乙女ゲームのヒロインに生まれ変わりました!なのになぜか悪役令嬢に好かれているんです

榎夜

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15話

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ふむふむ...なるほど、婚約破棄か......ん?

「えぇ!?」

思わず大きい声で驚いてしまったせいで皆が何事か、と私を見た。

「え、あの!どういうことですか!?」

とノエルに聞くと

「リナさん、少し声が大きいですよ」

とアリアに言われてしまったから、すみません、と謝って黙ることにした。

大きい声を出してしまったのは反省。

でも、ゲームで悪役令嬢が婚約破棄するなんてシナリオには無かった。

これが現実とゲームの違いなの?それともヒロインが違うから?

うーん...と悩んでいると

「実は...私も婚約破棄をしようかな...と」

「あら、サーシャもですの?私もですわ」

「まぁ、アリア様まで?そういう私も考えてましたが...」

「お義姉様の義妹になれないのは悔しいですが、実は私もですの」

皆が次々に実は...と話し始めた。


いや、もう驚きよ!

まさか全員が婚約破棄を考えてるなんて、どれだけ酷い扱いをしたのよ!?

「あ、あの...良いんですか?皆さん、婚約者とのお付き合いが長いのに......」

思わず私が聞いてしまったことにシエラはニッコリ笑って

「付き合いは長いかもしれませんが、たとえ婚約破棄がされなかったとしても、あんなことを言っておきながら良い関係を築くなんて、不可能だと思ったの」

皆もわかります、と頷いていた。

「それに、今まではカイン様を支えられるように頑張ってきましたが、モニカさんと遊びに行ってる間の公務は全て私が処理しているんですのよ?それに顔が良いだけで能力もない人が、威張って命令している姿を見ていると、ストレスが溜まりますの」

シエラはやっと言えたと言わんばかりに清々しい顔をしてそう言った。

確かに、成績もモニカの取り巻きになってからガタ落ちしているらしく、今は同年代からの信頼も無いに等しい状態。

今カインを守っているのは王太子という立場だけだだった。

そのことを誰にも言えず、シエラはずっと自分の心の中に溜め続けていたのだ。

その状況に限界を迎えていて、やっと誰かに打ち明けられたのだろう。

するとサーシャは、わかります!とシエラに凄い勢いで頷いていた。


それからというと、それぞれの婚約者の愚痴を皆で言い合っていた。

私は婚約者が居ないから、ずっと聞いてるだけだったけどね...。

もう凄かった。逆にここまでよく我慢していたなって思うくらいストレスと愚痴を抱え込んでいたみたいで、言い合った後は清々しい顔をしていた。




そろそろ帰りましょうか、とシエラが声をかけると

「そうだ!皆で順番に婚約破棄しませんか?」

とリディアーヌが言い出した。

「地位が高ければ高いほど証拠とか必要になりますよね?それに、シエラ様達は王太子や次期宰相が相手ですし......」

リディアーヌが悪そうな笑みを浮かべてそう言った。

確かに、男爵や子爵の婚約破棄と王太子の婚約破棄では話が違う。

証拠やちゃんとした理由がないと受け入れて貰えない可能性が高い。

リディアーヌはそう考えたのだろう。

歳下なのに頭が良いなぁ...



シエラは少し考えた後

「わかりました。では破棄出来たら証拠集め、手伝ってくださいね」

そう言って今日一の笑顔を見せた。
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