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第4章 古代遺跡探索行
6. 検分
しおりを挟む「ほう……。ノア、これにおまえの魔力を込めててみてくれないか」
手渡された小指ほどの直径の小さな水晶玉に魔力を込めると、ジンの体に電流が流れた。
「ぐわああああぁっ!!」
「ジン!?」
「アッハッハッハ!どうだ、面白いだろう。私が作ったのだが、これはおまえの魔力でのみ発動するのだ。魔族のしつけに使うといい」
「え、ええ……?」
「とは言え、どれほど従順な姿を見せようとも、魔族のことなど一切信用してはならんがな」
ラウルスが兄上の死角で、やれやれ……といった仕草をしているのが見えた。
ぐすぐすと泣いているジン……
さすがにちょっとかわいそうになってきた。兄上が俺のために作ってくださったものを捨てることはできないが、多分これを使うことは今後ないから、安心してくれ……
「ウィル・クリスティオだったか。幼少からのルクスの従者だな。よくやっているのか?」
「はい!誠心誠意、お仕えしております」
「ふむ……貴様も冒険者となったのだったな?」
「はい!そうであります!」
「ふむ……貴様は騎士を目指し、上々の腕を持っていたと聞いている。だが兵士として優秀でも、冒険者としてはどうなんだ?」
「それは……」
「そこでだ、貴様はこの依頼の達成後、荷物をまとめて帝都に戻り、帝都の冒険者ギルドでモンスターとの戦い方を学べ。そうすれば、もっとノアの役に立てるようになるだろう」
「俺は……」
俺の顔色をうかがうウィル。
「ウィル・クリスティオ!」
ラウルスの鋭い声に、ウィルの肩が跳ねた。
「は…っ!」
「陛下が貴様のためにと提案してくださっているのだ。何故即答しない!」
「は、はい!光栄であります!陛下!御心のままに!」
「うむ……それから、ルクスも一度城に里帰りしてはどうだろうか……」
兄上が期待を込めた目でこちらを見つめてくる。
「申し訳ありません、兄上。私は師の下で魔術の修行をせねばなりませんので……ウィルも修行するとのことですし、私も負けてはいられません」
「そうか……」
ひどく残念そうな兄上。何故だろうか……俺も呼吸が苦しいくらい、心が痛む……
「貴様は、エルフのエトワールと言ったか…」
「陛下、お目にかかれて光栄です」
「うむ……貴様、ルク……ノアのことをどう思っている?」
「ノアは優れた魔術師であり、友人です。仲間として共に冒険することができ、私は大変恵まれています」
「ふむ……まあ、いいだろう」
エトワールは兄上のお眼鏡にかなったようだ。俺もホッ…と胸を撫でおろした。
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