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第02章 旅立ちと出会い
07 孤児院の支援
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翌日、シエリルとワイエノの家で目を覚ました俺は、朝から考え事をしていた。
「スニル、どうしたの」
「んっ、ああ、ちょっと考え事」
「考え事? 何をだ?」
起き抜けに考えていた俺をシュンナとダンクスが、訝しむように聞いてきたので正直に考え事をしていることを話した。
どうでもいい余談だが、どうして起き抜けの部屋の中にダンクスだけではなくシュンナまでいるのかというと、単純に3人は一緒の部屋に泊めてもらったからだ。
それというのも、この家には客間が1つしかないからで、それをシュンナが了承したからなんだよな。
まぁ、テントで寝てた時も俺たちはマジックテントとはいえ、6畳間という狭い部屋で3人で寝ていたからあまり気にはならない。
とまぁ、それはどうでもいいとして、とにかく俺が今、何を考えているかというと。
「孤児院だよ。あんな貧民街で治安も悪い、それに昨日見た限りでも、子供たちはちょっとやせてた。院長に至っては、やつれていただろ」
「ああ、確かにな。あの院長確かにそれなりに年だとは思うが、それにしてはやつれ過ぎだったな」
「ええ、そうね。それでも、私たちはもちろん子供たちの前では気丈にふるまっていたわ」
「ああ、でも、誰もいないところでは辛そうにしてたな」
「よく見てるわね」
「たまたまだよ」
昨日俺たちは孤児院で午後大半を過ごしていた。その際子供たちとも遊んでいたわけだが、やはり俺は子供が苦手だ。そのため、ふと1人院内を歩ていた。その際に院長室がわずかに開いており、ちらっと中を見てみたら、ソファに疲れた表情で座っているのを見たのだった。
「それで、どうすんだ?」
何か案があるのかとダンクスが聞いてきた。
「いや、まだ、こういうのは結構難しいんだよな」
「そうなのか、俺も孤児院時代によく商人とかが寄付だっていくらか金を置いていったぞ」
「ああ、まぁ、それは一番簡単な方法だよな。でも、それって本当に救いたい場合悪手なんだよ」
「どういうことだ、金をもらうと飯がいつもより多く食えたぜ」
「だろうな。でも、その金が無くなったらどうなった」
「そりゃぁ、元に戻っちまったな。ああ、そういうことか」
「ああ、金を渡す、簡単なことだけど、それは後のことを考えてないんだよ。あくまでそれは、孤児院に寄付して慈善行為をしましたっていう、パフォーマンスに過ぎないんだよ。名を売りたい商人だったらそれでいいんだろうけど、俺は純粋にあの孤児院を何とかしたいからな。できれば恒久的な方法を考えたいんだ」
「なるほどね。確かに、そうなると難しいわね」
「そうなんだよなぁ。まぁ、ちょっと考えてみるさ」
そんなわけで、俺は今日一日孤児院について考えてみることにした。
もちろん、だからといって何もせずに引きこもって考えるというわけだはない、俺の場合ただじっとしていてもいい考えってのは浮かばない。こういう時は何か別のことをするのが一番だからな。
あとは、常に考えないことだな。あんまり、ずっと考えすぎると、変なループにはまって、余計にまとまらなくなるからな。
これは、前世でもよくあったことだ。何かを考えている時、そればかりを考えているとちっともしっくりとくる考えが浮かばず、別のことをしているとふといい考えが浮かぶんだ。
ということで、今日は街をぶらつきながら考えてみようと思う。
てなわけで、俺は1人中央通りを歩いている。
シュンナとダンクスはというと、あいつらも俺と同様1人で街をぶらつているはずだ。
別にいつも一緒にいなければならないわけじゃないからな。
「さて、どこに行くかなぁ」
街に出たのはいいが、どこに行くかは決まっていない。
前世で引きこもりだった俺は、こうして目的もなく外に出るなんてことはしなかったからな、こうしていざ外を出歩いてみると、ほんとどこに行っていいのかがわからん。
そう思いながらも、適当に中央通りに出て街に中心部に向けて歩いてみる。
中央通りは広い、そのため屋台などが結構出ており、怒号のように客の取り合いをしている。
活気があるな。おっ、あそこは串焼きかな。
串に何かの肉が刺さったものを売っているわけだが、結構うまそうだな。
あっちは、スープみたいなものだな。
へぇ、結構あるんだな。
そういえば、元孤児院があったのはこの辺りだったよな。
俺が今いるのは中央通りを進んだ中ごろ、ちょっとロータリーみたいになっている場所、中心にある木の下。
そこから門に戻ってすぐのブロック中央あたり、ここから見えている。
「あれか、思っていたよりもでかいな」
元孤児院の場所に立っている商店は、想像していたよりもでかかった。まぁ、考えてみれば、多くの孤児が過ごしていた場所だからな。それなりの大きさは必要だよな。
それにしても、見れば見るほど、ほんと最初にあそこに孤児院を作った領主は何を考えているんだろうな。
どう見ても孤児院を作るような場所じゃない。こんな人通りが激しい場所に置くなんてな。まぁ、今は商店になったからこその人通りかもしれないけどな。
んで、どんな店かな。
ということで、件の商会の店に行ってみることにした。
へぇ、どうやら食品系の商会のようで、食料品から保存食までが陳列されていた。
売られている物をちょっと見てみると、まぁ、基本である野菜、ゾーリン村でも見たけどこの世界の野菜は結構地球と似たものが多い、ジャガイモとかトマトとかきゅうりとか、まぁ名前は違うけどな。
ジャガイモはマリーモ、トマトはメイク、きゅうりはミューリといったりな。
まぁ、当たり前と言えば当たり前だ。なにせ、国どころか世界が違うんだからな。
その野菜を見てみる。
形はまばらで、中には色の悪いものが混じっているが、どれも同じ値段で売られているらしい。
こうしてみると、日本のスーパーなんかとは全然違うよなぁ。
スーパーなら、こうした曲がったきゅうりとかはほぼないといっていい、あったとしても訳ありとして安く売られていることだろう。
まぁ、これは日本のスーパーがおかしい、形が曲がっていようがどうなっていようが味は同じ、安く売るのだって、消費者側は喜ぶかもしれないけど、生産者側からしたら最悪だ。丹精込めて作った野菜が二束三文で売られているんだからな。でも、それはまだいい方で、捨てられることだってあるだろう。
でも、まぁ、形が悪いとかならまだ加工品として販売することもあるのが、せめてもの救い……んっ?
加工品……野菜……そうか、これか!
まさか、孤児院を追い出した店で、孤児院を救うヒントを見つけることとなるとは思わなかった。
いや、でも、これならいけるか、よし、もうちょっと考えてみよう。
それから、俺は店内を見つつ様々なアイデアを出しては消し、最終的にはある程度の形を作った。
んで、それを昼飯というわけでシエリルとワイエノの店に戻ってから、みんなに話してみた。
「それで、スニル話ってのは、あれか、孤児院の支援ってやつか」
昼食を食べてまったりしたところで、ダンクスが話すように促してくれた。
助かる、俺みたいな人と話すの苦手な人間は、こうして促してくれると話しやすい。
「支援? 孤児院のどういうこと?」
シエリルは首をかしげながらが聞いてきた。
「ああ、えっと、昨日孤児院に行ったときなんですけど」
ここで、俺ではなくシュンナが説明を始める、孤児院の経営状態が危ういこと、それに対してどうやって支援をするべきかを考えていたことをだ。
「なるほどな。でも、金を渡すだけじゃダメなのか」
ワイエノがそう聞いてきた。
「それじゃ、本当に支援したことにならない」
「なんだよそれ」
「あっ、そっか、そのお金が無くなったら、意味ないから」
俺の答えに、ウィルクは意味が分からなかったようだが、ルモアはちょっと考えてから気が付いたようだ。
「そういうこと、だからその一瞬だけじゃなく、永続的に何とかなるようにするのが本当の支援になる」
「なるほどね。それで、その方法って言うのを考えたの」
シエリルが感心したように俺に尋ねてきたので、俺は無言でうなずく。
「どんなことすんだ」
「簡単に言えば、孤児院の子供たちが自分で稼げるようになればいいんだ。そのために、まず孤児院に畑を作る」
「畑? いや、あそこにそんなスペースはないだろ」
そう、ワイエノが言うように現在の孤児院には、そもそも子供たちが遊びまわれるような庭すら小さい物しかない。
そんなところでどうやって畑をするのかという問題だ。
「隣の建物が空き家だったから、そこを買う」
孤児院の中を見ていた時に隣が空き家であることは確認済みだ。
「隣? ああ、確かに、あそこは貧民街だし誰も住んでなかったな」
「そこを買うって、どうやって、土地だってただじゃないのよ」
シエリルが俺の懐具合を心配してきたが、問題はない。
「それなら、問題ないですよ。えっと、なんていうか、スニルはある理由からものすごい大金を持ってるんで」
シュンナが後半ちょっと小声でそういった。まぁ、奴隷商からかっぱらったとは言いずらいしな。
「大金? なんだよそれ」
俺の事情を知らないウィルクは何を言ってるんだという表情をしている。
まぁ、そうだろうな。
「まぁ、とにかくそういうわけで、お金のことは大丈夫だってことだ。それで、スニル、その畑を作るのはいいけどよ。それでどうすんだ」
ダンクスがうやむやにしようと、話を続けろと言ってきたので俺もそれに乗り続ける。
「畑で作った野菜は、子供たちが食べれば食料の調達になる。それに、余った野菜はここで買い取ってもらいたい」
「俺たちがか、まぁ、それは構わねぇが、なぁ」
「ええ、けど、どのくらいの野菜かわからないけど、そんなに多くは無理よ」
シエリルとワイエノは買い取ることはいいが、その量が多いと困るという、それもまた当然だと思う。
「それなら大丈夫、2人には買い取った野菜を加工して、保存食にしてから店で売ってもらうから」
「保存食? 野菜をか、いや、まぁ干せば食えなくはないとは思うけどなぁ」
「あとは、何か漬けるぐらいかしら」
干し野菜と漬物ってとこかな。だが、今回俺がやってもらいたい保存食は残念ながら違う。
「いや、そういうのじゃなくて、フリーズドライ」
「フリーズドライ? なんだそれ」
ワイエノが聞き返してきたが、まぁ、この世界にはないからその反応もうなずけるな。
俺が言ったフリーズドライは、日本では普通に存在している技術、いつからあるのかについては俺もよくは覚えていない。思えばいつの間にかあった気がする。まぁ、俺はインスタント系の食物があまり好きではなかったからあまり興味もなかったからな。っで、そのフリーズドライの技術を拝借しようってわけだ。
まぁ、そうなると、地球で必死に考え研究してきた多くの人々の血と汗と涙の結晶たるものを、この世界では俺が開発者ってことになってしまうので、罪悪感があるがこればかりは仕方ないと思ってもらうしかない。
そんなわけで、そのフリーズドライだが、これは以前興味本位で調べた結果、文字通り『凍らせてから真空状態で乾燥させる』そんなものだったと思う。そんで、それを俺は魔法で再現してしまおうってわけだ。
「説明するより、見たほうが早い」
百聞は一見に如かずというし、そう思ったので実際にみんなに目の前でやって見ようと思う。
「そのために、おばさんこのスープが欲しい」
おばさんというのはシエリルのことで、本人からそう呼ぶように指示された。
なんでも、シエリルとワイエノにとって俺の両親は弟と妹のような存在で、そうなるとその息子たる俺は甥と思えるからだということだ。
まぁ、俺としても別に構わないのでそう呼ばせてもらうことにする。
閑話休題。
「それで、どうするんだ、スニル」
ダンクスが聞いてきたのが、俺は黙って手をスープの上に手をかざす。
「ふぅ、”フリーズドライ”」
一つ深呼吸をしてから魔法を行使。
メティスルはあらゆる魔法を行使できるとんでもスキルだが、この世界で記憶を取り戻して21日でしかない俺にはいまだこのスキルを使い慣れていない。
というか、魔法のない地球の記憶を持つ俺では、そもそも魔法を使うということが違和感ありまくりだ。
よく異世界転生や転移もので主人公が当たり前のように魔法をすぐに使っているけど、現実ではそんなことはありえないよな、なにせ、俺としては魔法というのはおとぎ話のことで、現実に存在しないって頭が考えるからな。
そのため、俺はいまだに魔法を使うときはしっかりと構えないといけないわけだ。
んで、そんな感じで行使した魔法はというと、”フリーズドライ”文字通りフリーズドライ製品を作り出すためだけの魔法だ。
もちろん、そんな魔法は存在しないので、メティスルの権能を使って魔法式を改ざん、新たに作ったわけだ。
この改ざんのいいところは、俺専用というわけではなく呪文を教えれば誰でも行使ができるようになるという点だろう。
尤も、今回の”フリーズドライ”のように複数の属性を混ぜ込んだ複合魔法は難しくおいそれと行使できないんだけどな。
「なっ! 何が?」
「なに? もしかして、魔法? で、でも」
「おい、てめぇ、詠唱はどうしたんだよ」
「そ、その前に、今のなに?」
”フリーズドライ”を見たワイエノ一家は驚愕していた。
それを見たシュンナとダンクスも何やらうなずいているし。
まぁ、それはおいておいて、説明を続ける。
「これは、フリーズドライ、凍らせてから乾燥させるって技法、この状態になれば長期間保存ができるようになる」
「へぇ、すごいわね」
「ああ、でもよスニル。それどうすんだ。そのままかじるのか?」
皿の上に四角い見覚えのある形でコロンと固まったスープだったものを見て、ダンクスが食べ方を訪ねてきた。
ちなみに、ただ凍らせて感想させただけなら、このような形にはならない。しかし、そこはいろいろ魔法を追加して形を整えるようにしたってわけだ。
まぁ、その分高度な魔法になったけどな。
「いや、これはこのままじゃなくて、お湯をかけるんだよ」
「お湯?」
「そう、えっと、おばさんお湯もらっていい」
「ええ、ちょっと待てね」
というわけで俺はシエリルにお湯をもらう。
「どうすればいいの?」
シエリルが持ってきたお湯、俺は受けとろうとしたが、やんわりと拒否されてどうするか聞かれた。
まぁ、確かに俺は小さい子供にしか見えない、そんな俺が熱いお湯をもってやけどをしたら、そんな風に考えたんだろう。
「えっと、これに適量かけてほしいんだ」
「これね。わかったわ」
そう言って、シエリルはお湯を先ほど俺が作ったフリーズドライにかけた。
すると、元日本人である俺にはおなじみの一瞬にしてほぐれて溶けて、再びスープになった。
「戻った?」
「すげぇ」
ルモアとウィルクは驚愕してそんな声を上げる中、シエリルとワイエノは衝撃を受けた表情をしていた。
「食べてみて」
俺はシエリルとワイエノに向かってそういった。
「お、おう」
「え、ええ」
2人はそう返事をしてから、自分のスプーンを手に取り、スープを1口。
「えっ!」
「まじかよ!」
「同じ味ね」
「ああ、全く変わってねぇ。どういうことだよ、スニル」
俺以外の面々が味わって、味が変わっていない、シエリルが作ったスープであると認めた。
「そういう加工だからな、これを作って販売すれば、結構儲けが出ると思う」
「それどころじゃねぇよ」
「そ、そうね、これは、冒険者なら確実に買うわね」
「いや、それどころか、騎士や兵士だって、兵糧の代わりに買っていくぜ」
「ええ、それに私たちみたいな旅人だってよ」
「これがあの時あったら……」
ルモアとウィル以外の面々が口々にそう言いだした。
まぁ、それも無理はないだろう、この世界にはインスタント系の保存食はない。
保存食といえば、乾物か発酵、漬物ぐらいしかない。
そして、なによりまずいものが多いという。
「冒険中の食事って、悲惨なのよね。まぁ、私たちは私とミリアが料理できたからよかったけど……」
「ああ、わかります。仲間の中に料理ができる人がいない場合は悲惨ですよね」
「そうそう、特に若手のころなんてまともなものが買えなかったからな、くそまずいんだよな」
「ああ、そういえば、ワイエノは一度別のパーティーの手伝いに行ったことがあったわね」
「そうそう、あの時ほどシエリルに会いたいと思ったことはねぇって」
それは、恋しさなのか、メシマズからくるものからなのか、前者であってほしいと思うシエリルだろうが、後者で間違いないだろうな。
シエリルもそれを感じたのか、ワイエノに呆れの表情を見せていた。
「まったく、えっと、それでスニル君、これ作るのはいいけど、今の魔法、私たちには使えないわよ」
「ああ、ていうかあんな魔法あったか?」
シエリルとワイエノがいうように俺が作ったんだからあるわけがない。
「いや、俺がさっき作ったからないよ」
「「作った!」」
シエリルとワイエノの声が重なった。
それから、俺はメティスルのことを説明していった。
もちろん、事前にダンクスとシュンナに相談して話しても大丈夫だろうといわれている。
2人に相談しないと、俺のことだから余計なことまでしゃべりそうだしな。
神様にあったとか、あれはできれば人には言わないほうがいいだろう。
「はぁ、まじか、そいつはすげぇな、おい」
「ほんとね。そんなスキル聞いたことないし、ていうか、それってどう考えても大賢者よりもすごいわよね」
「一応上位互換のスキルのはず」
「……」
大賢者よりも上のスキルと聞き、シエリルとワイエノは絶句した。
というのも、まず大賢者の下位互換である賢者ですら、めったにいないらしい。
「俺が作った魔法は、呪文を教えれば誰でも使える。といっても、この魔法は結構いろいろ複雑にしたから誰でもってわけにはいかないと思うけど」
「それじゃ、駄目じゃない」
俺がいうとシュンナが突っ込んできた。
「だから、魔道具にして2人に渡す」
魔道具なら本当に誰でも使えるからな。
「そうか、それなら、でも、スニルは魔道具も作れるのか?」
ワイエノが感心したようにそう言った。
「……」
俺は黙ってうなずいた。
こうして、俺の孤児院救済が始まったのであった。
「スニル、どうしたの」
「んっ、ああ、ちょっと考え事」
「考え事? 何をだ?」
起き抜けに考えていた俺をシュンナとダンクスが、訝しむように聞いてきたので正直に考え事をしていることを話した。
どうでもいい余談だが、どうして起き抜けの部屋の中にダンクスだけではなくシュンナまでいるのかというと、単純に3人は一緒の部屋に泊めてもらったからだ。
それというのも、この家には客間が1つしかないからで、それをシュンナが了承したからなんだよな。
まぁ、テントで寝てた時も俺たちはマジックテントとはいえ、6畳間という狭い部屋で3人で寝ていたからあまり気にはならない。
とまぁ、それはどうでもいいとして、とにかく俺が今、何を考えているかというと。
「孤児院だよ。あんな貧民街で治安も悪い、それに昨日見た限りでも、子供たちはちょっとやせてた。院長に至っては、やつれていただろ」
「ああ、確かにな。あの院長確かにそれなりに年だとは思うが、それにしてはやつれ過ぎだったな」
「ええ、そうね。それでも、私たちはもちろん子供たちの前では気丈にふるまっていたわ」
「ああ、でも、誰もいないところでは辛そうにしてたな」
「よく見てるわね」
「たまたまだよ」
昨日俺たちは孤児院で午後大半を過ごしていた。その際子供たちとも遊んでいたわけだが、やはり俺は子供が苦手だ。そのため、ふと1人院内を歩ていた。その際に院長室がわずかに開いており、ちらっと中を見てみたら、ソファに疲れた表情で座っているのを見たのだった。
「それで、どうすんだ?」
何か案があるのかとダンクスが聞いてきた。
「いや、まだ、こういうのは結構難しいんだよな」
「そうなのか、俺も孤児院時代によく商人とかが寄付だっていくらか金を置いていったぞ」
「ああ、まぁ、それは一番簡単な方法だよな。でも、それって本当に救いたい場合悪手なんだよ」
「どういうことだ、金をもらうと飯がいつもより多く食えたぜ」
「だろうな。でも、その金が無くなったらどうなった」
「そりゃぁ、元に戻っちまったな。ああ、そういうことか」
「ああ、金を渡す、簡単なことだけど、それは後のことを考えてないんだよ。あくまでそれは、孤児院に寄付して慈善行為をしましたっていう、パフォーマンスに過ぎないんだよ。名を売りたい商人だったらそれでいいんだろうけど、俺は純粋にあの孤児院を何とかしたいからな。できれば恒久的な方法を考えたいんだ」
「なるほどね。確かに、そうなると難しいわね」
「そうなんだよなぁ。まぁ、ちょっと考えてみるさ」
そんなわけで、俺は今日一日孤児院について考えてみることにした。
もちろん、だからといって何もせずに引きこもって考えるというわけだはない、俺の場合ただじっとしていてもいい考えってのは浮かばない。こういう時は何か別のことをするのが一番だからな。
あとは、常に考えないことだな。あんまり、ずっと考えすぎると、変なループにはまって、余計にまとまらなくなるからな。
これは、前世でもよくあったことだ。何かを考えている時、そればかりを考えているとちっともしっくりとくる考えが浮かばず、別のことをしているとふといい考えが浮かぶんだ。
ということで、今日は街をぶらつきながら考えてみようと思う。
てなわけで、俺は1人中央通りを歩いている。
シュンナとダンクスはというと、あいつらも俺と同様1人で街をぶらつているはずだ。
別にいつも一緒にいなければならないわけじゃないからな。
「さて、どこに行くかなぁ」
街に出たのはいいが、どこに行くかは決まっていない。
前世で引きこもりだった俺は、こうして目的もなく外に出るなんてことはしなかったからな、こうしていざ外を出歩いてみると、ほんとどこに行っていいのかがわからん。
そう思いながらも、適当に中央通りに出て街に中心部に向けて歩いてみる。
中央通りは広い、そのため屋台などが結構出ており、怒号のように客の取り合いをしている。
活気があるな。おっ、あそこは串焼きかな。
串に何かの肉が刺さったものを売っているわけだが、結構うまそうだな。
あっちは、スープみたいなものだな。
へぇ、結構あるんだな。
そういえば、元孤児院があったのはこの辺りだったよな。
俺が今いるのは中央通りを進んだ中ごろ、ちょっとロータリーみたいになっている場所、中心にある木の下。
そこから門に戻ってすぐのブロック中央あたり、ここから見えている。
「あれか、思っていたよりもでかいな」
元孤児院の場所に立っている商店は、想像していたよりもでかかった。まぁ、考えてみれば、多くの孤児が過ごしていた場所だからな。それなりの大きさは必要だよな。
それにしても、見れば見るほど、ほんと最初にあそこに孤児院を作った領主は何を考えているんだろうな。
どう見ても孤児院を作るような場所じゃない。こんな人通りが激しい場所に置くなんてな。まぁ、今は商店になったからこその人通りかもしれないけどな。
んで、どんな店かな。
ということで、件の商会の店に行ってみることにした。
へぇ、どうやら食品系の商会のようで、食料品から保存食までが陳列されていた。
売られている物をちょっと見てみると、まぁ、基本である野菜、ゾーリン村でも見たけどこの世界の野菜は結構地球と似たものが多い、ジャガイモとかトマトとかきゅうりとか、まぁ名前は違うけどな。
ジャガイモはマリーモ、トマトはメイク、きゅうりはミューリといったりな。
まぁ、当たり前と言えば当たり前だ。なにせ、国どころか世界が違うんだからな。
その野菜を見てみる。
形はまばらで、中には色の悪いものが混じっているが、どれも同じ値段で売られているらしい。
こうしてみると、日本のスーパーなんかとは全然違うよなぁ。
スーパーなら、こうした曲がったきゅうりとかはほぼないといっていい、あったとしても訳ありとして安く売られていることだろう。
まぁ、これは日本のスーパーがおかしい、形が曲がっていようがどうなっていようが味は同じ、安く売るのだって、消費者側は喜ぶかもしれないけど、生産者側からしたら最悪だ。丹精込めて作った野菜が二束三文で売られているんだからな。でも、それはまだいい方で、捨てられることだってあるだろう。
でも、まぁ、形が悪いとかならまだ加工品として販売することもあるのが、せめてもの救い……んっ?
加工品……野菜……そうか、これか!
まさか、孤児院を追い出した店で、孤児院を救うヒントを見つけることとなるとは思わなかった。
いや、でも、これならいけるか、よし、もうちょっと考えてみよう。
それから、俺は店内を見つつ様々なアイデアを出しては消し、最終的にはある程度の形を作った。
んで、それを昼飯というわけでシエリルとワイエノの店に戻ってから、みんなに話してみた。
「それで、スニル話ってのは、あれか、孤児院の支援ってやつか」
昼食を食べてまったりしたところで、ダンクスが話すように促してくれた。
助かる、俺みたいな人と話すの苦手な人間は、こうして促してくれると話しやすい。
「支援? 孤児院のどういうこと?」
シエリルは首をかしげながらが聞いてきた。
「ああ、えっと、昨日孤児院に行ったときなんですけど」
ここで、俺ではなくシュンナが説明を始める、孤児院の経営状態が危ういこと、それに対してどうやって支援をするべきかを考えていたことをだ。
「なるほどな。でも、金を渡すだけじゃダメなのか」
ワイエノがそう聞いてきた。
「それじゃ、本当に支援したことにならない」
「なんだよそれ」
「あっ、そっか、そのお金が無くなったら、意味ないから」
俺の答えに、ウィルクは意味が分からなかったようだが、ルモアはちょっと考えてから気が付いたようだ。
「そういうこと、だからその一瞬だけじゃなく、永続的に何とかなるようにするのが本当の支援になる」
「なるほどね。それで、その方法って言うのを考えたの」
シエリルが感心したように俺に尋ねてきたので、俺は無言でうなずく。
「どんなことすんだ」
「簡単に言えば、孤児院の子供たちが自分で稼げるようになればいいんだ。そのために、まず孤児院に畑を作る」
「畑? いや、あそこにそんなスペースはないだろ」
そう、ワイエノが言うように現在の孤児院には、そもそも子供たちが遊びまわれるような庭すら小さい物しかない。
そんなところでどうやって畑をするのかという問題だ。
「隣の建物が空き家だったから、そこを買う」
孤児院の中を見ていた時に隣が空き家であることは確認済みだ。
「隣? ああ、確かに、あそこは貧民街だし誰も住んでなかったな」
「そこを買うって、どうやって、土地だってただじゃないのよ」
シエリルが俺の懐具合を心配してきたが、問題はない。
「それなら、問題ないですよ。えっと、なんていうか、スニルはある理由からものすごい大金を持ってるんで」
シュンナが後半ちょっと小声でそういった。まぁ、奴隷商からかっぱらったとは言いずらいしな。
「大金? なんだよそれ」
俺の事情を知らないウィルクは何を言ってるんだという表情をしている。
まぁ、そうだろうな。
「まぁ、とにかくそういうわけで、お金のことは大丈夫だってことだ。それで、スニル、その畑を作るのはいいけどよ。それでどうすんだ」
ダンクスがうやむやにしようと、話を続けろと言ってきたので俺もそれに乗り続ける。
「畑で作った野菜は、子供たちが食べれば食料の調達になる。それに、余った野菜はここで買い取ってもらいたい」
「俺たちがか、まぁ、それは構わねぇが、なぁ」
「ええ、けど、どのくらいの野菜かわからないけど、そんなに多くは無理よ」
シエリルとワイエノは買い取ることはいいが、その量が多いと困るという、それもまた当然だと思う。
「それなら大丈夫、2人には買い取った野菜を加工して、保存食にしてから店で売ってもらうから」
「保存食? 野菜をか、いや、まぁ干せば食えなくはないとは思うけどなぁ」
「あとは、何か漬けるぐらいかしら」
干し野菜と漬物ってとこかな。だが、今回俺がやってもらいたい保存食は残念ながら違う。
「いや、そういうのじゃなくて、フリーズドライ」
「フリーズドライ? なんだそれ」
ワイエノが聞き返してきたが、まぁ、この世界にはないからその反応もうなずけるな。
俺が言ったフリーズドライは、日本では普通に存在している技術、いつからあるのかについては俺もよくは覚えていない。思えばいつの間にかあった気がする。まぁ、俺はインスタント系の食物があまり好きではなかったからあまり興味もなかったからな。っで、そのフリーズドライの技術を拝借しようってわけだ。
まぁ、そうなると、地球で必死に考え研究してきた多くの人々の血と汗と涙の結晶たるものを、この世界では俺が開発者ってことになってしまうので、罪悪感があるがこればかりは仕方ないと思ってもらうしかない。
そんなわけで、そのフリーズドライだが、これは以前興味本位で調べた結果、文字通り『凍らせてから真空状態で乾燥させる』そんなものだったと思う。そんで、それを俺は魔法で再現してしまおうってわけだ。
「説明するより、見たほうが早い」
百聞は一見に如かずというし、そう思ったので実際にみんなに目の前でやって見ようと思う。
「そのために、おばさんこのスープが欲しい」
おばさんというのはシエリルのことで、本人からそう呼ぶように指示された。
なんでも、シエリルとワイエノにとって俺の両親は弟と妹のような存在で、そうなるとその息子たる俺は甥と思えるからだということだ。
まぁ、俺としても別に構わないのでそう呼ばせてもらうことにする。
閑話休題。
「それで、どうするんだ、スニル」
ダンクスが聞いてきたのが、俺は黙って手をスープの上に手をかざす。
「ふぅ、”フリーズドライ”」
一つ深呼吸をしてから魔法を行使。
メティスルはあらゆる魔法を行使できるとんでもスキルだが、この世界で記憶を取り戻して21日でしかない俺にはいまだこのスキルを使い慣れていない。
というか、魔法のない地球の記憶を持つ俺では、そもそも魔法を使うということが違和感ありまくりだ。
よく異世界転生や転移もので主人公が当たり前のように魔法をすぐに使っているけど、現実ではそんなことはありえないよな、なにせ、俺としては魔法というのはおとぎ話のことで、現実に存在しないって頭が考えるからな。
そのため、俺はいまだに魔法を使うときはしっかりと構えないといけないわけだ。
んで、そんな感じで行使した魔法はというと、”フリーズドライ”文字通りフリーズドライ製品を作り出すためだけの魔法だ。
もちろん、そんな魔法は存在しないので、メティスルの権能を使って魔法式を改ざん、新たに作ったわけだ。
この改ざんのいいところは、俺専用というわけではなく呪文を教えれば誰でも行使ができるようになるという点だろう。
尤も、今回の”フリーズドライ”のように複数の属性を混ぜ込んだ複合魔法は難しくおいそれと行使できないんだけどな。
「なっ! 何が?」
「なに? もしかして、魔法? で、でも」
「おい、てめぇ、詠唱はどうしたんだよ」
「そ、その前に、今のなに?」
”フリーズドライ”を見たワイエノ一家は驚愕していた。
それを見たシュンナとダンクスも何やらうなずいているし。
まぁ、それはおいておいて、説明を続ける。
「これは、フリーズドライ、凍らせてから乾燥させるって技法、この状態になれば長期間保存ができるようになる」
「へぇ、すごいわね」
「ああ、でもよスニル。それどうすんだ。そのままかじるのか?」
皿の上に四角い見覚えのある形でコロンと固まったスープだったものを見て、ダンクスが食べ方を訪ねてきた。
ちなみに、ただ凍らせて感想させただけなら、このような形にはならない。しかし、そこはいろいろ魔法を追加して形を整えるようにしたってわけだ。
まぁ、その分高度な魔法になったけどな。
「いや、これはこのままじゃなくて、お湯をかけるんだよ」
「お湯?」
「そう、えっと、おばさんお湯もらっていい」
「ええ、ちょっと待てね」
というわけで俺はシエリルにお湯をもらう。
「どうすればいいの?」
シエリルが持ってきたお湯、俺は受けとろうとしたが、やんわりと拒否されてどうするか聞かれた。
まぁ、確かに俺は小さい子供にしか見えない、そんな俺が熱いお湯をもってやけどをしたら、そんな風に考えたんだろう。
「えっと、これに適量かけてほしいんだ」
「これね。わかったわ」
そう言って、シエリルはお湯を先ほど俺が作ったフリーズドライにかけた。
すると、元日本人である俺にはおなじみの一瞬にしてほぐれて溶けて、再びスープになった。
「戻った?」
「すげぇ」
ルモアとウィルクは驚愕してそんな声を上げる中、シエリルとワイエノは衝撃を受けた表情をしていた。
「食べてみて」
俺はシエリルとワイエノに向かってそういった。
「お、おう」
「え、ええ」
2人はそう返事をしてから、自分のスプーンを手に取り、スープを1口。
「えっ!」
「まじかよ!」
「同じ味ね」
「ああ、全く変わってねぇ。どういうことだよ、スニル」
俺以外の面々が味わって、味が変わっていない、シエリルが作ったスープであると認めた。
「そういう加工だからな、これを作って販売すれば、結構儲けが出ると思う」
「それどころじゃねぇよ」
「そ、そうね、これは、冒険者なら確実に買うわね」
「いや、それどころか、騎士や兵士だって、兵糧の代わりに買っていくぜ」
「ええ、それに私たちみたいな旅人だってよ」
「これがあの時あったら……」
ルモアとウィル以外の面々が口々にそう言いだした。
まぁ、それも無理はないだろう、この世界にはインスタント系の保存食はない。
保存食といえば、乾物か発酵、漬物ぐらいしかない。
そして、なによりまずいものが多いという。
「冒険中の食事って、悲惨なのよね。まぁ、私たちは私とミリアが料理できたからよかったけど……」
「ああ、わかります。仲間の中に料理ができる人がいない場合は悲惨ですよね」
「そうそう、特に若手のころなんてまともなものが買えなかったからな、くそまずいんだよな」
「ああ、そういえば、ワイエノは一度別のパーティーの手伝いに行ったことがあったわね」
「そうそう、あの時ほどシエリルに会いたいと思ったことはねぇって」
それは、恋しさなのか、メシマズからくるものからなのか、前者であってほしいと思うシエリルだろうが、後者で間違いないだろうな。
シエリルもそれを感じたのか、ワイエノに呆れの表情を見せていた。
「まったく、えっと、それでスニル君、これ作るのはいいけど、今の魔法、私たちには使えないわよ」
「ああ、ていうかあんな魔法あったか?」
シエリルとワイエノがいうように俺が作ったんだからあるわけがない。
「いや、俺がさっき作ったからないよ」
「「作った!」」
シエリルとワイエノの声が重なった。
それから、俺はメティスルのことを説明していった。
もちろん、事前にダンクスとシュンナに相談して話しても大丈夫だろうといわれている。
2人に相談しないと、俺のことだから余計なことまでしゃべりそうだしな。
神様にあったとか、あれはできれば人には言わないほうがいいだろう。
「はぁ、まじか、そいつはすげぇな、おい」
「ほんとね。そんなスキル聞いたことないし、ていうか、それってどう考えても大賢者よりもすごいわよね」
「一応上位互換のスキルのはず」
「……」
大賢者よりも上のスキルと聞き、シエリルとワイエノは絶句した。
というのも、まず大賢者の下位互換である賢者ですら、めったにいないらしい。
「俺が作った魔法は、呪文を教えれば誰でも使える。といっても、この魔法は結構いろいろ複雑にしたから誰でもってわけにはいかないと思うけど」
「それじゃ、駄目じゃない」
俺がいうとシュンナが突っ込んできた。
「だから、魔道具にして2人に渡す」
魔道具なら本当に誰でも使えるからな。
「そうか、それなら、でも、スニルは魔道具も作れるのか?」
ワイエノが感心したようにそう言った。
「……」
俺は黙ってうなずいた。
こうして、俺の孤児院救済が始まったのであった。
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