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11話 ハルエット国です
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「ようこそ!ハルエットへ!」
とフォストは手を広げて笑った。
検問を終え、無事に目的地へとたどり着いた私達はキョロキョロと周りを見渡した。
ナリス国と違って、国中に活気が溢れていた。
街には駆け回る子供たち、野菜を叩き売りしているお店、すれ違う人達はみんな笑顔だった。
凄いですわ...。隣の国なのにこんなに雰囲気が違いますのね。
そう思っているとメイリスが
「お嬢様、先に冒険者ギルドへ行って登録を済ませませんか?」
と聞いてきた。すると、
「いや、父上に紹介をしたいから先に王宮に来てくれないか?」
メイリスさんも良いよな!、とフォストは言った。
あのー.........一応は主である私に聞いてくれませんかね?
2人でコソコソ話をしてますが...ちょくちょく馬車を降りて、話をしてたのは知っていましたが、随分と仲良くなったんではないですか?
そう思いニヤけそうになる顔に力を入れながらメイリスを見たら、凄く嬉しそうな顔をしていた。
何を話しているんでしょう?
そんな事を考えていたら、いつの間にか2人ともこっちを向いていた。
「あっ、王宮に行くんですよね。わかりました」
「ありがとう!じゃあ、御者にも話をしてくる」
そう言うと、フォストは御者さんに話をしに行った。
あ、皆様、フォストの敬語なくなってない?とか思ったんじゃありませんか?
そうなんです。流石に王子が私ごときに敬語を使うなんて、それこそ石を投げられる案件ですわ!なので、敬語だけはやめてください。とお願いしたんです。
馬車に揺られること15分......馬車から見ても、ナリス国より明らかに大きい城が見えてきた。
「ねぇ、メイリス...城の大きさも国によって違いますのね」
と私は驚きながら呟くと、そうですね、と冷静に返された。
メイリスは、他の国に行ったことがあるのかしら?あんまり驚かないんですのね。
城の門の前で馬車から降り、御者さんにお礼を言ってから別れた。
もう話が伝わってたのか、城のメイド達に捕まってお風呂の中へと連行されてしまった。
メイド達に、そりゃあもう丁寧に体の隅々まで洗われました。
陛下に会うのでやっぱり綺麗にしなきゃダメですよね。
私の隣で
「私は従者ですのでっ!!あのっ!自分で洗えますからっ!!」
とメイリスが必死に抵抗してましたがそれも虚しく、最後には諦めて大人しくなっていたのが少し面白かったですわ。
お風呂から出て、持ってきていた服に着替えようとしたら止められた。
「第3王子から、これを着るように、と」
そう言って深い青色の生地で、裾のところに金の刺繍の入ったドレスを渡された。ちゃんと同色の手袋と黄色の石が付いているアクセサリー付きだ。
私はされるがままの状態でメイリスと王宮のメイドの2人がかりで準備をされた。用意されていたドレスは私のサイズとピッタリだった。
...いや、ドレスなんて、いつ用意しましたの!?サイズだってわかるわけないじゃないですか。
そう思い、メイリスを見ると目をそらされた。
「メイリス......やけにフォスト様と話をしていると思ったらこの事ですわね」
「...............なんのことでしょう」
「誰かに聞かないと、こんなにサイズがピッタリなドレスは用意できませんもの」
「.........ハルエット国の従者も針師も優秀ですね」
そう言ってメイリスはどこか遠くを眺めて、私とは一切目を合わせようとしなかったのだった。
とフォストは手を広げて笑った。
検問を終え、無事に目的地へとたどり着いた私達はキョロキョロと周りを見渡した。
ナリス国と違って、国中に活気が溢れていた。
街には駆け回る子供たち、野菜を叩き売りしているお店、すれ違う人達はみんな笑顔だった。
凄いですわ...。隣の国なのにこんなに雰囲気が違いますのね。
そう思っているとメイリスが
「お嬢様、先に冒険者ギルドへ行って登録を済ませませんか?」
と聞いてきた。すると、
「いや、父上に紹介をしたいから先に王宮に来てくれないか?」
メイリスさんも良いよな!、とフォストは言った。
あのー.........一応は主である私に聞いてくれませんかね?
2人でコソコソ話をしてますが...ちょくちょく馬車を降りて、話をしてたのは知っていましたが、随分と仲良くなったんではないですか?
そう思いニヤけそうになる顔に力を入れながらメイリスを見たら、凄く嬉しそうな顔をしていた。
何を話しているんでしょう?
そんな事を考えていたら、いつの間にか2人ともこっちを向いていた。
「あっ、王宮に行くんですよね。わかりました」
「ありがとう!じゃあ、御者にも話をしてくる」
そう言うと、フォストは御者さんに話をしに行った。
あ、皆様、フォストの敬語なくなってない?とか思ったんじゃありませんか?
そうなんです。流石に王子が私ごときに敬語を使うなんて、それこそ石を投げられる案件ですわ!なので、敬語だけはやめてください。とお願いしたんです。
馬車に揺られること15分......馬車から見ても、ナリス国より明らかに大きい城が見えてきた。
「ねぇ、メイリス...城の大きさも国によって違いますのね」
と私は驚きながら呟くと、そうですね、と冷静に返された。
メイリスは、他の国に行ったことがあるのかしら?あんまり驚かないんですのね。
城の門の前で馬車から降り、御者さんにお礼を言ってから別れた。
もう話が伝わってたのか、城のメイド達に捕まってお風呂の中へと連行されてしまった。
メイド達に、そりゃあもう丁寧に体の隅々まで洗われました。
陛下に会うのでやっぱり綺麗にしなきゃダメですよね。
私の隣で
「私は従者ですのでっ!!あのっ!自分で洗えますからっ!!」
とメイリスが必死に抵抗してましたがそれも虚しく、最後には諦めて大人しくなっていたのが少し面白かったですわ。
お風呂から出て、持ってきていた服に着替えようとしたら止められた。
「第3王子から、これを着るように、と」
そう言って深い青色の生地で、裾のところに金の刺繍の入ったドレスを渡された。ちゃんと同色の手袋と黄色の石が付いているアクセサリー付きだ。
私はされるがままの状態でメイリスと王宮のメイドの2人がかりで準備をされた。用意されていたドレスは私のサイズとピッタリだった。
...いや、ドレスなんて、いつ用意しましたの!?サイズだってわかるわけないじゃないですか。
そう思い、メイリスを見ると目をそらされた。
「メイリス......やけにフォスト様と話をしていると思ったらこの事ですわね」
「...............なんのことでしょう」
「誰かに聞かないと、こんなにサイズがピッタリなドレスは用意できませんもの」
「.........ハルエット国の従者も針師も優秀ですね」
そう言ってメイリスはどこか遠くを眺めて、私とは一切目を合わせようとしなかったのだった。
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