魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~

トモモト ヨシユキ

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1 異世界転生

1ー3 別れ

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 1ー3 別れ

 俺は、5年間、力を隠してそれまで通りレスベラス男爵家で暮らした。
 それは、この世界の成人が15才だったからだ。
 15才までは、子供は、親の持ち物扱いだったから。
 15才になれば一人前の大人として認められる。
 そうしたら誰にもはばかることなくこの家を出ていくことができるのだ。
 俺は、片目を失明したということにして兄たちのいびりにも耐えながら使用人として生活していた。
 すべては、この家を出ていくため!
 俺は、父に返してもらった女神にもらった本をぺらぺらとめくってみて驚いた。
 最初、そこには、何が書かれているのかわからなかったんだが、前世を思い出した今の俺には、その本が読めるのだ。
 なぜなら、その本は、日本語で書かれていたから!
 その本は、『魔法書』だった。
 この世界には、魔道具は、溢れているが『魔法』は、存在しない。
 しかし!
 この本の中には、『魔法』が存在していた!
 俺が夢中でその本を読んでいると次兄が水魔法の付与された桶を俺に向けて水をかけようとした。
 だが。
 俺は、次兄の攻撃を片手で防ぐと反対に次兄を水で包み込み窒息させた。
 周囲を水に包まれて息ができずに苦しむ次兄に父は、俺に命じた。
 「止めないか!このクソネズミが!」
 「言葉を慎んだらどうです?」
 俺は、本を手に立ち上がると家族たちを見た。
 「俺は、ネズミなんかじゃない!」
 俺は、次兄を包んだ水を一瞬で消滅させた。
 次兄は、げほげほっと涙を流しながら咳き込み、俺を指差し叫んだ。
 「ばけもの!こいつ、ばけもの、だ!」
 うん。
 ずっとクソネズミと呼ばれていたことを思えばばけもの扱いも悪くはない。
 俺は、にぃっと口角を上げた。
 それを見た父や兄たちは、青ざめた。
 俺は。
 本を片手にその場に炎竜を召喚し屋敷の中で暴れさせた。
 父や兄たちがそれを見て悲鳴をあげて逃げ惑うのを横目に見ながら俺は、屋敷から出ていく。
 俺は、燃え上がる屋敷に1人背を向け歩き出した。
 「エドワード様!」
 俺を呼び止めたのはメイド頭のミラと執事のファーガスだった。
 この屋敷で暮らした15年間、2人だけが俺に親切にしてくれた。
 ミラは、泣きながら俺を抱き締める。
 「どうか、お元気で」
 「ミラ」
 俺は、思い出の中に比べると小さくなったミラの体をぎゅっと抱き返した。
 ファーガスが俺に小さな皮袋を差し出す。
 「これは、エドワード様に。少額ですがないよりはましでしょう」
 「そんなもの、受け取れないよ」
 俺が断ろうとするとファーガスは、無理矢理俺に皮袋を押し付けた。
 「どうか、お達者で」
 俺は、燃え上がっている屋敷を遠目に見上げてから2人にもう一度礼を言った。
 「ありがとう、2人とも。ありがとう」


 
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