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第二章 ハンターとして
2ー4 診療所
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ところでやむを得なかったとは言え、暴漢に刺されたビアンカを治癒魔法で救ったのだけれど、そのことが色々と波紋を投げかけてる。
治癒魔法というのは、実は聖職者の表看板なのだ。
別に聖職者じゃなくとも、治癒魔法は使えるはずなのだけれど、昔から治癒魔法を使える者を聖職者に仕立て上げて、教会が治癒魔法を牛耳ってきたのだった。
もちろんマザー・アリシアのように治癒魔法を使えない聖職者もいるのですが、治癒魔法を使える者はすべからく聖職者にすべきと教会のお偉方は考えているようだね。
だから、ビアンカが俺の治癒魔法で癒されたことを知ったマザー・アリシアは、ちょっと顔を曇らせた。
「リックは、聖職者になるつもりはないのかしら?」
「はい、残念ながら聖職者になろうというつもりはありません。」
「あなたのように治癒魔法の使い手は、往々にして教会が取り込もうとするのですよ。
大体は信者の子で聖属性魔法を使える子供は幼いころに選別をかけているので、リックのように10歳になってから、あら・・・。
そう言えばリックはもう11歳になったのかしらね?」
「はい、この1月で11歳になりました。」
「そう、・・・。
その年齢ならばとうに聖職者の養成学校に入って、聖職者としての修行をしているはずなのですよ。
因みに、貴方の信仰は、どこの会派かしらね?
教えてくれる?」
「僕は、既存の会派を信仰してはいません。
強いてあげれば復古派の精霊信仰でしょうか?」
「あら、珍しいわね。
復古派の精霊信仰は、確か百年ほど前に途絶えたはずよね。
今は、復古派の残党もラズニー派に組み入れられているはず・・・。
でもね、各派閥の教会本部は、リックがどの派閥に属していようと関係なしに、自らの派閥に取り込もうと画策するはずよ。
治癒魔法を使える聖職者ともなれば、上級聖職者として扱われ、栄耀栄華は思いのままなのだけれど、興味は無いのかしら?」
「栄耀栄華に興味はありません。
むしろ、教会に縛り付けられるのは嫌ですね。」
「あら、まあ、まぁ、教会も随分と嫌われたものねぇ・・・。
何がいけないのかしら?」
「治癒魔法のできる聖職者は、往々にして非常に高いお布施を収めなければ治癒魔法を使わないようですよね。
それでは貧しい人は治癒魔法を受けられません。
そもそも治癒魔法は、神が与えたもうた能力の筈ですけれど、貴族やお金持ちのためだけに在るものなのですか?」
マザー・アリシアの眉間のしわが増えました。
「いいえ、・・・。
そうね、ウチのワラミスカ修道会では左程に高いお礼は貰わないようにしているけれど・・・。
それでもこの近くに住む貧民の人たちが治癒魔法を受けるのはチョット無理かしらね。
やっぱり、それなりの報酬を得ないと聖職者も食べて行けないから・・・。
他の会派であればもっと無理だろうしねぇ。」
「僕は、別に聖職者を嫌っているわけではありませんが、聖職者が治癒を施す商売人になっては、もはや聖職者ではありませんよね。
おそらくは神から得た力で人々を癒すという、本来は、高尚な理想に燃えた職なのでしょうけれど、僕には単なる金の亡者にしか見えません。
救える命が目の前にありながら、金を出さなければ見捨てるというのでは、その前提が崩れます。
最初から聖職者ではなくって、依頼報酬の高い治癒師と公称すれば良いはずです。
ですから聖職者になって治癒師になるという考え自体が間違っています。」
「うーん、・・・。
リックの考えは分かりました。
でもね、治癒魔法の使い手も1日に使える魔法の回数は限られています。
そうなれば、どうしてもその少ない回数に人が集まって値段が競りあがってしまうの。
それに貴族と平民との格差は厳然として存在します。
貴族が相応の報酬をもって治癒の依頼をしてくれば、その陰で平民は捨て置かれるのが宿命ね。」
「失礼ですが、ワラミスカ修道会でも身分の格差は認めているのですか?
少なくとも『神の御前では人すべてが平等であれ。』と教えるのが教義であったように思いますけれど・・・。」
マザー・アリシアは、驚いたように目を見開きました。
「そんなことを、信者でもないリックが良く知っていますね。
あなたと話していると、時折、大人と話しているように感じる時があります。
確かに教義ではそうなっていますが、実際には権力を持つ者とそうでない者の間には越えられない格差があります。
私達の会派は、他の会派と比べても比較的に規模が小さく、権力筋にコネを持っているわけでは無いのです。
ですから正面切って権力に逆らうようなことは滅多にはできないのですよ。
先だっても、王宮から支給される支援金に不足が生じていたことが公的に確認されました。
間に立つ者が横領していたそうです。
月々の支援金が減るのですから、その変化には貰う私達の方がすぐに気が付きます。
でも貰う側が支援金の不足を申し立てることができるようにはなっていないのが世の常なんです。
過ちがあったことがわかって、以前の支援金額に戻りましたけれど、きっといずれまた似たようなことは起きるのでしょうね。
でも、支援を受ける側は支給される額で我慢するしかないのが実情なのですよ。
これはある意味世の中の仕組みそのものであり、私達や聖職者が変えられるようなものではないのです。」
「マザー・アリシア、仮に他の会派を含めて教会から僕を聖職者にすることについて勧誘がありましたなら、その相手に言ってあげてください。
聖職者にならずとも人々を助ける方法はあると僕が言っていたと。
それに関連して、僕は治癒魔法だけで生活するつもりはありませんけれど、必要であれば大銅貨一枚の報酬で差別することなく、治癒魔法で傷病人を癒す心づもりがあります。
但し、一日をそれで縛られると僕が自由に動けなくなりますから、日没前の一刻だけを治癒に充てる時間にします。
その間に訪れた病人は誰であれ診ますけれど、優先順位は病人同士の譲り合いで決めてもらいます。
命の危険、病の軽重が一見してわかるならば、重篤な方が優先されるべきです。
本当は客観的に選別できる者が居れば宜しいのですが、・・・。
場合により、この孤児院の子らにその方面で手伝ってもらうことになるかもしれません。
マザー・アリシアはその件について、いかが思われますか?」
「大銅貨一枚で治癒魔法の施術をするのですか?
でも大怪我をした者や、重病人などは、例え一人であってもかなりの治癒時間を必要とします。
私が知っている最長時間では二刻以上もかかった事例もありますよ。
一刻の間に診られる患者の数が少なすぎるのではないでしょうか?」
「マザー・アリシア、このことは絶対に秘密にしてほしいのですが、ビアンカの刺し傷は実は致命傷でしたから、僕以外には治癒できないものでした。
おそらくは、この国で一番と称される治癒魔法の聖職者がその場にいて多額の報酬を約束されたにしてもビアンカを生きながらえさせることはできなかったでしょう。
自慢ではありませんが、僕は治癒魔法に関しては間違いなく第一人者なのです。
ですから僅か一刻の診療時間であっても二十人程度の患者を癒すことは左程難しいことではありません。
そうして、今一つ、日没寸前になって未だ診療を望む患者が多い場合は、範囲指定の治癒魔法で癒すこともできます。
確か、そうした術者は、ここ二百年以上も現れてはいないのでは?」
驚きの表情を見せながらもマザー・アリシアが言った
「ええ、リックの言う通りですね。
二百数十年前に活躍されたカウリアの聖女様が、エリアヒールを行って教会の聖堂内にいた怪我人数十人をたちどころに癒した逸話は伝承として残されており、半分神話化しています。
本当にリックがその術を行使できるならば、凄いことですね。
リックは聖人と詠われるようになるでしょう。」
「生憎と、僕は教会にも聖人にも興味はありません。
時間があり、余力があれば、困っている人々を救いたいだけなのです。
但し、マザー・アリシアの管理する場所で、そうしたことが為されるのを忌避されるのならば、僕は別のところに行って、そこで仮の診療所を開こうかと思います。
先ほども申した通り、日没前の一刻の間だけ開く診療所です。
僕の都合でお休みになることもあるかもしれませんので、開いているときは何らかの目印をしようと思っていますけれどね。
そこでは地位や職業に関わりなく平等に扱われ、重病人が優先されます。
この原則は、例え王家の方が来られても変えません。」
「なんとまぁ、未だ成人してもいないのに何と高尚で大胆な行動を企てるのでしょう。
リック、貴方を放任はできません。
私の監視の下でならその計画を認めます。
でも、他所の地では貴方の身がとても危険です。
貴族や教会の取り込みが絶対に苛烈になります。
私の力では大して影響力もないでしょうけれど、それでもささやかな壁にはなれるでしょう。
この教会の敷地を自由に使って、その診療所とやらを始めてください。
但し、孤児もいますので孤児院はそのままにしてくださいね。」
「もちろんです。
教会の前の庭の片隅に、二尋四方の仮設の診療所を設けることをお許しください。
そうしてその診療所の脇には高さが5尋ほどのポールを立てます。
そのポールに白地に赤の十字を描いた旗を掲げたなら診療時間の始まりです。
あと、庭の一部に小さな黒い石の列で境界を設けることをお許しください。
その黒い石の境界の中に入っていて、診療所が発行するカードを持つ人が日没直前に癒される人になります。」
俺の進言はマザー・アリシアに承認され、翌々日には初めての診療所が開いた。
この診療所の開設に当たってはマザー・アリシアの広い交友関係が大いに役立った。
治癒魔法というのは、実は聖職者の表看板なのだ。
別に聖職者じゃなくとも、治癒魔法は使えるはずなのだけれど、昔から治癒魔法を使える者を聖職者に仕立て上げて、教会が治癒魔法を牛耳ってきたのだった。
もちろんマザー・アリシアのように治癒魔法を使えない聖職者もいるのですが、治癒魔法を使える者はすべからく聖職者にすべきと教会のお偉方は考えているようだね。
だから、ビアンカが俺の治癒魔法で癒されたことを知ったマザー・アリシアは、ちょっと顔を曇らせた。
「リックは、聖職者になるつもりはないのかしら?」
「はい、残念ながら聖職者になろうというつもりはありません。」
「あなたのように治癒魔法の使い手は、往々にして教会が取り込もうとするのですよ。
大体は信者の子で聖属性魔法を使える子供は幼いころに選別をかけているので、リックのように10歳になってから、あら・・・。
そう言えばリックはもう11歳になったのかしらね?」
「はい、この1月で11歳になりました。」
「そう、・・・。
その年齢ならばとうに聖職者の養成学校に入って、聖職者としての修行をしているはずなのですよ。
因みに、貴方の信仰は、どこの会派かしらね?
教えてくれる?」
「僕は、既存の会派を信仰してはいません。
強いてあげれば復古派の精霊信仰でしょうか?」
「あら、珍しいわね。
復古派の精霊信仰は、確か百年ほど前に途絶えたはずよね。
今は、復古派の残党もラズニー派に組み入れられているはず・・・。
でもね、各派閥の教会本部は、リックがどの派閥に属していようと関係なしに、自らの派閥に取り込もうと画策するはずよ。
治癒魔法を使える聖職者ともなれば、上級聖職者として扱われ、栄耀栄華は思いのままなのだけれど、興味は無いのかしら?」
「栄耀栄華に興味はありません。
むしろ、教会に縛り付けられるのは嫌ですね。」
「あら、まあ、まぁ、教会も随分と嫌われたものねぇ・・・。
何がいけないのかしら?」
「治癒魔法のできる聖職者は、往々にして非常に高いお布施を収めなければ治癒魔法を使わないようですよね。
それでは貧しい人は治癒魔法を受けられません。
そもそも治癒魔法は、神が与えたもうた能力の筈ですけれど、貴族やお金持ちのためだけに在るものなのですか?」
マザー・アリシアの眉間のしわが増えました。
「いいえ、・・・。
そうね、ウチのワラミスカ修道会では左程に高いお礼は貰わないようにしているけれど・・・。
それでもこの近くに住む貧民の人たちが治癒魔法を受けるのはチョット無理かしらね。
やっぱり、それなりの報酬を得ないと聖職者も食べて行けないから・・・。
他の会派であればもっと無理だろうしねぇ。」
「僕は、別に聖職者を嫌っているわけではありませんが、聖職者が治癒を施す商売人になっては、もはや聖職者ではありませんよね。
おそらくは神から得た力で人々を癒すという、本来は、高尚な理想に燃えた職なのでしょうけれど、僕には単なる金の亡者にしか見えません。
救える命が目の前にありながら、金を出さなければ見捨てるというのでは、その前提が崩れます。
最初から聖職者ではなくって、依頼報酬の高い治癒師と公称すれば良いはずです。
ですから聖職者になって治癒師になるという考え自体が間違っています。」
「うーん、・・・。
リックの考えは分かりました。
でもね、治癒魔法の使い手も1日に使える魔法の回数は限られています。
そうなれば、どうしてもその少ない回数に人が集まって値段が競りあがってしまうの。
それに貴族と平民との格差は厳然として存在します。
貴族が相応の報酬をもって治癒の依頼をしてくれば、その陰で平民は捨て置かれるのが宿命ね。」
「失礼ですが、ワラミスカ修道会でも身分の格差は認めているのですか?
少なくとも『神の御前では人すべてが平等であれ。』と教えるのが教義であったように思いますけれど・・・。」
マザー・アリシアは、驚いたように目を見開きました。
「そんなことを、信者でもないリックが良く知っていますね。
あなたと話していると、時折、大人と話しているように感じる時があります。
確かに教義ではそうなっていますが、実際には権力を持つ者とそうでない者の間には越えられない格差があります。
私達の会派は、他の会派と比べても比較的に規模が小さく、権力筋にコネを持っているわけでは無いのです。
ですから正面切って権力に逆らうようなことは滅多にはできないのですよ。
先だっても、王宮から支給される支援金に不足が生じていたことが公的に確認されました。
間に立つ者が横領していたそうです。
月々の支援金が減るのですから、その変化には貰う私達の方がすぐに気が付きます。
でも貰う側が支援金の不足を申し立てることができるようにはなっていないのが世の常なんです。
過ちがあったことがわかって、以前の支援金額に戻りましたけれど、きっといずれまた似たようなことは起きるのでしょうね。
でも、支援を受ける側は支給される額で我慢するしかないのが実情なのですよ。
これはある意味世の中の仕組みそのものであり、私達や聖職者が変えられるようなものではないのです。」
「マザー・アリシア、仮に他の会派を含めて教会から僕を聖職者にすることについて勧誘がありましたなら、その相手に言ってあげてください。
聖職者にならずとも人々を助ける方法はあると僕が言っていたと。
それに関連して、僕は治癒魔法だけで生活するつもりはありませんけれど、必要であれば大銅貨一枚の報酬で差別することなく、治癒魔法で傷病人を癒す心づもりがあります。
但し、一日をそれで縛られると僕が自由に動けなくなりますから、日没前の一刻だけを治癒に充てる時間にします。
その間に訪れた病人は誰であれ診ますけれど、優先順位は病人同士の譲り合いで決めてもらいます。
命の危険、病の軽重が一見してわかるならば、重篤な方が優先されるべきです。
本当は客観的に選別できる者が居れば宜しいのですが、・・・。
場合により、この孤児院の子らにその方面で手伝ってもらうことになるかもしれません。
マザー・アリシアはその件について、いかが思われますか?」
「大銅貨一枚で治癒魔法の施術をするのですか?
でも大怪我をした者や、重病人などは、例え一人であってもかなりの治癒時間を必要とします。
私が知っている最長時間では二刻以上もかかった事例もありますよ。
一刻の間に診られる患者の数が少なすぎるのではないでしょうか?」
「マザー・アリシア、このことは絶対に秘密にしてほしいのですが、ビアンカの刺し傷は実は致命傷でしたから、僕以外には治癒できないものでした。
おそらくは、この国で一番と称される治癒魔法の聖職者がその場にいて多額の報酬を約束されたにしてもビアンカを生きながらえさせることはできなかったでしょう。
自慢ではありませんが、僕は治癒魔法に関しては間違いなく第一人者なのです。
ですから僅か一刻の診療時間であっても二十人程度の患者を癒すことは左程難しいことではありません。
そうして、今一つ、日没寸前になって未だ診療を望む患者が多い場合は、範囲指定の治癒魔法で癒すこともできます。
確か、そうした術者は、ここ二百年以上も現れてはいないのでは?」
驚きの表情を見せながらもマザー・アリシアが言った
「ええ、リックの言う通りですね。
二百数十年前に活躍されたカウリアの聖女様が、エリアヒールを行って教会の聖堂内にいた怪我人数十人をたちどころに癒した逸話は伝承として残されており、半分神話化しています。
本当にリックがその術を行使できるならば、凄いことですね。
リックは聖人と詠われるようになるでしょう。」
「生憎と、僕は教会にも聖人にも興味はありません。
時間があり、余力があれば、困っている人々を救いたいだけなのです。
但し、マザー・アリシアの管理する場所で、そうしたことが為されるのを忌避されるのならば、僕は別のところに行って、そこで仮の診療所を開こうかと思います。
先ほども申した通り、日没前の一刻の間だけ開く診療所です。
僕の都合でお休みになることもあるかもしれませんので、開いているときは何らかの目印をしようと思っていますけれどね。
そこでは地位や職業に関わりなく平等に扱われ、重病人が優先されます。
この原則は、例え王家の方が来られても変えません。」
「なんとまぁ、未だ成人してもいないのに何と高尚で大胆な行動を企てるのでしょう。
リック、貴方を放任はできません。
私の監視の下でならその計画を認めます。
でも、他所の地では貴方の身がとても危険です。
貴族や教会の取り込みが絶対に苛烈になります。
私の力では大して影響力もないでしょうけれど、それでもささやかな壁にはなれるでしょう。
この教会の敷地を自由に使って、その診療所とやらを始めてください。
但し、孤児もいますので孤児院はそのままにしてくださいね。」
「もちろんです。
教会の前の庭の片隅に、二尋四方の仮設の診療所を設けることをお許しください。
そうしてその診療所の脇には高さが5尋ほどのポールを立てます。
そのポールに白地に赤の十字を描いた旗を掲げたなら診療時間の始まりです。
あと、庭の一部に小さな黒い石の列で境界を設けることをお許しください。
その黒い石の境界の中に入っていて、診療所が発行するカードを持つ人が日没直前に癒される人になります。」
俺の進言はマザー・アリシアに承認され、翌々日には初めての診療所が開いた。
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