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第2章 開拓篇
第110話 村人 首都村人に国王を迎える
しおりを挟む村人国際空港
現在、リバティー級輸送船3隻が停泊していた。2隻は、ズーダン航路のシン路線と斉路線、もう一隻は、明日サンカルロスへ出発予定のサンカルロス2であった。
「管制から入港許可が下りました」
「うむ。針路はこのまま保持せよ、このまま入港する」
「了解」
船橋でそんなやり取りをしている中、サントス国王は、村人村の発展ぶりや、空港の大きさに驚愕していた。
「なんなんだ?この規模は?」
それもそのはず、村人国際空港は第2空港を併設している。ここを基地にしているドレッドノートを旗艦とする村人連合艦隊は、出港していて、そこにはタカミナ級護衛艦のサヤカとシオリとナッツミーの3隻がいるだけだった。この艦隊をみてさらに国王は驚いた。
「まだ、あんな船があるのか?」
本来であれば、空港から出港させパトロールをさせる予定であったが、ダイバースクエアーであんなこともあったものだから、首都防衛のために待機させていたのだった。
「ええ・・ここの防衛艦隊です」
「ふーむ・・・」
予定が大幅に変更になって、村人村に残っていた連中もてんやわんやの事態になっていた。特に迎賓館は準備で大変だったと担当していたミデアから後で聞いた。とりあえず、迎賓館に送ったまでは良かったのだが、引き渡しは明後日と本来の予定より一日も前に国王がやってきてしまった。
というわけで、ミケえもん、トランプ、シマ、銭玄人を集め緊急会議を開いた。とりあえず、明日は、引き渡しの調印式の後、船を見て、村人温泉へ向かって、前夜祭をおこなうことに決まった。しかし、会議の席で、銭がぼそりとつぶやいた。
「あまりにも不自然ですな」
「なにがだ?」
「今回の魔族の動きですよ」
「どういう意味だ?」
「我々の動きを見て仕掛けてきたような感じがするのですが」
「それは考え過ぎではないのか?」
するとロクテン魔王がぼそりと
「いやー見ものだったぞ。大熊猫がお主の艦隊によって、一瞬で滅ぼされた瞬間の魔王たちの驚愕の表情が」
ロクテン魔王は、分身である抜け殻を十大魔王会議に出席させていて、そいつからテレパシーのようなもので会議の内容を見ていたのだった。今回の攻撃は十大魔王の誰かが仕掛けたようだ。
「どういう意味ですか?」
「実は、今回の件、魔人ヒロシが仕掛けたことのようだ」
「誰だ。そいつは?」
「奴は、魔王に売り込みに来た魔人の一人だと思う」
「売り込み?どういう意味だ?」
「つまり、魔王に気に入られてそこで名を売って、上級魔人にステップアップを狙っているような奴だ。ただ、こんなこと魔人ヒロシごときが思いつくはずもないのだが。ただ、簡単に始末されてしまったので、奴の顔は丸つぶれになったのは間違いない」
「ということは」
「魔人ヒロシは名誉挽回の為、何かを仕掛けてくるだろう」
「どうしたらいい?」
「あれだけの戦力があれば、心配あるまい。奴もバカではない。戦力を集めて攻撃してくるだけのことだ。ただ、今度は失敗できないから、奴も戦場に現れるだろうが」
「それはいつぐらい?」
「さあ・・・そこまでは、ただ、魔族を使ってくるはずだ」
「わかった。取り合えず、ダイバースクエアー周辺のパトロールを強化しよう」
こうして、会議は終了した。
ちなみにライム殿はロクテン魔王には勝つことはできなかったそうだ。
***
引き渡し式
一つのテーブルに、リバティー級輸送船、カールルイス号の引き渡しに関する書類にお互いのサインを記入し、その後、国王を連れて、建造ドックにある本船へ行き、船内見学を行った後、ルミエールで村人温泉へ行き、前夜祭を行った。
演目は、ズーダン雑技団によるコミカルな雑技団ショウ、サーカス団のショウ、そして美女軍団の歌謡ショウと円舞、喜び組による肉弾ショウなどもあったりもして、国王様はかなりお気に召した模様だった。特に最後の喜び組については、お持ち帰りもされてしまった。
翌日、船の引き渡しを行うことになった。ドックに於いて、王女に金の斧をわたし、しこうを切断してもらった。
ダーン!!
切断されたしこうの先にぶら下がっているシャンパンがまっすぐに船首に向かっていき、パリンと割れた。
船名は”カールルイス”とアナウンスされ、それまで船名を隠していた幕が開き、風船が空を舞った。こうして、引き渡し式は無事に終わった。そして、その頃に戻ってきた神7艦隊を護衛につけ、処女航海に出たのであった。
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