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バイトを終えてから~夏休みが終わるまで
第130話 これを渡せば、絶対サプライズになる…はず
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ショッピングモールの寝具コーナーで俺・千夏さん・千春さんの枕を買ったので、一旦それらを置きに沙織さんの車に戻る。
「沙織ママ。“マコール”の閉店時間って何時だっけ?」
枕を車に入れた後、紬さんが尋ねる。
「18時よ。今はお盆あたりだから時短営業するみたい」
「今は16時だから、あと2時間だね」
「30分前ぐらいに入れば大丈夫だと思うわ。残りの時間は…、サプライズで渡す物を決めましょうか♪」
「OK」
――再びショッピングモールに戻って来た。適当なベンチに座って話し合おう。
「何をあげるにしても、お姉さんとオバさんに予想されない物が良いよね!」
「サプライズにこだわるならそうだな…」
予想されたら驚く訳がない。
「でも良い枕を買ったから、高い物は厳しいわ…」
俺もその枕を買ってもらったから、沙織さんにはお世話になりっぱなしだ。
「そうなると、安くて予想できない物か~」
「かつ、役に立つ物が良いわね。さっきあんたが言った『虫のフィギュア』みたいな物は話にならないから」
そんな好条件の物あるのか? 全然思い付かないぞ。
「安くて予想できなくて役に立つ物でも、枕から連想できるのは止めたほうが良いかも。サプライズにならない気がする」
詩織さんの言う通りだ。枕を渡す以上、睡眠に関係する物は連想されやすい。今思い付く物だと“アイマスク”は厳しいだろうな…。
条件がどんどん追加される中、俺達は必死に考える。
「あ~、ダメだ。全然思い付かない!」
紬さんがギブアップしたが、俺も限界だ。他のみんなもアイディアを出さないから降参だろう。
「このまま座って考えても埒が明かないわね…。適当に歩き回ってみましょうか」
「沙織ママに賛成!」
反対する理由はないので、俺達は席を立って沙織さんに付いて行く。
――服売り場で色々見た後、次に来たのは食品コーナーだ。あの時以来だから久しぶりだな…。(20話参照)
やはりサプライズは合う物はないか? と思った時、ヨーグルト売り場で目立つポップを見つけた。
「沙織ママ、これ新作みたい!」
「へぇ~。○○菌は初めて聞いたわ…」
どうやらその菌は、内臓脂肪を減らす効果が見込めるようだ。本当に効果があるか疑問だが…。
「ねぇ沙織ママ。サプライズこのヨーグルトにしない?」
紬さんがまたふざけだした…。適当なタイミングで満里奈さんがツッコむだろ。
「これにするの?」
「そう! 安くて予想できなくて役に立つでしょ? 内臓脂肪減らすんだから!」
奇跡的にどの条件にも当てはまってる。今のところ最有力じゃないか!
「歳をとると内臓脂肪は落ちにくくなるから、千春さんには良いと思うわ。でも若い千夏さんには合わないかも…」
「そんな事ないでしょ! お姉さんいつも運動してる感じじゃないし、脱げばお腹出てるかも?」
本人に聞かれたら絶対怒られるぞ。
「みんなはどう思う?」
「俺は…、これで良い気がしますね。他の候補はまったくないので…」
候補がない状態で反対しても説得力がない。
「お礼として渡す前にあたし達で試食しようよ。マズイの渡したら気まずいしさ」
「私も2人と同じ意見です」
「――わかったわ、『千玲』に行く当日にこれを買う事にしましょうか。今は詩織が言ったように試食してみないと…」
これでサプライズの物はヨーグルトに決定だ。枕とヨーグルト、共通点はおろか接点すらない2点だ。渡せば絶対サプライズになる…はず。
「母さん、買うなら1週間分ぐらいないとね。すぐ効果が出る訳ないから」
「そうね」
…今思ったが、安くても1週間分も買ったら意外に高くなるのでは? だがとても言い出せる空気じゃないので、このままで良いや。
おおよそ1週間分のヨーグルトを買った後、俺達は“マコール”に向かう。時間は17時だから閉店前ギリギリとは言えない。女性客がいなければ時間を気にする必要はないんだが…。
なんて思ってる内に“マコール”前に着いた。最後に来たのは貸し切りの時だな。(37・38話参照)
「みんな、このまま待っててくれる? 店員さんに声をかけてくるわ」
沙織さんは先に店の中に入る。何度来てもアウェー感は消えそうにない…。
――彼女は店員さんと一緒に戻って来た。
「以前、貸し切りをご利用になった皆様ですね」
未だに俺達の事を覚えているとは凄いな。接客業だからか、俺達が個性的だからなのか…。
「今のところお客様はいないので男性も入店可能ですが、試着室付近には近寄らないようにお願いします」
「わかりました」
当然の事だから気にならない。
「では、ごゆっくりどうぞ」
店員さんは店に戻って行く。
「よ~し、みんなお揃いのユニセックスの下着を買いまくるよ~!」
それで俺達の関係がさらに深まると良いな…。そんな事を思いながら、“マコール”に入る。
「沙織ママ。“マコール”の閉店時間って何時だっけ?」
枕を車に入れた後、紬さんが尋ねる。
「18時よ。今はお盆あたりだから時短営業するみたい」
「今は16時だから、あと2時間だね」
「30分前ぐらいに入れば大丈夫だと思うわ。残りの時間は…、サプライズで渡す物を決めましょうか♪」
「OK」
――再びショッピングモールに戻って来た。適当なベンチに座って話し合おう。
「何をあげるにしても、お姉さんとオバさんに予想されない物が良いよね!」
「サプライズにこだわるならそうだな…」
予想されたら驚く訳がない。
「でも良い枕を買ったから、高い物は厳しいわ…」
俺もその枕を買ってもらったから、沙織さんにはお世話になりっぱなしだ。
「そうなると、安くて予想できない物か~」
「かつ、役に立つ物が良いわね。さっきあんたが言った『虫のフィギュア』みたいな物は話にならないから」
そんな好条件の物あるのか? 全然思い付かないぞ。
「安くて予想できなくて役に立つ物でも、枕から連想できるのは止めたほうが良いかも。サプライズにならない気がする」
詩織さんの言う通りだ。枕を渡す以上、睡眠に関係する物は連想されやすい。今思い付く物だと“アイマスク”は厳しいだろうな…。
条件がどんどん追加される中、俺達は必死に考える。
「あ~、ダメだ。全然思い付かない!」
紬さんがギブアップしたが、俺も限界だ。他のみんなもアイディアを出さないから降参だろう。
「このまま座って考えても埒が明かないわね…。適当に歩き回ってみましょうか」
「沙織ママに賛成!」
反対する理由はないので、俺達は席を立って沙織さんに付いて行く。
――服売り場で色々見た後、次に来たのは食品コーナーだ。あの時以来だから久しぶりだな…。(20話参照)
やはりサプライズは合う物はないか? と思った時、ヨーグルト売り場で目立つポップを見つけた。
「沙織ママ、これ新作みたい!」
「へぇ~。○○菌は初めて聞いたわ…」
どうやらその菌は、内臓脂肪を減らす効果が見込めるようだ。本当に効果があるか疑問だが…。
「ねぇ沙織ママ。サプライズこのヨーグルトにしない?」
紬さんがまたふざけだした…。適当なタイミングで満里奈さんがツッコむだろ。
「これにするの?」
「そう! 安くて予想できなくて役に立つでしょ? 内臓脂肪減らすんだから!」
奇跡的にどの条件にも当てはまってる。今のところ最有力じゃないか!
「歳をとると内臓脂肪は落ちにくくなるから、千春さんには良いと思うわ。でも若い千夏さんには合わないかも…」
「そんな事ないでしょ! お姉さんいつも運動してる感じじゃないし、脱げばお腹出てるかも?」
本人に聞かれたら絶対怒られるぞ。
「みんなはどう思う?」
「俺は…、これで良い気がしますね。他の候補はまったくないので…」
候補がない状態で反対しても説得力がない。
「お礼として渡す前にあたし達で試食しようよ。マズイの渡したら気まずいしさ」
「私も2人と同じ意見です」
「――わかったわ、『千玲』に行く当日にこれを買う事にしましょうか。今は詩織が言ったように試食してみないと…」
これでサプライズの物はヨーグルトに決定だ。枕とヨーグルト、共通点はおろか接点すらない2点だ。渡せば絶対サプライズになる…はず。
「母さん、買うなら1週間分ぐらいないとね。すぐ効果が出る訳ないから」
「そうね」
…今思ったが、安くても1週間分も買ったら意外に高くなるのでは? だがとても言い出せる空気じゃないので、このままで良いや。
おおよそ1週間分のヨーグルトを買った後、俺達は“マコール”に向かう。時間は17時だから閉店前ギリギリとは言えない。女性客がいなければ時間を気にする必要はないんだが…。
なんて思ってる内に“マコール”前に着いた。最後に来たのは貸し切りの時だな。(37・38話参照)
「みんな、このまま待っててくれる? 店員さんに声をかけてくるわ」
沙織さんは先に店の中に入る。何度来てもアウェー感は消えそうにない…。
――彼女は店員さんと一緒に戻って来た。
「以前、貸し切りをご利用になった皆様ですね」
未だに俺達の事を覚えているとは凄いな。接客業だからか、俺達が個性的だからなのか…。
「今のところお客様はいないので男性も入店可能ですが、試着室付近には近寄らないようにお願いします」
「わかりました」
当然の事だから気にならない。
「では、ごゆっくりどうぞ」
店員さんは店に戻って行く。
「よ~し、みんなお揃いのユニセックスの下着を買いまくるよ~!」
それで俺達の関係がさらに深まると良いな…。そんな事を思いながら、“マコール”に入る。
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