某国の皇子、冒険者となる

くー

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第5章 砂漠の国の錬金術師

1. 友との再会

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「ニケ!」
居間のソファで寛いでいるニケに駆け寄った。ニケはソファから立ち上がって、俺を迎えた。
「ひさしぶりだね、ノア」
ニケは俺の一個下だ。だからなのか、弟ができたように感じていた。

「ひさしぶり!今日はどうしたんだよ?」
「急にノアの顔が見たくなっちゃって。来ちゃった」
「ずっと待っててくれたの?」
日はもうとっくに落ちている。こんな時間まで待たせてしまって、申し訳ない……

「まあね。また明日出直そうかなって、そろそろ帰ろうかと思ってたら、ノアたちが帰ってきたんだ。少しでも顔が見れてよかった」
「あっちゃー……ふだんは毎日この師匠の屋敷に引きこもって、修業してばっかりなんだけどな。今日は仕事で遺跡探索に出かけてたんだ。予定って重なるもんだなぁ」
「だね。もう遅いし、また出直すよ」
せっかく来てくれたのに……あっ、そうだ!

「明日、四人でブラウフォンスに夕食に行こうって話してたんだけど、ニケもどう?」
「……いいの?」
「もちろん!遺跡探索おつかれ会&ウィル激励会なんだけど、よかったらぜひ」
「激励会?」

ウィルが帝都の冒険者ギルドに修行に行くことをニケに話した。
「ふーん……帝都の冒険者ギルドにそんなツテがあるなんて、ウィルってすごいね…」
「え…!?ま、まあね……」
そういえば、ニケには俺が帝国の皇子だってこと、明かしてなかったなぁ……
「それじゃ、また明日、冒険者ギルドで」

転移魔法の呪文を唱えようとしていたニケに、エトワールが声をかけた。
「ニケ。こんばんは」
「えっと…エトワール?」
「はい。あなたが治療薬をホルデウム殿と煎じてくださったと聞きました。その節はありがとうございました」
「すっかり元気になったみたいだね。よかったよ」
「はい、おかげさまで。それではまた明日」
「うん、またねー」




翌日――

俺たちはブラウフォンスの冒険者ギルドにて、兄上からの依頼の報酬を受け取った後、ニケが来るのを待っていた。
「ニケ、遅いな~」
「アイツ遅れるって。掲示板にこれが……」
ウィルが渡してくれたそれは、ニケからの伝言メモだった。

『ごめん、仕事が長引いちゃって、少し遅れそう。先に始めといて。あと、店の場所のメモをここの掲示板に貼ってくれると助かる』

スマホないの不便だなぁ……まぁ、その代わり転移魔法や異次元生成魔法があるからトントンか……
「仕事なら仕方ない。先に店を探しに行こう」

俺たちは冒険者ギルドを後にした。
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