死に戻り毒妃の、二度目の仮婚 【オメガバース】

飛鳥えん

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 エセル王妃の部屋は、一国の王妃らしく税を凝らした造りだった。シュメルヒやエレオノーラの居室より広々として、白を基調に誂えてある。天井まである窓からはバルコニーに抜けることができ、今は閉め切っているが、開け放てばさぞ開放感があるだろう。しかし——。
(この有様は一体……なぜこんなに物が溢れていらっしゃるんだ……)
 床、椅子、テーブル、絨毯、長椅子……とにかく平面でものが置けると見るや、際限なく積んでいったかのようだ。積まれているのは、そのほとんどが布地だった。絹、ベルベット、革、サテン、織物、毛皮らしきもの……季節や流行を無視した大小様々は布や端切れ、ドレスや装飾品、宝飾品まで……とにかく散らかっている。
 まるで冬ごもり前の栗鼠が巣穴にたくさん木の実を蓄えるように、と言っては失礼だろうか。いや、しかし。
「お砂糖、……いる?」
「ありがとうございます」
「ミルクもあるわ」
「……いただきます」
 顔には出ずとも動揺はしている。そのため、促されて長椅子に腰を下ろした後も、エデ夫人自ら給仕してくれた紅茶を出された時も、上の空で返事をしてしまった。はた、と気づく。
「御礼を申し上げるのが遅れて大変失礼致しました、殿下。本日は急な来訪にも関わらず」
「ああ……いいから、そういうの」
 エセルは心底嫌そうに顔を顰め、顔の前で手を振った。シュメルヒは助けを求めるようにエデ夫人を見たが、彼女はにこりと微笑むだけだ。間が持たず、紅茶を一口含んだ。淹れたばかりなのだろう。熱かった。そして美味しい。
「美味しゅうございます」
「エデの淹れるお茶でないと飲む気がしないわ」
 エデに対する誉め言葉というより、それ以外を切って捨てるような言い方だった。好き嫌いがはっきりした御方らしい。エセルは自身も紅茶を飲みながら、シュメルヒを見やった。
「……なんだ、平気じゃないの」
 独り言のようだが、エセル王妃の視線の先にはシュメルヒしかいない。何のことか分からず返事に窮していると、
「食事の席に同席しないから、てっきり他人がいては食事できないのかしらと思っていた」と言った。
 言われて、初めて気づいた。今まで、あれだけ気を張って他人との食事を避けていたのに、ここ最近はヨアンが自分と一緒に食事を取るよう誘ってくれるおかげで、イレニアにいた頃から続いた慣習を忘れていたのだ。自分でも驚きだった。
「申し訳ございません。お許しも得ずに……お気を悪くされたのでしたら」
「別に、してないわよ。血に触れなければ平気なのでしょ」
「それは、そうなのですが」
 エセル王妃の顔色を窺ったが、本心に見えた。あっさり言い切るので、なんだかシュメルヒの方が落ち着かなくなってしまう。
「ヨアン様がお食事にお招きくださるので、つい」
「ヨアンが?……へえ、そう」
 エセル王妃は細い顎に指をあて、少し俯いた。一方、シュメルヒはヨアンの名前を出したことで、当初の目的に立ち返り、途端に焦燥も取り戻した。背筋を正し、正面からエセル王妃の瞳を捉えた。
「エセル殿下。ここに参ったのは、殿下にお願いしたいことがあってのことでございます」

 シュメルヒが「お願い」について手短に話し終えると、エセル王妃は無表情に黙り込んだ。ここに来るまでの道すがら、エセル王妃に対する「説明」をどうすべきか考えていた。結局、池の中で見た怪奇な生き物については伏せた。苦し紛れを承知のうえでシュメルヒは頭を下げた。

——かねてから白昼夢でお告げを賜ることがあり、今回はヨアン様の危険を知らせるお告げがあった。<毒持ち>である故にか、稀にそうした不思議な力が身近な人間に降りかかる災いを夢として見てしまうことがある。確証はないが、万が一に備えて、<水の祈り>を中断するよう、進言してほしい。

 エセル王妃は乱れたブルネットの髪が目にかかるのを鬱陶しそうに払いのけながら口を開いた
「あなた、その服……」
 服……、服?
「はい」
「いつも思ってたんだけど、似合ってないわよ」
(……いつも思われていたのか。いや、そうではなく)
「エセル殿下、揶揄われているのでしたら……私は真剣なのです」
「私も真剣に言っているの。その色が好きなの? いつも同じ色だわ。初めて会った時も。婚礼衣装は……まあ、妃は白を纏うものだからよいとして」
 エセル王妃は傍らのエデを振り返った。
「貴方もそう思うでしょう? あたくし、いつも言ってるじゃない。この人、目の色素が薄くて髪も白みがかった金色だから、同色の衣装は無難だけれど、まとまりすぎてつまらないのよ」
 話を振られたエデ夫人は慣れているのか、王妃の言葉を吟味するかのようにシュメルヒを頭から足元まで眺めた。
当然、シュメルヒは落ち着かない。それどころではないと思いつつ、自然と身にまとう衣服に変なところがないか確認してしまう。
 シュメルヒの衣装はハビエルが用意してくれるが、それらはあらかじめ衣装部屋に用意されたものだった。嫁すにあたって、イレニアで寸法を測り、オスロの仕立て屋に半年かけて、一年を通し不自由ない枚数を仕立てさせたのだ。宝飾品や刺繡の一筋に至るまで、オスロのものでできている。だが、色合いはどういうわけか、イレニアに居た頃から着馴染んでいた色……白を基調とした、明るい灰色、淡い水色、若草色……どれも、髪と目の色が映えるからと周囲に言われ、その通りにしてきた。そういえばジュールも、「よく似合う」と言ってくれていた気がする。
「あなたの好きな色?」
「いえ……」
 好きな色、といわれてもよく分からない。色に好きも嫌いもあるだろうか。出されたものを着るだけだ。食事も同じ。
 シュメルヒは先の読めない会話に段々と疲れを感じてきた。張っていた力が抜けていく。
「好きな色は何色?」
「いえ、ですから、とくには」
「無いの? ……ああ、そう」
 エセル王妃が興ざめた顔をするので、失態をした気分になってしまい、話の接ぎ穂を探す。
「殿下のお好きな色は」
「あたくしはどんな色も好きよ。布地の種類や、それから形によって、合う色とそうでない色があるけれど。あたくしの祖国では工芸や服飾が盛んで……貴族の着道楽ときたら、オスロの比ではなかった」
 エセル王妃は懐かしむように、ふっと笑みを浮かべた。初めて見る笑顔だった。シュメルヒは相槌を打とうとして、上手い言葉が見つからず、小さく頷くに留めた。
「息子たちの産着は、あたくしが全部縫った」
 シュメルヒが顔を上げると、エセル王妃はぼんやりと膝上の両手を見つめていた。すぐ横に置いていた動物の置物……おそらく、子熊だろう。それを抱き寄せると、頭を撫でる。毛色はブルネット、よく見れば、円らな目は丸いボタンでできている。つやつやとした黒色だ。
「フェルのために用意した子ども服は衣装箪笥に仕舞って、そのまま。ヨアンに着せようかとも思ったけど、その頃にはもう、あたくしの傍にいなかった」
 エセル王妃が首を傾げる。ほつれた髪が肩を滑り落ちた。
「式典や、会食の時はあの子を見かけたけど、いつも、いつも、……優しくしなくちゃと思うのに、駄目で……あの子にとっての母親は叔母になってた。それは仕方ないと分かってる、私があの子を……」
 己の吐き出す言葉に耐えるように、じっと目を瞑る王妃の身体が小さく震えた。

 シュメルヒは、ここに来てようやく、エセル王妃が話したかったことはこれなのだ、と腑に落ちた。お告げだの、夢だの、王妃にとっては端からどうでも良かったのだ。シュメルヒが……ヨアンの妃が、頼みごとをしに己の元を訪ねてくる……その機会を逃したくなかっただけ。
 なぜか。それは今、彼女自身が説明した。
「私に、ヨアン様との橋渡しをご希望されているのですね」
 勝手な話だと思った。ヨアンは王妃に委縮していたが、決して嫌ってなどいなかった。むしろ兄に対する自責の念に苦しみ、<水の祈り>を完遂することで両親に認められたがっていた。
「私などいなくても、王妃様からヨアン様にひと言、言って差し上げればよいのです。貴方を大事に思っていると」
 なにがあっても、産んだ子が可愛くないわけないのだと。たとえ嘘でもいいから、目を見てそう言ってやりさえすれば、どんなに心が慰められるだろう。
「駄目、駄目なのよ、あたくし、何度もそうしようとしたけど……その度思い出してしまう。フェルの……あの子の燃えるように熱い身体……かわいそうに、呼吸もできなくて、最後の最後まで苦しそうだった。何度代わってあげたいと思ったか。あの子の命が手からすり抜ける心地が蘇って、ヨアンを憎いと思う心が暴れてしまう……後になって、なんて酷い母親なんだろうって何度も何度も……今度こそはって……」
 当時流行った感冒は、罹る者によっては程度が軽く済んだ。ヨアンは出歩けるほど軽かった。けれどヨアンが兄のもとに忍んで会いに入ったせいで、フェルは熱病を移され命を落としてしまった。
 エセル王妃が肩を震わせ、唇を噛んで涙を零した。高貴な女性が怒ったように顔を歪め、涙と鼻水をごしごしと拭う様子は、演技とも思えない。追い詰められ、自分でもどうしようもなく、それでもヨアンとの関係を修復したい一心のようだ。
(それでも、勝手だ。この人は身勝手で、臆病で……)
 どうしようもなく、「母」を捨てきれていない。母でいることを、諦めきれていないのだ。
 脳裏にティラの顔が浮かんだ。息子を見つめる目の奥にある、困惑と、忌避。ナーシャに向ける眼差しと正反対の、不安を湛えた美しく冷たい瞳。
(この方とヨアン様は……まだ間に合うのだろうか)
 自分とティラのように、すでに終わった関係ではなく、何かを始める前の、不確かであやふやな希望を育てていけるのだろうか。もし……もしそうだとしたら。
(ヨアン様は、笑ってくださるだろうか)
 失敗すれば、今以上にヨアンを傷つけてしまうかもしれない。たとえそうなっても、シュメルヒは詫びるしかできない。そばで慰めることができるのはナーシャで、自分にはその資格がない。
 エセル王妃の気持ちに偽りがなくとも、これまで何度も、歩み寄ろうとしてヨアンを傷付けてきた過去がある。だからこそ王妃本人も、これ以上失敗しなくて済むよう介助人を必要としたのだ。自分と同じく、他国から嫁いできた妃……しかも、時が経てば母国に帰される仮妃とくれば、どんな失態も恥も後を曳かない……まさに好都合な人間が降って湧いたというわけだ。しかし、初対面で例のごとく悪印象を授けてしまったため、さあどうやって仕切り直そうかと思っていたところへ、頼みごとをしたいと本人がやって来た。東洋では、このような時「鴨が葱を背負って」などどいう言い回しがあるという。
「私も、王妃様とヨアン様にはお互いを慈しみあう親子になっていただきたいと思っております」
 エセル王妃が泣き濡れた顔を上げ、シュメルヒを凝視した。探るような視線に、ゆっくりと頷く。
「微力ながら、お力添えさせてくださいませ」
「本当に?……ああ」
「ただ、一応申し上げますと、ヨアン様は私のことはお好きではありません。ヨアン様との関係を改善されたいのなら、王妃様ご自身が歩み寄ってくださるのが一番かと」
「……そうなの? てっきりあの子は貴方が気に入ってるのかと」
 それはない。シュメルヒは無言で首を横に振った。
「あり得ません」
「……でも、それじゃ困るのよ。あたくしに協力するためにも、なるべくヨアンには好かれるよう努力して頂戴、お願いよ」
「……善処いたします」
 彼女のことを少しだけ見直していたのに、また振りだしに戻った気がした。悪い人間ではないのかもしれないが、根本的に我儘で、身勝手で、子どもだ。
 エレオノーラは、『シュメルヒ様はエセル王妃ときっと気が合う』と言っていたが、そうは思えない。
 シュメルヒだって、できることならヨアンに好いてもらいたい。もちろん、後から輿入れするナーシャのために。

「口約束の証と言っては難だけれど、これをあげる」
 エセル王妃はエデ夫人から手渡されたハンカチで顔を拭き、冷めた紅茶を飲み干してから、テーブルの上に積まれた服の山に手を突っ込んだ。
 ……もう、この部屋で何があっても驚かない。そう決めて無表情に見守るシュメルヒの前に、ずいっと黒い塊が突きつけられる。
 小振りな、黒い子熊の置物である。エセル王妃の傍らの茶色い子熊より小さく、毛足が短い。目は深々とした緑である。
「……受け取れません」
 二頭の子熊が誰を模しているのか、さすがに察せれた。大事なものだろう。……片方は服の山に埋もれていたが。
「いいわ、まだいくつもあるから。名前を付けて可愛がってやって。『ぬいぐるみ』と言ってね。あたくしの生まれた国では子供のお守り代わりに、母親が縫うの。災厄を引き受けてくれるように、ひと針ひと針」
 まだいくつもある、ということは、今もヨアンの厄除けを願っているということだ。
「受け取ったら私のお願いも聞いてくださるのですね?」
「ええ」
「祈りを中断するのは、臣下の心象を悪くするとエレオノーラ様からお聞きしました」
 だから、イルミナさえシュメルヒを手助けしないのだと。エセル王妃はいいのだろうか。
「それほど重要なこと? あたくしはオスロの信仰に馴染めないのだけれど、祈りそのものに意味があるとは思えない。祈りで病気が治るなら、医者なんて要らない。……あの人はもう永くない」
 「あの人」。ヨアンの父であり、オスロの現国王で。そして、エセル王妃の夫だ。悲しみよりも疲れが滲んだような、乾いた声だった。
「だから他の皆がどう言おうと、あたくしは気にしない。ヨアンの他に跡継ぎはいないのだから、遅かれ早かれあの子が国王になることは決まっているのだし。それよりも、貴方に恩を売っておく方がいい」
 臆面もなく口にした後、少し笑う。
 シュメルヒはわずかに不安に駆られた。エセル王妃は未来を知らないから、そんな風に安心していられるのだろう。ヨアンの傍に裏切り者がいることを知ったら、暢気に構えていられまい。

 王妃の居室を出ようかという時、エセル王妃が「ちょっと」と呼び止めた。
「今度、貴方に似合う服を贈ってあげる。やっぱり、その服は貴方に似合ってない」
「……そう、でしょうか」
 似合うも似合わないも、シュメルヒにはよく分からない。ではどんな色の服ならいいというのだろうか。
「性格が暗いので、まとう色くらいは明るい方が良いのかと思っていました」
 淡い色ばかり用意されて差し出されるのは、そうした配慮もあるのかと思っていた。真面目に分析して言えば、エセル王妃は口元を押さえて噴き出した。
「だって貴方、本当は気性の強い人でしょう」
 シュメルヒが目を見開くと、エセル王妃は赤くなった目を細めた。
「自分で気付いてないのね。さっきの私を見る目、『この女はなんて自分勝手で我儘なんだろう』って思ってるのが見え見えだった」
 絶句していると、エセル王妃は肩を竦めた。
「……ヨアンのために憤慨してるのが分かった。貴方、あの子を大事に思っているのね。私に反感を抱くくらいに」
 エセル王妃が顔を上げ、まっすぐシュメルヒを見据えた。
「あたくしが駄目な母親なのは知ってる。今さら、遅いのも承知の上。だけど約束したのだから、あたくしに協力して。……貴方があたくしを嫌いでも、貴方のことは信用できる」
 信用。生まれて初めて他人から向けられた言葉だった。それをくれたのがエセル王妃なのも、「嫌いでもいい」と言われたことにも、ただただ驚く。感情の処理が追いつかなかった。
 シュメルヒは落ち着かない気分で、彼女の視線を受け止めていた。

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