魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~

トモモト ヨシユキ

文字の大きさ
62 / 121
6 バカンス、魔物風味

6ー10 ニャー

しおりを挟む
 6ー10 ニャー

 翌日、早朝、日が昇る前に俺たちは、ハウルズ侯爵家から魔物の被害にあったという町マルムトへと向かった。
 マルムトの町は、領都ナナルよりさらに北、アラルート山の麓の町だ。
 林業を生業とするものが多い町であり、魔境を目指す冒険者たちが拠点とすることも多いのだという。
 そのため、小さな町だが人口も多かった。
 「この度の魔物の被害で町は、壊滅し、ほとんどの住人が犠牲になったとのことです」
 馬車の中でルシリアさんから説明を受ける。
 「町には、まだ魔物が住み着いており中でも厄介なのは、知性を持つ魔物たちがいることです。オークキングは、どうやらこの辺りの魔境で勢力を持っていた変種のようだと聞いておりますし、他にも何体かリーダー格となる魔物が存在するようです」
 うん?
 俺は、ちょっと首を傾げる。
 「魔物寄せの魔道具が使われているし、もっと魔物たちは、統制のとれてない状態かと思っていたんだけど…今の話からするとかなりまとまっている?」
 「そうですね」
 ルシリアさんが眉間にシワをよせる。
 「魔物寄せの魔道具に呼び寄せられたにしては、おかしな話だとは私も思うのですが」
 なんでも町のわずかな生き残りたちの話では魔物たちは、烏合の衆ではなく、それなりにまとまりを見せているらしい。
 俺は、ちょっと考え込む。
 うまくいけば騎士団のみなさんだけでも充分じゃないかとか思ってたんだがな。
 「まあ、ともかく行ってみないことにはわかりませんね。俺は、騎士団のみなさんと一緒に町に入りますから、アンドレア様たちは、町の外に魔物が出ないように結界をお願いします」
 俺は、ルカをちらっと見る。
 「ルカは、万が一の時に備えてお側に置いていきます。ルカ、何があってもアンドレア様をお守りするんだぞ!」
 「かしこまりました、エドワード様」
 ルカが目を伏せる。
 「エドワード様の守護は、私の分身である『ニャー』をつけますので」
 『ニャー』?
 「なんだ、それは?」
 俺が問うとルカがすっと片手をあげて空間をまざぐる。
 すると何もなかった筈の空間から小さな白い子猫が現れた。
 「にゃにゃ」
 子猫は、俺に飛び付いてくると俺の肩に座り込む。
 「かわいい、いえ、とっても興味深い生き物ですわね」
 アンドレア様がぽぅっと頬を上気させる。
 「触ってみても?」
 「ルカ?」
 俺が問うとルカが頷く。
 アンドレア様がこわごわ手を差し出すとニャーは、アンドレア様の指先を小さなピンク色の舌で舐める。
 「かわいいですわ!」
 アンドレア様に褒められてニャーは、まんざらでもない様子で喉をごろごろ鳴らした。
 
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

異世界成り上がり物語~転生したけど男?!どう言う事!?~

ファンタジー
 高梨洋子(25)は帰り道で車に撥ねられた瞬間、意識は一瞬で別の場所へ…。 見覚えの無い部屋で目が覚め「アレク?!気付いたのか!?」との声に え?ちょっと待て…さっきまで日本に居たのに…。 確か「死んだ」筈・・・アレクって誰!? ズキン・・・と頭に痛みが走ると現在と過去の記憶が一気に流れ込み・・・ 気付けば異世界のイケメンに転生した彼女。 誰も知らない・・・いや彼の母しか知らない秘密が有った!? 女性の記憶に翻弄されながらも成り上がって行く男性の話 保険でR15 タイトル変更の可能性あり

俺に王太子の側近なんて無理です!

クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。 そう、ここは剣と魔法の世界! 友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。 ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!

ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。 悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。

千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。 気付いたら、異世界に転生していた。 なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!? 物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です! ※この話は小説家になろう様へも掲載しています

能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?

火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…? 24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜

あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい! ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット” ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで? 異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。 チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。 「────さてと、今日は何を読もうかな」 これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。 ◆小説家になろう様でも、公開中◆ ◆恋愛要素は、ありません◆

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる

暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。 授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。

処理中です...