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親友からの手紙
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そんなある日”プチバトゥ”に訪問者が現れた。
訪問者は、イルギアス様だった。
彼はかつての親友、オリヴィエ・メシアン様からの手紙を届けてくださったのだ。
「イルギアス様、お手数をおかけして申し訳ございません。」
「いえいえ、オリヴィエ様が用心の為に魔法で封印を掛けられたので私が開封しないと開けませんので問題ございません。また、このお手紙の内容に関してお話がございます。不躾で申し訳ございませんが、この場でお手紙をお読み頂いてもよろしいでしょうか?」
「構いませんが、魔法の封印とは?」
「そのままお持ち頂いて大丈夫です。”フラム”」
”フラム”の言葉と共に手に持った手紙がボゥと暖かくなったが、すぐに暖かさは消えた。
「封印を解きました。開封して問題ございません。」
「ありがとうございます。」
手紙を開くと懐かしい親友の文字が見えた。
ーーーーーーーーーー
アーリス・イソラ様へ
アーリス様、こうして貴女宛にお手紙がかける日が来るなんて、思いもしませんでした。
3年前貴女を失ったと思った時から、私の胸にはぽっかり穴が空いてしまった気がしていました。
貴女が生きていると知ってから、その穴は塞がり今では喜びでいっぱいです。
本当は、駆けつけて直接お会いしたかったのだけど、ダルタス国へ嫁ぐ準備があり父上から許可を取ることが出来ませんでした。この手紙が届く頃には、もしかしたらダルタス国へ既に嫁いでいるかもしれません。
アレン殿下から、3年前の出来事の顛末やクリストファー殿下と共に北の離宮で過ごされていることを手紙で聞きました。特にクリストファー殿下のご様子を聞き、貴女が苦労されているのではないかと心配しています。
クリストファー殿下のことですが、アレン殿下からの手紙から症状を聞き、以前、古書で見た症状と同じだと気づきました。対処方法があるのですが、これは魔法を使うので通常の医者では対応できません。また、光と闇の魔法を使える魔法使いである必要があります。
通常、光と闇を共に操れる魔法使いは稀なのですが・・・イルギアスはどちらも操れる魔法使いなのです。それに安心してください。イルギアスはメシアン国の前魔術師団長なのです。なのでクリストファー殿下を危険にさらす可能性は低いです。少し時間はかかりますが、イルギアスを信じて任せてください。
私はこの手紙をしたためると同時に、イルギアスと父上、叔父上、メシアン国魔術師団などの各所に調整の連絡をします。
全ての調整が済んだら、イルギアスにこの手紙を貴女に渡して貰うように依頼します。
この手紙をご覧になっているということは、全ての準備が整ったということです。
この方法が、貴女の役に立てるよう、救いの一助になりますように祈っています。
オリヴィエ・メシアン
ーーーーーーーーーーーー
「オリヴィエ様!」
私を気遣う優しい手紙に涙が止まらなかった。彼女への手紙を書こうと幾度か思ったが、激動の日々に流され手付かずじまいだった。
「オリヴィエ様、ありがとうございます。ありがとうございます!」うわ言のようにそう言っては泣く私が落ち着くまで、イルギアス様は黙って見守ってくれていた。
「落ち着かれましたでしょうか?」
ようやく激情が収まった頃、イルギアス様が声をかけてくれた。
「はい。取り乱して申し訳ございません。」
「大丈夫でございます。オリヴィエ様のお手紙にクリストファー殿下への対処方法が書いてありましたか?」
「いえ、詳しくは何も。”古書で見た症状と同じ”、”対処方法には光と闇の魔法使い”が必要としか書かれていませんでした。」
「・・・そうですか・・・恐らく私からご説明をした方が良いというご判断だったのでしょう。」
イルギアス様は、顎に手を当てて少し考え込むように黙った。
「あの?」
「いや、今、どの様にご説明すべきか考え込んでしまって失礼致しました。お手紙を魔法で封印していたので、もっと踏み込んだ説明をされているのだとばかり思っていたもので。流石に禁書の内容まではお手紙にしたためられなかったのでしょう。」
「えっ!禁書ですか」
「はい。禁書です。ただ、光と闇を同時に操る魔法使いでなければ、扱うことはできないのですが。今回は禁書に書かれた魔法を使用する為、各所に調整が必要だったのです。」
だからメシアン国王、トバルズ国王、メシアン魔術師団の調整が必要だったんだ!と思い至る。
「私は魔術師団長の時代、禁書を研究しておりました。オリヴィエ様が禁書を読まれたのも、私が国王様へ提出した研究レポートを読まれたことがきっかけではないかと思います。」
「そんなことが・・・だからオリヴィエ様はイルギアス様を信頼する様にと仰られたのですね。」
イルギアス様は、頷くと真剣な表情で制約を求めた。
「これからのお話は、他言禁止となります。公爵家の方々にも詳細は厳禁です。他の方々に何か尋ねられたら、”また、イルギアスに闇の魔法を使ってもらった”と言っていただければと思います。よろしいですね。」
「はい。」
私は力強く頷いた。
「これからかける魔法について説明いたします。クリストファー殿下とアーリス様には”アノーのテーブル”に着いていただくことになります。」
「アノーのテーブルですか?」
「はい。現実から目を背けて逃避している意識を、話し合いのテーブルに着けさせるという意味です。」
現実逃避・・・まさにクリス様のことだと気づいた。
「アノーとは”輪”という意味です。人は身体だけの存在ではなく、身体の中心に”核”、核を包む卵型の”魂”、魂を包む”身体”、身体を包む卵型の”オーラ”があると言われています。クリストファー殿下はこの”魂”と”核”に傷がつき、歪になってしまっている状況です。この状況で闇魔法を掛けると、さらに傷が広がり廃人になってしまう恐れがあります。その為、このような状況の場合、通常は闇魔法は厳禁となります。ここまでよろしいでしょうか。」
「闇魔法は本来は厳禁なんですね。ですが、私は『夢渡り』を行っていただきましたが。」
「はい。アーリス様におかけした『夢渡り』はクリストファー殿下まで状態が悪くなければ、問題はございません。クリストファー殿下のように深い傷を負っている場合は、厳禁なのです。
ただし、闇と光の魔法を同時に操れる魔法使いであれば話しは別です。闇魔法で接触し、光で癒します。そして、妄想に逃避出来ない空間で接触者と会話が可能となります。禁書では、同じ症状の方がこの方法を用いて症状が改善した過程が書かれていました。ただし、劇的な効果は望めません。何故ならば、性急に進めると闇魔法の力が強くなり、廃人になってしまう恐れが有るからです。」
廃人!その言葉に背筋が一瞬凍る。
「イルギアス様、本当に大丈夫なのでしょうか?」
「はい。私はまず相手の状況を把握してからことを進めますので、魔力は調整するので問題ございません。ただ、クリストファー殿下の状況によっては長くかかるかもしれません。」
「長くとはどれくらいですか?」
「半年から1年。長引けばもっと時間はかかるかと」
「そんなに・・・でも、イルギアス様はメシアン国に戻らなければならないですよね。」
「本来なら先々週戻る予定でしたが、オリヴィエ様が各所に掛け合って調整されて滞在が延長となりました。とりあえずメシアン国とトバルズ国の友好の架け橋となるようにと1年の任務を命じられました。」
「そうでしたか。イルギアス様、ご迷惑をおかけして申し訳ございません。」
「いえ、アーリス様は何も悪くはございませんので、謝罪は不要です。私はオリヴィエ様の命を受けたのですからお気になさらないでください。」
そういうと光と闇の魔法使いはニッコリと穏やかに微笑んだ。
訪問者は、イルギアス様だった。
彼はかつての親友、オリヴィエ・メシアン様からの手紙を届けてくださったのだ。
「イルギアス様、お手数をおかけして申し訳ございません。」
「いえいえ、オリヴィエ様が用心の為に魔法で封印を掛けられたので私が開封しないと開けませんので問題ございません。また、このお手紙の内容に関してお話がございます。不躾で申し訳ございませんが、この場でお手紙をお読み頂いてもよろしいでしょうか?」
「構いませんが、魔法の封印とは?」
「そのままお持ち頂いて大丈夫です。”フラム”」
”フラム”の言葉と共に手に持った手紙がボゥと暖かくなったが、すぐに暖かさは消えた。
「封印を解きました。開封して問題ございません。」
「ありがとうございます。」
手紙を開くと懐かしい親友の文字が見えた。
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アーリス・イソラ様へ
アーリス様、こうして貴女宛にお手紙がかける日が来るなんて、思いもしませんでした。
3年前貴女を失ったと思った時から、私の胸にはぽっかり穴が空いてしまった気がしていました。
貴女が生きていると知ってから、その穴は塞がり今では喜びでいっぱいです。
本当は、駆けつけて直接お会いしたかったのだけど、ダルタス国へ嫁ぐ準備があり父上から許可を取ることが出来ませんでした。この手紙が届く頃には、もしかしたらダルタス国へ既に嫁いでいるかもしれません。
アレン殿下から、3年前の出来事の顛末やクリストファー殿下と共に北の離宮で過ごされていることを手紙で聞きました。特にクリストファー殿下のご様子を聞き、貴女が苦労されているのではないかと心配しています。
クリストファー殿下のことですが、アレン殿下からの手紙から症状を聞き、以前、古書で見た症状と同じだと気づきました。対処方法があるのですが、これは魔法を使うので通常の医者では対応できません。また、光と闇の魔法を使える魔法使いである必要があります。
通常、光と闇を共に操れる魔法使いは稀なのですが・・・イルギアスはどちらも操れる魔法使いなのです。それに安心してください。イルギアスはメシアン国の前魔術師団長なのです。なのでクリストファー殿下を危険にさらす可能性は低いです。少し時間はかかりますが、イルギアスを信じて任せてください。
私はこの手紙をしたためると同時に、イルギアスと父上、叔父上、メシアン国魔術師団などの各所に調整の連絡をします。
全ての調整が済んだら、イルギアスにこの手紙を貴女に渡して貰うように依頼します。
この手紙をご覧になっているということは、全ての準備が整ったということです。
この方法が、貴女の役に立てるよう、救いの一助になりますように祈っています。
オリヴィエ・メシアン
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「オリヴィエ様!」
私を気遣う優しい手紙に涙が止まらなかった。彼女への手紙を書こうと幾度か思ったが、激動の日々に流され手付かずじまいだった。
「オリヴィエ様、ありがとうございます。ありがとうございます!」うわ言のようにそう言っては泣く私が落ち着くまで、イルギアス様は黙って見守ってくれていた。
「落ち着かれましたでしょうか?」
ようやく激情が収まった頃、イルギアス様が声をかけてくれた。
「はい。取り乱して申し訳ございません。」
「大丈夫でございます。オリヴィエ様のお手紙にクリストファー殿下への対処方法が書いてありましたか?」
「いえ、詳しくは何も。”古書で見た症状と同じ”、”対処方法には光と闇の魔法使い”が必要としか書かれていませんでした。」
「・・・そうですか・・・恐らく私からご説明をした方が良いというご判断だったのでしょう。」
イルギアス様は、顎に手を当てて少し考え込むように黙った。
「あの?」
「いや、今、どの様にご説明すべきか考え込んでしまって失礼致しました。お手紙を魔法で封印していたので、もっと踏み込んだ説明をされているのだとばかり思っていたもので。流石に禁書の内容まではお手紙にしたためられなかったのでしょう。」
「えっ!禁書ですか」
「はい。禁書です。ただ、光と闇を同時に操る魔法使いでなければ、扱うことはできないのですが。今回は禁書に書かれた魔法を使用する為、各所に調整が必要だったのです。」
だからメシアン国王、トバルズ国王、メシアン魔術師団の調整が必要だったんだ!と思い至る。
「私は魔術師団長の時代、禁書を研究しておりました。オリヴィエ様が禁書を読まれたのも、私が国王様へ提出した研究レポートを読まれたことがきっかけではないかと思います。」
「そんなことが・・・だからオリヴィエ様はイルギアス様を信頼する様にと仰られたのですね。」
イルギアス様は、頷くと真剣な表情で制約を求めた。
「これからのお話は、他言禁止となります。公爵家の方々にも詳細は厳禁です。他の方々に何か尋ねられたら、”また、イルギアスに闇の魔法を使ってもらった”と言っていただければと思います。よろしいですね。」
「はい。」
私は力強く頷いた。
「これからかける魔法について説明いたします。クリストファー殿下とアーリス様には”アノーのテーブル”に着いていただくことになります。」
「アノーのテーブルですか?」
「はい。現実から目を背けて逃避している意識を、話し合いのテーブルに着けさせるという意味です。」
現実逃避・・・まさにクリス様のことだと気づいた。
「アノーとは”輪”という意味です。人は身体だけの存在ではなく、身体の中心に”核”、核を包む卵型の”魂”、魂を包む”身体”、身体を包む卵型の”オーラ”があると言われています。クリストファー殿下はこの”魂”と”核”に傷がつき、歪になってしまっている状況です。この状況で闇魔法を掛けると、さらに傷が広がり廃人になってしまう恐れがあります。その為、このような状況の場合、通常は闇魔法は厳禁となります。ここまでよろしいでしょうか。」
「闇魔法は本来は厳禁なんですね。ですが、私は『夢渡り』を行っていただきましたが。」
「はい。アーリス様におかけした『夢渡り』はクリストファー殿下まで状態が悪くなければ、問題はございません。クリストファー殿下のように深い傷を負っている場合は、厳禁なのです。
ただし、闇と光の魔法を同時に操れる魔法使いであれば話しは別です。闇魔法で接触し、光で癒します。そして、妄想に逃避出来ない空間で接触者と会話が可能となります。禁書では、同じ症状の方がこの方法を用いて症状が改善した過程が書かれていました。ただし、劇的な効果は望めません。何故ならば、性急に進めると闇魔法の力が強くなり、廃人になってしまう恐れが有るからです。」
廃人!その言葉に背筋が一瞬凍る。
「イルギアス様、本当に大丈夫なのでしょうか?」
「はい。私はまず相手の状況を把握してからことを進めますので、魔力は調整するので問題ございません。ただ、クリストファー殿下の状況によっては長くかかるかもしれません。」
「長くとはどれくらいですか?」
「半年から1年。長引けばもっと時間はかかるかと」
「そんなに・・・でも、イルギアス様はメシアン国に戻らなければならないですよね。」
「本来なら先々週戻る予定でしたが、オリヴィエ様が各所に掛け合って調整されて滞在が延長となりました。とりあえずメシアン国とトバルズ国の友好の架け橋となるようにと1年の任務を命じられました。」
「そうでしたか。イルギアス様、ご迷惑をおかけして申し訳ございません。」
「いえ、アーリス様は何も悪くはございませんので、謝罪は不要です。私はオリヴィエ様の命を受けたのですからお気になさらないでください。」
そういうと光と闇の魔法使いはニッコリと穏やかに微笑んだ。
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