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第七章 秘伝と任されたもの
408 機会がなかっただけです
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高耶の前では妖精は、樹精達と同じくらい、当たり前の存在だった。
「森とかで樹精達と一緒にいますよ?」
「……見た事ないよ……本当に居るの?」
「はい……」
「妖の間違いじゃなく?」
「はい……王と女王が、魔女並みに別空間を作れる力を持っていまして……」
妖精達の国というか、世界を持っており、そこで楽しく過ごしている。
「五千年ほどは、土地神との交流だけで、人との接触はなかったらしいですが、意外にもこちらのこともよく知っていますよ。ドラマとかアニメも好きらしくて」
「え!?」
「だからか、自分たちの存在の希少さも知ってて、人と出会わないようにしていたみたいですね。大騒ぎされるのは目に見えていますから」
「すごいね……」
文字は読めないが、言葉はどこの言葉でも分かるらしい。こうしたことが、イスティアが『言語理解』の魔術を可能にできた一因があるのだろうか。よって、小説は無理でも、メディアからの情報収集は可能だったようだ。
「そんなのと高耶君は、どうやって出会ったの?」
「普通に森で……瑤迦さんの所にもたまに来てます。確か……最初は土地神と話している所を見たからとかなんとか……」
「あ、土地神様も信頼してるから、無害だって思われたんだね。きっと」
「そう……ですかね?」
土地神とよく話をする人間など居ない。高耶は妖精達にとっても特別に映ったのだろう。
「で? どんな妖精と契約したの?」
「……っ」
源龍は察しているようだ。しかし、そうであってはくれるなとの必死さもある。言うべきか言わざるべきかと瞬間迷うが、どのみちバラすのだったと思い出す。
「……王と女王です。今回のことで、顔つなぎもできればと思いますしね」
「っ……そうだと思ったっ」
両手で顔を覆う源龍。予想通りでも衝撃らしい。
「大丈夫ですよ? 寧ろ精霊達よりもある意味付き合いやすいかもです。人間のこと、かなり研究してますから」
「……メディアで?」
「はい……ただ……一番のお気に入りの番組が、魔女っ子アニメらしいですけど」
完全に再び顔を上げた源龍は眉を寄せた。
「んん? それ、どうなるの?」
「やたら変身したがるだけですよ。あとステッキ好きです。キラキラなのとか」
「……それ、付き合いやすい……?」
「受け入れれば問題ないです」
どこか悟りを開いた人のように、胸に片手を当てて遠い所を見る高耶。
「うん。高耶君と居ると、心の広さとか、包容力とか? そういうの試されるよね……」
「そうですか?」
源龍は更に遠い所を見ているようだ。
そんな会話を、いつの間にか傍に来ていた焔泉と蓮次郎、達喜が聞いていたらしい。
「……高坊……」
「高耶くん……」
「高耶……お前なあ……」
「「「なんで黙ってた!」」」
「……すみません……」
一応謝っておいた。
この後、コソコソと首領達で話し合いが始まり、仕方のない子だという視線を高耶は何度かもらった。その度に、膝の上に座った果泉が慰めてくれる。
《でも、果泉も妖精さんたのしみ!》
首領達の耳もその言葉を拾う。するとどうだろう。姿勢を正して結果を出した。
「「「「「見せよう」」」」」
「あ、でも、最後にですよ」
「果泉ちゃん、最後まで居るといいよ」
「うむ。じいじの所で一緒に見たいよな?」
「「「「「それはずるい!」」」」」
すぐに果泉の取り合いになったので、高耶もほっと息を吐いた。
そして、休憩が終わった。
『では、再開いたします。先ず最初にこちらの方々をご紹介いたします』
そうして出てきたのは、エルラントとイスティア、キルティスと瑤迦だった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
来年もよろしくお願いします!
ファンタジー新作も投稿予定です。
お楽しみに!
「森とかで樹精達と一緒にいますよ?」
「……見た事ないよ……本当に居るの?」
「はい……」
「妖の間違いじゃなく?」
「はい……王と女王が、魔女並みに別空間を作れる力を持っていまして……」
妖精達の国というか、世界を持っており、そこで楽しく過ごしている。
「五千年ほどは、土地神との交流だけで、人との接触はなかったらしいですが、意外にもこちらのこともよく知っていますよ。ドラマとかアニメも好きらしくて」
「え!?」
「だからか、自分たちの存在の希少さも知ってて、人と出会わないようにしていたみたいですね。大騒ぎされるのは目に見えていますから」
「すごいね……」
文字は読めないが、言葉はどこの言葉でも分かるらしい。こうしたことが、イスティアが『言語理解』の魔術を可能にできた一因があるのだろうか。よって、小説は無理でも、メディアからの情報収集は可能だったようだ。
「そんなのと高耶君は、どうやって出会ったの?」
「普通に森で……瑤迦さんの所にもたまに来てます。確か……最初は土地神と話している所を見たからとかなんとか……」
「あ、土地神様も信頼してるから、無害だって思われたんだね。きっと」
「そう……ですかね?」
土地神とよく話をする人間など居ない。高耶は妖精達にとっても特別に映ったのだろう。
「で? どんな妖精と契約したの?」
「……っ」
源龍は察しているようだ。しかし、そうであってはくれるなとの必死さもある。言うべきか言わざるべきかと瞬間迷うが、どのみちバラすのだったと思い出す。
「……王と女王です。今回のことで、顔つなぎもできればと思いますしね」
「っ……そうだと思ったっ」
両手で顔を覆う源龍。予想通りでも衝撃らしい。
「大丈夫ですよ? 寧ろ精霊達よりもある意味付き合いやすいかもです。人間のこと、かなり研究してますから」
「……メディアで?」
「はい……ただ……一番のお気に入りの番組が、魔女っ子アニメらしいですけど」
完全に再び顔を上げた源龍は眉を寄せた。
「んん? それ、どうなるの?」
「やたら変身したがるだけですよ。あとステッキ好きです。キラキラなのとか」
「……それ、付き合いやすい……?」
「受け入れれば問題ないです」
どこか悟りを開いた人のように、胸に片手を当てて遠い所を見る高耶。
「うん。高耶君と居ると、心の広さとか、包容力とか? そういうの試されるよね……」
「そうですか?」
源龍は更に遠い所を見ているようだ。
そんな会話を、いつの間にか傍に来ていた焔泉と蓮次郎、達喜が聞いていたらしい。
「……高坊……」
「高耶くん……」
「高耶……お前なあ……」
「「「なんで黙ってた!」」」
「……すみません……」
一応謝っておいた。
この後、コソコソと首領達で話し合いが始まり、仕方のない子だという視線を高耶は何度かもらった。その度に、膝の上に座った果泉が慰めてくれる。
《でも、果泉も妖精さんたのしみ!》
首領達の耳もその言葉を拾う。するとどうだろう。姿勢を正して結果を出した。
「「「「「見せよう」」」」」
「あ、でも、最後にですよ」
「果泉ちゃん、最後まで居るといいよ」
「うむ。じいじの所で一緒に見たいよな?」
「「「「「それはずるい!」」」」」
すぐに果泉の取り合いになったので、高耶もほっと息を吐いた。
そして、休憩が終わった。
『では、再開いたします。先ず最初にこちらの方々をご紹介いたします』
そうして出てきたのは、エルラントとイスティア、キルティスと瑤迦だった。
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読んでくださりありがとうございます◎
来年もよろしくお願いします!
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お楽しみに!
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