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体育祭の準備は大詰め!
第290話 エロ動画は演出だらけ?
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「みんな、できたよ~!」
キッチンにいる朱里さんの声と焼いたハンバーグのニオイが店内に広がる。俺はさっき食べたのに、また食べたくなってきた。
「お待たせ」
詩織さん達がシェアする事を考えたのか、全てのハンバーグが一口サイズにカットしてある。こういう気遣いは見習いたい。
「おいしそ~。これ、みなちゃんとひめちゃんが1から作ったんだよね?」
「うん、2人は筋が良いね」
? 朱里さんの言葉とは裏腹に、倉敷さんは何故か気まずそうだ。一体何があった?
「ひめちゃん、何か隠してるでしょ? その顔見たらわかるって」
「――凛さんはキレイに形作りしてましたが、わたくしはイマイチでしたの。厚さが均等にならなくて…」
「くらくらは料理に慣れてないからそれが普通なんだけど、みなみながセンス良いから気になってるみたいでさ。だから一口サイズにカットした後にシャッフルしたの。そのほうがわかりにくいからね」
そういう理由でカットしたのか。俺の予想とは全然違った…。
「見下ろしだと差があるように思えないな~。横からじっくり見ればわかるかも?」
紬さんが目線を下げようとする。
「余計な事しなくて良いから。倉敷さんの気持ちを考えなさいよ」
「別にからかうためじゃなくて、ひめちゃんのためだって。あんまり差がなかったら励ますからさ」
自信を失うと今後の料理の勉強に差し障る。紬さんの言う事は一理あるが…。
「もし大きく差があったらどうする気?」
「それは…、どうしよう?」
「私に聞かないでくれる?」
その可能性もあるから、一長一短だな…。
「厚さが違うと焼き加減が変わるけど、そこはアタシと姉さんでフォローしたからそこまで大きな違いはないと思う」
「そうなんだ。早く食べないと冷めちゃうし、食べるよみんな!」
紬さんが先陣を切ってから、沙織さん・詩織さん・満里奈さんの順に食べ始める。
「ん~、おいし~」
みんな満足気だ。昨日のお肉を使ってもおいしく感じるのは俺だけじゃなくて良かった。
――元々の量が多くない上に4人だからか、あっという間に完食する。
「どれがひめちゃんが作ったやつだったんだろう? ウチ全然わかんなかった」
今の言葉は紬さんの本心で間違いないが、この雰囲気で“わかる”とは言わないだろ…。
「あたしも」
「倉敷さんの気にし過ぎだったみたいね。これからは自信持ってちょうだい♪」
「ありがとうございます、愛山さんのお母様!」
「みんなのおかげで、こんなに早く全部のお肉を使えたよ。本当に助かっちゃった」
「ねぇ朱ちゃん。もしウチらが来なかったら、この数日ハンバーグ尽くしになってた?」
「絶対なってた。ハンバーグは嫌いじゃないけど、続くのはさすがにねぇ…」
何事にも限度があるよな。そんな事を思う内に食事の時間が終わる。
「ねぇつむぎん。さっきアタシを呼んだ話の事を教えてくれる?」
「それがあったね。朱ちゃん、昼寝してるウチらを責めて敏感にして♡」
「えっ? どういう事?」
「紬ちゃん。気持ちが先走り過ぎよ♪」
沙織さんがさっきのエロ雑談の一部始終を話す。
「なるほどね~、つむぎん達のエロさは半端ないわ。アタシと姉さん超えてない?」
「ウチらそんなに凄い? 照れるな~」
それ照れるところなのか?
「さおりんが話した事って、簡単に言えば睡眠学習の体バージョンだよね? そういうのってコツコツ続けないとダメな気がするけど」
「確かに。やっぱりドスケベは生まれ持った才能だよね~」
紬さんがニヤニヤしながら満里奈さんを見た事で、みんなの視線が彼女に集まる。
「またあんたは余計な事を言う…」
「だってホントの事じゃん。満里奈が濡れやすいから、お姉さんはあの部屋の畳を止めるんでしょ?」(281話参照)
「メインは管理と張り替えだから。それはただのオマケ」
「絶対そっちが本命だって! 『畳は水分に弱い』って言ってたし!」
満里奈さんと紬さんが話してる中、南谷さんと倉敷さんはポカンとしている。エロ雑談はいつもしてるから、ドン引きされていないはずだが…。
「みなちゃん・ひめちゃん。ぼんやりしてどうかした? 眠くなったかHしたくなったの?」
「どっちでもないわ。…古宮さんがそんなに濡れるとは思わなかっただけ」
「濡れるって言っても、あの時見たエロ動画ほどじゃないけどね。あれは洪水みたいだったもん」
俺達がそれを見たのは、明夫さんの浮気調査でノートパソコンをチェックした時だ。(94話参照)
「つむぎん、ついに18禁に手を出したの? さすがにヤバいって」
「違うよ。パソコンにたまたま入ってたの」
「ふ~ん。それはともかく、あれは『演出』だから真に受けちゃダメだよ?」
「演出?」
「うん。詳しい事はよくわかんないけど、あれぐらい豪快なほうが男の人にウケるんじゃない?」
あれはわかりやすいから良いが、演出は他にもある。見ている人は気付いてるよな…?
「朱ちゃん。妙にエロ動画に詳しいじゃん? 何で?」
「いくら双子でもずっと一緒は無理だから、1人の時に色々見たの。でも姉さん以上に満足できる動画は1つもなかったな~♡」
「はいはい」
月夜さんは素っ気ない態度だが、スイッチが入れば紬さん達の前で『貝合わせ』するぐらいだし、内心は喜んでるかも?
ずいぶん長居したので、朱里さん・月夜さんにお礼を言ってから会計して“ソフィー”を出る。それからすぐ、帰る手段が違う南谷さん・倉敷さんと別れた。
明日の月曜日から、いよいよ野球拳のギャラリー決めだ。最後の難関だがみんなと協力して頑張るぞ!
キッチンにいる朱里さんの声と焼いたハンバーグのニオイが店内に広がる。俺はさっき食べたのに、また食べたくなってきた。
「お待たせ」
詩織さん達がシェアする事を考えたのか、全てのハンバーグが一口サイズにカットしてある。こういう気遣いは見習いたい。
「おいしそ~。これ、みなちゃんとひめちゃんが1から作ったんだよね?」
「うん、2人は筋が良いね」
? 朱里さんの言葉とは裏腹に、倉敷さんは何故か気まずそうだ。一体何があった?
「ひめちゃん、何か隠してるでしょ? その顔見たらわかるって」
「――凛さんはキレイに形作りしてましたが、わたくしはイマイチでしたの。厚さが均等にならなくて…」
「くらくらは料理に慣れてないからそれが普通なんだけど、みなみながセンス良いから気になってるみたいでさ。だから一口サイズにカットした後にシャッフルしたの。そのほうがわかりにくいからね」
そういう理由でカットしたのか。俺の予想とは全然違った…。
「見下ろしだと差があるように思えないな~。横からじっくり見ればわかるかも?」
紬さんが目線を下げようとする。
「余計な事しなくて良いから。倉敷さんの気持ちを考えなさいよ」
「別にからかうためじゃなくて、ひめちゃんのためだって。あんまり差がなかったら励ますからさ」
自信を失うと今後の料理の勉強に差し障る。紬さんの言う事は一理あるが…。
「もし大きく差があったらどうする気?」
「それは…、どうしよう?」
「私に聞かないでくれる?」
その可能性もあるから、一長一短だな…。
「厚さが違うと焼き加減が変わるけど、そこはアタシと姉さんでフォローしたからそこまで大きな違いはないと思う」
「そうなんだ。早く食べないと冷めちゃうし、食べるよみんな!」
紬さんが先陣を切ってから、沙織さん・詩織さん・満里奈さんの順に食べ始める。
「ん~、おいし~」
みんな満足気だ。昨日のお肉を使ってもおいしく感じるのは俺だけじゃなくて良かった。
――元々の量が多くない上に4人だからか、あっという間に完食する。
「どれがひめちゃんが作ったやつだったんだろう? ウチ全然わかんなかった」
今の言葉は紬さんの本心で間違いないが、この雰囲気で“わかる”とは言わないだろ…。
「あたしも」
「倉敷さんの気にし過ぎだったみたいね。これからは自信持ってちょうだい♪」
「ありがとうございます、愛山さんのお母様!」
「みんなのおかげで、こんなに早く全部のお肉を使えたよ。本当に助かっちゃった」
「ねぇ朱ちゃん。もしウチらが来なかったら、この数日ハンバーグ尽くしになってた?」
「絶対なってた。ハンバーグは嫌いじゃないけど、続くのはさすがにねぇ…」
何事にも限度があるよな。そんな事を思う内に食事の時間が終わる。
「ねぇつむぎん。さっきアタシを呼んだ話の事を教えてくれる?」
「それがあったね。朱ちゃん、昼寝してるウチらを責めて敏感にして♡」
「えっ? どういう事?」
「紬ちゃん。気持ちが先走り過ぎよ♪」
沙織さんがさっきのエロ雑談の一部始終を話す。
「なるほどね~、つむぎん達のエロさは半端ないわ。アタシと姉さん超えてない?」
「ウチらそんなに凄い? 照れるな~」
それ照れるところなのか?
「さおりんが話した事って、簡単に言えば睡眠学習の体バージョンだよね? そういうのってコツコツ続けないとダメな気がするけど」
「確かに。やっぱりドスケベは生まれ持った才能だよね~」
紬さんがニヤニヤしながら満里奈さんを見た事で、みんなの視線が彼女に集まる。
「またあんたは余計な事を言う…」
「だってホントの事じゃん。満里奈が濡れやすいから、お姉さんはあの部屋の畳を止めるんでしょ?」(281話参照)
「メインは管理と張り替えだから。それはただのオマケ」
「絶対そっちが本命だって! 『畳は水分に弱い』って言ってたし!」
満里奈さんと紬さんが話してる中、南谷さんと倉敷さんはポカンとしている。エロ雑談はいつもしてるから、ドン引きされていないはずだが…。
「みなちゃん・ひめちゃん。ぼんやりしてどうかした? 眠くなったかHしたくなったの?」
「どっちでもないわ。…古宮さんがそんなに濡れるとは思わなかっただけ」
「濡れるって言っても、あの時見たエロ動画ほどじゃないけどね。あれは洪水みたいだったもん」
俺達がそれを見たのは、明夫さんの浮気調査でノートパソコンをチェックした時だ。(94話参照)
「つむぎん、ついに18禁に手を出したの? さすがにヤバいって」
「違うよ。パソコンにたまたま入ってたの」
「ふ~ん。それはともかく、あれは『演出』だから真に受けちゃダメだよ?」
「演出?」
「うん。詳しい事はよくわかんないけど、あれぐらい豪快なほうが男の人にウケるんじゃない?」
あれはわかりやすいから良いが、演出は他にもある。見ている人は気付いてるよな…?
「朱ちゃん。妙にエロ動画に詳しいじゃん? 何で?」
「いくら双子でもずっと一緒は無理だから、1人の時に色々見たの。でも姉さん以上に満足できる動画は1つもなかったな~♡」
「はいはい」
月夜さんは素っ気ない態度だが、スイッチが入れば紬さん達の前で『貝合わせ』するぐらいだし、内心は喜んでるかも?
ずいぶん長居したので、朱里さん・月夜さんにお礼を言ってから会計して“ソフィー”を出る。それからすぐ、帰る手段が違う南谷さん・倉敷さんと別れた。
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