魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~

トモモト ヨシユキ

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1 異世界転生

1ー2 『魔眼』

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 1ー2 『魔眼』

 この世界は、魔道具頼みの世界だ。
 10歳の誕生日に女神の神殿で神託を受け、そのときにそれぞれに相応しい魔道具が与えられる。
 長兄には、ちょっとした土魔法の付与された短剣、次兄には、水魔法が付与された桶が与えられた。
 だが。
 俺に与えられたのはただの本だった。
 しかも、何が書いてあるのかも読むことができない本だ。
 それを知った父は、怒り狂い俺からその本を取り上げた。
 「こんなもの、破り捨ててやる!」
 だが、父がいくら破こうとしてもその本は、破るどころか傷つけることすらできなかった。
 そこで父は、燃え盛る炎に本を放り込んだ。
 しかし、本は、燃えなかった。
 どうすることもできずに父は、俺からその本を取り上げて自分の執務室の机の引き出しに隠した。
 「いまいましい!この役立たずのクソネズニが!」 
 女神に与えられた魔道具である本を取り上げられた俺は、その日の夜から体調を崩して寝込んだ。
 高熱にうなされている俺を父は、放置した。
 俺が死ななかったのは、メイド頭のミラのおかげだった。
 ミラは、子供の頃、父の妾だった母が死んでから育児放棄された俺を育ててくれた人だ。
 俺は、3日3晩生死の境をさ迷い、そして目覚めたときには、産まれる前の記憶を思い出していた。
 いわゆる前世というやつだ。
 とはいえ、俺の思い出した前世っていうやつは、ほんとに大したことがない記憶でだった。
 いつも俺が与えられている具のないスープみたいに薄っぺらな記憶だ。
 その中で唯一はっきりと思い出せるのがライトノベルというものだった。
 前世の俺は、ライトノベルマニアだったらしい。
 ライトノベルというのは、物語の書かれた本だ。
 その多くが異世界のことが書かれている。
 まあ、だからといって何ってこともないんだがな。
 ともかく、熱が下がって目覚めた俺には、前世の記憶があった。
 そして。
 『魔眼』
 俺の眼は、右目だけが銀色に変化していた。
 本来の俺の眼の色は、黒色だった。
 それが銀色に変わってしまった。
 熱のせいで右目を失明してしまった、と思ったミラは、嘆き悲しんだ。
 だが、その眼は、俺に新しい力をくれたんだ。
 その1つが『鑑定』だった。
 俺には、自分や他人の情報が見えるようになった。
 人だけじゃない。
 ありとあらゆる物のことが理解できるようになった。
 俺は、自分のこの力の源が『魔眼』であることを知ったがこのことを秘密にすることにした。
 
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