魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~

トモモト ヨシユキ

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1 異世界転生

1ー4 人拐い

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 1ー4 人拐い

 俺は、歩いてレスベラス男爵領を出ると隣のエイボリー子爵領へと入った。
 俺は、夕方にはエイボリー子爵家の領都カトラルへと到着した。
 カトラルは、この辺りにおいては比較的大きな町だ。
 俺は、町につくととりあえず今夜の宿を探すことにしたんだが、どこもここもいっぱいで俺が泊めてもらえるようなところはなかった。
 なんでも王族が視察に来ているんだとかでその警備の騎士たちやら従者たちやらでカトラルの宿屋はどこもいっぱいだったのだ。
 仕方なく俺が裏路地で野宿をするしかないかと思っていたとき、路地裏から若い女の悲鳴が聞こえてきた。
 俺がそちらに向かうと黒ずくめの男たちと若い女が争っているのが見えた。
 「姫さまを返しなさい!」
 その女は、必死に手にしている短剣の魔道具を振りかざして男たちと戦っていたが、なにしろ多勢に無勢だ。
 賊のリーダーらしき男が肩に担いだ麻袋に剣の魔道具を押し当てる。
 「王女の命が惜しければ魔道具を捨てろ!」
 「くっ!」
 若い女が短剣を投げ捨てると賊の1人がそれを拾った。
 「頭、どうします?この女」
 「そうだな」
 頭がにぃっとゲスな笑いを浮かべる。
 「王女様と一緒に隣国に売り飛ばすか。だが、その前に味見ぐらいはしてもバチはあたらねぇよな?」
 男たちが一斉に女に飛びかかろうとしたそのとき、地面からにょきにょきっと蔦がはえてきて賊に絡み付いた。
 「な、なんだ?これはっ!」
 巨大な植物の蔦に絡まれて男たちは、あっという間に身動きできなくなる。
 その隙をついて若い女が自分の魔道具を取り返して賊の頭に切りつけた。
 女に切られた頭は、一瞬で凍りつく。
 「姫様!」
 賊の頭が担いでいた麻袋の紐をほどくと中から少女が顔を出した。
 「ルシリア!」
 王族の証である銀の髪が夜の光に輝く。
 ルシリアと呼ばれた若い女が少女を抱えて下に降ろそうとした時、遠くの空に何かが光るのが見えて俺は、声を発した。
 「あぶないっ!」
 「えっ?」
 2人が振り向いたとき、俺は、2人の方へと手を伸ばして彼女らを包み込む障壁を展開した。
 きんっと乾いた音がして金属製の矢が弾かれる。
 俺は、『魔眼』を凝らして矢が飛んできた方向を見たが、もうすでに矢を射た者の姿は見つけられなかった。
 俺は、2人に駆けよる。
 「大丈夫ですか?」
 「ええ、なんとか、ね」
 美しい長い銀の髪をした少女が気丈に顔を上げる。
 「私たちを助けてくれたのは、あなたなのかしら?」
 
 
 
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