魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~

トモモト ヨシユキ

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9 ライゾソープ商会

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 『足湯』は、おおむね高評価を得ていた。
 展示予定日の数日前には、ルーゼント様が寮に俺を訪ねてきた。
 俺は、ルーゼント様にも『足湯』を試してもらうことにした。
 「ほぉ、これは、なかなかいいものだな」
 椅子に腰かけて湯に足を浸けたルーゼント様がふぅっと吐息を漏らす。
 「王都までの旅の疲れが吹き飛ぶようだな」
 「これ、どうぞ」
 ルナがトレイにのせたアイスクリームの入った皿を差し出すとそれを手にとってルーゼント様が感嘆の声を発する。
 「これは…ガラスの器かね?それに、この料理は、冷たい?」
 添えられたスプーンでアイスクリームを一口食べてルーゼント様が壊れた。
 「なんだ?これ、うまっいっ!」
 ルーゼント様は、アイスクリームを味わいながら『足湯』を堪能し、満足げな様子だ。
 「温かいお湯に浸かりながら冷たくて美味しい珍味をいただく。まさに極楽じゃな」
 俺たちは、寮の応接室を借りてルーゼント様をそこに案内した。
 ルカがお茶を差し出すのを受けとりルーゼント様が礼を言う。
 「ありがとう、ルカ」
 ルカは、無言で礼をとる。
 俺は、テーブルの上に今回のマルムトの物産展の企画書をまとめたものを広げてみせる。
 ルーゼント様には、手紙でだいたいのことは伝えていたのだが、それでもルーゼント様は、驚きを隠せない。
 「『物産展』か。マルムトの宣伝になるのは喜ばしいが、こんなものに客が集まるのかね?」
 「集めてみせます!」
 俺は、『物産展』の広告のために王都の一番目立つ場所に看板を出していた。
 それは、王都にある女神の神殿の脇にある時計塔だった。
 俺は、神殿に寄進をさせてもらいそこの時計塔を1日金貨10枚で3日間広告に使用させてもらうという契約を結んだのだ。
 ちょっと痛い出費だったが、ハウルズ侯爵領での魔物討伐の謝礼もあったし。
 なによりその価値はあると思うし!
 俺は、その時計塔に取り付けたパネルにルカに用意してもらった『物産展』の広告の動画を流した。
 この世界にも広告は、ある。
 しかし、俺たちが用意したもののような広告はなかった。
 ルカの用意したパネルに俺がマルムト物産展の目玉である『足湯』をクレアが試しているイメージ画像を写す力を付与してみたのだ。
 すぐに王都でマルムト物産展のことが、というか『物産展』の広告のことが話題になった。
 気の早い人々は、ライゾソープ商会まで問い合わせをしてくるぐらいだった。
 カインさんは、今回の『物産展』に手応えを感じているようだった。
 なんでも当日のスタッフの人数を増やしたりと、いろいろ手配しているようだ。
 俺も、ワクワクしていた。
 アラクネたちの作ったドレスやらも届いているし、準備は万端だしな!
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