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侯爵閣下の人生はまだ始まったばかり
78.プレオープン午前の部
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(ふふふ、想定通りよ。私に動揺はないわ)
いよいよカーテンを引いて全体に明るくなった店内で、最初の招待客の訪れを受けたファランは、内心で得意そうに胸を張ってみせた。
扉から侍従付きで現れたのは、赤毛に緑の目を持つ青年だ。
(さあ、かかって来なさい! アルカディア? ユートピア? アヴァロン? どんな理想郷でもどんと来いよ!)
カトレアが侍従から招待状を受け取っている間に、青年は、ファランと並んで立つクライフへ笑みを見せ、近付いてきた。
「祖父の代理で来た。シルベール・ユグルシアだ。晴れやかな祝いの場に出席できて、嬉しく思う」
(本家本元ぉ!)
「…ありがとうございます。頂きました祝いが幾久しく続くよう、励みます」
ファランは、内心胸を張った状態から一変膝を着いて喚いたが、外見にはちょっとタイミングがずれただけで、挨拶を返せた。
(くそぅ…この、王家め、何でほいほいマーヴェラス家に関わってくるのよ! 王族でしょ! お城で大人しくしてなさいよ! もう!)
内心で地団駄を踏む事で自分を落ち着け、ファランはシルベールを案内しようと動きかけた。
「いや、しかし、弟から開明的な方だとは聞いていたが、本当だな。学園での教育ももう少し柔軟さを養うようなものに変えていくべきかも知れない」
しかし、シルベールの言葉に動きを止める。
「…弟?」
思わず、案内も忘れて首を傾げてしまう。あのアイラックが、ファランを開明的だと言ったというのだろうか。
「ん?」
そのファランの反応に、シルベールも首を傾げる。そして、クライフを見た。
「お前、まさか、グローリア侯に何も言っていないのか?」
「必要性を感じなかったもので」
間を置く事もなく返された、弟の言葉に、シルベールは目を覆って溜息を吐く。
ファランは、数度、クライフとシルベールの間を視線で行き来し、思い出していた。
(えっと確か、シルベール殿下は、第一王子で、アイラック殿下が第三…第二王子殿下は、第三后妃様譲りの金髪碧眼………)
呆然とクライフの顔を見上げると、どうかしましたか、というような笑みが返ってくる。
『あまり自覚はないのですが、母に似ていると言われますね』
いつぞやのクライフの言葉が、重みを変えてのしかかって来た。
「…弟」
呟く頭の中で色々なやりとりがぐるぐると駆け巡る。
王子殿下が弟と言うなら、それは同じく王子のはずだ。何故王子が理官になって、補佐人をやっているのだろう。いや、考えてみれば国王陛下なのに蹄鉄職人だった前例があったな。まだ、貴族な分有り得るのか。
(え、ありえるの?)
あまり常識的な人間として生きてきたとは言えない。その自覚は有る。だが、ファランは、自分が常識だろうと思うものが、世間と大きく乖離しているとは思って来なかった。今、その信じる常識が崩壊の危機にある。
「グローリア侯」
「…はい」
呆然とするファランが名前を呼ばれてシルベールの方を見れば、申し訳なさそうな困り顔があった。この目配せと苦笑の交換で、悟る。
(あ、この方、一番アルハルトさんに外見は似てるけど、中身は常識的な人だ)
そして、外見は全く似ていないが、自分の傍らに立つ将来を約束した相手こそ、常識が通用しないタイプの方だったという衝撃の事実。
「弟達が、甚だしい迷惑ばかりをかけて誠に申し訳ない事だが、どうか、今後も王家を見限らず付き合いを続けてもらえると有難い」
「…いえ、そのような。こちらこそ、末永いお付き合いができれば、光栄な事と承知しております」
互いに軽く頭を下げ合う二人を、迷惑などかけた覚えがありませんが、と書かれた顔でクライフが見ていた。
ちなみに、この一連のやり取りを見聞きしたカトレアも、
(あの祖父にしてこの孫…)
と、主に近い感想を抱いていた。
その後、フィリックス、グレッグ夫妻、イジェスティ夫妻もほどなく到着し、最も大きなテーブルを使用しての試食会が始まる。
「まぁ、おめでたい事が重なるのはとても良い事ですわ。事前にお伝えいただければ、お祝いをお持ちしましたのに」
「これから用意すれば良いじゃないか」
「そうですよ。どうぞ、入用の物を遠慮無く仰ってくださいね」
「本当に、嬉しい事を聞く良い日ですね」
「まったく」
試食会というより、入籍報告会のようになっていたが。
(………ここにいる方達、ほとんどクライフさんの事知ってたの? 誰か教えてくれても良かったんじゃない?)
しかも恐ろしいのは、クライフが産まれた時から名乗っている方の名前と立場を知っている者ばかりという事実だ。
「これは素晴らしいな!」
唯一の救いは、その驚きをもたらす筆頭だったが今は同じ常識を持つ仲間と認定したシルベールが、実は甘い物好きで大豆スイーツにこの上なく興味を持ってくれた事、だろうか。
「こんなに風味が良いのに、本当に太り難いのですか?」
「大豆ってもっと青臭いものと記憶しておりましたのに、本当に美味しいこと」
あと、イジェスティ夫人とグレッグ夫人にもかなり好評だ。
「グローリア領では大豆の品種改良もしておりまして、こちらに使用しているものは豆の癖が少ない物になります」
ようやく当初の目的へ話が向かった事に気付き、ファランは大いにグローリア領の大豆を宣伝し始める。
最終的に、イジェスティ家とグレッグ家がレシピと大豆の購入を決定。そして、ケイスが大豆の販売について話したいと言ってきた。更に、フィリックスも、大豆料理のレシピを購入してくれ、農法指導にも前向きだ。
十分に感謝の念も伝えられ、プレオープンは大成功したと言えるだろう。
「ファラン様! おめでとうございます!」
しかしながら、心労は如何ともし難く、午後一番でカメリアの笑顔を見た瞬間、安堵してちょっと涙ぐんでしまった。
いよいよカーテンを引いて全体に明るくなった店内で、最初の招待客の訪れを受けたファランは、内心で得意そうに胸を張ってみせた。
扉から侍従付きで現れたのは、赤毛に緑の目を持つ青年だ。
(さあ、かかって来なさい! アルカディア? ユートピア? アヴァロン? どんな理想郷でもどんと来いよ!)
カトレアが侍従から招待状を受け取っている間に、青年は、ファランと並んで立つクライフへ笑みを見せ、近付いてきた。
「祖父の代理で来た。シルベール・ユグルシアだ。晴れやかな祝いの場に出席できて、嬉しく思う」
(本家本元ぉ!)
「…ありがとうございます。頂きました祝いが幾久しく続くよう、励みます」
ファランは、内心胸を張った状態から一変膝を着いて喚いたが、外見にはちょっとタイミングがずれただけで、挨拶を返せた。
(くそぅ…この、王家め、何でほいほいマーヴェラス家に関わってくるのよ! 王族でしょ! お城で大人しくしてなさいよ! もう!)
内心で地団駄を踏む事で自分を落ち着け、ファランはシルベールを案内しようと動きかけた。
「いや、しかし、弟から開明的な方だとは聞いていたが、本当だな。学園での教育ももう少し柔軟さを養うようなものに変えていくべきかも知れない」
しかし、シルベールの言葉に動きを止める。
「…弟?」
思わず、案内も忘れて首を傾げてしまう。あのアイラックが、ファランを開明的だと言ったというのだろうか。
「ん?」
そのファランの反応に、シルベールも首を傾げる。そして、クライフを見た。
「お前、まさか、グローリア侯に何も言っていないのか?」
「必要性を感じなかったもので」
間を置く事もなく返された、弟の言葉に、シルベールは目を覆って溜息を吐く。
ファランは、数度、クライフとシルベールの間を視線で行き来し、思い出していた。
(えっと確か、シルベール殿下は、第一王子で、アイラック殿下が第三…第二王子殿下は、第三后妃様譲りの金髪碧眼………)
呆然とクライフの顔を見上げると、どうかしましたか、というような笑みが返ってくる。
『あまり自覚はないのですが、母に似ていると言われますね』
いつぞやのクライフの言葉が、重みを変えてのしかかって来た。
「…弟」
呟く頭の中で色々なやりとりがぐるぐると駆け巡る。
王子殿下が弟と言うなら、それは同じく王子のはずだ。何故王子が理官になって、補佐人をやっているのだろう。いや、考えてみれば国王陛下なのに蹄鉄職人だった前例があったな。まだ、貴族な分有り得るのか。
(え、ありえるの?)
あまり常識的な人間として生きてきたとは言えない。その自覚は有る。だが、ファランは、自分が常識だろうと思うものが、世間と大きく乖離しているとは思って来なかった。今、その信じる常識が崩壊の危機にある。
「グローリア侯」
「…はい」
呆然とするファランが名前を呼ばれてシルベールの方を見れば、申し訳なさそうな困り顔があった。この目配せと苦笑の交換で、悟る。
(あ、この方、一番アルハルトさんに外見は似てるけど、中身は常識的な人だ)
そして、外見は全く似ていないが、自分の傍らに立つ将来を約束した相手こそ、常識が通用しないタイプの方だったという衝撃の事実。
「弟達が、甚だしい迷惑ばかりをかけて誠に申し訳ない事だが、どうか、今後も王家を見限らず付き合いを続けてもらえると有難い」
「…いえ、そのような。こちらこそ、末永いお付き合いができれば、光栄な事と承知しております」
互いに軽く頭を下げ合う二人を、迷惑などかけた覚えがありませんが、と書かれた顔でクライフが見ていた。
ちなみに、この一連のやり取りを見聞きしたカトレアも、
(あの祖父にしてこの孫…)
と、主に近い感想を抱いていた。
その後、フィリックス、グレッグ夫妻、イジェスティ夫妻もほどなく到着し、最も大きなテーブルを使用しての試食会が始まる。
「まぁ、おめでたい事が重なるのはとても良い事ですわ。事前にお伝えいただければ、お祝いをお持ちしましたのに」
「これから用意すれば良いじゃないか」
「そうですよ。どうぞ、入用の物を遠慮無く仰ってくださいね」
「本当に、嬉しい事を聞く良い日ですね」
「まったく」
試食会というより、入籍報告会のようになっていたが。
(………ここにいる方達、ほとんどクライフさんの事知ってたの? 誰か教えてくれても良かったんじゃない?)
しかも恐ろしいのは、クライフが産まれた時から名乗っている方の名前と立場を知っている者ばかりという事実だ。
「これは素晴らしいな!」
唯一の救いは、その驚きをもたらす筆頭だったが今は同じ常識を持つ仲間と認定したシルベールが、実は甘い物好きで大豆スイーツにこの上なく興味を持ってくれた事、だろうか。
「こんなに風味が良いのに、本当に太り難いのですか?」
「大豆ってもっと青臭いものと記憶しておりましたのに、本当に美味しいこと」
あと、イジェスティ夫人とグレッグ夫人にもかなり好評だ。
「グローリア領では大豆の品種改良もしておりまして、こちらに使用しているものは豆の癖が少ない物になります」
ようやく当初の目的へ話が向かった事に気付き、ファランは大いにグローリア領の大豆を宣伝し始める。
最終的に、イジェスティ家とグレッグ家がレシピと大豆の購入を決定。そして、ケイスが大豆の販売について話したいと言ってきた。更に、フィリックスも、大豆料理のレシピを購入してくれ、農法指導にも前向きだ。
十分に感謝の念も伝えられ、プレオープンは大成功したと言えるだろう。
「ファラン様! おめでとうございます!」
しかしながら、心労は如何ともし難く、午後一番でカメリアの笑顔を見た瞬間、安堵してちょっと涙ぐんでしまった。
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