【完結】どうやら私は婚約破棄されるそうです。その前に舞台から消えたいと思います

りまり

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30 キースside 

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 俺はルーカスさまの御者をしているキースと言う。

 ルーカスさまの婚約者であるリーフ様を亡き者にするための罪状を並べた書類を陛下に渡し、サインをもらいたいたいのだが、中々サインしてくれない

 始めはグダグダ言っていたが、アリス嬢の命に係ると脅したら二つ返事で心よく承諾してくれた。

 アリス嬢な今のところ一人しかいない夢見の一族、貴重な血筋を絶やすわけにはいかないのだ。

 そのため、彼女の一族は魔力量の多い者との婚姻を続けていた。

 ただ、夢見の力は女性にしか継がれず、男子が生まれると多くの嫁をめとり、女子を生ませる為の種馬として教育していくのだ。

 それでも年々減っていきとうとうアリス一人になってしまったのだ。

 貴重なアリス嬢をおめおめ死なせるわけにはいかないのだ。

 血筋を絶やすことなく子孫を増やしてもらうために、何としても彼女を守る義務があるのだ。

 出来れば自分を選んでもらえればと思っているのも確かだ。

 守って上げたい思う。

 あのおびえた顔がたまらないのだ。

 あの顔を見るともっといじめたくなるのだ。

 かわいいアリス嬢を危険にさらす輩はどんな手を使っても始末するつもりだ。

 その為の証拠はすべて集まり後は断罪の日取りだけだったのだ。

 そんな時事件は起こった。

 アリス嬢が狙われたのだ。

 俺は怒りが込み上げてきた。

 怖かったのか寝込んでしまったのだ。

 俺たちは一刻の猶予もないと判断し、卒業式を待たずにリーフ嬢に罪状を叩き付けたのだ。

 何やら喚き散らしていたが、俺たちが理解できる内容ではなかった。

 やはり頭がいかれていたのかも知れない。

 これでいくらかは過ごしやすくなるといいのだが、そればかりはアリス嬢の心の傷が癒えるのをまつしかない。

 俺はそっと寄り添うことにした。

 彼女が俺を選んでくれるように、今から最善を尽くしていくつもりだ。

 ちなみにリーフ嬢は魔の森に捨てて来てもらった。

 運よく生き残っても困るので、それなりの準備をしてから捨てに行かせたので、魔の森で魔物に襲われ恐怖しながら死ねばいいんだ。

 ただ、心優しいアリスには修道院に入れたと嘘をついたのは言うまでもない。

 
 

 

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