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10 マルムト物産展
10ー1 開店
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10ー1 開店
広告もしたし、ライゾソープ商会の会頭であるカインさん自ら交遊のある貴族や裕福な平民たちに招待の手紙を書いてくれたという。
それでも俺は、当日、客が来なかったらどうしよう、と心配で前日の夜は眠れなかった。
当日は、俺は、ルカとルナ、それに手伝ってくれるクレアを伴ってカインさんが用意してくれた馬車でかなり早朝からライゾソープ商会へと向かった。
「そんな心配しなくても大丈夫ですよ!」
クレアが俺を励ましてくれたが、俺は、そんな楽観視することができない。
だって!
かなりの予算をつぎ込んでるし!
裕福な貴族や商人からすればたいしたことはないのかもしれないけどさ!
俺からすれば大金だし!
なんとか回収したいじゃん!
プルプルしている俺に関係なく馬車は、すいすい進んでいき思っていたよりずっと早く到着した。
降りようとする俺に御者が声を掛けてくる。
「すみません。なんか道が混んでいてこれ以上、進めそうにないのでここから歩いてもらえますか?」
はい?
どういうこと?
俺は、馬車から降りると外を見た。
そこは、ライゾソープ商会から一区画ほど離れた場所だったが、確かに前方には、人や馬車が混んでいるようだ。
仕方なく俺は、ここから歩いていくことにした。
ルカたちに手を貸して降りるのを手伝ってやっていると店のほうから顔見知りのスタッフの兄ちゃんが走ってくるのが見える。
「エドワード様!」
「おはようございます、ライオさん」
俺が挨拶するとライオさんは、ぺこりと礼をする。
「おはようございます」
「なんか、今日は、すごい人手ですね」
俺がのんきに言うとライオさんがはわはわして応える。
「朝からお客様が集まってきてて!店の前は、通れないので裏から入ってもらえますか?」
裏から?
俺は、ちらっとルカたちを見る。
ルカは、相変わらず我関せずという感じだが、クレアは、なんだか緊張した面持ちをしている?
俺たちは、ライオさんの案内で裏通りを通ってライゾソープ商会へと向かった。
店の裏口ではカインさんが待ち構えていた。
「エドワード君!」
はいっ?
俺は、ぎょっとしていた。
会頭自らが待っててくれたの?
しかも裏口で?
店に入りながらカインさんが俺に説明してくれた。
「とにかくすごい人が集まってきてる!こんなことは、商会始まって以来、初めてだよ!」
カインさんは、興奮気味に話した。
「少し、早めに開店するが、かまわないかね?」
マジですか?
俺は、ルカたちの顔を見回してから頷いた。
俺たちは、ライゾソープ商会の店先の一角に用意されたマルムト物産展の会場へとつくと客を迎える準備をした。
俺は、全員に艶やかな緑色のハッピを配った。
やっぱりこういうときは、これだよね?
俺は、頭にはちまきを巻くと深呼吸した。
やるぞ!
そうして、1週間のマルムト物産展が始まったのだった。
広告もしたし、ライゾソープ商会の会頭であるカインさん自ら交遊のある貴族や裕福な平民たちに招待の手紙を書いてくれたという。
それでも俺は、当日、客が来なかったらどうしよう、と心配で前日の夜は眠れなかった。
当日は、俺は、ルカとルナ、それに手伝ってくれるクレアを伴ってカインさんが用意してくれた馬車でかなり早朝からライゾソープ商会へと向かった。
「そんな心配しなくても大丈夫ですよ!」
クレアが俺を励ましてくれたが、俺は、そんな楽観視することができない。
だって!
かなりの予算をつぎ込んでるし!
裕福な貴族や商人からすればたいしたことはないのかもしれないけどさ!
俺からすれば大金だし!
なんとか回収したいじゃん!
プルプルしている俺に関係なく馬車は、すいすい進んでいき思っていたよりずっと早く到着した。
降りようとする俺に御者が声を掛けてくる。
「すみません。なんか道が混んでいてこれ以上、進めそうにないのでここから歩いてもらえますか?」
はい?
どういうこと?
俺は、馬車から降りると外を見た。
そこは、ライゾソープ商会から一区画ほど離れた場所だったが、確かに前方には、人や馬車が混んでいるようだ。
仕方なく俺は、ここから歩いていくことにした。
ルカたちに手を貸して降りるのを手伝ってやっていると店のほうから顔見知りのスタッフの兄ちゃんが走ってくるのが見える。
「エドワード様!」
「おはようございます、ライオさん」
俺が挨拶するとライオさんは、ぺこりと礼をする。
「おはようございます」
「なんか、今日は、すごい人手ですね」
俺がのんきに言うとライオさんがはわはわして応える。
「朝からお客様が集まってきてて!店の前は、通れないので裏から入ってもらえますか?」
裏から?
俺は、ちらっとルカたちを見る。
ルカは、相変わらず我関せずという感じだが、クレアは、なんだか緊張した面持ちをしている?
俺たちは、ライオさんの案内で裏通りを通ってライゾソープ商会へと向かった。
店の裏口ではカインさんが待ち構えていた。
「エドワード君!」
はいっ?
俺は、ぎょっとしていた。
会頭自らが待っててくれたの?
しかも裏口で?
店に入りながらカインさんが俺に説明してくれた。
「とにかくすごい人が集まってきてる!こんなことは、商会始まって以来、初めてだよ!」
カインさんは、興奮気味に話した。
「少し、早めに開店するが、かまわないかね?」
マジですか?
俺は、ルカたちの顔を見回してから頷いた。
俺たちは、ライゾソープ商会の店先の一角に用意されたマルムト物産展の会場へとつくと客を迎える準備をした。
俺は、全員に艶やかな緑色のハッピを配った。
やっぱりこういうときは、これだよね?
俺は、頭にはちまきを巻くと深呼吸した。
やるぞ!
そうして、1週間のマルムト物産展が始まったのだった。
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