転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。

琥珀

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106.仮の婚約(1)

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「シリウス、何をやろうとしてるんだ?」

シリウス様はニヤッと笑った。

「昔スレイちゃんと約束した『2人が仲良く出来る世界』を作る為に動いてくるよ。」
「なんだそれは…?」
「兄さんは覚えてない?ま、そう言う事だから!」

ルル様は何のことなのかまだ分かっていなかった。

「シリウス様…もしかして過去に戻った時に小さいお2人と私が話したあの時の事ですか?」

シリウス様はニコッと微笑んだ。

「スレイちゃん、仮・の・!・婚約者だからね!俺の事もちゃんと考えてね。」

「え!?え、えぇ。」

シリウス様に急に距離を詰められ咄嗟に返事をしてしまった私に対して満面な笑みで「やった!」と喜んでいた。

「じゃあ、兄さんスレイちゃんの事は絶対に守ってよ!俺は別の方向からスレイちゃんを守るから。」

そのままシリウス様は部屋から出て行った。

「あいつ何する気だ…?」
「さあ…私にも分かりませんが、ルル様とは昔のように仲良く暮らしたいということはハッキリと分かりますわ。」
「今まであんなに恨まれていたのにか…?」

シリウス様は確かに小説でもルル様に殺意があるほど憎み嫌っていた。

でも…

「私が見たシリウス様の心の濁りは小さい頃から誰かにかけられていた魔術が原因の1つかもしれません。」
「魔術…?」
「はい。学校の授業で魅了や催眠といった類の魔術は人の心を操作することが出来るので呪いにも近いと教わりました。人の心を操作された人の心は濁りがより濃くなるのではないかなと私は思っています。あくまでも仮定ですが…。シリウス様はとても濃く濁りきっていて、幼いシリウス様の心の色や輝きとは違っていました。ですが、今はあの頃の色や輝きと一緒なんです。普通濁っている人はあそこまで綺麗にならないので…。」

ルル様は少し考えていた。

「あの…すみません、これはただの仮定です。漠然とした話をしてしまいました…」
「いや、その仮定はもしかしたら事実に近いかもしれない。」

ルル様は何かを思い出したような表情をしていた。

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