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部活勧誘編
登校初日②
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この高校は大きく4棟に分かれており、学年ごとに棟が違う。
学年が上がるほど玄関口からは離れており、俺達1年生は玄関口から入ってすぐの所に教室がある。
1つの階に2組並んでおり、俺達は7組であるため4階の教室となる。
8組がないため、隣は空き教室のようだ。
教室に入ると既に半数以上の生徒が来ていた。
「みんな早ぇーな」
「初日は誰でもそうだと思う」
黒板に貼られている席を確認する。
名前順になっているため俺は2列目の真ん中あたり、梨音は1番右奥の最後の席になっていた。
「さすがに席は離れたな」
「それじゃあね」
「おう」
鞄を机の上に置き、ドカッと席に着く。
やはり他の人達は緊張しているのか、話している人は少なく、教室の中は静かだった。
初めましてばかりだから仕方ないことだな。
「……よぉよぉ。お前どこの中学?」
いきなり話しかけられた。
話しかけてきたのは俺の後ろの席に座っている奴で、なんというかその見た目が…………教室に入って来た時から目についていた。
ワックスで髪の毛はガッチガチ。
目には赤色のカラーコンタクトを入れており、ワイシャツの第三ボタンまでザックリ開け、ネクタイすらしていない。
いかにも高校デビュー始めましたと言わんばかりに痛々しい風体で、コイツには関わるまいと心に誓ったばかりだった。
「俺、隣町からここに来た佐川。佐川新之助。よろしく頼むぜ兄弟」
イヒヒと笑う佐川と名乗る男。
周りからの不審者を見るような目線に気付いていないところを見ると、俺の冷ややかな目線にも気付いていなさそうだ。
このままでは俺もコイツの単独事故に巻き込まれかねない。
仕方がないが、ここは実力行使といこう。
コイツのためでもある。
「…………なぁ、トイレ行かないか?」
「おお! 連れションってやつか!? いいぜ行こうぜ行こうぜ!」
たかがトイレでノリノリすぎるだろ。
どんな人生歩んできたんだコイツ。
トイレをアトラクションか何かと勘違いしているのだろうか。
俺と佐川は教室から出て男子トイレへと向かった。
トイレは1年棟と職員棟の間に位置している。
各階にトイレは併設されているため、階段を上り下りする必要がないのは楽でいい。
「なぁ、お前はなんて言うんだ?」
「高坂」
「下の名前は?」
「修斗」
「シュートか! サッカーやってそうだな!」
正解だよチクショウ。
名は体を表すを体現してて悪かったな。
「そう言うお前は春日部に住んでそうだな」
「国民的アニメの5歳児じゃないんだが」
すぐにトイレに着いた。
といっても、俺は用を足しにきたわけではない。
用があるのは間違いないが。
「ちょっとここに頭出してみ」
「水道? 手でも洗うのか?」
「いや、これはお前のためなんだ」
そう言って水道を覗き込む佐川の頭を俺はガッと掴み、水を出すと同時に頭を濡らした。
「ぐあああああああ!! なにをしやがる!?」
「絶対やめとけこれ。デビュー失敗して黒歴史になるぞ」
「だからって出会って初日の奴にこれはしないだろ!?」
「いやいやいや、出会って初日の奴に兄弟なんて言えるんだからこれぐらい大丈夫だろ」
「何だその判断基準!? ああああああ俺が2時間かけてセットした髪がああああああ!!」
「な、なにやってんだお前ら! 入学初日にイジメか!?」
見るとジャージ姿の男性が入って来たところだった。
おそらくここの先生、それも体育教師とかだろう。
入学式にもジャージ姿とは恐れ入る。
「違います先生。これは生徒指導です」
「それはお前がすることじゃないよなぁ!?」
ごもっともだった。
でもこんな痛々しい格好で、今後の学校生活を棒に振るなんて可哀想過ぎて見過ごせなかったんだ。
「うっ……うっ……俺のデビューが……」
髪を洗い終えると、先程よりもまだマシな状態になった佐川がそこにいた。
「マジであの髪型は酷かったぞ。高校生活を失敗したくなかったらボタン止めてカラコンも外した方がいい」
「どうすんだこれ…………水でびしょびしょじゃねーか」
「大丈夫。水もしたたるナントカって言うだろ」
「いい男を省くなよ」
「と、とりあえずイジメとかじゃないんだな?」
男の先生が心配そうに聞いてきた。
イジメは被害者がそうだと感じたらイジメになると聞いたが、果たして佐川が何と思うかだな。
イジメだと思われたら俺、初日から呼び出し食らったりすんのかな?
「……いや、大丈夫です。修斗はきっと俺のことを思ってやってくれたと思うんで」
「おお……そうか。もう少ししたら入学式だからな、仲良くやるんだぞ」
「はい」
そう言って先生は出て行った。
「……イジメって言わなくて良かったのか?」
「第三者から見てダサかったんだろ、さっきの俺。やり方は納得いかないけど、事実みたいだしな。カラコンもやめだやめ」
そう言って佐川はカラコンを外し、ワイシャツのボタンを止めた。
「そっちの方がいいと思うぞ」
「お前みたいなぶっ飛んだ奴がいるとは思わなかったぜ」
「俺のセリフだわ」
「ま、改めてよろしくな修斗」
「こっちこそだ佐川」
「新之助でいいぜ」
「それは大丈夫」
「何でだよ!!」
学年が上がるほど玄関口からは離れており、俺達1年生は玄関口から入ってすぐの所に教室がある。
1つの階に2組並んでおり、俺達は7組であるため4階の教室となる。
8組がないため、隣は空き教室のようだ。
教室に入ると既に半数以上の生徒が来ていた。
「みんな早ぇーな」
「初日は誰でもそうだと思う」
黒板に貼られている席を確認する。
名前順になっているため俺は2列目の真ん中あたり、梨音は1番右奥の最後の席になっていた。
「さすがに席は離れたな」
「それじゃあね」
「おう」
鞄を机の上に置き、ドカッと席に着く。
やはり他の人達は緊張しているのか、話している人は少なく、教室の中は静かだった。
初めましてばかりだから仕方ないことだな。
「……よぉよぉ。お前どこの中学?」
いきなり話しかけられた。
話しかけてきたのは俺の後ろの席に座っている奴で、なんというかその見た目が…………教室に入って来た時から目についていた。
ワックスで髪の毛はガッチガチ。
目には赤色のカラーコンタクトを入れており、ワイシャツの第三ボタンまでザックリ開け、ネクタイすらしていない。
いかにも高校デビュー始めましたと言わんばかりに痛々しい風体で、コイツには関わるまいと心に誓ったばかりだった。
「俺、隣町からここに来た佐川。佐川新之助。よろしく頼むぜ兄弟」
イヒヒと笑う佐川と名乗る男。
周りからの不審者を見るような目線に気付いていないところを見ると、俺の冷ややかな目線にも気付いていなさそうだ。
このままでは俺もコイツの単独事故に巻き込まれかねない。
仕方がないが、ここは実力行使といこう。
コイツのためでもある。
「…………なぁ、トイレ行かないか?」
「おお! 連れションってやつか!? いいぜ行こうぜ行こうぜ!」
たかがトイレでノリノリすぎるだろ。
どんな人生歩んできたんだコイツ。
トイレをアトラクションか何かと勘違いしているのだろうか。
俺と佐川は教室から出て男子トイレへと向かった。
トイレは1年棟と職員棟の間に位置している。
各階にトイレは併設されているため、階段を上り下りする必要がないのは楽でいい。
「なぁ、お前はなんて言うんだ?」
「高坂」
「下の名前は?」
「修斗」
「シュートか! サッカーやってそうだな!」
正解だよチクショウ。
名は体を表すを体現してて悪かったな。
「そう言うお前は春日部に住んでそうだな」
「国民的アニメの5歳児じゃないんだが」
すぐにトイレに着いた。
といっても、俺は用を足しにきたわけではない。
用があるのは間違いないが。
「ちょっとここに頭出してみ」
「水道? 手でも洗うのか?」
「いや、これはお前のためなんだ」
そう言って水道を覗き込む佐川の頭を俺はガッと掴み、水を出すと同時に頭を濡らした。
「ぐあああああああ!! なにをしやがる!?」
「絶対やめとけこれ。デビュー失敗して黒歴史になるぞ」
「だからって出会って初日の奴にこれはしないだろ!?」
「いやいやいや、出会って初日の奴に兄弟なんて言えるんだからこれぐらい大丈夫だろ」
「何だその判断基準!? ああああああ俺が2時間かけてセットした髪がああああああ!!」
「な、なにやってんだお前ら! 入学初日にイジメか!?」
見るとジャージ姿の男性が入って来たところだった。
おそらくここの先生、それも体育教師とかだろう。
入学式にもジャージ姿とは恐れ入る。
「違います先生。これは生徒指導です」
「それはお前がすることじゃないよなぁ!?」
ごもっともだった。
でもこんな痛々しい格好で、今後の学校生活を棒に振るなんて可哀想過ぎて見過ごせなかったんだ。
「うっ……うっ……俺のデビューが……」
髪を洗い終えると、先程よりもまだマシな状態になった佐川がそこにいた。
「マジであの髪型は酷かったぞ。高校生活を失敗したくなかったらボタン止めてカラコンも外した方がいい」
「どうすんだこれ…………水でびしょびしょじゃねーか」
「大丈夫。水もしたたるナントカって言うだろ」
「いい男を省くなよ」
「と、とりあえずイジメとかじゃないんだな?」
男の先生が心配そうに聞いてきた。
イジメは被害者がそうだと感じたらイジメになると聞いたが、果たして佐川が何と思うかだな。
イジメだと思われたら俺、初日から呼び出し食らったりすんのかな?
「……いや、大丈夫です。修斗はきっと俺のことを思ってやってくれたと思うんで」
「おお……そうか。もう少ししたら入学式だからな、仲良くやるんだぞ」
「はい」
そう言って先生は出て行った。
「……イジメって言わなくて良かったのか?」
「第三者から見てダサかったんだろ、さっきの俺。やり方は納得いかないけど、事実みたいだしな。カラコンもやめだやめ」
そう言って佐川はカラコンを外し、ワイシャツのボタンを止めた。
「そっちの方がいいと思うぞ」
「お前みたいなぶっ飛んだ奴がいるとは思わなかったぜ」
「俺のセリフだわ」
「ま、改めてよろしくな修斗」
「こっちこそだ佐川」
「新之助でいいぜ」
「それは大丈夫」
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