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第三章 新たなる展開
3-10 ミサとオルガン
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結局イブの日のミサに付き合う羽目に陥りました。
クリスマス休暇でしょうか、大学もイブの日は早引けの様です。
午後三時にはサマンサ嬢に拉致されて、First Church in Cambridgeへ出向きました。
ミサにはまだ早いのですが、事前に練習をしなければと言って連れてこられたのです。
パイプオルガンは教会と同じく年代モノでしたね。
で、行ってみてびっくり、牧師さんと教会関係者それに何やら電気技師のような人たちが頭を突き合わせて悩んでいるのです。
パイプオルガンの音源は空気です。
昔は人力で送風していましたが、最近は勿論電動送風機を使っています。
まぁ、オルガンは古くても最新装置をつけているという感じでしょうか。
で、何でもその送風機のモーターが故障して動かないのだそうです。
昨日までは動いていたのに今日試しに動かそうとしたら動かないことがわかって、あわてて電気技師を呼んだのですが、故障原因がはっきりしないのです。
このままでは予定されていたミサにオルガンが使えないと騒いでいたようです。
「何とか後数時間のうちに修理できないか」
と言う教会側に対して、
「原因がわからないから早急に復旧したいというならばモーターの取り換えだが、それでも半日はかかるだろうから、早くて夜半過ぎ、もしかすると朝方近くまでかかるかもしれない・」
と電気屋さんが言うので、それを何とかしてくださいという教会と、出来るわけがないという電気屋さんが押し問答を繰り返していたわけです。
で、私がおせっかいにも口を挟みました。
「あの、もしよろしければ、私に見せてくれませんか?
もしかしたら故障の原因がわかるかもしれません。」
「お前(あんた)、誰だ(だれですか)?」
教会関係者の一人と電気屋さん、見事にハモりましたネ。
「私は、ハーバード大学への留学生でHiroyoshiと言います。
今日のミサで管弦楽団員と一緒にオルガンの演奏を頼まれています。」
「いくらオルガン奏者でも電気のことはわからないでしょう?」
「いいえ、私は物理学部に所属していますから電磁気学を含めモーターには結構詳しいのですよ。
騙されたと思って、見るだけ見させてください。
そこで押し問答をしていてもモーターは治りませんよ。」
そんなこんなで裏側に潜って配電盤やモーターを見てみました。
モーターは直流モーターです。
見てすぐにわかりました。
整流ブラシのカーボンが摩耗し、すり減った粉塵がローターの整流子の絶縁体の溝に溜り、レアショートを起こしているのです。
レアショートの際にすこし過大な電流が流れたので、整流子の表面が焦げて損傷していますけれど、幸いにして焼損まではいかなかったみたいです。
この程度ならば錬金術の再生ですぐに直せますが、それでは電気屋さんもメンツが立たず流石に困るでしょうね。
で、ちょっと一工夫です。
整流子の溝に溜まったカーボン粉末をできるだけ取り除き、電気屋さんに頼んで小さな銅板を準備してもらいました。
それをヤスリで削り、銅の微粉末をトーチで温めながら成型、ロウ付け宜しくローター側の電極板の損傷個所に埋め込みました。
その上でヤスリとサンドペーパーで磨き上げ、一応応急修理の出来上がりです。
「余り長くは持ちませんが、これで一日や二日程度ならば持ちます。
電気屋さんには新たなモーターを準備して貰って明日以降に取り替えてもらうということで如何でしょうか?」
教会の人も電気屋さんもそれで了解してくれました。
なお、念のため起動中は裏方さんを一人配置して火災などに備えてもらうことにしました。
本当はそんな心配はいらないのですけれどね、あくまで応急手当であることを認識して貰うための方策です。
結局演奏の練習は1時間ほどしかできませんでしたが、私の方はそれだけで十分です。
曲目はバッハの「G線上のアリア」、「二つのヴァイオリンのための協奏曲:第二楽章」、「アヴェ・マリア」の三曲だけでしたし、管弦楽団の人たちに合わせるのは左程難しくはなかったのです。
例によって、彼女たちの能力を写し取って、その力量を図りそれに合わせて演奏すればいいだけですから簡単です。
むしろ、楽譜にない音を出してサマンサ嬢たちを驚かせたりしました。
ミサは6時からなのですが、教会の方にちょっと頼まれてしまいました。
「できればミサが始まる少し前まで、イブに相応しい曲をパイプオルガンでお願いできませんか?」
止むを得ず有名な賛美歌や有名な作曲家のクラシックからいくつかを拾って即興でメドレーを弾き始めました。
このパイプオルガンの音色って意外と遠くまで届くようですね。
私達の練習時間の際もそうだったようですが、ゴシック様式に似た教会の一番高い尖塔の窓を少し開けることで、かなりの広範囲にパイプオルガンの音色が届くのだそうです。
そうしてそれは決して騒音ではなく低い荘厳な音色が上空から届くことにより、随分と異なった雰囲気で聴けるのだとか。
その効果はすぐにも現れ始めました。
かなりの人たちが教会に集まり始めたのです。
15分ほど弾き続けた後、一休みのつもりで休憩しようと、ふと振り返ると教会の中は沢山の人であふれていました。
その集まった人たちの視線が私に集まっているのです。
少々驚きましたね。
老若男女全部の視線が私に集中していると、それがいくら和やかな眼であっても暗い蝋燭で照らされた空間ではちょっとしたスリラー映画の再現みたいです。
その視線に急かされるように休憩もなしで私はオルガンを弾き始めました。
一々曲を考えるのも面倒なので、50年ほど未来に現れる某楽団の演奏曲をちょっと拝借、大分アレンジをしたので、50年経って聞いたときに多分わからないと思います。
「**の女王」、「オリーブの*****」、「**の空の下」、「聞かせてよ*******」、「***降る」、「***もう一度」等々です。
教会のパイプオルガンだけで弾く曲なのでスローテンポにしましたら意外と賛美歌風になっちゃったので自分でも驚いています。
聞きなれない賛美歌が聞こえた所為か益々人が集まってきました。
ミサが始まるころには、聖堂が一杯でかなりの人が立見席状態、床に座っている人も大勢いました。
ご老人やら幼い子供たちへ席の譲り合いが始まったのはちょっと嬉しい光景でしたね。
実はサマンサ嬢が率いる管弦楽団の演奏は、午後6時45分からの約15分間だけなのです。
で、私が立ち上がると、教会の助祭様が来て再度の依頼がなされました。
聖歌隊が賛美歌を歌う際にも是非伴奏をお願いしたいというのです。
出来ないわけではないですけれど、音量を抑えないと聖歌隊の声が聞こえなくなる恐れがあります。
そこで試しに最小に絞った音量で一度やってみて駄目だったらお断りすることにして、助祭様もそれで納得してくれたようです。
ミサが始まり、最初の賛美歌「What a Friend We Have in Jesus」で合わせたところ、さほど支障にならず、伴奏としても適度な音量になることが分かりました。
それにしても助祭様、オルガン伴奏者に楽譜も何も用意してくれないところが凄いですね。
私に渡してくれたのは英語の歌詞が記載された本(賛美歌集?)と、今日の賛美歌の演目予定だけです。
これで演奏できる人って、普通、教会専属のオルガン奏者だけですよね。
私、単なるボランタリーで信者でもないのですけれど、わかってます?
私の疑問を他所にミサは進んでゆきます。
サマンサ嬢に頼まれたのは、管弦楽団が演奏する際の伴奏だけだったのに・・・。
このままだと下手すればずっと演奏?になる恐れもあるのです。
夕食の準備も無いんですよ。
何てことをしてくれやがるのでしょう。
帝国は、就中皇族は神道に帰依している筈なのです。
伊勢、橿原の神宮に参拝に行くことはあっても、教会で洗礼を受けることは絶対にあり得ません。
もしかして教会で賛美歌を演奏するって拙いのかしらん。
ふとそんな不吉な考えも浮かぶ私でした。
私の記念すべきボストンでの初めてのイブはこうして過ぎて行き、無事に解放されたのは、午後11時を過ぎた頃でした。
ミサはその後も続いていましたけれど、流石に日を跨ぐのは拙いです。
当然のことながらHAMの侍従やメイド達が随分と心配していました。
トリニティ教会のミサに行くことは知っていても、いつ帰るかを知らなかったのですか無理もありません。
メイド二人が腕によりをかけて七面鳥の料理やらのごちそうを作っていてくれたのですが、少々時期を逸してしまいました。
止むを得ず、私がちょっとお料理をワゴンに入れて運び出し、秘密の場所にある魔導レンジで温めなおして皆で食べました。
まるで大みそかの年越しですね。
午前零時には除夜の鐘ならぬ教会の鐘が聞こえてきました。
この鐘は多分ハーバード大学構内にあるアップルトン礼拝堂の鐘の音だと思います。
ところで、米国内における性差別は帝国ほど酷くはないのですが、相も変わらず女性は主要な職業につきにくいですね。
大学の男女共学なんて中々実現しませんが、それでも連邦なので各州ごとに制度が違う場合もあります。
選挙権は一部の州で18世紀後半には認められたところもありますが、後に取り消されたりして一進一退の状態ですね。
女性の高等学校の出現や一部大学の男女共学は19世紀前半です。
同じくこのころに既婚女性の財産権が一部の州で認められるようになりました、
19世紀末になってようやく女性の参政権が認められ始めました。
20世紀に入っても女性の参政権については認めたり認めなかったりと州により方向性が違っていました。
因みにそうした参政権の認められた州でさえ州議会議員になった女性は今のところ居ないのです。(1916 モンタナで州を代表する下院議員に女性が初めて選出されました。)
実際に男女の平等が認められるのは1972年に男女平等憲法修正案が可決されてからのことです。
ラドクリフ女子大学も1999年になってようやくハーバードと統合され、その役割を終えたのです。
うん、思った以上に女性に対する性差別は残っていますね。
女性は財産権を持たなかったり、賃金は男性と比べ低賃金であったり、特定の職には付けなかったり、まぁ、軍隊なんぞはどうでもいいのですが、弁護士にも女性が成れなかったようです。
ラドクリフ女子大学はまだ良い方でしょうか。
少なくともハーバードと同じ環境で勉強ができるのですから・・・。
クリスマス休暇でしょうか、大学もイブの日は早引けの様です。
午後三時にはサマンサ嬢に拉致されて、First Church in Cambridgeへ出向きました。
ミサにはまだ早いのですが、事前に練習をしなければと言って連れてこられたのです。
パイプオルガンは教会と同じく年代モノでしたね。
で、行ってみてびっくり、牧師さんと教会関係者それに何やら電気技師のような人たちが頭を突き合わせて悩んでいるのです。
パイプオルガンの音源は空気です。
昔は人力で送風していましたが、最近は勿論電動送風機を使っています。
まぁ、オルガンは古くても最新装置をつけているという感じでしょうか。
で、何でもその送風機のモーターが故障して動かないのだそうです。
昨日までは動いていたのに今日試しに動かそうとしたら動かないことがわかって、あわてて電気技師を呼んだのですが、故障原因がはっきりしないのです。
このままでは予定されていたミサにオルガンが使えないと騒いでいたようです。
「何とか後数時間のうちに修理できないか」
と言う教会側に対して、
「原因がわからないから早急に復旧したいというならばモーターの取り換えだが、それでも半日はかかるだろうから、早くて夜半過ぎ、もしかすると朝方近くまでかかるかもしれない・」
と電気屋さんが言うので、それを何とかしてくださいという教会と、出来るわけがないという電気屋さんが押し問答を繰り返していたわけです。
で、私がおせっかいにも口を挟みました。
「あの、もしよろしければ、私に見せてくれませんか?
もしかしたら故障の原因がわかるかもしれません。」
「お前(あんた)、誰だ(だれですか)?」
教会関係者の一人と電気屋さん、見事にハモりましたネ。
「私は、ハーバード大学への留学生でHiroyoshiと言います。
今日のミサで管弦楽団員と一緒にオルガンの演奏を頼まれています。」
「いくらオルガン奏者でも電気のことはわからないでしょう?」
「いいえ、私は物理学部に所属していますから電磁気学を含めモーターには結構詳しいのですよ。
騙されたと思って、見るだけ見させてください。
そこで押し問答をしていてもモーターは治りませんよ。」
そんなこんなで裏側に潜って配電盤やモーターを見てみました。
モーターは直流モーターです。
見てすぐにわかりました。
整流ブラシのカーボンが摩耗し、すり減った粉塵がローターの整流子の絶縁体の溝に溜り、レアショートを起こしているのです。
レアショートの際にすこし過大な電流が流れたので、整流子の表面が焦げて損傷していますけれど、幸いにして焼損まではいかなかったみたいです。
この程度ならば錬金術の再生ですぐに直せますが、それでは電気屋さんもメンツが立たず流石に困るでしょうね。
で、ちょっと一工夫です。
整流子の溝に溜まったカーボン粉末をできるだけ取り除き、電気屋さんに頼んで小さな銅板を準備してもらいました。
それをヤスリで削り、銅の微粉末をトーチで温めながら成型、ロウ付け宜しくローター側の電極板の損傷個所に埋め込みました。
その上でヤスリとサンドペーパーで磨き上げ、一応応急修理の出来上がりです。
「余り長くは持ちませんが、これで一日や二日程度ならば持ちます。
電気屋さんには新たなモーターを準備して貰って明日以降に取り替えてもらうということで如何でしょうか?」
教会の人も電気屋さんもそれで了解してくれました。
なお、念のため起動中は裏方さんを一人配置して火災などに備えてもらうことにしました。
本当はそんな心配はいらないのですけれどね、あくまで応急手当であることを認識して貰うための方策です。
結局演奏の練習は1時間ほどしかできませんでしたが、私の方はそれだけで十分です。
曲目はバッハの「G線上のアリア」、「二つのヴァイオリンのための協奏曲:第二楽章」、「アヴェ・マリア」の三曲だけでしたし、管弦楽団の人たちに合わせるのは左程難しくはなかったのです。
例によって、彼女たちの能力を写し取って、その力量を図りそれに合わせて演奏すればいいだけですから簡単です。
むしろ、楽譜にない音を出してサマンサ嬢たちを驚かせたりしました。
ミサは6時からなのですが、教会の方にちょっと頼まれてしまいました。
「できればミサが始まる少し前まで、イブに相応しい曲をパイプオルガンでお願いできませんか?」
止むを得ず有名な賛美歌や有名な作曲家のクラシックからいくつかを拾って即興でメドレーを弾き始めました。
このパイプオルガンの音色って意外と遠くまで届くようですね。
私達の練習時間の際もそうだったようですが、ゴシック様式に似た教会の一番高い尖塔の窓を少し開けることで、かなりの広範囲にパイプオルガンの音色が届くのだそうです。
そうしてそれは決して騒音ではなく低い荘厳な音色が上空から届くことにより、随分と異なった雰囲気で聴けるのだとか。
その効果はすぐにも現れ始めました。
かなりの人たちが教会に集まり始めたのです。
15分ほど弾き続けた後、一休みのつもりで休憩しようと、ふと振り返ると教会の中は沢山の人であふれていました。
その集まった人たちの視線が私に集まっているのです。
少々驚きましたね。
老若男女全部の視線が私に集中していると、それがいくら和やかな眼であっても暗い蝋燭で照らされた空間ではちょっとしたスリラー映画の再現みたいです。
その視線に急かされるように休憩もなしで私はオルガンを弾き始めました。
一々曲を考えるのも面倒なので、50年ほど未来に現れる某楽団の演奏曲をちょっと拝借、大分アレンジをしたので、50年経って聞いたときに多分わからないと思います。
「**の女王」、「オリーブの*****」、「**の空の下」、「聞かせてよ*******」、「***降る」、「***もう一度」等々です。
教会のパイプオルガンだけで弾く曲なのでスローテンポにしましたら意外と賛美歌風になっちゃったので自分でも驚いています。
聞きなれない賛美歌が聞こえた所為か益々人が集まってきました。
ミサが始まるころには、聖堂が一杯でかなりの人が立見席状態、床に座っている人も大勢いました。
ご老人やら幼い子供たちへ席の譲り合いが始まったのはちょっと嬉しい光景でしたね。
実はサマンサ嬢が率いる管弦楽団の演奏は、午後6時45分からの約15分間だけなのです。
で、私が立ち上がると、教会の助祭様が来て再度の依頼がなされました。
聖歌隊が賛美歌を歌う際にも是非伴奏をお願いしたいというのです。
出来ないわけではないですけれど、音量を抑えないと聖歌隊の声が聞こえなくなる恐れがあります。
そこで試しに最小に絞った音量で一度やってみて駄目だったらお断りすることにして、助祭様もそれで納得してくれたようです。
ミサが始まり、最初の賛美歌「What a Friend We Have in Jesus」で合わせたところ、さほど支障にならず、伴奏としても適度な音量になることが分かりました。
それにしても助祭様、オルガン伴奏者に楽譜も何も用意してくれないところが凄いですね。
私に渡してくれたのは英語の歌詞が記載された本(賛美歌集?)と、今日の賛美歌の演目予定だけです。
これで演奏できる人って、普通、教会専属のオルガン奏者だけですよね。
私、単なるボランタリーで信者でもないのですけれど、わかってます?
私の疑問を他所にミサは進んでゆきます。
サマンサ嬢に頼まれたのは、管弦楽団が演奏する際の伴奏だけだったのに・・・。
このままだと下手すればずっと演奏?になる恐れもあるのです。
夕食の準備も無いんですよ。
何てことをしてくれやがるのでしょう。
帝国は、就中皇族は神道に帰依している筈なのです。
伊勢、橿原の神宮に参拝に行くことはあっても、教会で洗礼を受けることは絶対にあり得ません。
もしかして教会で賛美歌を演奏するって拙いのかしらん。
ふとそんな不吉な考えも浮かぶ私でした。
私の記念すべきボストンでの初めてのイブはこうして過ぎて行き、無事に解放されたのは、午後11時を過ぎた頃でした。
ミサはその後も続いていましたけれど、流石に日を跨ぐのは拙いです。
当然のことながらHAMの侍従やメイド達が随分と心配していました。
トリニティ教会のミサに行くことは知っていても、いつ帰るかを知らなかったのですか無理もありません。
メイド二人が腕によりをかけて七面鳥の料理やらのごちそうを作っていてくれたのですが、少々時期を逸してしまいました。
止むを得ず、私がちょっとお料理をワゴンに入れて運び出し、秘密の場所にある魔導レンジで温めなおして皆で食べました。
まるで大みそかの年越しですね。
午前零時には除夜の鐘ならぬ教会の鐘が聞こえてきました。
この鐘は多分ハーバード大学構内にあるアップルトン礼拝堂の鐘の音だと思います。
ところで、米国内における性差別は帝国ほど酷くはないのですが、相も変わらず女性は主要な職業につきにくいですね。
大学の男女共学なんて中々実現しませんが、それでも連邦なので各州ごとに制度が違う場合もあります。
選挙権は一部の州で18世紀後半には認められたところもありますが、後に取り消されたりして一進一退の状態ですね。
女性の高等学校の出現や一部大学の男女共学は19世紀前半です。
同じくこのころに既婚女性の財産権が一部の州で認められるようになりました、
19世紀末になってようやく女性の参政権が認められ始めました。
20世紀に入っても女性の参政権については認めたり認めなかったりと州により方向性が違っていました。
因みにそうした参政権の認められた州でさえ州議会議員になった女性は今のところ居ないのです。(1916 モンタナで州を代表する下院議員に女性が初めて選出されました。)
実際に男女の平等が認められるのは1972年に男女平等憲法修正案が可決されてからのことです。
ラドクリフ女子大学も1999年になってようやくハーバードと統合され、その役割を終えたのです。
うん、思った以上に女性に対する性差別は残っていますね。
女性は財産権を持たなかったり、賃金は男性と比べ低賃金であったり、特定の職には付けなかったり、まぁ、軍隊なんぞはどうでもいいのですが、弁護士にも女性が成れなかったようです。
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