジュドールートのライバルキャラだ。そして彼女でプレイすると男を堕落させるダメンズメーカーでもある。
優秀な彼女は恋人をダメにして養う事を喜びとする最も危ないキャラなのだ。
しかも彼女相手に相手を攻略するには複数のフラグを順番に立てなければバッドエンド確定だ。
「それは…ミーア嬢の魅力でしょうね」
「そうなの?あそこまで人を深く愛するのなら愛する人を飼わないとダメじゃない?」
(おい、早速とばすなよ…いきなり飼うとか無いわ!)
「それに飼うならライディース様かジュドー様だと思うの。そう思わない?」
「それはライディース卿に直接お願いします」
そう言うとレナンジェスは逃げるようにその場から去った。
放課後、ミーアに呼び出されたレナンジェス。
「どういう事ですの?」
ミーアは明らかに困惑している。何故ならばチャールズとカイザルがミーアの部屋でマンガの打ち合わせから領内の事までサポートしに来ていたからだ。
「邪魔なようであればお引き取り願うしか…」
「問題はそこなの。あの二方は優秀過ぎますわ!頭を悩ませていた問題も即座に解決するは、原稿を見るなり的確に指示を飛ばすはで…追い出す理由がありませんのよ!」
「…そう言われましても」
「どうしてこうなったのです?説明して頂けますわよね?」
「説明も何も…ミーア嬢を振り向かせようと必死になっているとしか…」
レナンジェスの言葉に鼻血を吹き出す悪役令嬢。言い寄られることに全くなれていないのだろう。
『おい、ミーア嬢に何をした?』
慌ててハンカチで鼻を抑えるレナンジェスにW王子は鋭い殺気を飛ばしてくる。
「いや…御二方がミーア嬢に好意を寄せていると申し上げましたら…」
『勝手に言うな!告白は男のロマンだろ!!』
(女のロマンでもありますけどね。ドラマみたいな恋愛に憧れる時期もありますから)
『それから少女漫画とBL漫画の編集が間に合わん。直ぐに手伝え!!』
そう言うとレナンジェスを書類の前に引っ張っていくW王子であった。
「酷い目にあった…」
レナンジェスはよろよろとベッドに倒れ込む。幸い、小悪魔従者が上手く補助してくれたので作業は滞りなく終わった。それでもスーパーAI王子2人は次々とレナンジェスに仕事を割り振る。
その場ではミーア嬢は2人の仕事について行くのがやっとであった。一方、レナンジェスはOL本気モードが発動する。そして逆に支持を出すまで仕事速度を上げて見せた。
『ここまでとは…やるな。レナンジェス』
チャールズとカイザルはそう言いながらニヤリと笑っていた。
(お願い…有給休暇をください)
そう願うレナンジェスであった。
レナンジェスは内心で焦る。しかし他の女子達には甘い空間に見えているだろう。何しろミーア嬢の左右には帝国皇太子と王国第一王子だ。その2人がミーア嬢にアーンを始めたのだから。
「レナンジェス、我にも“アーン”をしてくれ」
(空気を読めよ!それどころではないだろ!!)
内心でそう思いながらライディースにアーンをするレナンジェス。すると腐女子であろう令嬢が興奮している。
「あ、あの…公衆の面前でこのような行為は…」
ミーアは顔を真っ赤に染めながら途惑っている。
「そうだぜぇ、レディーを困らせるものではないぜぇ」
「朕はミーア嬢と良い仲になりたいだけだ。其方よりも何歩も出遅れている故にな」
そう言いながら見えない火花を散らす2人。それを見ていた令嬢達はときめきながら見守っている。
「兄上、チャールズ殿。公衆の面前で淑女に辱めをするのは如何なものか?」
見るに見かねた俺様王子が参入してくる。
『お主には関係のない事だ』
2人はハモリながらそう言うと俺様王子は唖然としていた。
『お姉さまを虐めちゃダメですよ!』
不意に小悪魔2人がチャールズとカイザルの間に割って入る。そしてミーアをその場から連れ出してしまった。
「従者が大変失礼しました。この罰はどのようなモノでもお受けします」
レナンジェスは慌てて跪くとチャールズとカイザルに言う。
『いや、今のはグッドジョブだ。流石にミーア嬢を困らせすぎたからな』
2人はまたもや同時に言うと席に着く。そして2人でミーア嬢の素晴らしさを言い合う戦いへと方向が変わっていた。
その後、何故か意気投合した2人はがっしりと握手を交わし食堂から去って行った。
「レナンジェス…何があった?」
2人が去るなり唖然としていた俺様王子がレナンジェスに問い掛ける。
「あの通りでございます…」
「それは解っている。何故、兄上が人前に出て来たのか聞いている。兄上は影の生徒会長として普段は人前に現れないのだぞ?」
「それは…チャールズ殿下とミーア嬢が良い雰囲気になっている事に嫉妬しているとしか…」
「兄上…そんなにあの女が好きなのか…。愛が重すぎる彼女が…」
「その重い愛情を求める殿方もいらっしゃるのでしょう」
「そうなのか?」
「現に御二人いらっしゃいました。それに男にゴックンを強請る方も居ると聞きますし」
その言葉に俺様王子はムッとした顔をする。
「と、兎に角この事態を収束させませんと。しかし結果を急げば争いが生じます。ここは3人でゆっくり時を紡ぐのが良いかと」
「ウム、正論だな」
俺様王子はそう言うと食堂から去って行く。
(地獄だった…)
そんな事を考えている時だった。
「レナンジェス殿、何故ミーア嬢が殿方にあんなに愛されますの?」
不意にレナンジェスに声を掛けてくる令嬢がいる。
(ライバルキャラのリムル=ゾイド侯爵令嬢…ライバル令嬢の中で一番手強い相手が来てしまった…)
彼女はトキメキ魔法学院でライディース、ジュドールートのライバルキャラだ。そして彼女でプレイすると男を堕落させるダメンズメーカーでもある。
優秀な彼女は恋人をダメにして養う事を喜びとする最も危ないキャラなのだ。
しかも彼女相手に相手を攻略するには複数のフラグを順番に立てなければバッドエンド確定だ。
「それは…ミーア嬢の魅力でしょうね」
「そうなの?あそこまで人を深く愛するのなら愛する人を飼わないとダメじゃない?」
(おい、早速とばすなよ…いきなり飼うとか無いわ!)
「それに飼うならライディース様かジュドー様だと思うの。そう思わない?」
「それはライディース卿に直接お願いします」
そう言うとレナンジェスは逃げるようにその場から去った。
放課後、ミーアに呼び出されたレナンジェス。
「どういう事ですの?」
ミーアは明らかに困惑している。何故ならばチャールズとカイザルがミーアの部屋でマンガの打ち合わせから領内の事までサポートしに来ていたからだ。
「邪魔なようであればお引き取り願うしか…」
「問題はそこなの。あの二方は優秀過ぎますわ!頭を悩ませていた問題も即座に解決するは、原稿を見るなり的確に指示を飛ばすはで…追い出す理由がありませんのよ!」
「…そう言われましても」
「どうしてこうなったのです?説明して頂けますわよね?」
「説明も何も…ミーア嬢を振り向かせようと必死になっているとしか…」
レナンジェスの言葉に鼻血を吹き出す悪役令嬢。言い寄られることに全くなれていないのだろう。
『おい、ミーア嬢に何をした?』
慌ててハンカチで鼻を抑えるレナンジェスにW王子は鋭い殺気を飛ばしてくる。
「いや…御二方がミーア嬢に好意を寄せていると申し上げましたら…」
『勝手に言うな!告白は男のロマンだろ!!』
(女のロマンでもありますけどね。ドラマみたいな恋愛に憧れる時期もありますから)
『それから少女漫画とBL漫画の編集が間に合わん。直ぐに手伝え!!』
そう言うとレナンジェスを書類の前に引っ張っていくW王子であった。
「酷い目にあった…」
レナンジェスはよろよろとベッドに倒れ込む。幸い、小悪魔従者が上手く補助してくれたので作業は滞りなく終わった。それでもスーパーAI王子2人は次々とレナンジェスに仕事を割り振る。
その場ではミーア嬢は2人の仕事について行くのがやっとであった。一方、レナンジェスはOL本気モードが発動する。そして逆に支持を出すまで仕事速度を上げて見せた。
『ここまでとは…やるな。レナンジェス』
チャールズとカイザルはそう言いながらニヤリと笑っていた。
(お願い…有給休暇をください)
そう願うレナンジェスであった。
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