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本編
ギルドカードは返品不可!
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白いカードを見詰めたまま固まる私に、マスターが説明を続ける。
「近年、回復魔法の使い手が減ってきていてなぁ。パーティーメンバーに強引に引き抜いたとか、奴隷契約で縛って酷使する事案が世界共通問題になりつつある」
僧侶や魔法使いでも使える回復魔法もあるけど回復専門の人の方が効果は高い。しかも、回復専門の白いカードは珍しい物になっていて、何処の国でも目立つらしい。他の国でも目立つなら……旅……出来ないんじゃない?
「そんな危険なカード要りません」
「そりゃ無理だ。一度、作ると本人が亡くなるか犯罪を犯して追放されない限り消えねぇんだ」
嘘でしょ?一生、このカード持ってないといけないの?他に方法は無いの?
泣きそうになりながらランバートさんに視線を向けると、口元を手で抑えながら彼がカードの色が変わる方法があると言った。あるの!教えてください、今すぐに!!!!
「いや、あるんだが……その……」
「勇者。腹括れ」
マスターの一言にランバートさんが、グッと言葉に詰まる。よく見ると彼の耳や頬が赤くなっていた。はい?何を恥ずかしがっているの?ジッとランバートさんの顔を見詰めていると、彼が咳払いした。
「女性は……結婚や出産すると変わる事が一番多い。子供を産むって事は命懸けな事だからだろう」
「女性は?男性は違うの?」
「レベルが上がれば変わる。俺のカードも始めは銅だったしな」
へぇ!じゃあ、私もレベルが上がると変わるかもしれないよね?なのに女性、男性で言い方が違うのは何故?
「男女共通でレベルが上がれば変わるが、結婚や出産で変わるのは女性が圧倒的に多いんだ」
そうなんだ……結婚……誰と?えーと、顔が赤いのは……あ、うん。言いにくいね。なんか……ごめんなさい?
お互いに気まずい雰囲気になった時、マスターがため息を吐いた。
「お前らがさっさとくっ付きゃ丸く収まるだろうよ」
「「グッ」」
マスターの言った言葉に、二人で同時に言葉に詰まる。いやね、両想いですよ。でもね、結婚って好きだからで出来る事では無いし……お義父様がねぇ……
「どうした?なんか問題でもあんのか?」
「………………ある」
長い沈黙の後でランバートさんが言った一言が部屋にやたらと響いて聞こえた。マスターが目を丸くして私達を交互に見た。うん、あるね。言わなくても分かるよお義父様でしょ?マスターは簡単に言うけどねぇ
「師匠に王様にエルフに……」
「ちょっと待って!王様とか、エルフって二人は関係ないよね!?」
私が慌てて否定すると、ランバートさんが静かに首を横に振った。え?私の知らない所で皆で何を話ししてるのよ!
「とんでもねぇ、お相手だな勇者」
「まぁ、それでも離さないがな」
笑ってマスターと話しているランバートさんからの爆弾発言に、私だけ顔が真っ赤になって俯いた。いや、彼は無意識なんだろうけどね。私は嬉しいやら恥ずかしやら……
「はい、はい。お熱いこった……取り敢えずコレを使ってみてくれ」
マスターが私に差し出したケースは、白い枠の中にカードを入れて首から下げられる様になっていた。
「これは試作品なんだが、白いカードを隠す為に色の認識阻害の魔石が隠してある」
受け取った私はカードを入れようとして、一つ気付いた事があった。これは……失敗している。魔石の位置が悪いのと、枠の色を変えないといけない。
「……ケースを少し修正しても良いですか?」
「あ?なんか問題でもあんのか?」
マスターに睨まれて少し驚いたけど試作品は失敗している事を伝えて、目の前でカードを入れて見せた。するとケースの中のカードは白いまま、何の変化もなかった。
「マジか……何で他のカードは色が変わって見えんだ?」
マスターが頭を抱えて唸り始める。試作品を試験した時には、色が変わった事を確認したらしい。ランバートさんのカードを入れると、白銀が銅に変わって見えた。
「それは白色だけ認識阻害の対象になって無いんです」
マスターに枠の色が白いから対象外になっている事と、魔石を入れる位置を変える事を提案した。
「魔具は専門外で分からん」
そう言われたから目の前でやっても良いか尋ねると了承されたので、収納から塗料を取り出すと先ずは枠の色を茶色に変えた。魔石はケースの真ん中、カードで隠れる場所から紐と枠の繋ぎ目に変えて装飾で誤魔化す。下手に隠すより飾りにした。
「はい、出来ました」
そう言った後、カードを入れると、白色から鉄色に変わる。この色で問題無いんですか?
「鉄色……生産職の色か。これなら修理士だし問題ねぇな」
マスターからの確認と了承も貰い、私は魔具修理士でギルドに登録した。マスターからケースの作り方を教えて欲しいと言われたので、後日、詳細を紙に纏めて届ける約束をしてギルドを出た。お金は両替出来たし、必要分以外は預け入れもすんだ。
やっと買い物に行ける!
「近年、回復魔法の使い手が減ってきていてなぁ。パーティーメンバーに強引に引き抜いたとか、奴隷契約で縛って酷使する事案が世界共通問題になりつつある」
僧侶や魔法使いでも使える回復魔法もあるけど回復専門の人の方が効果は高い。しかも、回復専門の白いカードは珍しい物になっていて、何処の国でも目立つらしい。他の国でも目立つなら……旅……出来ないんじゃない?
「そんな危険なカード要りません」
「そりゃ無理だ。一度、作ると本人が亡くなるか犯罪を犯して追放されない限り消えねぇんだ」
嘘でしょ?一生、このカード持ってないといけないの?他に方法は無いの?
泣きそうになりながらランバートさんに視線を向けると、口元を手で抑えながら彼がカードの色が変わる方法があると言った。あるの!教えてください、今すぐに!!!!
「いや、あるんだが……その……」
「勇者。腹括れ」
マスターの一言にランバートさんが、グッと言葉に詰まる。よく見ると彼の耳や頬が赤くなっていた。はい?何を恥ずかしがっているの?ジッとランバートさんの顔を見詰めていると、彼が咳払いした。
「女性は……結婚や出産すると変わる事が一番多い。子供を産むって事は命懸けな事だからだろう」
「女性は?男性は違うの?」
「レベルが上がれば変わる。俺のカードも始めは銅だったしな」
へぇ!じゃあ、私もレベルが上がると変わるかもしれないよね?なのに女性、男性で言い方が違うのは何故?
「男女共通でレベルが上がれば変わるが、結婚や出産で変わるのは女性が圧倒的に多いんだ」
そうなんだ……結婚……誰と?えーと、顔が赤いのは……あ、うん。言いにくいね。なんか……ごめんなさい?
お互いに気まずい雰囲気になった時、マスターがため息を吐いた。
「お前らがさっさとくっ付きゃ丸く収まるだろうよ」
「「グッ」」
マスターの言った言葉に、二人で同時に言葉に詰まる。いやね、両想いですよ。でもね、結婚って好きだからで出来る事では無いし……お義父様がねぇ……
「どうした?なんか問題でもあんのか?」
「………………ある」
長い沈黙の後でランバートさんが言った一言が部屋にやたらと響いて聞こえた。マスターが目を丸くして私達を交互に見た。うん、あるね。言わなくても分かるよお義父様でしょ?マスターは簡単に言うけどねぇ
「師匠に王様にエルフに……」
「ちょっと待って!王様とか、エルフって二人は関係ないよね!?」
私が慌てて否定すると、ランバートさんが静かに首を横に振った。え?私の知らない所で皆で何を話ししてるのよ!
「とんでもねぇ、お相手だな勇者」
「まぁ、それでも離さないがな」
笑ってマスターと話しているランバートさんからの爆弾発言に、私だけ顔が真っ赤になって俯いた。いや、彼は無意識なんだろうけどね。私は嬉しいやら恥ずかしやら……
「はい、はい。お熱いこった……取り敢えずコレを使ってみてくれ」
マスターが私に差し出したケースは、白い枠の中にカードを入れて首から下げられる様になっていた。
「これは試作品なんだが、白いカードを隠す為に色の認識阻害の魔石が隠してある」
受け取った私はカードを入れようとして、一つ気付いた事があった。これは……失敗している。魔石の位置が悪いのと、枠の色を変えないといけない。
「……ケースを少し修正しても良いですか?」
「あ?なんか問題でもあんのか?」
マスターに睨まれて少し驚いたけど試作品は失敗している事を伝えて、目の前でカードを入れて見せた。するとケースの中のカードは白いまま、何の変化もなかった。
「マジか……何で他のカードは色が変わって見えんだ?」
マスターが頭を抱えて唸り始める。試作品を試験した時には、色が変わった事を確認したらしい。ランバートさんのカードを入れると、白銀が銅に変わって見えた。
「それは白色だけ認識阻害の対象になって無いんです」
マスターに枠の色が白いから対象外になっている事と、魔石を入れる位置を変える事を提案した。
「魔具は専門外で分からん」
そう言われたから目の前でやっても良いか尋ねると了承されたので、収納から塗料を取り出すと先ずは枠の色を茶色に変えた。魔石はケースの真ん中、カードで隠れる場所から紐と枠の繋ぎ目に変えて装飾で誤魔化す。下手に隠すより飾りにした。
「はい、出来ました」
そう言った後、カードを入れると、白色から鉄色に変わる。この色で問題無いんですか?
「鉄色……生産職の色か。これなら修理士だし問題ねぇな」
マスターからの確認と了承も貰い、私は魔具修理士でギルドに登録した。マスターからケースの作り方を教えて欲しいと言われたので、後日、詳細を紙に纏めて届ける約束をしてギルドを出た。お金は両替出来たし、必要分以外は預け入れもすんだ。
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