裏の林にダンジョンが出来ました。~異世界からの転生幼女、もふもふペットと共に~

あかる

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ダンジョン13階層と、新たなダンジョン

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    ムカデの素材を取りつつ、迷路を歩く。
    黒光する身体に、たくさんの赤い足。
    気持ち悪い見かけだけど、冒険者なら見かけに拘ってたらだめだよね。
    
    12階層に居た時間は少ないけど、レベル的には充分だと思う。何よりピヨちゃん達が強いから、先に進もうと思う。

    13階層は、火のブレスを吐く牛だ。しかも、予測不能な動きをしてきて、いつの間にか後ろにいたりして、油断は出来ない。
    ドロップアイテムは…やった!牛肉だ!お母さん達が喜ぶだろう。
    それと…牛の皮?魔石の時もある。一応魔物素材だし、売れるかな?

    うん…予見のスキルが育ってるみたい。ムカデに火を吹く牛。こんなのと戦っていたら、自然に上がっていくだろう。

    今日は焼き肉!しかも牛肉だ!まだ乳歯の多い私には、豚肉はきつかった。
    自分で稼いだ牛肉だし、遠慮なく食べられる。

    お野菜も好き。特にナスが好き。ピーマンは…苦手。それを知ってるお母さんが、ピーマンにウインナーを挟んだ物を私のお皿に入れる。

「ぶー」
「何でも食べた方が強くなれるわよ?」
    大きくなる、に加えて強くなれるが食べさせる言葉に加わった。

    食材豊富なこの世界では、少なくとも日本では、栄養失調で大きくなれないなんて事はない。偏食が良くないのは知ってるけど、無理してまで食べなきゃならないなんて事はあんまりないと思う。

    たくさん入っているけど、一つだけはお母さんの見ている前で食べる…うぇ…苦いのは嫌い!

    海人君には、苦くないマジックポーションをお願いしてるけど、砂糖や蜂蜜を入れると効果が落ちてしまう。
    スーパーに行って果物を中心に鑑定をたくさんしたけど、満足いく効果が得られそうな素材は見つかっていない。

    魔力を使い切るような事はしないし、進化の時だって、遠足なんかと被ったりしなければ、魔力回復スキルもあるから、これからも耐えられると思う。
    進化なんてそうそうあるものでもないだろうし、収納庫に入っているマジックポーションをまた飲まなきゃならない事態にはならないだろう。

    大人達は更に鉄板にゆでうどんを出して焼いてるけど、私はもうお腹いっぱい。

「魔物の肉とは思えないよな!牛肉そのものに思える。オークと豚肉は味が違うけど」
「オークは脂身が美味しいよね。オークのベーコン、また食べたいな」

「勿論。畑が忙しいのも今がピークだからな。それが終わったらまた儂が作ってやる。その代わり…毎日とは言わんが、儂は刺身が好物じゃ」

「うん。おじいちゃん。任せてよ!刺身にするのはおじいちゃんだしね」
    私は魚の切り身を手に入れるだけだ。

    刺身より焼き魚の方が好きだけど、魚の種類によって料理の仕方も違うもんね。

    これからしばらくは牛肉が増えるだろうけど、違う階層にも行ってオーク肉とか魚も取りに行こう。

    牛肉はピヨちゃん以外は喜んで食べた。ピヨちゃんは肉系はあんまり食べない。虫や野菜が好きだ。
(このお肉美味しい!)
(ポチはお肉好きだね)

    タマがポチの器から肉を一切れ取って走って逃げた。
(あ!こらタマ!…もう。タマにもちゃんとたくさんあげてるのに)
(いいよ…タマ姉さんにあげて。後が怖いから)

(ポチも強くなったんだから、ちょっと言い返してみたら?)
(ううん…いい。威圧が怖いもん)
    威圧スキルか…そんなに怖いのかな?威圧された事ないから分からないや。

    喜んでくれて良かった。
    ピヨちゃんにはむかごでもあげようかな。


    もうすぐ夏休みだ。
    夏休みはネズミーランド近くのダンジョンに行きたいと思っていたけど、当然許可は出なかった。

「ねえお願い!行くのは魔法で一瞬で行けるし、無理もしないから!」
「でも、ダンジョンの外で魔法は使えなかったんじゃないの?」

「亜空間は別なの。不思議だけど、亜空間内でなら魔法がつかえるの」

    説明する為に亜空間を開いて家族を中に入れた。殆ど何もないけど、余っている布団も入れたから、休む事は出来る。

「ここが、美優の言っていた亜空間?」
「ほら、手を光らせてみたよ?普通なら出来ないよ。これから遠足でゲートを開いた場所に転移するから」

    扉を開けばそこはネズミーランド駐車場内。そっか…今はバスがない。影に開いたつもりだったけど、何もないとこうなるのか。

「う…嘘みたい。でも音楽も聞こえるし、間違いないわ…」
「凄いな。いつでも遊びに来られるんだ」

「ゲートを開いた場所が記憶されるから、ダンジョン近くに開き直すつもりだよ。ね?何の心配も要らないでしょう?」
「そうね…一応ダンジョンも見てみましょう?」

    夜だから誰もいないと思っていたけど、そうでもなかった。明らかに仕事帰りと思われるスーツ姿の人や、若者の姿等、多種多様な人達が出入りしている。
    家の裏のダンジョンは夜は誰も入らないのに…たまに海人君の両親が入る位だ。

    驚いた事に入り口近くには魔石買い取り所もあって、24時間いつでも買い取り可能だとか。

    凄いな…おっと。感心してるだけじゃなくて、目立たない所にゲートも開いておかないと。
    
    ダンジョン近くには公衆トイレもあって、その影になる所にゲートを開いた。

「今日はもう夜だけど、少なくともしばらくは大人と一緒。約束出来る?」
「どうして?」
「怖いのは魔物だけじゃないのよ。むしろ目立つ魔法を使って戦う美優の方が心配よ。いいわね?」

「…はあい。でも畑も忙しいし、あんまり来られないんじゃ?」
「それは仕方ないわよ。家の裏にもダンジョンはあるんだから、そこに行けばいいでしょう?」

    心配する気持ちも分かるけど、もう少し信用して欲しいな。家族の誰よりもレベルは高いし、タマ達もいる。タマ達とは心が繋がっているから、はぐれる心配もない。

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