魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~

トモモト ヨシユキ

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1 異世界転生

1ー1 勘当

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 1ー1 勘当

 「勘当だ!」
 俺の15歳の誕生日の朝、父親であるロドニス・フォン・レスベラス男爵は、俺に告げた。
 「お前のような役立たずを養う余裕は、我が家にはない!」
 父にそう言われても俺は、顔色1つ変えることがなかったので、父は、もう一度繰り返した。
 「はやく出ていけ!お前の顔なんてもう見たくもない!」
 「わかりました」
 俺は、そう答えると父の執務室を後にした。
 父の執務室から俺が出てくるのを待ち伏せしていた兄たちがにやにやと笑いながら俺に絡んでくるのがうっとおしい。
 「ついに出ていくのか、エドワード」
 長兄の薄い茶色の髪をしたひょろりと背が高いアドニスがにたにたと頭の悪そうな笑みを浮かべているのを見て俺は、ため息をついた。
 すると、同じような外見だがチビの次兄のルドニスが大袈裟に声をあげる。
 「かわいそうにな、エドワード。もう、豚の餌も食えなくなるんだな」
 こいつらは、腹違いの弟である俺を子供の頃から徹底的にいじめてくれた。
 食事もろくに与えられず飢えている俺に豚にやる餌を食べさせたり、家の近くにある底無し沼に突き落とされたり。
 思い出すだけでうんざりする。
 俺は、兄たちを無視して部屋に戻った。
 部屋といっても使用人たちの住む離れの一室の薄暗い窓もない小部屋だ。
 かび臭くてネズミが走り回るような人道的にどうかと思うような部屋だったが、俺にとっては唯一1人になれる場所だった。
 俺は、そこで少ない荷物をまとめてぼろぼろの鞄に詰め込むと部屋を出た。
 15年間暮らした家だったが、ちっとも名残惜しくもなかった。
 それどころか出ていくことができるのが嬉しかった。
 最後に、俺は、父の執務室へと行くと切り出した。
 「俺が女神の神託でもらった魔道具を返してもらいたいんですが」
 「なんのことだ?」
 父ロドニスは、しらばっくれようとしたが、俺は、右目の『魔眼』を発動させた。
 「俺の本を返してもらおうか」
 『魔眼』から魔力が溢れだし、父の首もとに巻き付いて締め上げる。
 「げっ?」
 父が潰れたカエルのような声を発して首の辺りの空を指先で掻きながら身悶えする。 
 みるみる内に顔色が赤黒く変色していく。
 「わ、わかった!返す、からっ!」
 俺が『魔眼』の力を緩めると父は、その場に崩れ落ちた。
 「はやく、俺の本を返せ!」
 俺の言葉に父は、びくっと体を震わせ、すぐに机の引き出しから取り出した分厚い一冊の本を俺に渡した。
 
 
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