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第2章 魔術師の試練
2. エルフと森
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「今日はいい天気だなあ」
青い空。うららかな春の日差し。心地よい風が吹いている。こんな日は、絶好の修行日和だろう。
「ウィル…それ持つけど」
「これは俺の仕事だから」
野宿するかもしれないということで、野営の荷物を用意していた。ウィルは俺の分も荷物を持ってくれている。
必要最低限の荷物のはずだが、二人分の寝具や食料となるとけっこうな荷物だった。
早く、亜空間召喚魔法を習得しないとな…
この世界には、亜空間にアイテムや装備を収納できる魔法があり、中級レベルの魔法使いならば習得できるとのことだった。
魔術師の館はブラウフォンスから南へ徒歩で3、4時間程の距離にある森の中にある、と言われているそうだ。
魔術師は人嫌いで、他人の干渉を阻むためにわざと辺鄙なところへ屋敷を構えている。
森と言ってもただの森ではない。魔術師の魔法があちらこちらに張り巡らされていて、そう易々とは屋敷にたどり着けないようになっているのだ。
森の入り口までは馬車を雇って乗り付けた。問題はここからだ。
「迷いの森かぁ…」
「道案内は私にお任せください」
しゃがみ込み、地面を凝視するエトワール。
森でエルフのレンジャーほど、頼りになる存在は他にいない。
「ふむ…小さな足跡がありますね。それも、かなり新しいです」
エトワールの指す地面を目を凝らして見てみると、小さな凹みが等間隔で続いているのがわかった。
「すごいな!なんで分かったの?」
「経験ですよ。わたしにとって、森は友人のようなものですし」
「でもこの足跡、途中で途切れてるな。これでどうやって屋敷を見つけるって言うんだ?」
ケチをつけるウィル。小姑のようだ。こんなキャラだったっけ…
「リベラ―レ!」
地面の足跡がほのかに青く光り、森の奥へと続いていくのが見えるようになった。
「すごい!」
「ノア、こちらへどうぞ」
エトワールが手を差し出す。
「地面が少しぬかるんでいますので、手を取らせていただいてもいいですか?」
俺はエトワールの手を取り、歩みを進める。
「ありがとう、エトワール。ウィルも足もと気をつけてな!」
気のせいか、落ち込んでいるようなウィル。やはり荷物が重いのだろうか…
「ウィル?荷物大丈夫?」
「……このくらい余裕だから!」
ウィルが元気を取り戻したようだ。俺たちを追い越して足跡の続く森の奥へと進んでいく。
「エトワール」
「はい、なんでしょうか」
「あの魔法…リベラ―レだっけ?俺も修行したら使えるようになるかな?」
「あの魔法は……エルフの里の師から学んだものなのですが、師が言うにはエルフにのみ使用を許されたものだそうです…」
「そっか…俺じゃムリかぁー…」
「ですが、ノアのように才能豊かな方なら、エルフではなくても使えるかもしれません。私の里にぜひ一度いらしてください」
「絶対行く!」
「ノア!どこに行くって!?」
遠くからウィルの声が聞こえた。地獄耳だ……
足跡をたどって俺たちは歩き続け、日の暮れる頃、ついに魔術師の屋敷を見つけた。
青い空。うららかな春の日差し。心地よい風が吹いている。こんな日は、絶好の修行日和だろう。
「ウィル…それ持つけど」
「これは俺の仕事だから」
野宿するかもしれないということで、野営の荷物を用意していた。ウィルは俺の分も荷物を持ってくれている。
必要最低限の荷物のはずだが、二人分の寝具や食料となるとけっこうな荷物だった。
早く、亜空間召喚魔法を習得しないとな…
この世界には、亜空間にアイテムや装備を収納できる魔法があり、中級レベルの魔法使いならば習得できるとのことだった。
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魔術師は人嫌いで、他人の干渉を阻むためにわざと辺鄙なところへ屋敷を構えている。
森と言ってもただの森ではない。魔術師の魔法があちらこちらに張り巡らされていて、そう易々とは屋敷にたどり着けないようになっているのだ。
森の入り口までは馬車を雇って乗り付けた。問題はここからだ。
「迷いの森かぁ…」
「道案内は私にお任せください」
しゃがみ込み、地面を凝視するエトワール。
森でエルフのレンジャーほど、頼りになる存在は他にいない。
「ふむ…小さな足跡がありますね。それも、かなり新しいです」
エトワールの指す地面を目を凝らして見てみると、小さな凹みが等間隔で続いているのがわかった。
「すごいな!なんで分かったの?」
「経験ですよ。わたしにとって、森は友人のようなものですし」
「でもこの足跡、途中で途切れてるな。これでどうやって屋敷を見つけるって言うんだ?」
ケチをつけるウィル。小姑のようだ。こんなキャラだったっけ…
「リベラ―レ!」
地面の足跡がほのかに青く光り、森の奥へと続いていくのが見えるようになった。
「すごい!」
「ノア、こちらへどうぞ」
エトワールが手を差し出す。
「地面が少しぬかるんでいますので、手を取らせていただいてもいいですか?」
俺はエトワールの手を取り、歩みを進める。
「ありがとう、エトワール。ウィルも足もと気をつけてな!」
気のせいか、落ち込んでいるようなウィル。やはり荷物が重いのだろうか…
「ウィル?荷物大丈夫?」
「……このくらい余裕だから!」
ウィルが元気を取り戻したようだ。俺たちを追い越して足跡の続く森の奥へと進んでいく。
「エトワール」
「はい、なんでしょうか」
「あの魔法…リベラ―レだっけ?俺も修行したら使えるようになるかな?」
「あの魔法は……エルフの里の師から学んだものなのですが、師が言うにはエルフにのみ使用を許されたものだそうです…」
「そっか…俺じゃムリかぁー…」
「ですが、ノアのように才能豊かな方なら、エルフではなくても使えるかもしれません。私の里にぜひ一度いらしてください」
「絶対行く!」
「ノア!どこに行くって!?」
遠くからウィルの声が聞こえた。地獄耳だ……
足跡をたどって俺たちは歩き続け、日の暮れる頃、ついに魔術師の屋敷を見つけた。
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