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本編
消えない闇 side ランバート
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医務室を出て急いでイリーナの元に戻ったが、呪詛の状況は悪化していた。部屋に入ると壁や天井までもが闇色に染まり、ベッドで寝ているはずの彼女の姿は見えない。
「……何故……」
「小僧、女はどうした?」
闇色の中から出てきたオーウェン殿が俺に女の事を尋ねる。城での経緯を出来るだけ簡潔に話しながらも、俺の視線は部屋の中から動かせなかった。
「女の魔力を消した……彼女が引き寄せたか……」
「どういう事なんだ?」
彼の推測は呪詛を切っ掛けに城に漂う悪意をイリーナが引き寄せてしまった可能性を話している。彼女が引き寄せる?これ程の悪意を?切っ掛けが本当に呪詛だけなのか?それより……先ずは、この闇を……
「剣で切る」
オーウェン殿が一歩下がった事を確認して、剣を抜き魔力を集める。蒼い輝きを放つ剣を横に凪払う様に部屋の中で振れば、蒼い閃光と共に闇が上下に分かれてイリーナの姿が見えた。
「イリーナ!」
彼女の名前を呼んでも返事は来ない。それだけで胸が締め付けられる様に苦しい。起きてくれ、そして、その眼で俺を見てくれ!
何度も名前を呼ぶが闇が再び、増えて彼女を飲み込もうとしている。止めろ!感情のままに再び、剣を振れば一瞬だけベッド迄の道が出来て消えた。クソ!これじゃ近くに行く事すら出来ない。
「オーウェン殿、後の事は頼んだ」
「小僧、何をする気だ?」
その問いに答えず、今残る魔力を剣に集める。朝から暴れているし、この一回で動けなくなるだろうが、それでも俺は
「イリーナを助ける!」
剣に集まった魔力で輪郭がボヤける。汗が吹き出る程の熱と眼を焼きそうな光を纏う剣で、目の前に広がる闇を切り裂いた。ジュッと焼ける様な音と共に、闇から煙が立ち上がり廊下を埋め尽くす。煙に気付いた使用人の声が大きくなるが、次第に部屋の中の闇は全て煙に変わり視界が開けた。
部屋の中のベッドで休むイリーナがはっきりと見える。フラつく足を無理矢理動かして部屋の窓を開けると、煙が一気に外へ流れ出す。窓枠に腰掛けて身体を支えながら、浄化の粉を部屋に撒くと、キンと金属音の様な音と共に一瞬だけ真っ白い光が部屋全体を包んで消える。
オーウェン殿がイリーナに近付いて、呼吸や足の呪詛を確認する。俺の方へ顔を向けると、大きく頷いた。
「呪詛は完全に消えた。後は目を覚ませば大丈夫だ」
フラフラと彼女の側に行くと、その手を握る。手のひらに伝わる温もりに安堵すると、体力の限界を知らせる様に瞼が重くなる。
あー後で王様と師匠に怒られるな……
そう考えた後、そのまま眠った
「小僧、良くやった」
「……何故……」
「小僧、女はどうした?」
闇色の中から出てきたオーウェン殿が俺に女の事を尋ねる。城での経緯を出来るだけ簡潔に話しながらも、俺の視線は部屋の中から動かせなかった。
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彼の推測は呪詛を切っ掛けに城に漂う悪意をイリーナが引き寄せてしまった可能性を話している。彼女が引き寄せる?これ程の悪意を?切っ掛けが本当に呪詛だけなのか?それより……先ずは、この闇を……
「剣で切る」
オーウェン殿が一歩下がった事を確認して、剣を抜き魔力を集める。蒼い輝きを放つ剣を横に凪払う様に部屋の中で振れば、蒼い閃光と共に闇が上下に分かれてイリーナの姿が見えた。
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彼女の名前を呼んでも返事は来ない。それだけで胸が締め付けられる様に苦しい。起きてくれ、そして、その眼で俺を見てくれ!
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「オーウェン殿、後の事は頼んだ」
「小僧、何をする気だ?」
その問いに答えず、今残る魔力を剣に集める。朝から暴れているし、この一回で動けなくなるだろうが、それでも俺は
「イリーナを助ける!」
剣に集まった魔力で輪郭がボヤける。汗が吹き出る程の熱と眼を焼きそうな光を纏う剣で、目の前に広がる闇を切り裂いた。ジュッと焼ける様な音と共に、闇から煙が立ち上がり廊下を埋め尽くす。煙に気付いた使用人の声が大きくなるが、次第に部屋の中の闇は全て煙に変わり視界が開けた。
部屋の中のベッドで休むイリーナがはっきりと見える。フラつく足を無理矢理動かして部屋の窓を開けると、煙が一気に外へ流れ出す。窓枠に腰掛けて身体を支えながら、浄化の粉を部屋に撒くと、キンと金属音の様な音と共に一瞬だけ真っ白い光が部屋全体を包んで消える。
オーウェン殿がイリーナに近付いて、呼吸や足の呪詛を確認する。俺の方へ顔を向けると、大きく頷いた。
「呪詛は完全に消えた。後は目を覚ませば大丈夫だ」
フラフラと彼女の側に行くと、その手を握る。手のひらに伝わる温もりに安堵すると、体力の限界を知らせる様に瞼が重くなる。
あー後で王様と師匠に怒られるな……
そう考えた後、そのまま眠った
「小僧、良くやった」
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