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2 村から始める国造りって、何?
2ー1 幻の都 クリシュナーダ・クスタリカ
しおりを挟むクリスティア王国を出てから約1週間が過ぎ、俺たちは、砂漠の民の都、クリシュナーダ・クスタリカへと近づいていた。
「クリシュナーダの都は、外敵からは、砂嵐によって守られています。そのため、他国の人々は、ここにたどり着くことが難しいのです」
キャラバンのリーダーであるカナンは、俺たちに話した。
「だから、他の国の人々は、クリシュナーダを幻の都と呼ぶのです」
「でも、それじゃ、あんたたちは、どうやって都に入るんだ?」
俺がきくとカナンは、小石ほどの大きさの透明な魔石のついた腕輪を俺に見せた。
「これは、クリシュナーダの都に入るための魔導具です。これを持っていれば砂嵐に会わずに無事に都に戻れます」
そのカナンの言葉通りに俺たちは、無事に都へと到着した。
俺たちを出迎えたのは、黒いローブを身に纏った老人ただ1人だった。
「賢者ルギナリス様!」
カナンが地竜の荷車から飛び降りて老人に駆け寄った。
「無事に水を手に入れて参りました」
「よくやった、カナンよ」
ルギナリスは、鋭い眼光で俺たちを射た。
「ところで、この異国の者たちは、なんだ?なぜ、ここに連れてきた?」
「それは・・」
「我々は、ここへ水を届けに来たのです」
ナジが竜車から降りると賢者ルギナリスに礼をとった。
ルギナリスは、白い髭を蓄えた白髪の老人だったが、その肉体は頑強そうで賢者というよりも戦士のように見えた。
ルギナリスは、ナジに尋ねた。
「どこに水があるというのだ?」
「それは、あそこにいる」
ナジは、俺を指し示した。
「我々の勇者のストレージの中にございます」
「ストレージに?」
ルギナリスは、怪訝そうにきいた。
「ストレージに水が?」
「はい」
カナンが言った。
「かの大湖、ウルディナル湖の水を丸ごとです。これでもう、当分、水の心配をせずとも大丈夫です」
「なんと」
ルギナリスが疑いを隠さずにきいた。
「あの湖の水を全て、だと?」
「そうです、ルギナリス様」
カナンが答えるのを、ルギナリスは、冷ややかに見つめた。
「よもや、嘘ではあるまいな、カナンよ。もし、私を謀ろうというなら、お前たちは、全員、生きていられるとは思うなよ」
「嘘では、ありません」
カナンが言った。
「全ては、この方たちのおかげです、ルギナリス様」
「まあ、いいだろう」
ルギナリスは、俺たちに背を向けると言った。
「ついてくるがいい、異国の者たちよ」
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