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21 さようなら
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「本当に、よかった」
ロキシスがベッドの上に横たえる傷だらけで全身包帯だらけのロイドにしがみついて嗚咽を漏らした。
ロイドは、そんなロキシスの頭を優しく撫でていた。
「大丈夫、です。ロキシス様。もう、大丈夫です」
俺とアークは、そんな二人を見つめてにっこりと笑みを交わした。
間に合った。
この二人が引き裂かれるようなことにならなくってよかった。
でも。
俺は、腹が立っていた。
もう一人の『Rー15』に。
『Rー15』を利用しているクスナット教国の連中に。
「アーク」
俺は、アークに言った。
「俺、もう一人の『Rー15』をぶん殴ってやりたい!だから、力をかして」
「ああ」
アークが、にやっと笑った。
「今度は、俺たちのターンだ」
クスナット教国の連中は、今、ネシウス公国とクスナット教国の国境付近の町、エクラバに陣を置いていた。
「ああ、ここからならよく見えるな」
アークがエクラバを見下ろす上空から敵陣を見下ろして言った。
俺たちは、夜の闇に乗じて敵陣を強襲するつもりだった。
「ユウ、行けるか?」
「もちろん」
俺は、アークにきかれて、頷いた。
「いつでも、やれるよ!」
「よし」
アークが俺に言った。
「行くぞ、ユウ」
「うん」
俺は、エクラバの上空に巨大な魔方陣を展開した。
「いっけぇ!」
エクラバにいるクスナット教国の軍隊へと火球が降り注ぐ。
人々の悲鳴が聞こえてくる。
俺は、目を閉じて、耐えていた。
数十分の間、俺の攻撃は、続いた。
エクラバのクスナット教国の軍隊は、壊滅状態だった。
「もう、いいだろう、ユウ」
アークが言って、俺は、術を解いた。
町は、燃え上がり、人々は、逃げ惑っていた。
エクラバの町には、もう、ネシウス公国の民は残っていなかった。
民を逃がすためにロイドは、戦ったのだから。
「出てくるかな?あいつ」
俺は、アークにきいた。アークは、頷いた。
「来るだろう。油断するなよ、ユウ」
そのとき、地上から雷が上空にいる俺たちに向かって走った。
「来たぞ!」
「防御する!」
俺は、防御の魔法を展開し、雷を防いだ。
燃え盛るエクラバの町の中に、2人だけ、上を見上げて立っている人影があった。
あいつ、だ!
俺たちは、確かに目があうのを感じた。
次の瞬間、奴とそのパートナーは、俺たちのすぐ側へと転移していた。
「『Rー15』か?」
奴のパートナーらしき金髪に碧眼の大男が俺を見てきいた。
「本当に、こいつとそっくりだな」
こいつと呼ばれたのは、首輪をしてそこから伸びる鎖を引っ張られて苦しそうに顔を歪めている少年だった。
うん。
俺と奴は、そっくりだ。
瓜二つ。
だけど、なんで、鎖で繋がれてるの?
「あんた、そいつのこと、抱いてるの?」
突然、奴のパートナーは、アークにきいた。アークは、答えた。
「だとしたら、どうだというんだ?」
「やっぱ、こいつらをコントロールするのは、それが一番だよな」
奴のパートナーは、にやりと笑った。
「こいつら、抱いてやりさえすりゃ、何でもいうことききやがる」
「はぁ?」
アークが眉をひそめた。
「そんなわけねぇだろうが。俺は、初めてユウを抱いた後、2度、死にかけたんだぞ」
「マジか?」
その男は、アークに言った。
「あんた、そいつをうまく調教できてねぇんじゃね?」
「ああ?」
アークがムッとした表情を浮かべると、俺を抱き寄せた。
「調教だぁ?そんなもん、いらねぇし。ユウと俺は、夫婦の契りを交わしてるんだよ。お前らとは、築き上げた絆の深さが違うんだよ!」
「何?」
その男は、驚きの表情でアークを見た。
「お前は、魔導書と婚姻関係を結んだというのか?」
「悪いか?」
アークが俺をぎゅっと抱いて、言った。
「俺たちは、魂まで結ばれてるんだよ」
「何が、魂、だ」
そいつは、言い放った。
「魔導書に魂なんてあるわけがないだろうが」
「あるよ!」
俺は、叫んだ。
「俺には、俺たちには、『R』には、魂があるんだ!」
俺のその言葉に、びくっと弾かれた様にもう一人の『Rー15』が顔をあげて俺のことを見つめた。
「魂、が?」
もう一人の『Rー15』は、呟いた。
「僕にも?」
「奴等の言葉に耳を傾けるな!お前は、俺の言うことだけきいてればいいんだ!」
男は、もう一人の『Rー15』のことを乱暴に引き寄せた。
「あっ!」
男は、もう一人の『Rー15』の頭を掴むと、俺たちの方へと押し出した。
「お前は、黙って、こいつらを殺ればいいんだよ!」
「何、するんだ!」
アークが声をあげた。
「乱暴するな!」
「うるさい!」
男は、言った。
「こいつは、俺のものなんだよ!どう扱おうと俺の勝手だ」
「レイブ、ン・・」
『Rー15』が呻いた。
「いた、い・・」
「口答えする気か?お前」
『Rー15』がレイブンと呼んだ男は、背後から『Rー15』の顎を掴んで俺たちの方へと向かせると、言った。
「殺れ!」
その瞬間、『Rー15』の瞳が光った。
ぎゅいん、と空気が凝縮していく音がして、『Rー15』とそのパートナーの前に魔方陣が拡がっていく。
ヤバい!
俺は、すぐに防御の魔法を展開した。
凄い衝撃がきた。
俺は、懸命に堪えた。
これが、『Rー15』の力か!
「ふん。ほぼ互角、か」
レイブンとかいう大男がにぃっと笑った。
「だが、これでどうだ?」
レイブンが『Rー15』の首につけられた枷の鎖をひいた。『Rー15』が苦しげな声をあげたのに、レイブンは、囁いた。
「リミッターを外すぞ!」
「レイブン、もう、やめて!」
『Rー15』が哀訴した。
「それだけは、勘弁して」
「だめだ」
レイブンは、鎖を締め上げて、『Rー15』に命じた。
「やれ!」
『Rー15』が諦めたように目を閉じると、次にかっと、目を開いた。
不意に、『Rー15』の周囲の空気が冷えていくのがわかった。
なんだ?
何を、した?
この感じ。
空気が振動している。
まるで、『Rー15』を、奴を恐れて震えているかのように。
『Rー15』の瞳が。
赤く、妖しく、輝く。
「やば・・」
俺は、すぐにアークをかばって防御の魔法を展開しようとしたけど、間に合わない。
『Rー15』の攻撃は、それほど速かった。
奴が片手をあげたかと思うと、巨大な魔方陣がいくつも展開され、一斉にそれが俺とアークを狙って光を射た。
俺は、とにかく、必死で。
ただ、アークを逃すことだけを考えていた。
「ユウ!」
俺は、アークに微笑んだ。
アークの姿が転移ゲートに吸い込まれていくのを見送ると、俺は、ふぅっと力が抜けていくのを感じた。
ああ。
俺は、自分自身が光に侵食されていくのを感じていた。
さようなら。
アーク。
俺は、闇へと飲み込まれていった。
ロキシスがベッドの上に横たえる傷だらけで全身包帯だらけのロイドにしがみついて嗚咽を漏らした。
ロイドは、そんなロキシスの頭を優しく撫でていた。
「大丈夫、です。ロキシス様。もう、大丈夫です」
俺とアークは、そんな二人を見つめてにっこりと笑みを交わした。
間に合った。
この二人が引き裂かれるようなことにならなくってよかった。
でも。
俺は、腹が立っていた。
もう一人の『Rー15』に。
『Rー15』を利用しているクスナット教国の連中に。
「アーク」
俺は、アークに言った。
「俺、もう一人の『Rー15』をぶん殴ってやりたい!だから、力をかして」
「ああ」
アークが、にやっと笑った。
「今度は、俺たちのターンだ」
クスナット教国の連中は、今、ネシウス公国とクスナット教国の国境付近の町、エクラバに陣を置いていた。
「ああ、ここからならよく見えるな」
アークがエクラバを見下ろす上空から敵陣を見下ろして言った。
俺たちは、夜の闇に乗じて敵陣を強襲するつもりだった。
「ユウ、行けるか?」
「もちろん」
俺は、アークにきかれて、頷いた。
「いつでも、やれるよ!」
「よし」
アークが俺に言った。
「行くぞ、ユウ」
「うん」
俺は、エクラバの上空に巨大な魔方陣を展開した。
「いっけぇ!」
エクラバにいるクスナット教国の軍隊へと火球が降り注ぐ。
人々の悲鳴が聞こえてくる。
俺は、目を閉じて、耐えていた。
数十分の間、俺の攻撃は、続いた。
エクラバのクスナット教国の軍隊は、壊滅状態だった。
「もう、いいだろう、ユウ」
アークが言って、俺は、術を解いた。
町は、燃え上がり、人々は、逃げ惑っていた。
エクラバの町には、もう、ネシウス公国の民は残っていなかった。
民を逃がすためにロイドは、戦ったのだから。
「出てくるかな?あいつ」
俺は、アークにきいた。アークは、頷いた。
「来るだろう。油断するなよ、ユウ」
そのとき、地上から雷が上空にいる俺たちに向かって走った。
「来たぞ!」
「防御する!」
俺は、防御の魔法を展開し、雷を防いだ。
燃え盛るエクラバの町の中に、2人だけ、上を見上げて立っている人影があった。
あいつ、だ!
俺たちは、確かに目があうのを感じた。
次の瞬間、奴とそのパートナーは、俺たちのすぐ側へと転移していた。
「『Rー15』か?」
奴のパートナーらしき金髪に碧眼の大男が俺を見てきいた。
「本当に、こいつとそっくりだな」
こいつと呼ばれたのは、首輪をしてそこから伸びる鎖を引っ張られて苦しそうに顔を歪めている少年だった。
うん。
俺と奴は、そっくりだ。
瓜二つ。
だけど、なんで、鎖で繋がれてるの?
「あんた、そいつのこと、抱いてるの?」
突然、奴のパートナーは、アークにきいた。アークは、答えた。
「だとしたら、どうだというんだ?」
「やっぱ、こいつらをコントロールするのは、それが一番だよな」
奴のパートナーは、にやりと笑った。
「こいつら、抱いてやりさえすりゃ、何でもいうことききやがる」
「はぁ?」
アークが眉をひそめた。
「そんなわけねぇだろうが。俺は、初めてユウを抱いた後、2度、死にかけたんだぞ」
「マジか?」
その男は、アークに言った。
「あんた、そいつをうまく調教できてねぇんじゃね?」
「ああ?」
アークがムッとした表情を浮かべると、俺を抱き寄せた。
「調教だぁ?そんなもん、いらねぇし。ユウと俺は、夫婦の契りを交わしてるんだよ。お前らとは、築き上げた絆の深さが違うんだよ!」
「何?」
その男は、驚きの表情でアークを見た。
「お前は、魔導書と婚姻関係を結んだというのか?」
「悪いか?」
アークが俺をぎゅっと抱いて、言った。
「俺たちは、魂まで結ばれてるんだよ」
「何が、魂、だ」
そいつは、言い放った。
「魔導書に魂なんてあるわけがないだろうが」
「あるよ!」
俺は、叫んだ。
「俺には、俺たちには、『R』には、魂があるんだ!」
俺のその言葉に、びくっと弾かれた様にもう一人の『Rー15』が顔をあげて俺のことを見つめた。
「魂、が?」
もう一人の『Rー15』は、呟いた。
「僕にも?」
「奴等の言葉に耳を傾けるな!お前は、俺の言うことだけきいてればいいんだ!」
男は、もう一人の『Rー15』のことを乱暴に引き寄せた。
「あっ!」
男は、もう一人の『Rー15』の頭を掴むと、俺たちの方へと押し出した。
「お前は、黙って、こいつらを殺ればいいんだよ!」
「何、するんだ!」
アークが声をあげた。
「乱暴するな!」
「うるさい!」
男は、言った。
「こいつは、俺のものなんだよ!どう扱おうと俺の勝手だ」
「レイブ、ン・・」
『Rー15』が呻いた。
「いた、い・・」
「口答えする気か?お前」
『Rー15』がレイブンと呼んだ男は、背後から『Rー15』の顎を掴んで俺たちの方へと向かせると、言った。
「殺れ!」
その瞬間、『Rー15』の瞳が光った。
ぎゅいん、と空気が凝縮していく音がして、『Rー15』とそのパートナーの前に魔方陣が拡がっていく。
ヤバい!
俺は、すぐに防御の魔法を展開した。
凄い衝撃がきた。
俺は、懸命に堪えた。
これが、『Rー15』の力か!
「ふん。ほぼ互角、か」
レイブンとかいう大男がにぃっと笑った。
「だが、これでどうだ?」
レイブンが『Rー15』の首につけられた枷の鎖をひいた。『Rー15』が苦しげな声をあげたのに、レイブンは、囁いた。
「リミッターを外すぞ!」
「レイブン、もう、やめて!」
『Rー15』が哀訴した。
「それだけは、勘弁して」
「だめだ」
レイブンは、鎖を締め上げて、『Rー15』に命じた。
「やれ!」
『Rー15』が諦めたように目を閉じると、次にかっと、目を開いた。
不意に、『Rー15』の周囲の空気が冷えていくのがわかった。
なんだ?
何を、した?
この感じ。
空気が振動している。
まるで、『Rー15』を、奴を恐れて震えているかのように。
『Rー15』の瞳が。
赤く、妖しく、輝く。
「やば・・」
俺は、すぐにアークをかばって防御の魔法を展開しようとしたけど、間に合わない。
『Rー15』の攻撃は、それほど速かった。
奴が片手をあげたかと思うと、巨大な魔方陣がいくつも展開され、一斉にそれが俺とアークを狙って光を射た。
俺は、とにかく、必死で。
ただ、アークを逃すことだけを考えていた。
「ユウ!」
俺は、アークに微笑んだ。
アークの姿が転移ゲートに吸い込まれていくのを見送ると、俺は、ふぅっと力が抜けていくのを感じた。
ああ。
俺は、自分自身が光に侵食されていくのを感じていた。
さようなら。
アーク。
俺は、闇へと飲み込まれていった。
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