灯火

松石 愛弓

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 あれから毎日 モーリスさんの工房へ通わせていただいている。

「掌の中に暖かな炎が現れることを願うんです。そうそう。小さな光が瞬いた後、生まれてきましたね。フィーリアさんの魔力を炎に加えて もう少し大きく育てましょう。そうそう、いい感じ」

 火魔法使いモーリスさんの作った炎を見たせいか 私の中にあった火魔法の能力が開花しつつある。

「こんなに上達が速いと すぐ追い抜かれそうだなぁ」
 モーリスさんが感心したような表情で言って、
「フィーリアさん、すごいです! こんなに簡単に炎って生み出せるものじゃないんですよ?」
 と ララさんが喜んでくれて。
「丁寧なご指導に感謝しております」
 ふたりに 感謝の気持ちが止まらない。
 
「私、モーリスさんのお仕事をお手伝いしたいです。忙しい中、時間を割いて教えてくださっているのですもの」
「あっ、私もお手伝いしたいですわ!」
 ララさんも賛同してくれた。

「そうですか? では、フィーリアさんは 小さな炎を作って 耐熱ガラスの容器に入れていってください。後で私が もう少し長持ちする炎になるように魔力を加えます。ララさんは 割れたガラス類をメイドさんから受け取ってきていただけますか?」
「「はいっ!」」
 私たちは指示されたことに早速取り組んだ。
「モーリスさん、割れたガラスは何に使われるんですか?」
 不思議に思って訊くと
「熱で溶かして 炎を入れる耐熱ガラス容器に作り替えるんです。エコでしょ?」
「すごくいいと思います! 私もガラスを溶かして耐熱ガラス容器を作れるようになりたいです!」
「フィーリアさんなら きっと出来ますよ! またお教えしますね」
「ありがとう。モーリスさん」
 私たちは笑い合って 作業を続けた。

 しばらくして ララさんが戻ってきた。
「モーリスさん、たくさんもらってきましたよ~!」
 賑やかにララさんが扉を開けて 木製の大きな作業台の下にガラスの入った布袋を置いた。

「食堂で昼食をお弁当箱に詰めてもらってきました。いただきましょう♪」
「わぁ、美味しそう。ララさん ありがとう!」
「ララさんは気が利くなぁ」
 モーリスさんが嬉しそうに言うと
「じゃ~ん! おやつのマフィンまであるんです!」
 得意げなララさんが テーブルにマフィンを並べた。
「やったぁ~♪」
「マフィン大好き♪」
 甘党の私たちは楽しくテーブルについたのでした。
 
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