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閑話
ランドルフ・オヌール
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私はオヌール公爵家のひとり息子。
王族の血が流れ、家もかなり裕福だ。
私は幼い頃から好きな子がいた。
父と母の友人でずっと家族ぐるみの付き合いをしているからよく一緒に遊んでいた。
一つ下のリリアーナ。
皆は全てが平凡というが私には可愛く見えていた。
私は裏庭で野良猫にこっそり餌をやっていた。
母がアレルギーで飼うことを許されなかった。
我が家でひらかれた茶会で、子供達だけで遊んでいた。
「野良猫が死んでるぞ!」
急いで駆けつけると可愛がっていた野良猫だった。
他の令息達が枝で突いている。
止めてくれ!
「汚い」
令嬢達が去っていく。
言い出せないでいると、枝を払い除け野良猫の死骸を抱き上げたのはリリアーナだった。
令息達も走って逃げていった。
「可哀想に」
花壇の近くの木の根元に置くと走っていった。
すぐシャベルを持って戻ってきた。
小さなリリアーナには重くて大きかった。
シャベルを取り上げて穴を掘った。
そこにリリアーナは自分のスカーフで猫を包み花とポケットから出した菓子を置いて手を合わせた。
「天国でお友達を作ってね。お菓子を分けてあげれば仲間に入れてもらえるわ」
そう言って土を被せた。
リリアーナはシャベルを返しにいった。
茶会の席に戻ってきたリリアーナはクロノス伯爵夫妻に叱られていた。
リリアーナは苦笑いをしながら“転んだの”と言った。
この日から可愛いと思っていた少女は、私の愛しい女の子になった。
ある日、父と伯爵が話をしている部屋に行きお願いをした。
「リリアーナと婚約させてください」
「ランドルフ殿はリリアーナが好きなのかな」
「はい。
優しさの中に強さがあって…
それに可愛い女の子です」
「そうか」
「息子ではダメかな」
「リリアーナに聞いてみます」
数日後、私とリリアーナは婚約した。
嬉しくてたまらなかった。
だけどリリアーナの表情は暗い。
「父上、リリアーナは私のことが好きなのですよね?」
「ランドルフ、正直に言うが、リリアーナはお前のことは好きなわけではないそうだ。考えたことがなく分からないと言っていたそうだ。
だから断られた。
だけど頭を下げて頼んだ。
いい縁談だと思ったからだ。
だからランドルフ、お前はリリアーナを大切にしなくてはならない。わかるな」
「はい」
好きではない…ショックだった。
婚約発表のパーティで令嬢達がリリアーナを虐めていた。菓子を持っていくフリをして間に入ると令嬢達は散って言った。
ドレスを汚されたリリアーナは涙を溜め不安そうに私を見上げた。
衝撃が走った。一瞬で心が満たされた。
リリアーナに必要とされている。
手を引いてドレスを着替えさせた。言われた通りに着替えて出てきたリリアーナの手を引いて会場に戻った。
私の隣で大人しく飲み物を飲むリリアーナが可愛かった。
だから令嬢達の嫉妬を放置した。
学園に入ってリリアーナが荷物を残して消えた。
校長を脅して捜査させた。やっと見つけた時はリリアーナはもう少しで凍死するところだった。
抱き上げ公爵邸へ運んだ。父上に報告すると父上は激怒して徹底的に犯人探しをした。
「お前の婚約者の座につきたかった者の仕業だ。
この婚約はお前の片思いから始まっている。亡き伯爵を裏切りたくはない。リリアーナを大事にしろ」
「はい」
報復をし終わったのに、またリリアーナが狙われた。今度は我が家の2階から突き落とされた。
「リリアーナ!!リリアーナ!!」
見ていた子供がいてすぐ犯人が分かった。
また私のせいだった。
2日経っても目覚めない。名医を呼び寄せようと母上に詰め寄っていたところに目覚めたと報告があった。だが記憶に問題があると。
忘れられたのは私だけ。
私との婚約はそんなに辛かったのか。
その後リリアーナには避けられ婚約者を辞退したいと言われた。
数日後手紙をもらった。
要するに私に時間を割かないという内容だった。
相応しくないから猛勉強する!?
一緒にいたくてどんな茶会にもリリアーナを誘って出席していた。それがなくなる!?会えない!?
『でも、あのままでは私は殺されてしまいます』
『公爵令息様も同じですわ。
二度も命の危険があったことについて“悪かった”の一言で済まされるのですから。皆様と同じように私のことを軽んじていらっしゃる。
納得しましたわ。日記を読んでみたら婚約してからずっと嫌がらせを受けていたようです。
婚約者が軽んじていたら、皆様も軽んじますわね』
彼女は変わってしまった。私を忘れたせいか、私を拒絶する。
日曜に断れない夜会に出かけた。
「ランドルフ様、婚約者のことで耳に入れたいことがありますの」
話しかけてきたのは主催のヘンダーソン侯爵家の令嬢だった。聞かれたら醜聞になると言うので休憩室を使った。
今日の昼過ぎに、クロノス伯爵令嬢と見目麗しい年上の殿方がデートしているのを見ましたわ。
ランドルフ様公認なのかしら。
堂々としていらしたから…とても楽しそうに笑っていらしたわ。
笑っていた?
彼女の笑顔など婚約してから見たことがない。
見目麗しい年上の男!?
私と会わずに他の男と出かけているのか!
ワインを一気飲みした。また注がれたワインをまた飲み干す。
「あちらが不貞をしているのですから、ランドルフ様だって不貞をしてもいいはずよ」
そう言うと隣に座り腿を撫でてきた。
「それに、殿方は経験があった方がいいわ。初夜で恥をかきたくないでしょう」
酔っていた。腹が立っていた。私も男だ、したくはなる。
だから私は、これはリリアーナだ、そう心で呟きながらヘンダーソン侯爵令嬢を抱いた。
次に会ったリリアーナは私の顔を見るなり眉間に皺を寄せた。
年上の男とのデートを咎めると、講師だと言う。しかも伯爵の婚約者も一緒だった!?
じゃあ、不貞をしたのは私だけということか…。
茶会でヘンダーソン侯爵令嬢が付き纏ってきた。
お前など一夜限りの女だ!
その後も避けられ続けてエリアス王子殿下まで間に入ってきた。殿下はリリアーナが好きで、リリアーナも殿下を信頼しているようだった。
むしゃくしゃしながら夜会でまた令嬢の誘いにのってリリアーナに見立てて抱いた。
一度経験すると歯止めが効かなかった。
アリスとは何度か体を重ねた。
ある日茶会で呼び出された。アリスの名前を出されて仕方なく話を聞きに裏へ行った。
夜会でアリスとの情事を目撃されていた。
私も相手にしてくれたら黙っていてあげると言われた。
茂みに連れて行き、雑に解すと突っ込んで、出したくなったら我慢せず出した。入れてから1分も経っていなかった。
「こんな抱き方じゃなくてベッドで楽しみながら」
「ハッ!脅してきた相手に奉仕しろと?
お前に言われた通り突っ込んでやっただろう。
アリス達をベッドで抱くのはリリアーナの為の練習台にしているからだ。
私はリリアーナだけを愛している。他の女など私にはどうでもいいことなんだ。
できても認知しないから避妊薬は飲んだ方がいいぞ」
そう言って放置して茶会の席に戻った。
帰って湯浴みをしようと服を脱ぐと血がついていた。
突っ込んだ時に痛がっていたが、雑に解したせいだと思っていた。
「処女だったのか」
ちょっと罪悪感があったが、脅して誘ってきたのはあの女だ。
血のついた下着を捨てて、湯浴みをした。
血族の交流を深めたいと晩餐会が開かれた。
久しぶりに着飾ったリリアーナはとても美しかった。
顔の作りは普通のように見えるが整っているのを私は知っている。笑顔も可愛いし、所作も美しく気品がある。
猛勉強は本当だったんだ。
卒業後の結婚が待ち遠しい。早く抱いてその顔を乱したい。
社交も完璧であのカザハ公爵夫妻がリリアーナを絶賛していた。
しかし、あのドレス…。
酒を飲んだからか、ムラムラしてきた。
あのドレスを引き裂いて私のものにしたい。
湯浴みを手伝うメイドは胸や尻が豊満で色気があった。体を洗う時はなぜか手だった。
その後、オイルマッサージを受けた。
目に温めたタオルをのせられた。気持ちがいいものだ。
ひとりは肩をマッサージしながら首筋や二の腕、胸に滑らせる。時折乳首に触れる。
もうひとりは、脚を下から上へ滑らせる。脚の付け根にさしかかると睾丸に指が触れる。そのまま腹部まで手を滑らせた。
元々ムラムラしていて目隠しをされていることもあり、すぐ勃ってしまった。
「すまないが…わざとではないんだ。もういい」
「大丈夫ですよ。殿方は皆様こうなりますから。
ならない方は病気か、ものすごく高齢の方くらいですわ」
「そうなのか」
「はい。高貴なお方の癒しとなれることを誇りに思っておりますので、どうかこのまま続けさせてください」
「追い出されたと知られたら私達は罰を受けます」
「そうなのか…ありがとう。続けてくれ」
頭に胸が当たるし乳首と性器には時折手が当たるので、これでもかという程勃ち上がっていた。痛いくらいだった。
「お疲れ様でございました。お拭きいたしますので起きて立っていただけますか」
背中から拭く者は尻を広げ、遠慮なく拭き上げ驚いた。その隙に前ではメイドが跪き、入念に性器を優しく拭いた。
もうひとりのメイドは片付けながら屈んでスカートの中を見せていた。何故か下着を履いていなかった。
一気に込み上げ大きく膨らみビクビクと動き出したところで下着をはかされ寝巻きを着せられた。
これは拷問の類なのか。
「巡回に参ります。驚かないで受け入れてください」
そう言って退出していった。
後で抱かれに来るということか。
痛い程に勃ち上がったまま待つことにした。
誰かが入ってきた。女だ。触ると既に潤っていた。
準備をしてきたようだ。王宮メイドは違うなと感心していた。
軽く愛撫をして挿れた。
ずっと我慢をしていたから、もう耐えられなかった。早すぎて恥ずかしいが激しく突くと5秒程で果ててしまった。
だけど全然萎えない。
女が上に乗るようだ。流石王宮メイドと心で褒め称え、女の奉仕に身を任せた。
激しい騎乗位で精液と愛液が音を立てる。
数分後、地獄を見ることになるとは知らずにリリアーナなら私から突き上げなくてはならないなと笑みを浮かべていた。
いつの間にか部屋が少し明るくなっていた。
声のした方へ顔を向けると王太子殿下達が立っていた。
女は枕で体を隠す。私は毛布で下半身を隠した。
どういうことだ!王宮の接待だろう!何故入ってきた!
怒声が聞こえる。
部屋の灯りが灯されると驚いた。
女はエリアス王子殿下の婚約者だった。
王子妃は処女でなくてはならない。ということは…エリアス王子殿下とサンドル侯爵令嬢との婚約はなくなる。
医師が入り検診がはじまった。
既に処女ではないことがわかって少し安堵した。
だがその後、陛下から婚約承認を取り消されてしまった。
両親は私がしてきたことに激怒した。
「亡くなった伯爵にあわせる顔が無い」
「貴方の片思いで結んでもらった婚約なのに!」
「愛する婚約者を守ろうとするどころか放置して助長させたとは…。何故オヌール公爵家の婚約者があんなにも狙われるのか不思議でならなかった。
普通なら我が家を敵に回したくないと思うはずだ。
息子が放置すれば、望まぬ政略結婚かと思われて付け上がるに決まっているじゃないか!!」
もう、どんなに抵抗しても無駄だった。
「しかも複数の令嬢と不貞をしていたなんて!」
「ひとり息子でなければ廃嫡しているところだ!」
王族の血筋なのに伯爵に落とされた。
新聞にも大きく載ってしまった。
その後、サンドル子爵令嬢の妊娠が発覚した。
だが、彼女は私の部屋に忍び込み自ら上に跨り腰を振るほどの淫乱だ。
私の子ではないかもしれない。
「もし、お前の子だと明確になった時のことを考えて婚約はさせる。
似つかなければ解消すればいい」
婚約した後も諦めきれない。
リリアーナが復縁に同意すればまた…。
そしてサンドル子爵令嬢が子供を産んだ。父にそっくりだった。
違う男との子だと願っていたのに。
「間違いない。産まれた子は王族の血筋となる。認知しないなどということは出来ない。
醜聞のせいでまともな縁談もこない。
子供が…しかも男児が産まれた以上、諦めてジョアンナ嬢と結婚するんだ」
「…リリアーナ」
「不貞の挙句に出来た子持ちのお前とは絶対に復縁などあり得ない」
「……分かりました」
淡々とした夫婦生活が始まった。
リリアーナとエリアス王子殿下の婚約パーティに参加した。
私達に誰も関わろうとしない。
エリアス王子殿下のエスコートでリリアーナが登場した。
また一段と綺麗になったな。
あんなことが無ければ隣に居たのは私だったのに。
エリアス王子殿下は嬉しそうにしているし、リリアーナも笑顔だった。
夫の義務として妻を抱く。まぁ溜まるしな。
抱いて、注いで、また妊娠させた。
こうやってジョアンナとの間に7人の子が産まれた。
流石に男性用の避妊薬を服用し始めた。
その事をジョアンナに告げる時に聞いてみた。
「避妊薬、飲まなかったのは何故だ」
「最初は飲んだけど出来てしまった。
その後は貴方の妻だから務めを果たしているだけ。
私に出来ることはそのくらいしかないわ」
「ジョアンナ、君が妊娠中などで閨ができない時は娼館を利用させてもらった。
君と結婚してからは、令嬢や夫人に手を出していない。これからもそのつもりはない」
「分かりましたわ」
今でもリリアーナを愛しているが、私の子を産んでくれるジョアンナを大事にしようと思った。
王族の血が流れ、家もかなり裕福だ。
私は幼い頃から好きな子がいた。
父と母の友人でずっと家族ぐるみの付き合いをしているからよく一緒に遊んでいた。
一つ下のリリアーナ。
皆は全てが平凡というが私には可愛く見えていた。
私は裏庭で野良猫にこっそり餌をやっていた。
母がアレルギーで飼うことを許されなかった。
我が家でひらかれた茶会で、子供達だけで遊んでいた。
「野良猫が死んでるぞ!」
急いで駆けつけると可愛がっていた野良猫だった。
他の令息達が枝で突いている。
止めてくれ!
「汚い」
令嬢達が去っていく。
言い出せないでいると、枝を払い除け野良猫の死骸を抱き上げたのはリリアーナだった。
令息達も走って逃げていった。
「可哀想に」
花壇の近くの木の根元に置くと走っていった。
すぐシャベルを持って戻ってきた。
小さなリリアーナには重くて大きかった。
シャベルを取り上げて穴を掘った。
そこにリリアーナは自分のスカーフで猫を包み花とポケットから出した菓子を置いて手を合わせた。
「天国でお友達を作ってね。お菓子を分けてあげれば仲間に入れてもらえるわ」
そう言って土を被せた。
リリアーナはシャベルを返しにいった。
茶会の席に戻ってきたリリアーナはクロノス伯爵夫妻に叱られていた。
リリアーナは苦笑いをしながら“転んだの”と言った。
この日から可愛いと思っていた少女は、私の愛しい女の子になった。
ある日、父と伯爵が話をしている部屋に行きお願いをした。
「リリアーナと婚約させてください」
「ランドルフ殿はリリアーナが好きなのかな」
「はい。
優しさの中に強さがあって…
それに可愛い女の子です」
「そうか」
「息子ではダメかな」
「リリアーナに聞いてみます」
数日後、私とリリアーナは婚約した。
嬉しくてたまらなかった。
だけどリリアーナの表情は暗い。
「父上、リリアーナは私のことが好きなのですよね?」
「ランドルフ、正直に言うが、リリアーナはお前のことは好きなわけではないそうだ。考えたことがなく分からないと言っていたそうだ。
だから断られた。
だけど頭を下げて頼んだ。
いい縁談だと思ったからだ。
だからランドルフ、お前はリリアーナを大切にしなくてはならない。わかるな」
「はい」
好きではない…ショックだった。
婚約発表のパーティで令嬢達がリリアーナを虐めていた。菓子を持っていくフリをして間に入ると令嬢達は散って言った。
ドレスを汚されたリリアーナは涙を溜め不安そうに私を見上げた。
衝撃が走った。一瞬で心が満たされた。
リリアーナに必要とされている。
手を引いてドレスを着替えさせた。言われた通りに着替えて出てきたリリアーナの手を引いて会場に戻った。
私の隣で大人しく飲み物を飲むリリアーナが可愛かった。
だから令嬢達の嫉妬を放置した。
学園に入ってリリアーナが荷物を残して消えた。
校長を脅して捜査させた。やっと見つけた時はリリアーナはもう少しで凍死するところだった。
抱き上げ公爵邸へ運んだ。父上に報告すると父上は激怒して徹底的に犯人探しをした。
「お前の婚約者の座につきたかった者の仕業だ。
この婚約はお前の片思いから始まっている。亡き伯爵を裏切りたくはない。リリアーナを大事にしろ」
「はい」
報復をし終わったのに、またリリアーナが狙われた。今度は我が家の2階から突き落とされた。
「リリアーナ!!リリアーナ!!」
見ていた子供がいてすぐ犯人が分かった。
また私のせいだった。
2日経っても目覚めない。名医を呼び寄せようと母上に詰め寄っていたところに目覚めたと報告があった。だが記憶に問題があると。
忘れられたのは私だけ。
私との婚約はそんなに辛かったのか。
その後リリアーナには避けられ婚約者を辞退したいと言われた。
数日後手紙をもらった。
要するに私に時間を割かないという内容だった。
相応しくないから猛勉強する!?
一緒にいたくてどんな茶会にもリリアーナを誘って出席していた。それがなくなる!?会えない!?
『でも、あのままでは私は殺されてしまいます』
『公爵令息様も同じですわ。
二度も命の危険があったことについて“悪かった”の一言で済まされるのですから。皆様と同じように私のことを軽んじていらっしゃる。
納得しましたわ。日記を読んでみたら婚約してからずっと嫌がらせを受けていたようです。
婚約者が軽んじていたら、皆様も軽んじますわね』
彼女は変わってしまった。私を忘れたせいか、私を拒絶する。
日曜に断れない夜会に出かけた。
「ランドルフ様、婚約者のことで耳に入れたいことがありますの」
話しかけてきたのは主催のヘンダーソン侯爵家の令嬢だった。聞かれたら醜聞になると言うので休憩室を使った。
今日の昼過ぎに、クロノス伯爵令嬢と見目麗しい年上の殿方がデートしているのを見ましたわ。
ランドルフ様公認なのかしら。
堂々としていらしたから…とても楽しそうに笑っていらしたわ。
笑っていた?
彼女の笑顔など婚約してから見たことがない。
見目麗しい年上の男!?
私と会わずに他の男と出かけているのか!
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「あちらが不貞をしているのですから、ランドルフ様だって不貞をしてもいいはずよ」
そう言うと隣に座り腿を撫でてきた。
「それに、殿方は経験があった方がいいわ。初夜で恥をかきたくないでしょう」
酔っていた。腹が立っていた。私も男だ、したくはなる。
だから私は、これはリリアーナだ、そう心で呟きながらヘンダーソン侯爵令嬢を抱いた。
次に会ったリリアーナは私の顔を見るなり眉間に皺を寄せた。
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じゃあ、不貞をしたのは私だけということか…。
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お前など一夜限りの女だ!
その後も避けられ続けてエリアス王子殿下まで間に入ってきた。殿下はリリアーナが好きで、リリアーナも殿下を信頼しているようだった。
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一度経験すると歯止めが効かなかった。
アリスとは何度か体を重ねた。
ある日茶会で呼び出された。アリスの名前を出されて仕方なく話を聞きに裏へ行った。
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私も相手にしてくれたら黙っていてあげると言われた。
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「ハッ!脅してきた相手に奉仕しろと?
お前に言われた通り突っ込んでやっただろう。
アリス達をベッドで抱くのはリリアーナの為の練習台にしているからだ。
私はリリアーナだけを愛している。他の女など私にはどうでもいいことなんだ。
できても認知しないから避妊薬は飲んだ方がいいぞ」
そう言って放置して茶会の席に戻った。
帰って湯浴みをしようと服を脱ぐと血がついていた。
突っ込んだ時に痛がっていたが、雑に解したせいだと思っていた。
「処女だったのか」
ちょっと罪悪感があったが、脅して誘ってきたのはあの女だ。
血のついた下着を捨てて、湯浴みをした。
血族の交流を深めたいと晩餐会が開かれた。
久しぶりに着飾ったリリアーナはとても美しかった。
顔の作りは普通のように見えるが整っているのを私は知っている。笑顔も可愛いし、所作も美しく気品がある。
猛勉強は本当だったんだ。
卒業後の結婚が待ち遠しい。早く抱いてその顔を乱したい。
社交も完璧であのカザハ公爵夫妻がリリアーナを絶賛していた。
しかし、あのドレス…。
酒を飲んだからか、ムラムラしてきた。
あのドレスを引き裂いて私のものにしたい。
湯浴みを手伝うメイドは胸や尻が豊満で色気があった。体を洗う時はなぜか手だった。
その後、オイルマッサージを受けた。
目に温めたタオルをのせられた。気持ちがいいものだ。
ひとりは肩をマッサージしながら首筋や二の腕、胸に滑らせる。時折乳首に触れる。
もうひとりは、脚を下から上へ滑らせる。脚の付け根にさしかかると睾丸に指が触れる。そのまま腹部まで手を滑らせた。
元々ムラムラしていて目隠しをされていることもあり、すぐ勃ってしまった。
「すまないが…わざとではないんだ。もういい」
「大丈夫ですよ。殿方は皆様こうなりますから。
ならない方は病気か、ものすごく高齢の方くらいですわ」
「そうなのか」
「はい。高貴なお方の癒しとなれることを誇りに思っておりますので、どうかこのまま続けさせてください」
「追い出されたと知られたら私達は罰を受けます」
「そうなのか…ありがとう。続けてくれ」
頭に胸が当たるし乳首と性器には時折手が当たるので、これでもかという程勃ち上がっていた。痛いくらいだった。
「お疲れ様でございました。お拭きいたしますので起きて立っていただけますか」
背中から拭く者は尻を広げ、遠慮なく拭き上げ驚いた。その隙に前ではメイドが跪き、入念に性器を優しく拭いた。
もうひとりのメイドは片付けながら屈んでスカートの中を見せていた。何故か下着を履いていなかった。
一気に込み上げ大きく膨らみビクビクと動き出したところで下着をはかされ寝巻きを着せられた。
これは拷問の類なのか。
「巡回に参ります。驚かないで受け入れてください」
そう言って退出していった。
後で抱かれに来るということか。
痛い程に勃ち上がったまま待つことにした。
誰かが入ってきた。女だ。触ると既に潤っていた。
準備をしてきたようだ。王宮メイドは違うなと感心していた。
軽く愛撫をして挿れた。
ずっと我慢をしていたから、もう耐えられなかった。早すぎて恥ずかしいが激しく突くと5秒程で果ててしまった。
だけど全然萎えない。
女が上に乗るようだ。流石王宮メイドと心で褒め称え、女の奉仕に身を任せた。
激しい騎乗位で精液と愛液が音を立てる。
数分後、地獄を見ることになるとは知らずにリリアーナなら私から突き上げなくてはならないなと笑みを浮かべていた。
いつの間にか部屋が少し明るくなっていた。
声のした方へ顔を向けると王太子殿下達が立っていた。
女は枕で体を隠す。私は毛布で下半身を隠した。
どういうことだ!王宮の接待だろう!何故入ってきた!
怒声が聞こえる。
部屋の灯りが灯されると驚いた。
女はエリアス王子殿下の婚約者だった。
王子妃は処女でなくてはならない。ということは…エリアス王子殿下とサンドル侯爵令嬢との婚約はなくなる。
医師が入り検診がはじまった。
既に処女ではないことがわかって少し安堵した。
だがその後、陛下から婚約承認を取り消されてしまった。
両親は私がしてきたことに激怒した。
「亡くなった伯爵にあわせる顔が無い」
「貴方の片思いで結んでもらった婚約なのに!」
「愛する婚約者を守ろうとするどころか放置して助長させたとは…。何故オヌール公爵家の婚約者があんなにも狙われるのか不思議でならなかった。
普通なら我が家を敵に回したくないと思うはずだ。
息子が放置すれば、望まぬ政略結婚かと思われて付け上がるに決まっているじゃないか!!」
もう、どんなに抵抗しても無駄だった。
「しかも複数の令嬢と不貞をしていたなんて!」
「ひとり息子でなければ廃嫡しているところだ!」
王族の血筋なのに伯爵に落とされた。
新聞にも大きく載ってしまった。
その後、サンドル子爵令嬢の妊娠が発覚した。
だが、彼女は私の部屋に忍び込み自ら上に跨り腰を振るほどの淫乱だ。
私の子ではないかもしれない。
「もし、お前の子だと明確になった時のことを考えて婚約はさせる。
似つかなければ解消すればいい」
婚約した後も諦めきれない。
リリアーナが復縁に同意すればまた…。
そしてサンドル子爵令嬢が子供を産んだ。父にそっくりだった。
違う男との子だと願っていたのに。
「間違いない。産まれた子は王族の血筋となる。認知しないなどということは出来ない。
醜聞のせいでまともな縁談もこない。
子供が…しかも男児が産まれた以上、諦めてジョアンナ嬢と結婚するんだ」
「…リリアーナ」
「不貞の挙句に出来た子持ちのお前とは絶対に復縁などあり得ない」
「……分かりました」
淡々とした夫婦生活が始まった。
リリアーナとエリアス王子殿下の婚約パーティに参加した。
私達に誰も関わろうとしない。
エリアス王子殿下のエスコートでリリアーナが登場した。
また一段と綺麗になったな。
あんなことが無ければ隣に居たのは私だったのに。
エリアス王子殿下は嬉しそうにしているし、リリアーナも笑顔だった。
夫の義務として妻を抱く。まぁ溜まるしな。
抱いて、注いで、また妊娠させた。
こうやってジョアンナとの間に7人の子が産まれた。
流石に男性用の避妊薬を服用し始めた。
その事をジョアンナに告げる時に聞いてみた。
「避妊薬、飲まなかったのは何故だ」
「最初は飲んだけど出来てしまった。
その後は貴方の妻だから務めを果たしているだけ。
私に出来ることはそのくらいしかないわ」
「ジョアンナ、君が妊娠中などで閨ができない時は娼館を利用させてもらった。
君と結婚してからは、令嬢や夫人に手を出していない。これからもそのつもりはない」
「分かりましたわ」
今でもリリアーナを愛しているが、私の子を産んでくれるジョアンナを大事にしようと思った。
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