93 / 215
信用
しおりを挟む
【 ヒューゴの視点 】
セルヴィー領に到着し、クリスティーナは忙しそうにしながら俺の相手もしてくれていた。
こうして側にいると クリスティーナが事業をしていることを実感する。
セルヴィー伯爵夫人は膝の上にティアラを乗せて暇そうにしているが、実際はクリスティーナが席を外すとクリスティーナを補っている。
クリスティーナの発想を彼女の兄が実現させ、夫人がサラッと助けていた。
クリスティーナから建国記念の限定品のデザインを描かせると報告を受けた夫人は、クリスティーナが席を外すと侍従に指示を出した。
「今回は特別よ。繊細な細工と頑丈さを共存させて。
そして持ち主の名前を入れるときに、いずれ別の文字を足せるようにスペースを確保して欲しいの。いつかその持ち主は娘か嫁に渡すわ。そのときに贈る相手の名を追加できるようにして。
そして画家に製品を描かせて店に飾って。建国記念の限定品だという記録を残すのよ」
「かしこまりました」
セルヴィー家では侍女は2人しかいない。夫人や令嬢のサポートをする者より、事業について指示を出せる侍従を側に置く。
“うちはスケジュール管理も自分でやるし、優秀なメイドで事足りるし、仕事のことを話してパッと理解する男の侍従の方が助かるのよ。補佐達だけじゃなくて侍従もある程度事業の勉強をさせるの。1人侍従から補佐に昇格した子もいるのよ”と夫人が話していた。
その体制はクリスティーナが事業のヒントを口にするようになってからだと言っていた。
セルヴィー家にとって、事業は生き甲斐でもあるのかもしれない。
まだメルト子爵の別荘地で、セルヴィー家お抱えの研究者達と一緒にサブマ草を調べているセルヴィー伯爵から手紙が届いた。
それをきっかけにセルヴィー家の長男に提案をした。
「もし、他の土地で栽培が可能でしたら、ジオ家の領地で栽培をさせてくれませんか」
「何故ですか?」
「セルヴィー領はただでさえ、希少鳥の繁殖に成功させ羽毛を集め、世界一といっていい蚕を育てて絹を作っています。
これ以上狙われるものを集めるとセルヴィー家が危険だからです。ジオ家を狙う馬鹿は今のところいませんから」
彼はじっと俺を見据えた。
「クリスティーナが心変わりをしたときに枷になるようなことはしたくないですね。
確かに黒鷲を味方に付けることは心強いですが、進む方向が異なった場合には その爪と嘴はセルヴィーの方へ向くのではありませんか?」
「そのようなことにはなりません」
「クリスティーナがあのシャルルと結婚しても?」
「…その時が来たとしても」
「公子が心変わりをして、他の女を愛しても?」
「あり得ません」
「あり得ると思っています。私はセルヴィー以外信用していません。クリスティーナは無価値な男に惚れて苦労していますが、クリスティーナの好きにさせます。それはいずれ私の手元に帰ってくるまでの人生経験だと思っているからです。
それに婚約させたのは父ですからね。父は娘可愛さにシャルルの本性を探らずに事を急いでしまった。
これは父と私の落ち度です。父がコソコソ縁談を進めていると気付けなかった私も同罪です。
どう考えてもシャルルより公子がいいですけど、セルヴィーとしてはジオ家よりヘインズ家の方が何かあったときに制裁しやすいのです。
正直、公子はその内飽きると思っていました。
クリスティーナが側に置くことを許すのなら 私は黙認して、クリスティーナの味方でいようと思っただけです」
「どうしたら俺は信用を得られるのでしょう」
「大公女は頑張ったみたいですね。
最期は骨と皮という表現が相応しい状態だったみたいですね。
多分大公女本人は殺して欲しいと懇願したでしょうが、言葉が話せないことをいいことに周りの人間が必死に生かしたのでしょう。1日でも長く苦痛を与えたいとは、どれほど憎まれていたのでしょうね。
今月の初めに送られてきた絵です」
侍従が絵を広げて俺の前に置いた。
死ぬ間際に絵師に描かせたのだろう。餓死した女を見たことは初めてではないが ここまでではなかった。
しかも全裸にして描かせていた。
「傑作品ですね」
クリスティーナの前には出せない絵だな。
「おかげさまで傑作品をいただきました。これも公子のおかげです。クリスティーナを守ってくださり感謝しています。今の公子に好感を持っていますが、人の気持ちなど保証はありません。そこに事業を混ぜるのは不安です。
公子がクリスティーナを好きなうちはいいのです。私の心配は公子の気持ちが冷めたとき、もしくはクリスティーナ以上の女が現れたときのことを心配しているのです」
「では、これでどうでしょう」
紙をもらい、約束事を書いた。
「…守ることができるのですか?」
「父と陛下から署名をもらってきます」
「では、父がサブマ草の対策を見つけるまでに提出してください」
「分かりました」
「もう一つ。婚姻前にクリスティーナを妊娠させないでくださいね」
「もちろんです」
「もしも結婚するときはティアラも一緒ですよ」
「もちろんです」
「ご主人様、お嬢様がこちらへいらっしゃいます」
窓の外を見ていたセルヴィー家の侍従が、夫人と庭に出ていたクリスティーナが屋敷に入るのを見たようだ。
「では、クリスティーナの元へ行ってください」
「分かりました」
廊下に出てクリスティーナ達の元へ向かった。
前回セルヴィー領に来たときは本性を見せなかったが、今回セルヴィーの事業に関わりたいと言ったら豹変した。
セルヴィー伯爵とタイプが違ったとは…。
「ヒューゴ様、お茶でもいかがですか」
「はい、義母上」
さっきの約束事を清書して父上と陛下を説得して署名してもらわねば。
いわゆる貞操と忠誠の誓いだ。
クリスティーナ以外の女に好意を寄せたり身体的接触を持ったり、クリスティーナを冷遇したり、サブマ草を含む知り得たことを漏らしたり不利益をもたらすことをした場合、ジオ家の資産の3分の1を慰謝料として支払い、サブマ草を没収して植えていた土地を焼き払い、俺は貴族社会から姿を消すという内容だ。
守る自信があるが、誤解という言葉が存在する限り、今まで以上に気をつけなければならない。
だがこれは見方を変えれば、守りさえすれば公認ということだ。後はクリスティーナに愛を伝えながら彼女がシャルル・ヘインズを見限ってくれるのを待つだけ。
だが、さっき忠告された。
“卒業したら結婚式の話が出てくるでしょう。多少は時間を稼げますがクリスティーナが望めばあまり時間はなくなります”
つまり、口説くなら早くしろということだ。
確かに卒業と結婚に向けて時は流れていく。それもあってクリスティーナとのスキンシップも進めた。幸いにも恥ずかしさの抵抗はあっても嫌悪の抵抗はない。クリスティーナには申し訳ないが あいつが何か粗相をしてくれたらいいのにと願ってしまう。
セルヴィー領に到着し、クリスティーナは忙しそうにしながら俺の相手もしてくれていた。
こうして側にいると クリスティーナが事業をしていることを実感する。
セルヴィー伯爵夫人は膝の上にティアラを乗せて暇そうにしているが、実際はクリスティーナが席を外すとクリスティーナを補っている。
クリスティーナの発想を彼女の兄が実現させ、夫人がサラッと助けていた。
クリスティーナから建国記念の限定品のデザインを描かせると報告を受けた夫人は、クリスティーナが席を外すと侍従に指示を出した。
「今回は特別よ。繊細な細工と頑丈さを共存させて。
そして持ち主の名前を入れるときに、いずれ別の文字を足せるようにスペースを確保して欲しいの。いつかその持ち主は娘か嫁に渡すわ。そのときに贈る相手の名を追加できるようにして。
そして画家に製品を描かせて店に飾って。建国記念の限定品だという記録を残すのよ」
「かしこまりました」
セルヴィー家では侍女は2人しかいない。夫人や令嬢のサポートをする者より、事業について指示を出せる侍従を側に置く。
“うちはスケジュール管理も自分でやるし、優秀なメイドで事足りるし、仕事のことを話してパッと理解する男の侍従の方が助かるのよ。補佐達だけじゃなくて侍従もある程度事業の勉強をさせるの。1人侍従から補佐に昇格した子もいるのよ”と夫人が話していた。
その体制はクリスティーナが事業のヒントを口にするようになってからだと言っていた。
セルヴィー家にとって、事業は生き甲斐でもあるのかもしれない。
まだメルト子爵の別荘地で、セルヴィー家お抱えの研究者達と一緒にサブマ草を調べているセルヴィー伯爵から手紙が届いた。
それをきっかけにセルヴィー家の長男に提案をした。
「もし、他の土地で栽培が可能でしたら、ジオ家の領地で栽培をさせてくれませんか」
「何故ですか?」
「セルヴィー領はただでさえ、希少鳥の繁殖に成功させ羽毛を集め、世界一といっていい蚕を育てて絹を作っています。
これ以上狙われるものを集めるとセルヴィー家が危険だからです。ジオ家を狙う馬鹿は今のところいませんから」
彼はじっと俺を見据えた。
「クリスティーナが心変わりをしたときに枷になるようなことはしたくないですね。
確かに黒鷲を味方に付けることは心強いですが、進む方向が異なった場合には その爪と嘴はセルヴィーの方へ向くのではありませんか?」
「そのようなことにはなりません」
「クリスティーナがあのシャルルと結婚しても?」
「…その時が来たとしても」
「公子が心変わりをして、他の女を愛しても?」
「あり得ません」
「あり得ると思っています。私はセルヴィー以外信用していません。クリスティーナは無価値な男に惚れて苦労していますが、クリスティーナの好きにさせます。それはいずれ私の手元に帰ってくるまでの人生経験だと思っているからです。
それに婚約させたのは父ですからね。父は娘可愛さにシャルルの本性を探らずに事を急いでしまった。
これは父と私の落ち度です。父がコソコソ縁談を進めていると気付けなかった私も同罪です。
どう考えてもシャルルより公子がいいですけど、セルヴィーとしてはジオ家よりヘインズ家の方が何かあったときに制裁しやすいのです。
正直、公子はその内飽きると思っていました。
クリスティーナが側に置くことを許すのなら 私は黙認して、クリスティーナの味方でいようと思っただけです」
「どうしたら俺は信用を得られるのでしょう」
「大公女は頑張ったみたいですね。
最期は骨と皮という表現が相応しい状態だったみたいですね。
多分大公女本人は殺して欲しいと懇願したでしょうが、言葉が話せないことをいいことに周りの人間が必死に生かしたのでしょう。1日でも長く苦痛を与えたいとは、どれほど憎まれていたのでしょうね。
今月の初めに送られてきた絵です」
侍従が絵を広げて俺の前に置いた。
死ぬ間際に絵師に描かせたのだろう。餓死した女を見たことは初めてではないが ここまでではなかった。
しかも全裸にして描かせていた。
「傑作品ですね」
クリスティーナの前には出せない絵だな。
「おかげさまで傑作品をいただきました。これも公子のおかげです。クリスティーナを守ってくださり感謝しています。今の公子に好感を持っていますが、人の気持ちなど保証はありません。そこに事業を混ぜるのは不安です。
公子がクリスティーナを好きなうちはいいのです。私の心配は公子の気持ちが冷めたとき、もしくはクリスティーナ以上の女が現れたときのことを心配しているのです」
「では、これでどうでしょう」
紙をもらい、約束事を書いた。
「…守ることができるのですか?」
「父と陛下から署名をもらってきます」
「では、父がサブマ草の対策を見つけるまでに提出してください」
「分かりました」
「もう一つ。婚姻前にクリスティーナを妊娠させないでくださいね」
「もちろんです」
「もしも結婚するときはティアラも一緒ですよ」
「もちろんです」
「ご主人様、お嬢様がこちらへいらっしゃいます」
窓の外を見ていたセルヴィー家の侍従が、夫人と庭に出ていたクリスティーナが屋敷に入るのを見たようだ。
「では、クリスティーナの元へ行ってください」
「分かりました」
廊下に出てクリスティーナ達の元へ向かった。
前回セルヴィー領に来たときは本性を見せなかったが、今回セルヴィーの事業に関わりたいと言ったら豹変した。
セルヴィー伯爵とタイプが違ったとは…。
「ヒューゴ様、お茶でもいかがですか」
「はい、義母上」
さっきの約束事を清書して父上と陛下を説得して署名してもらわねば。
いわゆる貞操と忠誠の誓いだ。
クリスティーナ以外の女に好意を寄せたり身体的接触を持ったり、クリスティーナを冷遇したり、サブマ草を含む知り得たことを漏らしたり不利益をもたらすことをした場合、ジオ家の資産の3分の1を慰謝料として支払い、サブマ草を没収して植えていた土地を焼き払い、俺は貴族社会から姿を消すという内容だ。
守る自信があるが、誤解という言葉が存在する限り、今まで以上に気をつけなければならない。
だがこれは見方を変えれば、守りさえすれば公認ということだ。後はクリスティーナに愛を伝えながら彼女がシャルル・ヘインズを見限ってくれるのを待つだけ。
だが、さっき忠告された。
“卒業したら結婚式の話が出てくるでしょう。多少は時間を稼げますがクリスティーナが望めばあまり時間はなくなります”
つまり、口説くなら早くしろということだ。
確かに卒業と結婚に向けて時は流れていく。それもあってクリスティーナとのスキンシップも進めた。幸いにも恥ずかしさの抵抗はあっても嫌悪の抵抗はない。クリスティーナには申し訳ないが あいつが何か粗相をしてくれたらいいのにと願ってしまう。
2,718
あなたにおすすめの小説
「最高の縁談なのでしょう?なら、かわってあげたら喜んでくれますよね!」
みっちぇる。
恋愛
侯爵令嬢のリコリスは20歳。立派な嫁きおくれである。
というのも、義母がなかなかデビューさせてくれないのだ。
なにか意図を感じつつも、周りは義母の味方ばかり。
そん中、急にデビュタントの許可と婚約を告げられる。
何か裏がある――
相手の家がどういうものかを知り、何とかしようとするリコリス。
でも、非力なリコリスには何も手段がない。
しかし、そんな彼女にも救いの手が……?
「君は地味な裏方だ」と愛人を優遇するサイコパス気質の夫。〜私が去った後、商会の技術が全て私の手によるものだと気づいても、もう手遅れです〜
水上
恋愛
「君は地味だから裏方に徹しろ」
効率主義のサイコパス気質な夫は、妻であるクララの磨いた硝子を愛人の手柄にし、クララを工房に幽閉した。
彼女は感情を捨て、機械のように振る舞う。
だが、クララの成果を奪い取り、夫が愛人を壇上に上げた夜、クララの心は完全に凍りついた。
彼に残した書き置きは一通のみ。
クララが去った後、商会の製品はただの石ころに戻り、夫の計算は音を立てて狂い始める。
これは、深い絶望と、遅すぎた後悔の物語。
【完結】え、別れましょう?
須木 水夏
恋愛
「実は他に好きな人が出来て」
「は?え?別れましょう?」
何言ってんだこいつ、とアリエットは目を瞬かせながらも。まあこちらも好きな訳では無いし都合がいいわ、と長年の婚約者(腐れ縁)だったディオルにお別れを申し出た。
ところがその出来事の裏側にはある双子が絡んでいて…?
だる絡みをしてくる美しい双子の兄妹(?)と、のんびりかつ冷静なアリエットのお話。
※毎度ですが空想であり、架空のお話です。史実に全く関係ありません。
ヨーロッパの雰囲気出してますが、別物です。
一年だけの夫婦でも私は幸せでした。
クロユキ
恋愛
騎士のブライドと結婚をしたフローズンは夫がまだ婚約者だった姉を今でも想っている事を知っていた。
フローズンとブライドは政略結婚で結婚式当日にブライドの婚約者だった姉が姿を消してしまった。
フローズンは姉が戻るまでの一年の夫婦の生活が始まった。
更新が不定期です。誤字脱字がありますが宜しくお願いします。
彼女の離縁とその波紋
豆狸
恋愛
夫にとって魅力的なのは、今も昔も恋人のあの女性なのでしょう。こうして私が悩んでいる間もふたりは楽しく笑い合っているのかと思うと、胸にぽっかりと穴が開いたような気持ちになりました。
※子どもに関するセンシティブな内容があります。
白い結婚で結構ですわ。殿下より、私の自由のほうが大事ですので
鍛高譚
恋愛
「第二王子との婚約? でも殿下には平民の恋人がいるらしいんですけど?
――なら、私たち“白い結婚”で結構ですわ。お好きになさってくださいな、殿下」
自由気ままに読書とお茶を楽しむのがモットーの侯爵令嬢・ルージュ。
ある日、突然“第二王子リオネルとの政略結婚”を押しつけられてしまう。
ところが当の殿下は平民の恋人に夢中で、
「形式上の夫婦だから干渉しないでほしい」などと言い出す始末。
むしろ好都合とばかりに、ルージュは優雅な“独身気分”を満喫するはずが……
いつしか、リナという愛人と妙に仲良くなり、
彼女を巡る宮廷スキャンダルに巻き込まれ、
しまいには婚約が白紙になってしまって――!?
けれどこれは、ルージュが本当の幸せを掴む始まりにすぎなかった。
自分を心から大切にしてくれる“新しい旦那様”候補が現れて、
さあ、思い切り自由に愛されましょう!
……そして、かの王子様の結末は“ざまぁ”なのか“自業自得”なのか?
自由気ままな侯爵令嬢が切り開く、
“白い結婚破談”からの痛快ざまぁ&本当の恋愛譚、はじまります。
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結保証】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる