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1 不憫王子、贄になる。
1ー6 『古き魔女』
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1ー6 『古き魔女』
次に気がついたとき、僕は、ベッドの中にいた。
それは、いつもの光景。
僕は、いつもと同じように自分の部屋の寝室のベッドで目覚めた。
「ん・・ふっ・・」
心地よい朝の目覚めに僕は、身を委ねていた。
肌を滑る絹の感触に背筋がぞくぞくする。
「はっ・・・」
「目が覚めたようですな、マクシア様」
その嗄れた声に僕は、あれが夢ではなかったことを知った。
がばっと体を起こすと僕は、自分の裸の肉体を確認する。
「安心なされよ、マクシア様。あなた様の肉体は、誰にも汚されてはおりませぬ」
『古き魔女』の言葉に僕は、ホッと吐息をついた。
「本来、オメガの発情時は、アルファに身を任せるよりは他に手はないのですが、あなたは、欲情の高なりに堪えきれず意識を失われたのです。その隙にこの婆が用意した薬を飲ませ落ち着かせたのでございます」
「僕は・・本当にオメガなの?」
僕の問いに魔女は、こくりと頷いた。
「間違いなくあなた様は、オメガでございます、マクシア様」
そうか。
僕は、うつ向くとぼそっと訊ねた。
「僕は、これからどうなる?」
「半月後の新月までにあなた様は、魔境に住む尊きお方のもとに嫁ぐことになられます」
半月後?
僕は、ふぅっと吐息を漏らした。
要するに僕は、半月後には邪神の生け贄となり死ぬのだ。
「ラディニアは?」
僕がきくと『古き魔女』は、口許を歪める。
「ラディニア様は、王宮の中庭にてパーティーに出席されておられます」
「パーティー?」
「はい」
自分の代わりに僕が生け贄になるというのにパーティー?
僕は、むっとしてしまった。
より物珍しい者の方が貴重故に神に差し出される。
仕方ないことだが、それでも腹が立った。
なぜ、僕が?
「あなたは、今日のうちには尊きお方の花嫁となるためにこの城を出て魔境の側にある御祓のための神殿へと赴かれることとなります」
『古き魔女』は、目を細めて笑っている。
「あなたには、そこで毎日発情薬を飲んでいただきますが、そちらには、オメガの欲を満たすための特別な騎士たちもおりますからご安心を」
オメガの欲を満たすための特別な騎士、だって?
僕は、ぎょっとしてしまった。
それって。
僕は、両足をぐっと閉める。
「そんな、の、嫌だ!」
「しかし、慣らすことなくいきなり尊きお方の閨をつとめるのは危険ですので」
「どうせ、死ぬんだろ!なら、好きにさせてくれないか?」
僕が語気を強めると魔女は、一瞬、怯んだ。
それでも、口許の笑みは絶やすことがない。
「ならば、そのように」
そう答えると『古き魔女』は、僕に背を向けて部屋を出ていった。
次に気がついたとき、僕は、ベッドの中にいた。
それは、いつもの光景。
僕は、いつもと同じように自分の部屋の寝室のベッドで目覚めた。
「ん・・ふっ・・」
心地よい朝の目覚めに僕は、身を委ねていた。
肌を滑る絹の感触に背筋がぞくぞくする。
「はっ・・・」
「目が覚めたようですな、マクシア様」
その嗄れた声に僕は、あれが夢ではなかったことを知った。
がばっと体を起こすと僕は、自分の裸の肉体を確認する。
「安心なされよ、マクシア様。あなた様の肉体は、誰にも汚されてはおりませぬ」
『古き魔女』の言葉に僕は、ホッと吐息をついた。
「本来、オメガの発情時は、アルファに身を任せるよりは他に手はないのですが、あなたは、欲情の高なりに堪えきれず意識を失われたのです。その隙にこの婆が用意した薬を飲ませ落ち着かせたのでございます」
「僕は・・本当にオメガなの?」
僕の問いに魔女は、こくりと頷いた。
「間違いなくあなた様は、オメガでございます、マクシア様」
そうか。
僕は、うつ向くとぼそっと訊ねた。
「僕は、これからどうなる?」
「半月後の新月までにあなた様は、魔境に住む尊きお方のもとに嫁ぐことになられます」
半月後?
僕は、ふぅっと吐息を漏らした。
要するに僕は、半月後には邪神の生け贄となり死ぬのだ。
「ラディニアは?」
僕がきくと『古き魔女』は、口許を歪める。
「ラディニア様は、王宮の中庭にてパーティーに出席されておられます」
「パーティー?」
「はい」
自分の代わりに僕が生け贄になるというのにパーティー?
僕は、むっとしてしまった。
より物珍しい者の方が貴重故に神に差し出される。
仕方ないことだが、それでも腹が立った。
なぜ、僕が?
「あなたは、今日のうちには尊きお方の花嫁となるためにこの城を出て魔境の側にある御祓のための神殿へと赴かれることとなります」
『古き魔女』は、目を細めて笑っている。
「あなたには、そこで毎日発情薬を飲んでいただきますが、そちらには、オメガの欲を満たすための特別な騎士たちもおりますからご安心を」
オメガの欲を満たすための特別な騎士、だって?
僕は、ぎょっとしてしまった。
それって。
僕は、両足をぐっと閉める。
「そんな、の、嫌だ!」
「しかし、慣らすことなくいきなり尊きお方の閨をつとめるのは危険ですので」
「どうせ、死ぬんだろ!なら、好きにさせてくれないか?」
僕が語気を強めると魔女は、一瞬、怯んだ。
それでも、口許の笑みは絶やすことがない。
「ならば、そのように」
そう答えると『古き魔女』は、僕に背を向けて部屋を出ていった。
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