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第74話 石川県① 金沢カレー、21世紀美術館、兼六園
しおりを挟む「ほう、これはまた見事な建物じゃな!」
「ここは石川県の金沢駅だよ。駅の中でもかなり大きくて美しいデザインがされた駅はそうないからね。ちょっと寄ってみたんだよ」
昨日はゆっくりと岐阜県にある雪景色の中の下呂温泉を巡り歩いた翌日、今日は石川県の金沢へとやってきている。石川県には石川市はなく、ここ金沢市が県庁所在地となっている。
金沢で新幹線や電車を降りてまず迎えてくれるのが、このおもてなしドームである。金沢は雨や雪が多いため、駅を降りた人に傘を差しだすおもてなしの心をコンセプトに生まれた、幾何学模様のガラスの天井のドームだ。
そしてその先には荘厳な印象をした鼓門がそびえ立っている。こちらは金沢の伝統芸能である能楽で使われる鼓をイメージした門で高さは13.7mもあるらしい。
さあ、おもてなしの心を受けて、早速金沢を回ってみるとしよう!
「おお、やはりこのカレーという料理は良い香りじゃな!」
「ええ。それにしても、カツの上にソースが掛かっているのは初めて見ましたね」
「これは金沢カレーと言ってここ金沢のご当地カレーだよ」
もはやご当地カレーというレベルの知名度ではないかもしれないが、金沢市を中心にした独自のカレーライスである。
特徴も数多くあり、ステンレス製の船型のお皿に盛りつけられていて、ルーは濃厚でドロッとしており、ルーの上にはカツがあり、その上にはソースが掛かっている。付け合わせにはキャベツの千切りで、食べる際はフォークで食べるという特徴的なカレーだ。
「うむ、普通のカレーよりも濃厚な味でおいしいのじゃ!」
「ええ。ルーがドロッとしているからフォークでも食べられるのですね。さらにソースがかかっているので、さらに濃厚な味となっております」
うん、この濃厚な味と食べ応えは月一くらいで食べたくなる味なんだよね。最近では金沢カレーのチェーン店なんかもできるくらい人気でいろいろな場所でも食べられるようになっている。
もちろん石川県には高級でおいしいものが山ほどあるが、こういったその土地の地元の味を食べるのも大事である。
「これは美しい作品たちですね」
「う~む、やはりこの国の美術品はとても素晴らしいのう……」
昼食のあとにやってきたのは金沢21世紀美術館だ。ここでは現代アートを見て、触れて、感じることができる美術館としても有名である。「まちに開かれた公園のような美術館」をコンセプトに誰もがいつでも立ち寄ることができ、様々な出会いの場となることを目指した美術館らしい。
すでに建物自体が美しいもんなあ。
屋外の無料のエリアでは子供たちが触ったりしながら芸術に触れられる遊具もあったりする。中には様々な美術品を眺めながら建物の廊下や部屋自体も楽しめるような設計となっている。ところどころで座って休憩できる椅子もアートな作品となっている。
そして有名なプールは地上と地下からどちらも楽しめるようになっている。地上から見ると、プールの底に人が歩いているような景色が見えるからとても面白い。
異世界から来たミルネさんも十分に美術館を楽しんでもらえたようだ。世界が違っても、ご飯の美味しさや芸術なんかは楽しめるらしい。
「ほ~う、こちらもまた見事な庭園であるのう!」
「ええ。庭園というのは日本のわびさびを感じられるものですからね」
続けてやってきたのは偕楽園、後楽園と並ぶ日本三大庭園のひとつである兼六園である。
「兼六園も季節によって全然見える景色が違うからね。春は桜、夏はツツジやサツキなんかの花々、秋は紅葉の紅葉、冬は白い雪景色みたいな感じで楽しめるのが四季のある日本のいいところだよ」
こればかりは日本のように四季のある国の特権というものである。
「向こうには城も見えるようじゃのう」
「あれは金沢城だね。金沢の凄いところで、さっきの21世紀美術館とここ兼六園と金沢城は徒歩圏内で回れる場所に固まっているんだよ」
その三つの施設は金沢駅からバスでたったの13分というとんでもないアクセスの良さなんだよね。移動時間なく有名なこの3つの施設を楽しめるんだから驚きだ。
庭園の中にある大きな霞ヶ池の周囲を回りつつ、池の中に浮かんだカメの形をした島や、池の中を濃い等が泳ぎ、カモやサギなどが羽を休めている姿を見ながらゆっくりと回っていくととても和んでくる。
魔除けである虎石、片方だけを池の中に入れた二本足の徽軫灯籠という絶対に読めなく高い灯篭などもあって、見ていてとても楽しめる。
雪が降っている時期では松の枝が雪の重さで折れないようにたくさんの縄で枝を保持しようとする雪吊りが見られるのだが、残念ながら今日は見られなかったようだ。その時期は夜にライトアップされてとても綺麗なようなので、ぜひその時期にも訪れてみたいものである。
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