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7 マルムト攻防戦
7ー9 あらまし
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7ー9 あらまし
呪いが解けたミリアーナ様からきいただいたいの事のあらましはこうだった。
王都リアラトスの裏町で乳母であるフローラとひっそりと暮らしていたミリアーナ様は、近所に住む『先生』と呼ばれる若い男が開いている手習いの塾に通っていた。
『先生』は、無料で子供たちに読み書きや計算を教えてくれるだけではなく、食事がまともにとれない子供には食事も与えてくれていたらしい。
ある日、ミリアーナ様は、『先生』の招きで特別なお茶会に参加することになった。
とはいえそれは、月に1回、成績が優秀な子供を『先生』が開くお茶会に招くというだけのものだ。
「それでも、みんな、お茶会にお呼ばれしたくてがんばってお勉強したの」
ミリアーナ様も『先生』のお茶会に選ばれるために熱心に勉強をしたらしい。
そして、ちょくちょく『先生』のお茶会に呼ばれるようになったミリアーナ様に『先生』は、見知らぬ男を引き合わせた。
「その人のことを思い出そうとするとなんだか頭がぼんやりして、どんな人だったかわからない」
ミリアーナ様は、俺に話した。
「その人があたしにあたしがほんとは、王様の子供なんだって教えてくれたの」
その男は、『ジン』と名乗ったのだという。
『ジン』とは、ディアグラートス王国の古い言語で『怪物』のことだ。
「ジンは、あたしが特別な生徒だからっていって他の子達とは別にいろんなことを教えてくれるようになった」
そうして『ジン』は、ミリアーナ様の心の中に少しずつ小さな疑問や不満を植え付けていったのだという。
「あたしが王女様として暮らせていたらフローラも苦労なんてしなくてもいいんだって、『ジン』は、言ったんだ」
そうしてミリアーナ様を洗脳するようにして己の支配下に置くようになった『ジン』は、ミリアーナ様にじょじょに『観測者』のことを話したのだという。
「『観測者』は、神様の使いだからって。『観測者』のいう通りにしてたらきっと幸せになれるからって『ジン』が言ったの」
ミリアーナ様が直接『観測者』に会ったことはないらしい。
ただ、数週間前に突然、『ジン』は、ミリアーナ様に彼女の魔道具を差し出すようにと命じたのだという。
そして、その代わりに『隷属の首輪』をミリアーナ様に差し出した。
「これをつけないとフローラが死んじゃうんだって言われたの」
それから。
俺とマルムトの町で出会うまでの記憶は、ミリアーナ様にはない。
それは、唯一の救いといえば救いなのかもしれなかった。
呪いが解けたミリアーナ様からきいただいたいの事のあらましはこうだった。
王都リアラトスの裏町で乳母であるフローラとひっそりと暮らしていたミリアーナ様は、近所に住む『先生』と呼ばれる若い男が開いている手習いの塾に通っていた。
『先生』は、無料で子供たちに読み書きや計算を教えてくれるだけではなく、食事がまともにとれない子供には食事も与えてくれていたらしい。
ある日、ミリアーナ様は、『先生』の招きで特別なお茶会に参加することになった。
とはいえそれは、月に1回、成績が優秀な子供を『先生』が開くお茶会に招くというだけのものだ。
「それでも、みんな、お茶会にお呼ばれしたくてがんばってお勉強したの」
ミリアーナ様も『先生』のお茶会に選ばれるために熱心に勉強をしたらしい。
そして、ちょくちょく『先生』のお茶会に呼ばれるようになったミリアーナ様に『先生』は、見知らぬ男を引き合わせた。
「その人のことを思い出そうとするとなんだか頭がぼんやりして、どんな人だったかわからない」
ミリアーナ様は、俺に話した。
「その人があたしにあたしがほんとは、王様の子供なんだって教えてくれたの」
その男は、『ジン』と名乗ったのだという。
『ジン』とは、ディアグラートス王国の古い言語で『怪物』のことだ。
「ジンは、あたしが特別な生徒だからっていって他の子達とは別にいろんなことを教えてくれるようになった」
そうして『ジン』は、ミリアーナ様の心の中に少しずつ小さな疑問や不満を植え付けていったのだという。
「あたしが王女様として暮らせていたらフローラも苦労なんてしなくてもいいんだって、『ジン』は、言ったんだ」
そうしてミリアーナ様を洗脳するようにして己の支配下に置くようになった『ジン』は、ミリアーナ様にじょじょに『観測者』のことを話したのだという。
「『観測者』は、神様の使いだからって。『観測者』のいう通りにしてたらきっと幸せになれるからって『ジン』が言ったの」
ミリアーナ様が直接『観測者』に会ったことはないらしい。
ただ、数週間前に突然、『ジン』は、ミリアーナ様に彼女の魔道具を差し出すようにと命じたのだという。
そして、その代わりに『隷属の首輪』をミリアーナ様に差し出した。
「これをつけないとフローラが死んじゃうんだって言われたの」
それから。
俺とマルムトの町で出会うまでの記憶は、ミリアーナ様にはない。
それは、唯一の救いといえば救いなのかもしれなかった。
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